東方燕狼歌 第九話 少年の思い出 下 |
〜八雲 紫との出会い?〜
なぜこうなった・・・・
俺は今空を飛んでいた。
飛んでるというよりも落ちてるっていったほうがしっくりくるな。
高さはどれくらいかって?
多分1000mくらいかな?
まあ、簡潔に今どんな状況かというと、上空1000mくらいからパラシュートなしのスカイダイビングだな・・・・
このまま落ちたら死ぬって?
ああ、そんなことは分かんてんだよ。
「最悪だーーーーー!!」
なぜこんな状況になったかって?
まあ、それは昨日の出来事が原因だな・・・
ー昨日ー
・・・ああ今日も死にかけたな、
なんだよ10時間全力ダッシュっておかげで全身がプルプルしてんじゃねえか。
しかも途中で萃香姉さんに追いかけられるし。
ほんと、このままだと俺死ぬんじゃないか心配になってくるよ・・・・
はぁ〜〜
「・・・・・ん?」
俺が家に帰っている途中に金髪の女性が歩いていた。
・・・あれ、この人どこかで見たことあるんだが?
気のせいか?
「あら、こんにちわ。」
「あ、どうもこんにちは。」
「ねえ、あなたこの近くに王千っていう人の家を知らないかしら?」
「家に何かようですか?」
「家?・・・・ああ、あなたが王千のところの子供ね。
初めまして、私の名前は八雲紫よ。
あなたのお父さんとはちょっとした知り合いなの、それで用事があるから案内してくれるかしら?」
「まあ、俺も家に帰る途中なのでいいですよ。」
「ありがと。」
ー少年移動中ー
「親父ー、今帰ったよ〜。」
「おお、やっと帰ってきたか。
・・・・・ん、誰だお前その後ろにいるのは?」
「あらひどいわね、久しぶりに会ったって言うのに私の顔忘れちゃったの?」
「・・・・まさか、紫か?」
「その通りよ、久しぶりね王千。」
「確かに久しぶりだな、前あったのが何年前だったけ?」
「たしか30年くらいじゃなかったかしら、
それにしても驚いたわよ、あなたに子供がいるなんて。
しかもこの子、能力持ってるでしょ。」
「・・・ああそうだよ、そいつは能力を持ってるよ。
だが、体ができてないからかなり弱いぞ。」
「へぇ〜そうなの?」
「まあ、お前が興味を持つのはわかるがあまり手を出すなよ。」
「わかってるわよ、それで王千あなたにお願いしたいことがあるんだけどいいかしら?」
「まあ、昔から世話になってるからな、でどんな用事だ?」
「ええ、あなたに行ってもらいたいところがあるのよ。
そこは、((妖黒谷|ようこくだに))へ行って欲しいの。」
「・・・妖黒谷にか?」
「ええ、最近そこの妖怪たちが活発になってきてちょっと手が付けられない状況なの。」
「まあ、あそこはお前じゃ干渉できないからな。」
「そうなの、だから行ってくれる?
あなたが行ったらあそこの妖怪も少しは大人しくなるし。」
「・・・うーん、だがこいつの修行とかを見ないといけないんだが・・」
「それなら私が見るわよ。」
「いや、お前が関わるとろくなことにならないんだが?」
「いいじゃない、別に食べるわけじゃないんだから。」
「うーん、お前はどう思う?」
って俺に振るのかよ。
・・・・待てよ、それなら明日は修行ないんじゃないか?
明日は休日になる・・・・
これを逃す手はない!!
「俺は大丈夫だから、行ってきたら?」
「そうか、それじゃ行ってくるか。」
「じゃあ、引き受けてくれるってことね。」
「ああ、いつ行けばいい?」
「それじゃ、今から行ってくれる?」
「・・・・おい、今からだと?」
「ええ、だって私たち妖怪は夜に活発になるものだからね。」
「待て!、俺にも準備とゆうものが!」
「それじゃ、行ってらっしゃい。」
そう紫さんが言った瞬間、床がいきなり裂けて親父が下に落ちていった。
・・・・え、いったいどうなってんの?
「ふふ、相変わらず面白いわね。」
おいおい、なんなんだこの人!
いとも簡単に親父を落とすなんて!
「あなた一体何ものなんですか?」
「あら、言ってなかったかしら、私の名前は八雲紫、妖怪の賢者なんて言われているわ。」
「妖怪の賢者・・・・」
「ええ、あとあなた。」
「なんですか?」
「明日あなたの能力を見せてもらいたいのだけどいいかしら?」
「別にいいですけど。」
「ふふ、それじゃ、また明日に来るからよろしくね。」
そういって紫さんは裂けた空間の中に消えっていった。
・・・はぁ〜不幸だ。
ー現在ー
それでまあ、紫さんは来たんだがあの人俺の能力を見た瞬間「あなたの力のどんなふうに使えるか見せて頂戴」なんて言って俺をこの空の上に放り出しやがった。
萃香姉さんたちでもこんなひでぇことはしないのに。
いや、同じくらいか。
・・・でもさすがにこれこのまま行ったら死ぬと思うんだがどうしよう?
俺の能力はこんな空中で使えるしろもろでもないんだけど。
こうなったらイチかバチか色々やってみるか。
そう考えた俺は、まず両腕から血を吹き出させた。
そして、血を少しづつ長方形状に固めていき一気にそれを伸ばした。
「ッグ?!」
だが、それが地面に付いた瞬間、反動が大きすぎてそれが折れた。
次に手に残った血を液体に戻して自分の背中に集めていきそれが少しずつ形になっていき翼のような形になった。悠はその血で出来た翼を羽ばたかせるが勢いは変わらず落下していった。
しかも初めて血で翼を作ったためか血の形成に必要な血や気力などをかなり消費した。
やばいな・・・・・
次、失敗するとさすがに洒落にならんぞ・・・
しかも、かなり落ちてきてるし、このままいけばグシャって潰れるぞ!
どうする、どうする?!
そう考えている間にもどんどん落下していきもう半分も距離がない状態である。
「うおおおおおおおお!!」
そして何を思いついたのか、悠は叫びながらその血の翼で自分の体を覆い球体のような形にり地面に落下していった。そしてその血で出来た球体が地面に衝突すると地面にクレーターができるが強度が足りなかったのか血の破片がそこらじゅうに飛び散った。
「あら、さすがに助けたほうがよかったかしら?」
だがそのクレーターが出来た部分を覗いてみると、悠の体は傷と血まみれではあったが致命傷や潰れている箇所はなく五体満足で生きていた。
「ふふ、これからこの子がどうなっていくか楽しみね。」
その姿をみた紫は不敵に微笑んでいた。
〜後日談〜
悠は無事であったが、そんな無茶なことをした紫を王千や鬼凜さん達が
追っかけ回したのはまた別のお話。
説明 | ||
さあ、紫様の登場だ。 まあ、主人公は相変わらず不幸ですけどねww |
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