新・少女と覇王の奮闘記 2人の王様物語 第二話 情報収集と少女 |
男「さあ、どうぞ。口に合うかわかりませんが・・・」
曹操「え、ええ・・・ありがとう。」
先程の離れ(道場と言っていた)から移動し、客室へと案内された。
途中、いろいろな部屋を案内されたが私は空返事しかしていなかっただろう。
私は『この男』を知らない
だけど『名前』を知っていた?
『彼』が誰だかわかっていた?
・・・記憶を掘り起こしても『彼』の姿は出てこない
『記憶』?
そういえば、ここはどこかしら?
先程から思考の海に入り込んでいたからだろう。
『男』が話しかけてきていたことに気が付かなかった。
男「・・・〜い。そろ・・話・ても・・ですか?」
曹操「・・・え?ああ、ごめんなさい!自分の世界に入り込んでいたわ。」
男「かまいませんよ?起きたばっかりですし。時間は・・・まあ、いくらでもありますし。」
客?の立場なのに、主人を置いて勝手なことをしていて悪いはずなのに、そんなことは何とも思っていないようだ。
男「まあ、いろいろあるでしょうが・・・このお茶でも飲んで落ち着いてください。」
曹操「ありがとう・・・では、いただくわ。」
一応、どこの誰かもわからない者の出す、飲み物を飲んでいいか困ったが、ここまでやってもらって飲まないのはまずい。
そう思って、湯呑み?らしきものに入っているお茶?と言っていたものを飲んでみる。
曹操「・・・おいしい。」
素直にそう思った。
料理の味に関してははっきりと評価をつけている私だが、素直な感想としてそう思った。
男「そうですか?よかった・・・それは私が栽培した茶葉を使ってみたんですよ。私は悪くないかな〜?って思ってたんですけど、いや、よかった。」
曹操「私は実験台、というわけね。いい度胸しているわ。」
男「えっ?いやいや、そんなつもりで用意したんじゃないですよ!?おいしいと思ったから『曹操』さんに出したんですよ!?」
曹操「・・・冗談よ。ありがとう。久々に美味しいお茶をご馳走になったわ。」
とても困った顔をしていたが、私の言葉を聞いて安心したのかとても優しい顔を見せた。
不思議な雰囲気を持っているわね。
初めてのはずなのにとても落ち着いた気持ちになれるわ。
・・・
『お茶と菓子はどうでした?どちらも口に合っていればよかったのですが・・・』
・・・
!!!!
何!?今の!?
一瞬、頭をよぎったものは!!
男「?どうしました?」
曹操「何でもないわ・・・せっかくのお茶なのにお菓子・・・お茶請けはないのかしら?」
・・・苦しい返し・・・
これ以上疑惑を持たせてはいけないと思ったけど、お茶と一緒にお菓子を出せ?
どれだけ厚かましいのよッ!!
男は、『あ、そうですね』とか言って部屋から出て行ってしまう・・・
曹操「・・・はぁ・・・頭を切り替えないと・・・」
とりあえず、現状を理解するためにあの男からいろいろ聞きださないと・・・
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男「記憶・・・喪失ですか。」
曹操「え、ええ。ごめんなさい。だから、ここが何処なのかわからないし、あなたの名前を呼んだのもよくわかっていないの。」
相手がどのような存在かわからないので、とりあえず、自分の名前以外の素性は隠しておくことにした。
本当は名前も隠したかったが、相手はなぜか私の名前を知っていたので隠しようがなかったのだ。
・・・それにしても、苦しいいい訳ね。
男「そうですか・・・なら、私を連れ戻しに来た人ではないんですね♪」
曹操「そ、そうね。」
追われている人間なの、あなたは?
男「でしたら、改めて・・・私は『曹弥』。真名を『立華』といいます。真名で呼んじゃってください♪」
曹操「!?あなた、見ず知らずの者に真名を渡すの!?」
男「??私は一目で貴女を気に入った。だから、真名を渡します・・・いけません?」
この男・・・ちょっと頭が飛んでいるのかしら?
いろいろ聞きだすのに問題はないかしら?
それとも、私を『曹操孟徳』と知っているからこのような行動に?
ちょっと考えたが、今の段階で、彼以外の人間はいない。
もう少し情報がないと・・・
曹操「気持ちはありがたいのだけど・・・ここが何処とかわからないし、状況とか知りたいから、真名の交換は後にさせてもらってもいい?」
男「いいですよ?でしたら・・・どこから話しましょう。」
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私が曹弥から聞き出した情報は、@私は空から降ってきた事、Aここは予州の許昌より少し離れた村である事、B『曹操孟徳』と言う人物は別に存在していたという事、C霊帝『劉宏』が生きている事、Dまだ、黄巾の乱のような大乱は起こっていない事などを聞き出すことができた。
過去に戻ってきた・・・ということかしら?
なにより驚いたのは私、『曹操孟徳』が別にいたことね。
聞く限りでは、もうすでに亡くなっているみたいだけど・・・
自分自身の事ではないとはいえ、少し気持ちが悪いわね。
まあ、それはいいでしょう。
もう一つ驚いたのが、私の体が縮んでしまっていた事。
鏡を見せてもらったら・・・5、6歳くらい小さくなっているのかしら、ね。
どうりで、歩きにくいと思ったわ。
・・・何?多少縮もうがあまり変わらないですって。
思った奴は腹筋500回。
曹弥「とまあ、曹操さんが聞きたかった事は以上ですかね・・・どうです?何か思い出しました?」
曹操「いえ・・・まったく。」
曹弥「そうですか・・・」
何やら困った顔をしながら、客室を歩き回りながら唸っている。
ちょっと考え込んで、何か閃いたのか私の方に顔をグッと近づけてきた。
曹弥「でしたら、曹操さん!!私の仕事手伝ってもらえません?」
曹操「は?」
曹弥「私は月に数回、子供たちに勉強を教える塾を開いているのですが・・・ああ、塾が本業ではないのですけどね、本業と塾と一緒にやってくれる人を探していたんです。」
曹操「それを何で私に?」
曹弥「さっきも言いましたが、貴女が気に入ったからです。それと貴女は仕事ができそうだ。頭もいい・・・だから、お願いする。どうですか?」
さてどうするか。
・・・まあ、考えるまでもないか。
曹操「・・・私の真名は『華琳』・・・まあ、助けてもらったのだし、記憶もなくて困っていた所にはとてもありがたい事ね。これからよろしくお願いするわ『立華』。」
立華「はい、よろしくお願いします『華琳』さん。」
そう言ってお互い手を出し合い、握手をする。
さて、これからどうなることやら。
本小説を読んでいただきありがとうございます。
コルトですm(_ _)m
初めての人しかいないと思うので簡単に自己紹介を。
某小説投稿サイトよりやってきた者です。
プロフの通り、たまに?よく?えすけいぷします。
・・・自分でやっといて何ですが、自己紹介は苦手です・・・
この物語は某小説投稿サイトで書いていたものを、ほぼ書き換えてお送りしています。
多少リンクするところもありますが『新』の名の通り新しい物語を展開していこうと思っています。
大体週に1回か2回くらいのペースで投稿していきたいです。
ちゃんと完結できるように自分のペースでやっていきます。
いろんなご意見・ご感想聞かせてくださいm(_ _)m
それではこれからよろしくお願いします。
説明 | ||
どこにいたか記憶の定かではない少女。 人を探して屋敷をうろついていた少女は男と出会う。 記憶にない男の名を少女は呼んだ。 |
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