仮面ライダーエンズ ファザー&マザー メッセージforクロス 後編
[全1ページ]

プレシア・テスタロッサ事件は、スパーダや風都署、魔界警察などの活躍もあって、迅速に解決した。

 

しかし、事件の真相をいち早く知ってしまった隼人は悩んでいた。彼はプレシアに禁忌を犯すなと言っている。だが、自分は息子から大切な友達の記憶を消去するという禁忌を犯した。これ以上禁忌を犯せば、光輝にとって良くないのは確実。だが、このままではまた禁忌を犯してしまう。

というのも、最近自分の造っているガイアメモリが、禁忌となり得る品かもしれないと思い始めてきたからだ。当初、ミュージアムのトップである園咲琉兵衛からは、ガイアメモリは人類の進化に関わる重要な研究だから、是非とも君達の力を貸して欲しい。と言われ、隼人は優子とともに何の疑いもなく入会した。

 

だが、開発したガイアメモリは一般市民に販売され、市民達はドーパントとなって様々な事件を起こしている。自分は科学者であるため、メモリの研究が人類の進化への貢献に直結するのはすぐわかったのだが、あまりにも周囲への被害が大きすぎた。そのことを琉兵衛に申し立てても、必要な犠牲だと言うばかりで、まともに取り合ってもらえない。人類の進化には貢献すべきだが、ミュージアム側からの被害者への考慮、そして無差別な実験を目にして、隼人は自分の研究に対して疑問を持ちつつあった。

 

 

 

 

 

 

 

「よう隼人。」

そんな彼に、同じ科学者にして友人の芝浦阿酉(しばうらあとり)が声をかけてきた。

「芝浦…」

「だから、阿酉でいいって!どうしたんだ?元気なさそうだな?」

「…」

隼人は考えた。芝浦は自分にとってもかなり信用を置ける人物であるし、彼になら、話してもいいかもしれない、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は…ミュージアムを辞めようと思う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…は?」

芝浦は信じられなかった。互いに人類の進化やガイアメモリについて語り合い、ミュージアムに貢献してきた隼人が、ミュージアムを辞めると言い出したのだ。

「か、考え直せよ!お前が辞めなきゃいけない理由なんてどこにある!?」

友人を引き止めようとする芝浦。隼人は、自身の心中の思いを吐露する。

「わかったんだ。地球の記憶になんて、手を出すべきじゃなかった。」

「隼人…?」

「あれは間違いだったんだ。お前もわかるだろう?ミュージアムのやり方が、明らかに間違っていると…」

「それは…」

確かに最近のミュージアムの行動は、芝浦から見ても過激だった。

「それに、俺は怖いんだ。」

「何が?」

「…俺が間違い続けることで、光輝も間違いを犯すかもしれない。俺は…あいつに俺と同じ人生を送って欲しくないんだ。俺と同じ…間違いだらけの人生を…」

「隼人…」

そこまで聞いて、芝浦は隼人の意志を理解する。

「わかった。けど、どうやってミュージアムを辞めるつもりだ?」

ミュージアムは秘密組織。機密保持のため、退社は御法度なのだ。辞める方法があるとすれば、恐らく死ぬしかない。だが、隼人には方法があった。

「方法はある。俺の話を聞いた以上、そのためにはお前に一芝居打ってもらうことになるが…」

「言ってみろよ。」

「!」

隼人は芝浦の予想外の反応に驚いた。そんなことをすれば、処罰を与えられてしまうかもしれないのに。

「いいのか?」

「構わねぇよ。俺とお前の仲だろ?」

「…すまない。では…」

説明を始めようとする隼人。

 

しかし、

 

 

 

 

「その必要はない。」

 

 

 

 

最悪の人物が現れた。

 

 

 

 

 

 

ミュージアムのトップ、園咲琉兵衛である。二人の背筋は凍りついたが、琉兵衛は構わず隼人に訊いた。

「隼人君。君は、ミュージアムを辞めたいらしいね?」

「…それは…」

「…条件次第では、退社を許さないこともない。」

「「!!」」

隼人も芝浦も、琉兵衛の発言には驚愕するしかなかった。隼人は思わず尋ねる。

「条件とは!?」

「ミュージアムの一切を、他者に公開しないことだ。」

「…それだけ、ですか?」

再び尋ねる隼人。琉兵衛は頷いて言った。

「君も優子君も、私にとっては十分信用に足る存在だからね。ただし…」

琉兵衛は威圧しながら、隼人に言う。

「もし一言でも口を滑らせたら、その時は覚悟しておきたまえ。」

「…はい。」

隼人の返答を聞いた琉兵衛は、笑顔で去っていった。

「やったなオイ!これでミュージアムを辞められるぞ!」

「あ、ああ…」

条件があまりに軽すぎるが、隼人と優子にはミュージアムを退社する権利が与えられた。と、隼人は芝浦に言う。

「お前も来ないか?」

「えっ?」

「ミュージアムのやり口がわかっているなら、お前も辞めるべきだ。お前まで禁忌を重ねる必要はない」

「…悪いけど、俺はもう少しここで研究するよ。やりたいことだっていろいろあるし、俺はお前ほど有能じゃないから、言ったってきっと辞めさせてもらえない。」

「あ…」

隼人は今さらながら気付いた。琉兵衛は自分と優子に信頼を寄せているから、許可を出したのだ。それ以外の人物に許可を出すわけがない。

「心配すんなって!俺は気楽にうまくやるよ。」

「芝浦…」

 

 

 

 

 

 

 

こうして、隼人と優子はミュージアムを退社することができた。名が知られていることもあって幸いにも職に困ることはなかったが、隼人は芝浦のことがずっと気になっている。社内での扱いについてももちろん不安だが、何より不安なのは、芝浦が言っていた『やりたいこと』。禁忌を犯している組織に残ってまで、一体何をやりたいというのか。それが不安だった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その日は訪れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミュージアム退社から約二ヶ月。

隼人は新しく就いた会社からの帰宅途中、女性の悲鳴を聞いた。

「!?」

驚いて駆けつける隼人。たどり着いた先にあったのは女性の死体と、頭に三本の角を持った怪物。隼人は直感した。この怪物はドーパントだと。

 

その時、

 

 

「久しぶりだなぁ、隼人ぉ。」

 

 

ドーパントはメモリを抜いて変身を解除し、自分の本来の姿を見せた。

 

ドーパントの正体は、芝浦だった。

 

「芝浦!?」

「息子さんの様子はどうだい?ちゃんといい子に育ってるか?」

「お前…一体どうして…」

芝浦は説明する。隼人達がミュージアムを退社した後、彼はメモリの研究にのめり込み、ひたすらメモリの開発を続けた。そして、ただの実験に飽きた芝浦は、遂に自分自身をメモリの実験台にしてしまったのである。ガイアメモリは使用者に強大な力を与えるが、反面強力な毒素も含んでおり、精神を狂わせてしまうのだ。使い続けるには、強靭な精神力を以て毒素に打ち勝つか、ガイアドライバーというベルト型のフィルターを使って毒素を遮断するしかない。だが、芝浦がやっているのは自身に生体コネクタを移植してメモリを使う方法、いわゆる直挿しだ。芝浦は強靭な精神力を持ち合わせているわけでもないので、そんなことをすれば一気に狂ってしまう。

「見ろよ隼人。こいつが俺の最高傑作…ベルセルクメモリだ!」

自分が造ったメモリを、まるで新しい玩具をもらった子供のように見せびらかす芝浦。しかし、モノがモノなので、隼人は全く笑えない。

「これが…これがお前のやりたかったことなのか!?」

「ああそうだよ。俺の頭脳で考えられる最強のガイアメモリを産み出すこと…それが俺の夢だ!そして、このベルセルクメモリこそが、まさにそれなんだよ!だが、こいつにはまだいくつか欠点がある。もっと実験を繰り返して、改良を重ねれば…!」

狂気とも取れる夢を熱く語る芝浦。隼人にはそんな彼の姿が、痛々しくてたまらなかった。

「もうやめろ芝浦!!こんなことを続けてたら、いつかお前は…!!」

「死なねぇよ。俺の夢を…ベルセルクメモリを完全なものにするまではな。」

夢という名の狂気に取り憑かれた芝浦には、もはやどんな言葉も届かなかった。

「お前は俺の親友だからなぁ。殺すのはベルセルクメモリを完成させてからにしてやるよ」

 

〈BERSERK!〉

 

「やめろ!!」

ベルセルクメモリを起動させた芝浦は隼人が止めるのも聞かず、ベルセルク・ドーパントに変身し、

「じゃあな!!」

逃げていってしまう。

 

隼人は呆然と立ち尽くしていた。やがて、隼人の帰りが遅いのを心配して捜しに来た優子が、隼人を発見する。

「あなた!こんな所でどうしたの!?」

「…やっぱり間違いだった…地球の記憶になんて…手を出すべきじゃなかったんだよ…」

「…何かあったのね?」

優子は隼人から事情を聞いた。

「…そんなことが…」

「あいつはもう…完全にメモリの力に呑まれている。救う方法は…」

メモリの研究者でもあり、開発者でもある隼人と優子は、メモリによって精神を狂わされた者を救う方法を、当然知っている。

 

メモリブレイク。そのまま、メモリを壊すということだ。

 

しかしメモリブレイクを行うには、ドーパントに大ダメージを与えるか、体内のメモリの位置を正確に把握して攻撃するしかない。そして、二人はそのどちらを行う術も、持ち合わせていないのだ。

「どうすれば芝浦の体内のメモリを…」

「…あなたに伝える時が来たわ。」

「…何…?」

優子は真剣な表情で言い、それから二人は帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

光輝が寝静まった頃、優子は隼人を連れて家の地下室に行った。ここは、二人が様々な研究を行うために作られた場所。ちなみに、二人はこの地下室のことをまだ光輝に教えていない。光輝はまだ子供だ。下手に入られて、大事な道具を壊されたりしたら、一大事だからである。

やがて、優子は一つの金庫の前にたどり着き、金庫を開けて、中に入っていたものを取り出した。

「それは…!」

隼人は驚く。入っていたのは、Fと書かれたガイアメモリと、Mと書かれたガイアメモリ。

「ファザーメモリとマザーメモリ…まさか…回収したのか。」

かつて隼人が戯れに造った、自分と優子専用のメモリ。実戦に使うにはあまりに非効率なメモリだったので、隼人はそれを廃棄した。はずだったのだが、優子は密かにこの二つを回収していたのだ。

「あれからずっと改良を加え続けて、実戦で使えるレベルにまで強化したわ。これを使って、芝浦さんを止めるの。」

「何だと!?」

隼人は再び驚いた。

「正気か!?メモリを使えば俺達も…」

「これがあるから大丈夫。」

次に優子が出したのは、ガイアドライバーの改良型、ロストドライバー。これがあれば、メモリの毒素に精神を狂わされることはない。これなら、芝浦を止めることができる。何も問題はないのだ。

 

 

しかし、隼人はそれを躊躇していた。自分でメモリを使うこと。それだけは絶対にやってはいけないと思っていたからだ。そしてそれは、優子も同じ。

 

 

「メモリの力に手を出すのは間違いだ。わかっていてやれって言うのか、お前は。」

「でも、ここであの人を止めなきゃ、大勢の人が死んでしまうわ!光輝だって狙われる!」

「!」

優子の言う通りだ。芝浦はこうしている間にも、自分のメモリを完成させるために見境なく殺人や破壊を続けている。光輝だっていつその標的にされるか、わからないのだ。

「あの子の未来を守るためにも、必要なことなのよ!!」

「…未来を…守る…」

 

隼人の脳裏に、ある人物の言葉がよぎる。

 

 

 

 

 

 

『親は娘に対してなんでもできるものなの。どんな禁忌だろうとね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

芝浦、いや、ベルセルクの精神はさらに暴走を続け、殺戮を繰り返していた。

「まだだ…もっと…もっとデータを…!!」

ベルセルクメモリの完成を目指し、データ収集という名の破壊を続けるベルセルク。

 

 

 

 

隼人と優子は、そんな彼の前に立ちはだかった。

 

 

 

 

 

「隼人ぉ…言ったよな?お前らはベルセルクメモリを完成させてから殺すって。優子まで連れて来て、何でそんなに死に急ぐんだよ?」

ベルセルクの問いかけに、二人は自分のメモリを出すことで答えた。

「!お前ら…自分にメモリを使うことだけは絶対にしないんじゃなかったのか?自分から禁忌を破るつもりなのか?息子さんが悲しむぞ?」

再び問いかけるベルセルク。対する二人は、それぞれの誓いを口にした。

「私達は、あの子の未来を守らなければいけない。」

「そのためなら、どんな禁忌だろうと手を出す!それが親だ!!」

プレシアはフェイトに対してではなくアリシアに対してだが、確かに愛情を持っていた。だからこそ、あのような暴挙に出たのだ。そして、自分達も同じく、息子の光輝を愛している。それを守るためなら、どんな禁忌だろうと恐れはしない。守る方法がそれしかないのなら、迷うことなくそれを選ぶ。禁忌を犯したのだから、いずれ罰を受けるだろう。だが、それでも二人の決意は固かった。

 

そして、その決意のもと、二人は力を、記憶を呼び覚ます。

 

 

〈FATHER!〉

〈MATHER!〉

 

「「変身」」

 

二人は起動させたメモリを、ドライバーに装填。

 

〈FATHER!〉

〈MATHER!〉

 

隼人は仮面ライダーファザーへ、優子は仮面ライダーマザーへと変身した。

 

二人は虐殺と信念なき力の行使を行うかつての友人に、裁きの言葉を告げる。

 

「「さぁ、暗黒に沈め。」」

 

「…ウガアアアアアアアアアア!!!」

ベルセルクは襲いかかってきた。ファザーはベルセルクの突撃をかわして背後に回り込み、裏拳を放つ。しかしダメージは薄く、ベルセルクはすぐに反撃してきた。ファザーに気を取られているベルセルクの延髄へ、ハイキックを喰らわせるマザー。それでも大したダメージはなく、ベルセルクは右手に炎を宿してマザーを殴り飛ばした。

「あうっ!!」

「優子!!ぐあっ!!」

マザーを気遣ったファザーは、直後にベルセルクから風を纏わせた左拳を喰らう。

「アアアアアアアッ!!!」

最後に、ベルセルクは角から周囲へ電撃を放ち、ファザーとマザーを吹き飛ばす。ベルセルクメモリが最高傑作と言われるだけあって、パワーはファザーとマザーを上回っていた。バラバラに挑んでは勝ち目がない。

「優子!」

「ええ!」

二人は一言で互いの意思を伝え合い、今度は同時にベルセルクを攻撃する。手数が多くなり、反撃もできぬままベルセルクは追い詰められていく。ファザーとマザーは同時にベルセルクを殴り飛ばし、決着を着けるべくメモリを右腰のマキシマムスロットに装填した。

 

〈FATHER・MAXIMUM DRIVE!〉

〈MATHER・MAXIMUM DRIVE!〉

 

二人は跳躍し、

「だあっ!!」

ファザーは飛び蹴り、ファザーキックを、

「やあっ!!」

マザーも同じく飛び蹴り、マザーキックを、ベルセルクに向けて同時に叩き込んだ。

「グアァァァァァァァァァ!!!」

ベルセルクはメモリブレイクされ、芝浦に戻った。ブレイクされたメモリを見ながら、

「俺の…夢が…」

芝浦は気絶する。

「…お前の夢は、夢と呼ぶ価値すらない。」

「力の使い方さえ間違えなければ、こんなことには、ならなかったのに…」

夢破れたかつての友人を見て、ファザーとマザーは変身を解きながら悲しげに呟いた。

 

 

 

 

その時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「父さん!母さん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光輝が現れ、二人に駆け寄ってきた。

「光輝!」

「どうして!?」

二人は驚く。光輝は二人が出かける姿を偶然目撃し、興味本位でついてきたのだ。

「凄かった!父さんと母さんはヒーローなんだ!」

「えっ…」

「ヒー…ロー…?」

息子からかけられた言葉に戸惑う二人。二人から見ればガイアメモリの力は間違った力。しかし、光輝にはその力を使って戦う二人の姿が、正義のヒーローに見えた。

「二人とも、ヒーローになってこの街を守ってたんだね!凄い!カッコいいよ!」

まさしく子供のようにはしゃぐ光輝を見て、二人は決意した。

 

 

どうせなら光輝だけでなく、この街に生きる全ての人々を守る、本当のヒーローになろう、と。

 

 

 

 

 

 

 

「はっはっはっ…」

部下を使って白宮親子を監視していた琉兵衛は、嬉しそうに笑う。

「やはり私の狙い通りに動いてくれたね。」

琉兵衛が隼人と優子の退社を許したのは、わざとだった。優子がファザーメモリとマザーメモリを回収している姿を、見てしまったからである。二人に変身して戦ってもらい、そのデータを元にしてより強力なガイアメモリを開発することが、琉兵衛の狙いだったのだ。実験として無理強いすることもできたのだが、それでは自害される可能性がある。しかし退社してもらえば、自分の計画に気付かれることもない。

「ではまず、芝浦君の夢を叶えてあげるとするか。」

ベルセルクメモリのデータのバックアップは既に取ってあり、あとはそれを再現するだけ。今回の戦闘データを使えば、さらに強力に改良することもできる。

 

 

 

 

 

そして今から数年後、改良と研究が成功したベルセルクメモリは、自身の運命を狂わされたとある男性の手によって、奪われることになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見るべき過去を全て見た光輝とフェイトは、現代に戻ってきた。が、戻って早々に、光輝は泣き崩れる。

「父さんと母さんが…あんなにつらい覚悟をしてたなんて…!!」

光輝がクロスになった理由は、琉兵衛に殺された二人の復讐だ。しかし、隼人と優子は、もっと重い決意で変身していたのである。光輝は自分の浅はかさを恥じた。だが、フェイトは光輝を慰める。

「でも、復讐はもう終わったじゃない。それに、お母さんが言ってたでしょ?力の使い方さえ間違えなければ、って。光輝は間違ってない。もし間違ったとしても、私が元の道に連れ戻す。だから、大丈夫。」

「フェイト…ありがとう…。」

光輝は涙をぬぐった。フェイトだけではない。今の光輝には、信頼できる仲間がたくさんいる。もし彼が道を誤ったとしても、必ず仲間達が救ってくれるだろう。

 

 

と、

「光輝くん!フェイトちゃん!」

なのはとはやてがやってきた。

「なのはさん!はやてさん!」

「二人とも、どうしたの?」

「急に変な光が見えたから…」

「…それ、ガイアメモリ?」

はやては光輝が持っているリターンメモリに気付いた。

「うん。これはリターンメモリっていうメモリで、過去に行けるんだ。」

「そんなメモリがあるんやなぁ…」

はやては少し驚いていた。光輝もこんな特殊タイプのメモリを見るのは初めてである。

 

 

その時、

 

 

「光輝君!!」

 

 

突然光輝の親友、ドナルドが現れた。

「ドナルド?」

普段は軽めでどこかふざけた感じのドナルドだが、今回のドナルドはそういった感じが全くなく、切羽詰まった表情をしていた。

「どうしたの?」

「そのメモリを壊すんだ!!」

「えっ?」

突然現れてわけのわからないことを言うドナルドに対して首を傾げる光輝。

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、リターンメモリが何の前触れもなく発光を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ!」

思わずリターンメモリを投げ捨てる光輝。リターンメモリはそのまま空中へと浮かんで停止し、さらに光を強めていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一体何が起ころうとしているのか。

 

 

 

 

 

 

 

それを語る前に、もう一つ物語を話すとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンズの世界の物語を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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白宮隼人 イメージCV石田彰

 

光輝の父。優れた頭脳と身体能力を持つ天才で、世界中の科学者からその名を知られるほどの功績を上げた結果、ミュージアムに引き抜かれた。人類の進化に関する研究の一環として、ガイアメモリに興味を持っている。

 

 

白宮優子 イメージCV生天目仁美

 

光輝の母。隼人と同じく天才だが、隼人以上に芯の強い、理想のママ。隼人とは学生結婚し、隼人同時にミュージアムに引き抜かれた。

隼人と光輝を何よりも大切に思っており、守るためなら死ぬことさえいとわない。

 

 

芝浦阿酉(しばうらあとり) イメージCV岩田光男

 

ミュージアムの科学者。隼人達とは友人関係であり、自分の頭脳で産み出せる最強のガイアメモリを開発するのが夢。

 

 

仮面ライダーファザー

 

隼人がファザーメモリとロストドライバーを使って変身したライダー。格闘能力と剣撃戦闘力が高く、接近戦を得意としている。

 

必殺技は、ファザーキック。

 

 

パンチ力 10t

キック力 16t

ジャンプ力 ひと飛び90m

走力 100mを3.5秒

 

ファザーキック 70t

 

 

仮面ライダーマザー

 

優子がマザーメモリとロストドライバーを使って変身したライダー。基本的には銃撃戦が得意だが、接近戦の能力も高い。

 

必殺技は、マザーキック。

 

 

パンチ力 9t

キック力 15t

ジャンプ力 ひと飛び85m

走力 100mを3.7秒

 

マザーキック 68t

 

 

ベルセルク・ドーパント

 

芝浦がベルセルクメモリを使って変身したドーパント。芝浦が作ったベルセルクメモリは試作品であり、影斗が使っていたのは改良型。本来所持していた炎、風、雷を操る能力はベルセルクの基本パワーに変換され、それをバーニングメモリ、ライトニングメモリ、ストームメモリで互換するという形を取るようになった。

 

 

ファザーメモリ

『父親の記憶』を宿したガイアメモリ。格闘能力と剣撃戦闘力を高める効果がある。

 

 

マザーメモリ

『母親の記憶』を宿したガイアメモリ。銃撃戦能力を高める効果がある。

 

 

次回はエンズ編です。

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後編です。
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