IS 〜零の名を冠する深緑の翼〜 |
壱 「すまないな。約束、守れそうにないや」
零式艦上戦闘機、通称零戦。
第二次世界大戦時の日本海軍に置ける主力戦闘機。
大戦初期には、長大な航続距離、重武装、優れた格闘性能により、連合国の戦闘機に対し圧倒的な勝利を収めた。このため、零戦は当時の連合国パイロットから「ゼロファイター」の名で恐れられていた。しかし、後継機の開発の遅れにより大戦中期以降には大量投入された連合国側新鋭機に対する零戦の機体としての優位は失われ、日本側の熟練搭乗員の損失や物資の不足などの面からも零戦の戦闘力は劣勢に追い込まれた。大戦末期には、他の多くの日本機と同様、特別攻撃機としても使用された。
***
1945年(昭和20年)4月6日
沖縄沖にて
「ちっ!」
少年は零戦の操縦席の中で舌打ちした。
先ほど、特攻命令が下され、愛する人に手紙も書けぬまま操縦席に乗り込み出撃した。
荒れ狂う戦場の中に手身近な艦一隻を見つけ、そこに突っ込む。
もちろん敵艦は機銃を撃ってくるが、それを紙一重で回避する。
特攻できると確信した少年はこう呟いた。
「すまないな。約束、守れそうにないや」
実は、少年は留学先で愛する人と出会い戦争が終わったら結婚する約束を取り付けたのだが、今回の作戦でそれは無になることへの謝罪の言葉を言った。
そして敵艦とぶつかる瞬間、少年は咆哮した
「天皇陛下、万歳!!!!」
***
窓を開け、日差しを浴びようとする不思議の国のアリスに出てきそうな恰好をしてい女性、篠ノ之束
そして伸びている際に空から少年が降ってきた。比喩でも何でもなく本当に降ってきたのだ。
「だ〜れ〜?束さんの気持ちいい寝起きを邪魔するのは?」
と言いつつ自身のISを展開し、少年を受け止める。
そ少年は旧日本軍の軍服を着ていたが、それだけなら別に対したことはない。
ただのミリオタと言えばそれで終わりだし、束には元から興味は無かった。
ただ、少年の指を見て驚きを隠せなかった。
一見すると円い白いフチに赤い宝石のようなものが埋め込まれている指輪の様に見えるが、それは列記としたISだったのだ。
「へぇ〜、男の子なのにISを持ってるなんて束ねさんの興味対象認定だよ、おめでと〜」
とニヤリと口を歪ませて見せた。
説明 | ||
第二次世界大戦時の零戦パイロットが沖縄沖にて敵艦に特攻。 そのパイロットである少年がISの世界に迷い込む。 果たして彼の運命は!? | ||
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