PERNANO〜ペルなの〜StrikerS 4話 |
個人的に達哉と言えば『目で殺す』よりこっちの方が…
達哉がテレビで『須藤 竜也』もミッドチルダに居ることを知ってから数日後、達哉とティアナの2人は街の中心部あるデパートを訪れていて、ベンチに座っていた。
2人はデパートに来る前にも、あちこちにある図書館などを訪れていたが、ほしい情報は得られなかった。
図書館で本を捜している途中、ティアナが
『そういえば、あの須藤竜也っていう人は達哉さんと同じ世界から来たんですよね? もしかしたら『向こう側』へ帰る方法とか知ってたりするんじゃないですか?』
と言ったのを聞いて、達哉も同じ考えになった。
…そうだ、須藤は…アイツはどうやってこの世界に来た?自分の意思で来たか、もしくは俺と同じように気がついたらこの世界に居たのかわからないが、空の科学館での戦いの後に何かがあったのは確実だ。
そして達哉は『須藤なら何か知っているかも知れない』という考えに至った。
「…まあ、須藤から聞き出すにしても、奴の居場所はわからないからな…」
「…そういえば、その須藤っていう人、かなりの電波なんですよね?」
「ああ、かなりの電波だ、それで幾つもの凶悪犯罪を犯してきた奴だ」
「…達哉さんの背中の傷も、『向こう側』で奴にやられたんですよね…」
「ああ…今でも覚えてる」
達哉は幼い時『向こう側』の『アラヤ神社』での出来事を思い出した。ちなみに達哉は、テレビで須藤を見たときにティアナに自分と須藤の関係を話していた。そのため、達哉の背中にある須藤につけられた傷の事も知っていた。
そして、2人はベンチから立ち上がってデパートの中を歩き回る事にした。
ーーーーーーーーーー
2人がデパートの中を歩いていると、何処からか泣き声が聞こえてきた。
辺りを見回すと、見た目は大体3?4歳位の男の子が泣いていた。
「どうしたのかな?あの子?」
「見たところ…迷子じゃないか?」
2人は子供の所へ行き、子供に話しかけた。
「ねえ、どうしたの?何かあったの?」
ティアナが心配そうに聞くと子供は涙を流しながら言った。
「お母さんが……いなくなっちやったの…ひっく……びえぇぇぇぇん!!」
子供はティアナにそう言うと、再び泣き出してしまった。この子供一一名前は『マーク』と言うらしい一一はどうやら親とはぐれて迷子になってしまったらしい。
親を捜そうにも、どこに居るかわからないため、2人は子供を連れて迷子センターへ向かった。
そして、迷子センターでマークの親を呼び出してもらい、親が来るまで待つ事になったのだが…
「びぇぇぇぇん!!」
「大丈夫!マーク君のお母さん、もう少ししたら来るからね、だからもう泣かない『びぇぇぇぇん!!』の…ね、大丈夫だか『びぇぇぇぇぇぇん!!』……大じょ『びぇぇぇぇぇぇぇぇん!!』……ハァ…どうしたらいいの?」
放送でマークの母親を呼んだのだが、なかなか来ないためマークが再び泣き出してしまった。
ティアナはどうにか子供を泣き止ませようとしたがなかなか泣き止まず、逆に『こっちが泣きたいわよ…』とか言い出す始末だった。
早いところ親が来てくれれば良いのだが、10分を過ぎてもまだ来ない、その間にも子供は泣いている。
ティアナはどうやらギブアップしたようで、達哉に『助けてください!』と言うように目で訴えていた。
達哉としても、子供がずっと泣いているのは気分があまり良くないので、今度は達哉が子供を泣き止ませる事にした。
「…大丈夫だ」
「びぇぇぇぇん!…うっ…ひっく……」
達哉が子供の頭を撫でて、優しく声をかけると子供が少しずつだが泣き止んできた。
ティアナはその様子を見て『すごい…』と思った。
そして、達哉は子供に向かってこう言った。
「目を閉じてな…」
「…ふえ?」
子供は達哉に言われたままに目を閉じた、つられてティアナも目を閉じる。
すると
ブォォォォン!!ブロロロロロ…!!
耳を澄ますと、どこからか非常にリアルなバイクの音が聞こえてきた。
「(…バイク?…此処店の中よね?)」
ティアナは目をこそっと開けるとそこにはかなりノリノリでマイク(しかもマイクスタンド付き)を持って、バイクの音をまねしている達哉が居た。
ティアナもこれには思わず「す、凄い!!」と言ってしまう程、とにかく凄かった。
ふと横を見ると、子供は完全に泣き止んでいて、達哉の物まねで笑って喜んでいた。
ティアナは物まねを終えた達哉に「凄いですね!」と言うと
「なに、これ位簡単だ」
と、達哉はほめられてまんざらでもない表情を浮かべる。
そして、達哉が物まねをしてから数分後、漸くマークの親が来て、マークは母親と家に帰って行った。
マークを見送った後、ティアナ達も時間的に家に帰る事にした。
ーーーーーーーーーー
帰り道、2人は街の十字路で信号を待ちながら話をしていた。
そして、信号が変わり歩道を歩いていると
「…久しぶりだな、周防達哉」
「ーーーー!?」
何処からか聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「(今の声は…須藤か!?)」
達哉は立ち止まって周りを見回したが、須藤の姿は何処にも無かった。
ティアナは達哉のその様子を見て「どうかしたんですか?」と声をかけると、達哉は「何でもない」と言った。
達哉も内心『気のせいか?』と思ったのか、再び歩き出した。
この時、達哉たちの後ろで2人を見ていた人物がいた。
その人物は2人を…正確には達哉の方を見て言った。
「イヒッ、まさかこの世界でもてめぇと会うとはな…、これも電波のおかげだなァ、周防達哉よォ!」
説明 | ||
…俺は『奴』と戦い、『向こう側』に戻ったハズだった。 しかし、俺がたどり着いたのは『ミッドチルダ』という世界だった。 そこで俺は独りぼっちの少女と出会った。 ーー魔法と仮面の力が交錯するとき、彼らは新たな一歩を踏み出す 我は汝、汝は我… |
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残酷な描写あり リリカルなのはStS ペルソナは2がベース 3と4要素は少しだけ 罰end後の達哉 | ||
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