Fate/The black truth 第5話 「激突 戦人vsギルガメッシュ」 |
side ウェイバー
アーチャーが僕たちの方に剣を射出しようとしたら、アイツが現れた。闇と共に冷たい殺意を浴び、僕の体は恐怖に震えだした。殺意と共に現れたアイツを見て分かった。セイバー・ランサー・アーチャーも恐ろしかったが、あれは別次元の恐怖を感じる。ここにいてはアイツに殺される。早くこの場から逃げ出してイギリスに帰りたい。そう考えていたら、
「坊主よ。サーヴァントとしちゃあどの程度のモンだ?あれは」
ライダーが僕に質問してくれたおかげで、恐怖が紛れて少し落ち着いた。ずっと黙ったままではアイツの殺意でどうにかなりそうだったからだ。
「Bクラスがいくつかあるが、普通のサーヴァント並の能力だぞ。」
僕はライダーの質問に答えた。気持ちを落ち着かせて改めてアイツの能力をみた。体の周りからは闇が噴き出ているうえに、・・・先ほどから自分たちに発している殺意からみてバーサーカーだと思うんだが、何かがおかしい。アイツはキャスターには見えないから残りのクラスから考えてバーサーカーだと分かるんだが、クラスが???となっている。
「ど、どういうことだ。アイツはバーサーカーじゃないのか?」
自分の疑問をぼそりと口にしたら、近くにいたライダーは聞こえたのか
「なんだ坊主よ。バーサーカーだと余は感じたんじゃが違うのか?」
アイツに警戒しながら、僕に聞いてくる。
「能力は見えるんだが、クラスが分からないんだよ。」
・・・・・・・・・・
今までのサーヴァントはクラス・能力スキルが見えたんだが、アイツは誰なのかが分からない。そう疑問に思っていたら
「誰の許しを得て我の顔を見ておる狂犬めが・・・・」
アーチャーは僕たちに向けていた剣をアイツに向けた。
「せめて散りざまで我を興じさせよ。雑種。」
アーチャーの冷徹なる宣告と共に、槍と剣が射出されようとした瞬間
「避けるなよ。」
冷たい声でアイツが喋った。
「がはぁ」
アーチャーの顔にエネルギー弾があたり槍と剣が蔵に戻る。・・・・・・何が起きた。ずっと見ていたが何が起きたのかが分からなかった。周りをみると他のサーヴァント達も何が起きたのか分からない表情で困惑している。何せ、気が付いたらアーチャーにダメージがあったという事実だけである。僕自身が困惑に陥っていると
アーチャーは自分の顔に傷をいれた男を睨んだ。
「狂犬、貴様のけがわらしい手で我の顔に傷をいれたな。許さんぞ!!」
睨まれたアイツは
「気に入ったか。俺がもっと綺麗にしてやるよ。いっひっひっひっひっひっひ。」
アーチャーをこれでもかというくらいに嘲笑っていた。怖い。アイツの表情をみてライダーや他のサーヴァントとは違うものだと実感した。
第5話 激突 戦人vsギルガメッシュ
side 戦人
傲慢すぎる奴を見て、あまりにも隙だらけだったのでスキル「犯人幻想」を組み合わせて俺の宝具“黒き真実”を常時開放型で顔にお見舞いしたら当たった。あれが真の王たる英雄か。あまりにも可笑しかったので笑っていたら
「狗よ。我の顔に傷をいれたのがそんなにも可笑しいか。」
アーチャーの表情は先程の侮蔑の表情とは違い、怒りにより冷徹なる殺意を宿している。
「いひひひ。・・・お前さっきライダー達に言っただろ。『真の王たる英雄は天上天下我ただ独り。あとは有象無象の雑種にすぎん』と。」
俺が笑っていることに対して不愉快なものだと感じているアーチャーに答えてやろう。
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「雑種に傷つけられたお前は雑種以下の畜生にも劣るぜ。・・・いひひひ。」
嗤いながら答えてやると、アーチャーの方からブチッと音がした。
「狗よ。・・・貴様は我の前からすぐに消え失せろーーー。」
アーチャーは怒声で王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を開き、剣・槍・斧・槌・矛などありとあらゆる武器を呼び出し、俺に向けて一斉に射出した。
side セイバー
「雑種に傷つけられたお前は雑種以下の畜生にも劣るぜ。・・・いひひひ。」
バーサーカーがアーチャーに馬鹿にしたような感じで答えた。その瞬間、この場が凍てついた。アーチャーの顔を見ると、最初に出会った艶やかな美貌などなく、憤怒の表情になりバーサーカーに武器を射出した。その武器の数が多すぎる。普通英雄の武器は2つ3つはあるかも知れないが、あの男の数はそれらを遥かに超える。何者なんだアーチャーは。
「アイリスフィール。下がって下さい。ここにいては危険です。」
アーチャーの攻撃がアイリスフィールに及ぶと判断した私は後ろに後退した。他のサーヴァント達も危険と判断したのか自分たちと同じように下がっている。
「ありがとう助かったわセイバー。」
彼女は私にお礼を言う。彼女を見ると、恐怖に震えているせいか表情も若干青い。情けない。最優の騎士にも関わらず彼女を不安にさせてしまった。
「申し訳ありませんアイリスフィール。私が至らないばかりにあなたに不安を与えてしまった。けれど、あなただけは絶対にお守りします。」
アイリスフィールに答えると笑顔で答えてくれた。
「ありがとうセイバー。あなたに守られるなら私は大丈夫」
私の言葉に元気が出てくれてよかった。
今現在、目の前には戦争が起きている。私とランサーの騎士としての戦いではなく文字通り戦争が起きている。アーチャーの射出攻撃をバーサーカーは姿を消すかのような俊敏な動きで躱している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まるで闇になって姿を消しているかのような感じだ。
それでも、アーチャーの武器が多いのか躱しきれない攻撃は、先ほどは何が起きたのか分からなかったが、バーサーカーの前に魔法陣が出現し、気が付いたら武器の攻撃があの男から逸れている。あれは・・魔術なのか?マーリンが使っていた魔術とは違う魔術を見て疑問に思っていたら
「―――どうやらあの金色は宝具は数が自慢らしいの。対してあの男は自身の身体能力で躱し、躱しきれないものは魔術で武器の射出を逸らしている。あやつはバーサーカーではなく魔術師(キャスター)のサーヴァントなのか。」
独り余裕を構えをみせていたライダーが、したり顔で呟いた。そうだ。先ほどから気になっているのはまさにそれだ。初め見たときは自身の直感から“バーサーカー”と判断した。けれど、あの男は喋っているうえに魔術も使っている。普通に考えたら“キャスター”なんだが、直感は“バーサーカー”と判断する。
「ランサー。あの男をみてキャスターだと思うか。」
同じように疑問に思っているだろうランサーに聞くと
「俺も最初あいつはバーサーカーだと感じた。だが、今までの攻防をみると、魔術師(キャスター)にしか見えないから分からないんだ。」
ランサーも困惑した表情で言うとおりあの男の正体も分からない。あの男は何者なんだ。
side 戦人
奴の攻撃を躱し続けるにも限界がくる。このままでは埒があかないと感じ勝負にでた。幸い奴が出している武器の数は現在7つだけだ。体を奴の方向に向け自身の前に魔法陣を8つ出現させる。
「鮮やかに散れ。」
自身の攻撃の威力をあげることにより奴をぶっ飛ばす。向こうの宝具も射出されるが、相手の宝具の射出武器の角度をエネルギー弾で変えることにより当たらないようにする。宝具の射出攻撃を全て防ぎ最後の1つのエネルギー弾が奴に当たろうとした瞬間
「調子に乗るなよ。狗ーーーーー!!」
信じられないことに奴は俺に先程放った宝具を爆発させやがった。
壊れた幻想(ブロークンファンタズム)
宝具は壊してしまえばすぐ修復できないので当然、その後の戦闘は切り札を失った状態で行わないといけない。
武器として宝具を使用しているサーヴァントは武器をも失うために徒手空拳で戦わなければならなくなるので、大幅な戦力低下を招く恐れがあり、マスターも極力回避させたがる。
「ちぃっ。」
俺の予想では英雄は絶対に武器を壊そうとはしないと考えていた。アーチャーも武器を壊さないと高を潜っていたが、アーチャーの武器の数を考えたら7つ程度壊してもまだまだ武器は沢山ある。予想を外した俺は慌てて回避行動に移したが間に合わず、宝具の爆発に巻き込まれた。
説明 | ||
戦人とアーチャーが遂に対峙。戦人はギルガメッシュを仕留められるのか! | ||
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