魔法少女リリカルと恋姫な物語 〜少年の数奇な運命〜 第17話 出会い再び |
特訓後家に戻ると、母さんたちも帰ってきていた。
「お帰り母さん、フェイト、アルフさん」
「ただいま神那。ちょうどお昼ご飯の用意ができたところだから手を洗ってきなさい」
「は〜い」
母さんにそう言われたので、僕は手を洗った後席に着いた。フェイトとアルフさんも座っていることから、二人も一緒にご飯を食べるようだ。
「それでは、手を合わせて」
『いただきます』
「パクパク、そういえばフェイトはこの後は時間大丈夫?」
「モグ・・ん、大丈夫だよ。母さんも遊んできなさいって言ってくれたから。あ、でも夕方くらいには帰るかも。母さんが話があるってい言ってたから」
「そっか。それじゃどこで遊ぼうかな・・・」
「あまり遠くには行かないで頂戴ね」
「は〜い」
う〜ん、そうだ!
「フェイト、この町を案内してあげる。普段はジュエルシードを探すので精一杯で、ゆっくりまわったことないんじゃない?」
「そうだね、こっちの拠点もこの町じゃないから見てまわる余裕はあまりなかったかな」
「それじゃ決まりだね」
「それじゃあたしも一緒に行っていいかい?さすがに子供だけでっていうのは、色々危険じゃないかい?」
「そうねぇ・・・そんじょそこらの人たちに負けるような鍛え方はしてないでしょうけど、万が一を考えて一緒に行ってもらったら?」
「そうだね。うんお願いするよアルフさん」
「ああ。それと呼び捨てでいいよ。神那はフェイトの最初の友達だし、何より信用できるからね」
年上の人を呼び捨てにするみたいでなんか嫌だけど、本人がいいと言ってるんだ。ここは遠慮はしないでおこう。
「それじゃアルフ。改めて今日はよろしくね」
「わかってるよ。そんじゃ、急いで食っちまおう。時間は無限じゃないからねぇ」
「うん!」
アルフに促されて、僕らは喉に詰まらせない程度に急いでご飯を食べ終えた。そして三人でこの町を見てまわり始めた。まずは僕が通っている学校から案内しようかな〜♪
―――裕樹side―――
今日はアリサに誘われてすずかの家に一緒に行くことになった。今は迎えに来てくれたアリサの車の中である。
「なあ、俺がいきなり行って大丈夫か?学校ではいつも通りでいろって言われたからそうしたが、俺たちのことまだ誰にも言ってないんだろ?」
「だからいいんじゃない。サプライズとしてアンタをあたしの友達兼未来の恋人で紹介するんだから!」
「まあアリサがそう言うならそうするが・・・」
「・・・何よ、なにか不満なの?」
「不満じゃなくて不安なんだ。今までの俺の行動は、周りから見ればすごくキザな行動に見えただろうから・・・。だから月村や高町も俺のことを嫌っているんじゃないかって・・・」
「・・・あんたは悩みすぎなのよ。確かに傍から見たらそんな行動に見えるわ。でもそれを向けていたあたしにはあんたの本心はわかってる。まあ、今になってだけど。それにあんたはもうあんなことをあたしに言わないんでしょ?」
「ああ。俺の思いはもう伝わったからな。これからはもう少し普通に言うさ」
そう、キザな言い方はアリサに止めろといわれたので止めることにした。アレが俺にとって普通だと言ったら、さすがに鳥肌が立つと言われた。友達って遠慮がなくなるとはいえ、さすがに早すぎやしませんか?アリサさん・・・。
「お嬢様、着きました」
「ご苦労様、鮫島。帰る時間になったらまた呼ぶから一度戻っておいて」
「かしこまりました・・・」
「鮫島さん、ありがとうございました」
鮫島さんにお礼を言うと、にこりと笑いかけて帰っていった。・・・いいな執事って・・・。
「ほらボーっとしてないで行くわよ」
「おう」
アリサに言われて月村家の門をくぐった。しかしアレだな。金持ちってのは何でこう敷地を広く持つのかねぇ・・・。そう考えていると、玄関の前で一人の女性が待ちかまえていた。
「お待ちしておりました、アリサ様。それと・・・」
「あ、こいつはあたしの連れよ。一人くらい増えても大丈夫でしょ?」
「それは問題ありません。私の名前はノエル・K・エーアリヒカイトと申します。あなたのお名前は?」
「ご丁寧にどーも。俺は朱鷺島裕樹だ」
「では裕樹様と。すでになのは様も来ておりますのでご案内いたします」
「あら、意外に早かったのね」
「はい、すずか様が忍様と一緒に車でお迎えに行かれましたので」
ああ、ようやく思い出した。この場面はお茶会か。んでその後、猫にジュエルシードが取り付いてそこになのはとフェイトがって感じだったな。てことは神那も来るのか?・・・一応シャルも持ってきているし、準備だけはしておくか。
「こちらの部屋になります。それでは・・・」
「ありがと。・・・裕樹、あんたはあたしが呼ぶまでここで待ってなさい」
「あいよ」
俺にこっそり耳打ちした後、アリサはドアのほうに向かっていた。
side out
なのはside
すずかちゃんにお呼ばれして、車で一緒にすずかちゃんのお家に着いたはいいけど・・・。
「やっぱりいつ来てもここは猫天国だね♪」
「そうでしょ♪アリサちゃんももうすぐ来ると思うから」
「あ、そうなんだ」
アリサちゃんは何で一緒に来なかったんだろう?なにか用事があったのかな。"コンコン"あ、誰だろう?
「アリサちゃん?」
「そうよ。ゴメンね待たせちゃって」
「ううん、私たちも帰ってきてそんなに経ってないから大丈夫だよ」
「そうそう。それよりアリサちゃん、今日はどうして一緒に来なかったのかな?」
「それはね、二人に紹介したい人がいるの」
ふぇ!?紹介したい人?なんかその言い方だと、そういう関係の人かと思ってしまうの・・・。まさかアリサちゃん・・・。
「入ってきていいわよ」
そうアリサちゃんが言った後、入ってきた人物を見て私とすずかちゃんは驚いちゃったの。なんで彼がここにいるの!?
side out
裕樹side
「ど〜も。朱鷺島裕樹だ、と言っても自己紹介はいらないか」
な〜んか唖然とした顔で見られてるんだが気のせいか?
「どうした二人とも?」
「え・・と、アリサちゃん。これはどういうこと?」
「どうもこうも、裕樹が私の紹介したい人よ」
「それってつまり・・・」
「そ。友達兼未来の彼氏よ♪」
こうして誰かに話すのはかなり恥ずかしいな。まあ、それはアリサも同じようで、耳の辺りまで顔を真っ赤にしている。こういうところとかかわいいよな・・・。
「・・・いつからなの?」
「なのはは知らないかもしれないけど、この間誘拐されたときに自分の気持ちに気づいたのよ。で、次の日に裕樹を呼び出したでしょ?そのときに告白したのよ」
「誘拐の件はなのはちゃんにも話してあるから大丈夫だよ。それでね・・・失礼かもしれないけど、それって本当に好きって気持ちなの?」
「それに関しちゃ二人でちゃんと話した。釣り橋効果で俺を好きになったんじゃないかって」
「もしそうだとしたらこいつに失礼だから、しばらく友達として付き合ってそれでも気持ちが変わらないのなら、ちゃんと男女としてお付き合いしましょうって」
「・・そっか。二人がちゃんと考えてるなら私は何も言わないよ」
「うん。でも裕樹くん、アリサちゃんの事泣かしちゃ駄目だよ?」
「ああ、大丈夫だ。心配するな高町、アリサを泣かすことだけは絶対にしないさ」
それだけは俺も言われなくたってしない、したくない。確かに秘密にしていることはある。それを秘密にしたままではいつか泣かせてしまうかもしれない。だから今はまだ話せないが、近い内に必ず話さなきゃいけない。それが友達であり、恋人ってやつだろ?そうして四人でお話をしていたが、俺は途中でトイレに行きたくなったので、トイレの場所をすずかに聞き席を立った。なのはが連れてきていたユーノは猫に追いかけられていたが、まぁ問題ないだろう。
「ふぅ、すっきりした。しっかし外も広いが、家の中まで広いとはな。下手したら迷子になりそうだ」
<<それはそれで面白そうではあるがな>>
「・・・あまり声を出すなよ。どこに誰がいるかわからないんだから」
<<なに心配するな。私の声が聞こえる範囲に人はおらんよ>>
「だったらいいが・・・そろそろか」
とそうつぶやいた瞬間、結界が張られた。おいおい、やる気満々だななのはのやつ。
<<まずいぞマスター、私たちも結界の中に閉じ込められた>>
「そんなことはわかってる」
<<まあ、まずいといったのはこの結界を張ったのがなのはでもなくユーノでもなくフェイトでもないのだがな>>
「それを先に言おうぜ!?」
この結界はユーノじゃないのか!?しかも何でそんな重要なことを先に言わないかな!?毎度のこととはいえ、こいつにはほんと悩まされる・・・。
「とりあえずセットアップ。そこの窓から外に向かうぞ」
<<了解だマスター>>
バリアジャケットをまとい、俺は急いでなのはたちのところに向かった。あの三人が張った物じゃないとすると・・・たぶんアイツだな。
side out
お昼ごはんを食べた後、町を案内しているとおやつの時間になったので、魔力感知でなのはちゃんがいないことを確認して翠屋に入った。
「ここのシュークリームは絶品だよ!」
「そうなんだ・・・」
「そこまで勧めるものってことは相当おいしいんだろうね♪」
やばい・・・言っといて何だけど、自分でハードルを上げた感が・・・。そう思いつつ、翠屋の扉を開けると、カランカランという音が鳴る。いつ聞いてもこの音色?っていいよね。お客さんを迎えてくれているような感じがして好きなんだよね♪
「こんにちは〜♪」
「あら、神那くんいらっしゃい。今日はお友達も一緒?」
「はい。隣町の子でこっちの人はこの子のお姉さん」
「フェイトです、こんにちは」
「アルフだよ。よろしくね」
「はい、よろしくね♪それで今日は何にするの?」
「シュークリームを3つと子供でも飲めるコーヒーを3つお願いします」
「かしこまりました。それではお席のほうでお待ちください♪」
なのはちゃんの母親の桃子さんにそう言われて僕たちは窓側の席に着いた。注文した品物については二人とも僕と同じものでいいと言ってくれたので、シュークリームとコーヒーを頼んだ。
「私コーヒ−飲めないんだけど・・・」
「大丈夫。僕も最初は飲めなかったけど、ここのコーヒーだけは飲めるんだ」
「へぇ・・・所でさっきのはあの白い魔導師のお姉さんかい?」
「いや、お母さん」
「はい?・・・うそだろ?あれでお母さん・・・若すぎだよ・・・」
「あっちでコーヒーとか作ってるのがお父さんだよ」
「どうなってるんだろうあの子の家族・・・」
ほんとここの家族はみんな若いよね・・・。三人で話をしていると、桃子さんがシュークリームとコーヒーを持ってきてくれた。コーヒーを飲めないと言ってたフェイトも、一口飲んだ時点で自分にも飲めると言って残さず飲んでいた。アルフもシュークリームが気にいったようで、3個ほど食べて満足したようだ。・・ここに来てよかった。おなかもいい感じに膨れた所でジュエルシードの反応と感知した。
[フェイト!]
[うん、気づいてる]
[やれやれ、ゆっくりさせてくれないんだねぇ・・・]
まったくだよ。桃子さんにお代を支払いご馳走様でしたと伝えた後、店を出た。
「急ごう!被害が出る前に回収しないと!」
「うん!」
「こっちでセットアップしな!」
アルフが路地裏のほうに先導してくれたので、僕らはそこにはいってセットアップをした。
『セット、アップ!』
バリアジャケットをまとった僕らは、急いでジュエルシードの元に向かった。でもその前に・・・。
「ヴェルジュ、結界を」
<<了解>>
そう言ってヴェルジュに結界を張ってもらう。
「かなり広範囲に展開できるんだね」
<<やろうと思えば町全体を包むこともできますが、それをすると神那の魔力が無くなりますのでやりません>>
「それと、今日は特訓した後だから全体的な魔力量が減ってるんだ。だから今日は完全に裏方に回るよ」
「わかった。前回と同じ感じだね」
「そうそう」
いつ出現するかわからないとはいえ、今日は勘弁してほしかったよ・・・。そうこうしているうちに現場に着いた。・・・ここって。
<<すずかさんの家ですね。今回も魔力持ちの人間しか入れないようにしてますのでご安心を>>
「ん、ありがとう。さて、ジュエルシードはっと・・・」
フェイトたちと手分けして探しているとフェイトから念話が入った。
[神那、ジュエルシードにとりつかれた猫を発見した!]
[了解。なるべく傷つけない程度に攻撃してね]
[わかった!]
僕も急いでその猫のところにいくか。探しているとすぐにフェイト達と猫は見つかった。そんでもって・・・。
「ふむ、何で君もここにいるのかな?高町さん?」
「クラージュさん!?私は友達のお家に遊びに来てたんです」
「なるほどその時にジュエルシードの反応があったんだね」
「はい・・・。あの、協力は・・・」
「忘れちゃ駄目だよ。僕らにだって目的はある。それぞれの目的が違ううちは協力はできない」
僕となのはちゃんが話をしている間に、フェイトは上手いことジュエルシードを封印できたようだ。
「あ・・・」
「ゴメンね。2対1が卑怯だというのはわかってる。でも確実に手に入れることが最優先だ」
「だったら2対2なら問題ないよな?」
そう声がしたと思ったら、その声がした方向から魔力弾が飛んできた。
「ちっ!」
危なかった〜・・・。ギリギリ撃ち落すことができたな。しかし今の魔力弾は・・・。
「初めましてだな。こうして会うのは」
「裕樹くん!?どうしてここに!?」
「そりゃ俺も魔導師だからだ。お前もそうだろ?なあ、神那」
説明 | ||
どうもこんばんは〜zzz寝てませんよ?(笑)さて、今回はようやく原作の二人が出会う場面となります。この話の中で、ちょっと時間が前後してわかりにくいのはご容赦ください;;まあ、また続くのはご愛嬌でw | ||
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コメント | ||
今のところは無理です。今後必要かな〜と思ったら覚えさせようと思ってますね。(レア) 前々から思ってたんですけど、神那って飛べるんですか?(カイ) |
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