魔法少女リリカルなのは〜ゼロから始まる転生者達〜第4話「新学期と少女」 |
今日から僕は小学三年生である。まあ、一・二年の頃とほぼ変わらないだろうけど。
あれから、前世の記憶で思い出したことがある。僕は病院に長く入院していて友達がつくれず死んでしまったことと、十七歳の誕生日を迎える前に死んだことを思い出した。
この二つのことを思い出してからは僕は前世の記憶を探ろうとはしなくなった。怖くなったからだ。これ以上詮索したらもっと悪いことを思い出してしまうのではないのかと不安になったのだ。
さて、席順表を見たが僕は前の方か
「わたし達また同じクラスだね」
「今年もよろしくたのむわ」
「よろしくね」
教室に入るときにとある女子グループの声が聞こえた。あの三人仲が良さそうだなでも、僕なんかの人があの中に入れそうにないしあの子達の関係を壊したくないな。
ふぅ、席に座って先生が来るまで本でも読むか。僕は、席に座り本を探したが、少し手間取りやっと本を取り出し顔を上げると栗色の髪とツインテールの女の子が隣の席にいた。
「おはよう。わたし高町なのは。よろしくね。」
「よ、よろしく。」
そっけなく挨拶を交わしてしまった。こんなことで嫌われたりしないよね・・・・・・
その後先生が入ってきて本をしまった。
「みなさん、おはようございます。今日から三年生ですね。まずは元気よく自己紹介からはじめましょう。」
あー自己紹介かぁ苦手だなぁ。
「狩谷継導だ。よろしく頼む・・・」…
「高町なのはです。今年1年よろしくお願します」とにかくどもらないようにしないと、
「月村すずかです。よろしくね。」あーあー
「樋口敏光だ。みんな覚えてくれよな!」あーもうすぐだ。
「アリサ・バニングスよ。よろしく頼むわ。」ああ、いよいよだ。とにかくどもらないようにしないと、「ふ、ふ、冨士ぎゃさき、き、満です。よ、よ、よろしくで、です。」
『ぷっ』『くすくす。』
ああ、またどもってしまった。なんでどもってしまうんだろう。なぜか僕は、家族以外の人だと緊張してしまい言葉がどもってしまう癖があり特に大勢の人の前ではこのようにひどくなる。そのため言葉が相手に通じず、ずっと友達ができなかった。僕自身、うまく話せない人より積極的に話す人の方がいいと思いグループに介入せず、さらに自分自身も恥ずかしくて、積極的に喋らずに過ごした。
〜帰宅後〜
「ただいま」「お帰り満。」
「お母さん今日練習は?」
「ごめんね。今日も忙しくて付き添えられないの。」
もしかしたら今週は無理かな。あの日から約束をしたが実際には定食屋であるうちの店が忙しくて母さんとの魔法の練習はあまりできず。月に2回多くて4、5回ぐらいしかできないのが現状だ。
だから、普段は自主的に魔法の練習をしている。幸いエイドがアドバイスをしてくれるため成長はしているはずだ。
「お友達はできたの?」
「今日は始業式だけだからまだ・・」
「そう、お母さん満に友達ができるのか心配で・・・」
「だ、だいじょうぶだよ。じゃあ自主練に行ってくる。」「気をつけてね。」
そう、だいじょうぶだ。前世でも17歳手前まで友達がいなくても生きていけたんだ。今世だって。スタンバイモードにしてあったエイドを持って自主練場所である公園へ行こうとした。
「おにいちゃんどこにいくの」
!?ビックリした。育か。ちなみに育は、僕とは4歳違いで今年で5歳となる。
「ちょっと公園へ」
「いくもこうえんでおにいちゃんとあそぶ。」「えっ!?」
どうしよう、
いくと遊ぶとなると今日の練習はできそうにないな。
「いいでしょうおにいちゃん」上目遣いでいくが僕を見つめて言う。
「うーん。じゃあ、しかたないな」
「うわーい。」いくが目を輝かせて嬉しがっている。
まあ、遊べば多少スタミナが上がるかもしれないしな。それでも魔法の練習自体はできなくなるのが確定だが。
第4話「新学期と少女」 完
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いっきに3年生に飛びます。ギャグのセンスが作者は皆無ですが、なんとかギャグを書きたいと思います。 | ||
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