魔法少女イレギュラーなのは〜9〜 永次「さてさて、どうなッてる?」
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「にゃー」

 

「「……」」

 

なのはとユーノ、そして隠れて様子を伺ッている俺の目には、かなりデカくなッてしまッている子猫が映ッていた。

 

でけェ。

実際に目にするとマジでけェ。

最早子猫と言えねェだろこれ。

これで人相、じャなくて猫相を悪くすりャもう十分なまでに虎じャねェか。

 

「え、えっと……あれは?」

 

「た、多分……子猫のもっと大きくなりたい、って願望がある意味正しく叶った結果じゃないかと……」

 

戸惑ッたように話すなのはとユーノ。

願望が叶ッたのは良いけどデカくなり過ぎだろォが。どンだけデカさ求めてンだ。しかも歳じャなくてまンま体のサイズが大きくなッちまッてる、ッてのがなァ……猫ッてのは大きくない程度がベストじャなかッたか。

 

そンな俺の思考を余所に、なのはは頭を掻きながら呟く。

 

「……ま、まあ……そのままにしとく訳にはいかないし……」

 

「襲ってくる様子は無さそうだし……ササッと封印を……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フォトンランサー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃあああ!?」

 

魔力弾がデカ猫に命中。……痛そォだなオイ。

 

……来たか。

 

目を向ければ、金髪紅眼、黒に身を包ンだ少女。

 

 

 

 

 

フェイト・テスタロッサ。

 

 

 

 

 

……((フェイト|運命))か……本当に皮肉な名前がついちまッてるよなァ。

 

ッとと、なのはも変身完了。

 

 

 

さァて……最高のシーンの1つだ、楽しませてもらうぜ。

 

お互いにまずは魔力弾数発を撃ち合い、それからなのはが砲撃、しかし相手はそれをかわす。

そしてお互いのデバイスを相手に向けた状況で向かい合う。

 

「同系の魔道士……ロストロギアの探索者か」

 

「僕と同じ世界の住人!?」

 

「ロストロギア、ジュエルシード……申し訳ありませんが、いただいていきます」

 

「それは、こっちの台詞。どうしてジュエルシードが必要なの?」

 

「答えても、多分意味はない……」

 

なのはの事は眼中に無いとばかりに、フェイトはデカ猫を睨む。

それに対しなのははレイジングハートを構え、猫を背中に隠し守るようにして相手を睨む。

 

「バルディッシュ、フォトンランサー連撃」

 

『Photon lancer、full auto fire』

 

「全て撃ち落として、レイジングハート!」

 

『Divine shooter』

 

フェイトが電撃の魔力弾を連続で発射、それをなのはが誘導制御した魔力弾を撃ち込み相殺を狙う!

 

弾幕ごッこかよ……東方でやれ。

間違いなく小学生がやる撃ち合いじャねェよこれ。

 

つゥかなのは……魔法の扱い方がだいぶ上手くなッてンな……。

 

俺の方はあまり制限時間も延びてねェのに……何という敗北感。

 

あれか。

これが才能の差か。

主人公補正マジすげェ。

 

 

 

 

 

……あ、フェイトが痺れ切らして近接戦闘に切り換えた。

そうだよなァ、フェイトの本領と言えば……高速の近接戦闘だッたはず……!

 

『Protection』

 

最初の一撃はレイジングハートの補助もあり、防御に成功。

しかし、速さを生かした連撃がとぶ!

 

二撃、三撃はギリギリ。

流石に四撃目は追いつかない!

 

これは、決まるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やらせるか、よっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキン!

 

甲高い音を立て、フェイトの振るッた刃が誰かに受け止められた。……誰だ?男……?

 

 

 

 

「か、甲君っ!?」

 

 

 

 

……は?

え?今なのはさン何て仰いました?

甲……あの輝宮甲?

 

……嘘ォォォォ!?

 

まだ背中しか見えてねェから何とも言えねェが……あいつあれバリアジャケットか!金と銀を上手く配色したなかなかカッコいい鎧着てやがる!

 

「え、えと……どうしてここに?」

 

お、ナイスなのは。確かにそれは聞きたい。

 

「いや、今日は誘われなかったからさ……悲しみのあまり、結局走って来ちゃった」

 

……馬鹿だ。

馬鹿がいる。

 

走ッて来ちャッたッて……その心意気だけは多少認めても良いけどよ……やッぱ馬鹿だろお前。

 

「増援……いや、まだ2対1、いける……!」

 

距離を取ッたフェイトが武器を構え直す。

 

「ちょいとなのはは下がってな……いくぜ……」

 

『Twinsword mode!』

 

甲が持ッていた大型の剣が、二振りの小型の剣へと変わる。

 

フェイトが斬り込む。

それを甲が双剣を巧みに使ッて受け止め、そして弾く!

フェイトについて行けるのか!?何気に強いぞあいつ!?

 

「双剣の特徴……防御を捨てて、その分全てを攻撃とスピードに回す!」

 

激しい刃と刃のぶつかり合い。

……見ていて面白い。スリル満点だ。だからこそ、俺が乱入出来ねェのが残念でならない。

 

「……っ、バルディッシュ!」

 

『Photon lancer』

 

接近戦にはあまり勝機を見いだせないと悟ッたのか、フェイトか空中へと飛ンで距離を取り、魔力弾を数発撃ち込ンだ。

 

「やべ……!」

 

『Lance mode』

 

砂煙が立ち込める。

 

 

 

 

 

「……あ、あぶねー……もう少しでプロテクション間に合わなかった……」

 

『Sorry、sir』

 

 

 

 

 

砂煙の晴れた地点では、槍を構えて魔法障壁を張り、冷や汗をかいている奴が居た。

 

「さーて、こっちも狙い撃ちといくぜ……」

 

『Bow mode』

 

槍を変形させ、弓を構える。……どンだけのモードがあるンだてめェのデバイスは。

 

「矢は……拡散でいいか……」

 

『Heavens shooter』

 

弓を上に向けて撃ち込む。

その矢はフェイトの頭上であいつが言ッた通りに拡散、雨のように降り注ぐ!

 

ッて、とんでもないことやッてやがるな……。

甲が結構強い、そしてその矢の雨を何だかンだでかわしたりプロテクションで防ぎきったフェイトもすげェ。

 

「そこっ!」

 

さらに甲からの矢がフェイト目掛けて飛ぶ。オイ、だから弾幕ごッこは東方で(ry

 

 

 

「隙有り!」

 

あ、デカい矢がフェイトに撃ち込まれ……ッて爆発した……大丈夫かあれ!?

 

 

 

「……ちっ」

 

 

 

……舌打ち?

 

……あ。

 

見ればフェイトは、かなり離れた所に居た。

……いつの間にか見慣れない奴が増えてンじャねェか。誰だ……フェイトの協力者か。

 

「大丈夫、フェイト?」

 

「……うん」

 

あいつがフェイト助けたのか……どうやッてだ?

 

 

 

 

 

そんな疑問は、そいつの背中に立つものを見た瞬間吹き飛ンだ。

 

腕に歯車、背中にはタンクのよォなものをつけた巨漢みたいな奴。

 

タロットにて、21番目、最後を飾るもの。

 

 

 

 

 

……チート来たこれ。

説明
これは、転生者たちが、リリカルなのはの世界で転生生活を頑張るお話。
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コメント
ほんとだ、修正されてる…それじゃあ、先の感想消しときますね。(神薙)
……すみません、最後のあれは完全にミスです……ぐおお、どうしてこうなったー!?(ドラゴマキナ)
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