俺、遊戯王の世界で生き残れるかな…… 第四話
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オシリスレッドの寮の一室

 

夜であるにも関わらずその部屋の住人は起きていた。

 

(おいおい坊主。明日は大事なテストじゃねえのかよ? 早く寝ねえとテスト中に寝ちまうぞ?)

 

「邪魔しないでくれランサー」

 

そう言った俺はテレビに向かってゲームをしていた。

あ、ちなみに今俺を坊主って言った人はこの前召喚したクー・フーリンだ。

 

「大丈夫。何とかなるさ」

 

(涼太! 何をしているのです! 早く寝なさい!)

 

俺がまたゲームをやり始めると今度は怒った声が聞けてきた。

 

「セイバー君もか」

 

(明日のテストの成績しだいではこのオシリスレッドからラーイエローに昇格できるのでしょう!? それなのに貴方は……)

 

「セイバー、それにランサーにも良いことを教えてやろう……」

 

試験より 大事なものは ゲームだね by涼太

 

「試験より大事なものはゲームだということを簡潔に表した素晴らしい川柳だ。俺はこれに従って(何を言っているのですか!? そんなこと良いわけが無いでしょう!) セイバー声がでかい」

 

俺の声を遮ってセイバーが怒鳴る。他の人が迷惑だから夜に叫ぶのは止めたほうが良いぞ?

 

(誰のせいだと思っているのですか!)

 

「ダメだぞランサー? セイバーに苦労かけちゃ」

 

セイバーから顔を逸らしてランサーに話しかける。

 

(そりゃこっちの台詞だ坊主。坊主こそセイバーに苦労かけてやるな。いつかセイバーがストレスで禿げちまうぞ?)

 

「む、精霊って禿げるのか?」

 

「さあな? だが万が一ってことがあるだろう?」

 

セイバーが禿げる……それは困るな。デュエルにしても華が一個減るのは困るし……

 

「はぁ……分かったよ」

 

(涼太……)

 

「あと、二時間したら寝るぜ!」

 

そうと決まったらさっさとやるぜ!

 

(涼太ーーーー!!)

 

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「…………」

 

時計を見る。午前9時

 

予定を確認する。試験開始 午前9時

 

「遅刻だああああ!」

 

俺は制服に着替えご飯も食べずに学校に出発した。

 

(…………はぁ……だから言ったではありませんか)

 

(おらおら、急がねえと試験時間がどんどん減っていくぞ!)

 

(全く、あれほど言ったのに忠告を聞かず夜更かしをするからだ)

 

(ふふふ、困ったわね? ボーヤ)

 

上からセイバー。ランサー。アサシン。キャスターだ。

 

「ええい! お前ら! 俺が大変そうにしているのに励ましの言葉も無しか!? てか飛んだり跳ねたりしてついてくるな! うっとおしい!」

 

ぴょんぴょんぴょんぴょん、こっちが大変そうにしてるのに……うらやましい!

 

「……ん?」

 

俺が前を見るとトラックと見知ったような姿があった。

 

「すまないねぇ」

 

「なーに、困ったときはお互い様さ!」

 

十代と確かどっかでブラックマジシャンガールのコスプレしてたトメさんじゃないっスか!トラックが動かなくなって困ってたトメさんを十代が見つけて助けたのかな?

 

俺はとりあえず十代に話しかける

 

「十代! 急がないと試験の時間が無くなっちまうぞ!」

 

「涼太! でも、困ってる人を放って置けないぜ!」

 

そういえば初期の十代ってこんな奴だっけか。

 

「じゃあ、俺も手伝うぜ! 二人でやったほうが早く行けるだろ?」

 

「サンキュー!」

 

「ありがとね? 坊や達……」

 

俺も十代たちを手伝って後ろからトラックを押す。

 

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結局俺たちは筆記試験を二十分遅刻して教室に入った。

 

さて、筆記試験か。ふむ……ふむふむ……あ、やばい……ようやく問題半分やったところなのに眠気が……もう少し…………

 

「これで筆記テストは終了ー!」

 

「はっ!」

 

しまった。寝ていた。

 

「おい起きろ二人とも! 筆記テストはもうとっくに終わったぞ!」

 

俺の隣で三沢が十代と翔を起こしている。

 

む、他の奴がいない。……何故?

 

「昼休みに新しいカードが大量入荷することになっているからな」

 

ほう、それで皆居ないのか。

 

「俺買いに行ってくる! どんなカードがあるのか見たくってしょうがねえ!」

 

うーん新しいカードか。俺も行こうかな? 今のデッキは強いんだけど魔法と罠カードが前のデッキと変わらないから何とかしたいし……

 

「行こうぜ! 翔! 涼太!」

 

そう言って走る十代に俺と翔はついて行った。

 

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俺たちは購買部についた。だけどそこには……

 

「誰も……いない? まさか……」

 

「「「もう全部売り切れちゃったってこと!?」」」

 

「おばちゃんおばちゃん!」

 

そう言って十代は店員に駆け寄る。って! 十代! その人明らかにおばちゃんじゃないよ!

 

店員さんに睨まれる十代。少し怯むが持ち直して話しかけた。

 

どうやら、カードをたくさん購入した生徒が居たらしく残ったのは一パックのみだった。

 

「どうしようアニキ? 筆記テストもダメだったし、実技ではせめてデッキが補強できればって……」

 

「いいよ、翔が買えよ」

 

「譲ってくれるの!?」

 

「いいさ! 涼太も良いだろ?」

 

十代が俺にも聞いてくる。

 

「別に良いよ?」

 

「だってさ、翔」

 

「アニキ……涼太君……ありがとうッス」

 

「じゃあ、実技までまだ時間ある! 早くデッキを組み立てに行こうぜ!」

 

「お待ちよ!」

 

俺たちがパックを買って帰ろうとした時、声がかかった。レジの奥のほうから人が出てきた。

 

「あ! 今朝のおばちゃん!」

 

トメさんだった。

 

トメさんは良い物があるといって俺達を店の奥に連れて行った。

 

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そして実技試験。俺は目の前にいる相手とクロノス教諭をにらみつける。

 

「……これは……どういうことですか? クロノス教諭。何故俺と十代がオベリスクブルーの生徒とデュエルを?」

 

「(そんなものドロップアウトボーイをドロップさせる私の計画を邪魔してくれたからーニ決まってますーノ!)シニョール十代にも言いましたーガ、入学試験であれほどの成績を残した君達とオシリスレッドの生徒とでは釣り合いがとれなイーノです! そこで!」

 

クロノス教諭が俺の目の前に居るオベリスクブルーの生徒を指差す。

 

「シニョール大橋が君の相手に相応しい判断致しましたーノです!」

 

大橋ねぇ? 知らない名前だが……人を見下してるような目はブルー共通だな。

 

「どうしますーノ? この申し出、受ける気になりますーノ?」

 

うーん。どうしようか……出来ればブルーとは戦いたくないんだよな。後々めんどくさそうだし。

 

「おい! どうしたんだ? ドロップアウトボーイ! ビビッてるのか!?」

 

俺が悩んでいると大橋が話しかけてきた。

 

「ま、それはそうだよな? あんな雑魚カード、俺のデッキの強力モンスターに勝てる訳が無い! お前のような才能の無いドロップアウトボーイには雑魚カードがお似合いだ! はははっ!」

 

「…………」

 

「どうしたんだ? 図星を言われて怒ったか?」

 

「……お前……」

 

「ん?」

 

「……今、相棒たちを笑ったな?」

 

「っ!? ……ふ、ふん! だからどうしたと言うんだ!?」

 

俺はらしくなく怒っていた。ただのカードだったら俺もスルーしていたが……意思がある彼らをバカにされることは許せない。

 

「気が変わった! お前は全力で叩き潰す!」

 

「くっ! やってみろ!」

 

「「デュエル!!」」

 

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「俺のターン! ドロー! 俺は『ホルスの黒炎竜 LV4』を召喚! 更に『レベルアップ!』を発動! フィールドの『ホルスの黒炎竜 LV4』を墓地に送りデッキから『ホルスの黒炎竜 LV6』を特殊召喚!」

 

『ホルスの黒炎竜 LV4』

レベル4 炎 効果 ドラゴン族

攻1600 守1000

このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する限り、コントロールを変更する事はできない。

このカードがモンスターを戦闘によって破壊したターンのエンドフェイズ時、このカードを墓地に送る事で 「ホルスの黒炎竜 LV6」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。

 

『レベルアップ!』

通常魔法

フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。

そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。

 

『ホルスの黒炎竜 LV6』

レベル6 炎 効果 ドラゴン族

攻2300 守1600

このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する限り、魔法の効果を受けない。

このカードがモンスターを戦闘によって破壊したターンのエンドフェイズ時、このカードを墓地に送る事で「ホルスの黒炎竜 LV8」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。

 

観客席

 

「攻撃力2300のモンスターを一ターンで!?」

 

「…………(十代、涼太。貴方たちは簡単にやられる人達じゃないわよね?)」

 

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デュエルフィールド

 

「…………ホルスデッキか……」

 

「へぇ……知っていたのか……どうだ? 君の攻撃力が低い割には召喚しにくい雑魚モンスターと違って俺のモンスターは強いだろう?」

 

「貴様……また俺の相棒たちを……」

 

「俺は更にカードを二枚伏せて、ターンエンド!」

 

俺 ライフ4000 手札5枚

モンスター 無し

魔法・罠 無し

 

大橋 ライフ4000 手札1枚

モンスター 『ホルスの黒炎竜 LV6』

魔法・罠 二枚

 

「俺のターン! ドロー! ……俺は手札から大嵐を発動!フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」

 

「なっ!?」

 

大嵐が吹き荒れ全ての魔法・罠カードが消滅する。

 

「俺は更に『魔術師・衛宮士郎』を召喚! 効果でデッキから『サーヴァント・セイバー』を特殊召喚!カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

俺 ライフ4000 手札4枚

モンスター 『魔術師・衛宮士郎』『サーヴァント・セイバー』

魔法・罠 1枚

 

大橋 ライフ4000 手札1枚

モンスター 『ホルスの黒炎竜 LV6』

魔法・罠 無し

 

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「……さあ、お前の言っていた雑魚カードの『サーヴァント・セイバー』だ。存分に破壊していいんだぞ?」

 

「ふん! その手には乗らない! 俺のターン! ドロー! 手札から魔法カード『洗脳−ブレイン・コントロール』を発動! ライフを800払い『サーヴァント・セイバー』のコントロールを得る!」

 

俺の『サーヴァント・セイバー』が大橋のフィールドに移動し、俺と対峙した。

 

「更に俺は『サーヴァント・セイバー』を生贄に2枚目の『ホルスの黒炎竜 LV6』を召喚!」

 

フィールドにホルスの黒炎竜が2体並ぶ。凄まじい迫力だ。

 

「行くぞドロップアウト!『ホルスの黒炎竜』で『魔術師・衛宮士郎』に攻撃!」

 

『ホルスの黒炎竜』が士郎に向かって火球を放つ。士郎はそれを受けて燃え尽きてしまった。……すまん。士郎。

 

俺 ライフ4000→2700

 

「更にもう一体の『ホルスの黒炎竜』でドロップアウトにダイレクトアタック!」

 

「くっ!」

 

俺 ライフ2700→400

 

「はははっ! 次のターンでお終いだな!?」

 

「獲物を前に舌なめずりか……三下のすることだな。 その証拠に、まだ俺のライフは削りきれていないぜ?」

 

「ふん! 負け惜しみを! ターンエンド!俺の『ホルスの黒炎竜 LV6』の効果で『ホルスの黒炎竜 LV8』を特殊召喚する!」

 

「それと同時に『魔術師・衛宮士郎』の効果発動! カードが戦闘で破壊されたターンの最後にこのカードをフィールドに守備表示で特殊召喚することが出来る! 戻って来い! 衛宮士郎!」

 

光とともに俺のフィールドに衛宮士郎が現れる。

 

『ホルスの黒炎竜 LV8』

レベル8 炎 効果 ドラゴン族

攻3000 守1800

このカードは通常召喚できない。

「ホルスの黒炎竜 LV6」の効果でのみ特殊召喚できる。

このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、魔法カードの発動を無効にし破壊する事ができる。

 

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観客席

 

「こ、攻撃力3000のモンスター!」

 

「終わったか……」

 

「……(涼太)」

 

「…………ふん。オリジナルのカードを持っている人間がこの程度の相手にやられるわけが無い。……チッ。あの程度の相手にあれほど食らっている奴に使われるなんてアルトリアがかわいそうだ。待っていろアルトリア。今は無理でもいつかあいつから救ってやる」

 

俺 ライフ400 手札4枚

モンスター 『魔術師・衛宮士郎』

魔法・罠 1枚

 

大橋 ライフ4000 手札なし

モンスター 『ホルスの黒炎竜 LV8』『ホルスの黒炎竜 LV6』

魔法・罠 なし

 

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「俺のターン! ドロー! まずは伏せカードをオープン!『リビングデッドの呼び声』を発動! 墓地に存在する『サーヴァント・セイバー』を特殊召喚!」

 

俺のフィールドに『サーヴァント・セイバー』が召喚される。

 

「俺はフィールドの『サーヴァント・セイバー』と『魔術師・衛宮士郎』を生贄に!」

 

「生贄だと!?」

 

「『魔術師・イリアスフィール』を召喚!」

 

フィールドに小さい女の子が現れる。

 

「「「かわいいーーーー!」」」

 

観客席から声上がる。……女子の声に混じって野太い声が聞こえた気がしたがスルーする。

 

『魔術師・イリアスフィール』

レベル8 光 効果 魔法使い族

攻0 守0

このカードが召喚されたとき自分のデッキ、手札から英霊と名のつくモンスターを特殊召喚する。

『英霊・ヘラクレス』がフィールド上に表側表示で存在する場合、このカードへの攻撃は全て『英霊・ヘラクレス』が受ける。

 

「……ぷっ! わはははは! 攻撃力0を生贄召喚!? とち狂ったか!?」

 

「……とち狂ったのはお前のほうだ「何だと!?」レベル8のモンスターの攻撃力0。これ以上怖いモンスターはいない。それが分からないんだろう?」

 

と、言ってもこの『魔術師・イリアスフィール』の効果は弱い。モンスターを2体生贄にした割には効果があまり強くない。……何かあるのか?

 

「……まあいい。俺は『魔術師・イリアスフィール』の効果でデッキから『英霊・ヘラクレス』を召喚する!」

 

俺のフィールドに光と共に巨人が現れる。

 

「いきなり英霊を召喚だと!?」

 

『英霊・ヘラクレス』

レベル8 地 効果 戦士族

攻3000 守3000

フィールドに『魔術師・イリアスフィール』が存在し、このカードが攻撃するときダメージステップ時に攻撃力が1000ポイントアップする。

 

「こ……攻撃力3000」

 

「俺は『英霊・ヘラクレス』で『ホルスの黒炎竜 LV8』に攻撃!」

 

「くっ! 相打ち狙いか!?「残念ながら違う」何だと!?」

 

「フィールドに『魔術師・イリアスフィール』が存在して『英霊・ヘラクレス』が攻撃するときダメージステップの間、攻撃力が1000ポイント上がる!」

 

『英霊・ヘラクレス』

攻3000→4000

 

「攻撃力4000……」

 

「『英霊・ヘラクレス』の攻撃! 狂戦士の一撃!」

 

ヘラクレスがその斧剣でホルスの黒炎竜に斬り殺す!

 

「うわああああ!?」

 

大橋 ライフ4000→3000

 

「『ホルスの黒炎竜 LV8』が撃破されたことによって俺は魔法カードを使える事になった。俺は手札から装備魔法『十二の試練』を発動する!」

 

『十二の試練』

装備魔法

この魔法をモンスターに装備したときこのカードにライフカウンターを11個乗せる。

このカードは『英霊・ヘラクレス』にしか装備できない。

 

「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

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俺 ライフ400 手札2枚

モンスター 『魔術師・イリアスフィール』『英霊・ヘラクレス』

魔法・罠 『十二の試練』伏せ1枚

 

大橋 ライフ3000 手札なし

モンスター 『ホルスの黒炎竜 LV6』

魔法・罠 なし

 

「俺のターン! ドロー! 俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ……」

 

 

 

俺 ライフ400 手札2枚

モンスター 『魔術師・イリアスフィール』『英霊・ヘラクレス』

魔法・罠 『十二の試練』伏せ1枚

 

大橋 ライフ3000 手札なし

モンスター 『ホルスの黒炎竜 LV6』

魔法・罠 1枚

 

「俺のターン! ドロー! 手札から『サーヴァント・ランサー』を召喚! そして『英霊・ヘラクレス』で『ホルスの黒炎竜 LV6』を攻撃!」

 

観客席

 

「涼太君!?」

 

「迂闊だ!『英霊・ヘラクレス』が居なくなったら君に勝ち目は無いんだぞ!?」

 

「涼太!」

 

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「(くくっ! バカめ! お前の攻撃を誘うためにわざわざホルスの黒炎竜をしたんだよ!)俺は罠カード『((炸裂装甲|リアクティブアーマー))』を発動! お前のモンスターを破壊だ! はははは!」

 

ヘラクレスがホルスの黒炎竜に攻撃した瞬間に爆発が生じヘラクレスが飲み込まれた。

 

「はははは! ははは……はっ!?」

 

大橋は驚いた。なぜなら破壊されたと思った『英霊・ヘラクレス』がフィールドに平然と立っているのだから。

 

「なっ何故!?」

 

「教えてやろう。このカード『十二の試練』の効果だ。このカードをモンスターに装備したときこのカードにライフカウンターを乗せる。そして装備したモンスターが破壊される時モンスターの代わりにライフカウンターを1つ取り除くことで破壊を免れるんだ!」

 

「そ……そんな……そんなカード……反則だ……」

 

「これがお前が雑魚と蔑んだ俺の相棒たちの力だ! ヘラクレスの攻撃は罠で中断されただけ!よって攻撃が可能だ! ヘラクレス! ホルスの黒炎竜に攻撃! 更に効果でヘラクレスの攻撃力は1000ポイントアップ! 狂戦士の一撃!」

 

ヘラクレスが『ホルスの黒炎竜 LV6』を斬り殺す。

 

「ぐうぅ!」

 

大橋 ライフ3000→1300

 

「これで終わりだ! 『サーヴァント・ランサー』でダイレクトアタック!」

 

「う、うわあああああ!」

 

大橋 ライフ1300→0

 

「「「「うおおおおおおお!」」」」

 

俺の勝利と同時に歓声が上がる。

十代の方を見てみると万丈目が項垂れている。どうやら十代の勝負もついたようだ。俺は十代に言う。

 

「やったな十代」

 

「おう! 涼太も勝ったんだな!」

 

「当然!」

 

俺と十代がそう話していると体育館に声が響いた。

 

「見せてもらいましたよ。遊戯十代君、山崎涼太君。」

 

「ん?」

 

俺と十代の名前が呼ばれる放送席を見てみるとこのデュエルアカデミアの校長が俺を見ていた。

 

「君たちのデッキへの信頼。モンスターたちへの熱い思い。そして君達自身の実力を。それはここに居る誰もが認めることでしょう。よって、遊戯君、山崎君はラーイエローへ昇格です!」

 

校長のその言葉と同時に今度は更に大きな歓声が上がった。

 

「凄いよ! さすがアニキと涼太君! 僕、感動しちゃったよ!」

 

そう言って翔は俺と十代に抱きついてくる。

 

「遊戯十代、山崎涼太」

 

三沢も話しかけてきた。

 

「おめでとう。そして、ようこそ! ラーイエローへ!」

 

「ああ!」

 

こうして……俺達はラーイエローへ昇格した。

 

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オシリスレッド寮

 

「おかしいんだな。このオシリスレッドから這い上がる奴がなんて居るわけないんだな」

 

「そんなこと言ったってアニキと涼太君はもう……」

 

いつもは3人居たこの部屋もアニキが居ないと静かだ。……そう翔は思った。翔はもうこの寮には戻ってこない十代と涼太のことに思いを……

 

「よーっす!」

 

「おいーーっす!」

 

「おいーっす! って!?アニキ!? 涼太君!? どうしてここに!?」

 

翔は驚いた。なぜならもうここには来ないと思っていた十代と涼太がここに来たのだから。しかも何故か涼太はビニール袋を大量に持っていた。

 

「どうしてってここは俺の部屋だからな? 俺が俺の部屋に帰ってきて何が悪い?」

 

「俺はラーイエローには昇格したけど部屋はここにしてもらったんだ。どうせ授業は合同だし。ちなみにこの部屋には打ち上げやりに来た」

 

そう言って涼太は持っているビニール袋を見せてくる。

 

「俺はここが気に入っている! 燃える炎! 熱い血潮! 熱血の赤のオシリスレッドを気に入っている! 離れる気なんてさらさら無いぜ!」

 

「ア、アニキーーー!」

 

十代が戻ってきて嬉しいのか翔はそう言いながら十代に抱きついた。

 

「うぉ!? バカッ! 離れろ翔! 暑苦しい!」

 

「僕嬉しいよアニキ! またアニキと一緒だなんて! 今日だけは泣かしてくれよーー!」

 

「はっはっはっ! 素晴らしい友情だな? 俺はそれを肴に一杯……」

 

そう言って涼太は笑いながら買ってきたジュースを飲み始める。

 

「涼太! 見てないで助けろよ!」

 

「アニキーーーー! 一生ついていくっス!」

 

「ついてくるのは良いけどくっ付くなーーー!」

 

「あっはっはっはっ!」

 

この寮は今日も平常運行のようだ。

 

説明
俺は何の変哲もない普通の高校生。なのに…… え?ここどこ? トイレ? 何故に? え?遊戯王の世界? ちょっ!? 俺そんなに強くないんですけどーーー!?
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コメント
okakaさまお久しぶりです! イリヤと十二の試練があったらマジチートのヘラクレス。しかし、両方とも無いとただのバニラモンスターですけどねww(RYO)
おお、待ってました!イリヤとヘラクレスコストの割に超つええw(okaka)
タグ
オリ主 オリカ Fate/staynight 遊戯王 

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