魔法少女リリカルと恋姫な物語 〜少年の数奇な運命〜 第20話 温泉・・・の前に色々と
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 週末、なのはちゃんに誘われて約束していた温泉に行く日がやってきた。集合は翠屋だったが、フェイトとアルフがまだ海鳴市の地理に慣れていないということだったので、二人には一度うちに来てもらうことにしている。

 

「そろそろ来るかしらね?」

「たぶんそろそろだと思うよ」

「そう言えば、八神はやてちゃんだったか?あの子は誘ってないのか?」

「一応フェイトを誘った次の日に誘ってみたけど、病院の検査がちょうど入っていて無理だって」

「検査?どこか悪いのか?」

「なんか足が動かないんだって。理由は分からないらしいけど」

「そうか。しかし検査なら仕方がないな」

「だね」

 

 ほんと、はやてにも来てほしかったけど無理は言えないよね。父さん達とそんな話をしていると、ピンポーンとチャイムが鳴った。フェイト達が来たかな?チャイムが鳴ったので、母さんが玄関に出迎えに行った。

 

「どちら様・・あら、いらっしゃいフェイトちゃん、アルフさん。ちょうどうちも準備できたところだったのよ」

「おじゃまします、雪乃さん。おはよう神那。柳さんもおはようございます」

「失礼するよ。おはようございます柳さん。神那もおはよう」

「おはようフェイト、アルフ」

「おはよう二人とも」

「雪乃さんもおはようございます。それでですね、母さんが先週のことで雪乃さんと話したいことがあるから今日うちに来てほしいそうですけど、大丈夫ですか?」

「あら、ようやく決心したのかしら。分かったわ。それじゃ準備が出来次第行きたいんだけど、どうやって行きましょうか?」

「あ、これを。母さんの通信アドレスです。通信をくれたら迎えに来るそうです」

「あら、ありがと♪」

 

 どうやら母さんとプレシアさんの間だけの話があるみたいだね。おっと、あまりおしゃべりをしてたら駄目だ。そろそろ出ようか。

 

「あまりゆっくりしてたら、みんなに迷惑かけちゃうからそろそろ行くね」

「あ、ごめんなさいね。三人ともいってらっしゃい」

「皆、今日は楽しんできなさい」

『はい!いってきます!』

 

 時間的には走らなくてもギリギリ間に合うくらいかな?だったら、ちょっとおしゃべりしながら行こうか。

 

「ねえフェイト、緊張してる?」

「う・・うん。前回の戦いのとき、あの子の話をちゃんと聞こうとしなかったから、嫌なやつだって思われてるんじゃないかなって・・・」

「あー、それはないね」

「言い切れるのかい?」

「うん。これでも3年の付き合いだよ?あの子がどんな子かは分かってるつもりだよ」

 

 なのはちゃんは一回断られたからと諦める子じゃない。言い方は悪いけど結構しつこいんだよね・・・。

 

「なあ、その子の名前は教えてくれないのかい?」

「それはちゃんとその子から聞いて。まだお互いに名前を言ってないんでしょ?」

「うん、そうだね。ちゃんと自分で聞かなきゃいけないよね」

「そうそう。これからは友達でいられるかもしれないんだから」

「そうか。二人目になるんだねぇ」

「もっといるよ。3〜4人は増えると思う」

 

 みんないい子だから大丈夫だろう。しばらくおしゃべりしながら歩いていると翠屋が見えてきた。あちゃ〜・・・みんな待ってるよ。

 

「みんな待ってるみたいだね」

「急ごう!母さんも最初が肝心って言ってた!」

 

 こっちが走って近づいていると向こうも気がついたみたいだ。約2名ほど唖然としているけど。

 

「スイマセン士郎さん、お待たせしました」

「いやいや、気にしなくていいよ。そちらの二人は前に一度だけうちの店に来てくれてたね」

「はい。フェイト・テスタロッサです。今日はよろしくお願いします」

「アルフです。今日はお誘いいただきありがとうございます」

「礼儀正しいいい子達だ。僕は高町士郎だ。こちらは僕の妻の桃子だ」

「こんにちは二人とも。今日はよろしくね?」

『はい!』

 

 どうやら二人が前に僕と一緒に来てたことを、士郎さんと桃子さんは覚えていてくれたようだ。これなら問題ないかな?

 

[ちょ〜っと聞きたいことがあるんだがな・・・]

[奇遇なの。私も神那君に聞きたいことがあるの]

[まあまあ、サプライズと思って頂戴な。今ここで話すにはちょっとまずいんじゃない?]

[む〜・・・後でちゃんとお話してね?]

[ま、神那がいるなら問題はないか]

[そうそう。それより自己紹介してくれる?]

 

 二人が念話で質問をしようとしてたが、受け流して自己紹介をさせた。聞きたいことは本人を介してね?

 

「えと・・私は高町なのはって言うの。よろしくね?」

「朱鷺島裕樹だ」

「あたしはアリサ・バニングスよ」

「月村すずかです。よろしくね♪」

「改めて、フェイト・テスタロッサです。皆さんよろしくお願いします」

「アルフだ。みんなフェイトと仲良くしてやっておくれよ」

『もちろん!』

 

 うん、やっぱり問題はなさそうだ。各自、自己紹介がすんだところでそろそろ出発しようと士郎さんが言ったのでみんな車に乗り込んだ。それからは車内でみんながフェイトに色々質問してたが、上手く答えられないところは僕がフォローしてあげた。おしゃべりしていると時間というのはあっという間で、さして時間がかかったという感覚を感じないくらいの時間で温泉旅館に着いた。

 

「意外と早く着いた感じだな」

「だね。おしゃべりしてるとあっという間だね」

「そこ!喋る暇があるなら、、自分の荷物くらい自分で運びなさい!」

『は〜い』

 

 怒られちゃった。さすがにもう一度怒られるつもりはないので、言われたとおり自分の荷物を部屋に持っていった。部屋割りは事前に士郎さんたちが話し合って決めていたらしく、大人と子供で部屋を分けたようだ。

 

「しかしいいんだろうか・・・」

「なにがよ?」

「いや、アリサたちだってさすがに同年代の男の子と一緒の部屋って言うのは抵抗があるんじゃないのか?」

「う〜ん、特にないわね」

「わたしも平気だよ」

「私平気なの」

「おまえら・・・フェイトはどうだ?」

「えと・・神那と一緒に寝たことあるから平気だよ?」

「・・・神那、ちょっとO☆HA☆NA☆SIしようか」

 

 あらやだフェイトったら、部分的な事だけしか言ってないよ。おかげで俺の命が風前の灯火だぃ!

 

「ちょっと落ち着いて裕樹。それとなのはちゃんもちょっと目のハイライトがおかしいよ!?」

「落ち着いてるさ。十分なほどに落ちついているさ。だがな、世の中には許しちゃいけないことってあると思うんだ・・・」

「私もいたって普通だよ?なんでかイラッてきたけど全然問題ないよ?」

「問題ありまくりだよ!それに一緒に寝たといっても、同じ部屋でアルフさんとフェイトと僕の三人で寝ただけだよ!しかも布団はちゃんと別だから!」

 

 そう言うと少し収まったのか、幾分怒気が薄れているようだ。

 

「だがまあ、同じ部屋で寝たということだけでも十分罪になると思うんだ」

「そうなの」

「二人ともそのくらいにしときなさい。どの道今日はみんなで同じ部屋で寝るんだからいいじゃない」

「ふ〜む、そうだな。これくらいにしとくか」

「仕方ないの」

「それじゃ、荷物も置いて落ちついた所でこの旅館を探検しましょ!」

 

 それもいいけど、僕はちょっとやりたいことがあるから断るか。

 

「ゴメン、ちょっとやりたいことがあるから先行ってて」

「?すぐ済むなら待つけど」

「ちょっと時間かかると思うから。フェイトもみんなと一緒に行ってて」

「神那がそう言うなら・・・」

「終わったらすぐ行くから」

「仕方ないわね・・・」

 

 そう言うとアリサはみんなを引き連れて旅館探索に行った。一応士郎さんたちには声をかけていたようだから、大丈夫だろう。さ〜て・・・。

 

「ヴェルジュ、アレを試そうか」

<<ばれませんかね?それに上手くいくとは限りませんよ?>>

「だから少し時間をもらったんじゃないか。ま、物は試しでやってみよう」

<<はぁ・・・仕方ありませんね>>

「ありがとヴェルジュ。僕も頑張るから」

<<ええ、二人で頑張りましょう>>

 

 この1週間、砲撃とはまた別に魔法を覚えようとしていたんだけど、昨日の夜になってようやく形になった。上手くいくといいな〜。

説明
どうもこんばんは〜。いやほんと、物語を書くのって難しいですねん;;この話を書いていたときは、そう痛感していた時期でしたw
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