真・恋姫†無双〜だけど涙が出ちゃう男の娘だもん〜[第1話] |
真・恋姫?無双〜だけど涙が出ちゃう男の((娘|こ))だもん〜
[第1話]
「みぃ〜(ペロッペロッ)」
あーでもない、こうでもないと、これからの事で頭を悩ませているボクの指を、いつの間にか飼い猫のミーシャが舐めています。
「ふふふっ……そうですね。ボクには、君という心強い味方が居たのですよね。ありがとう御座います。お陰で元気が出てきました」
ボクがミーシャの頭をナデナデすると、“わかったかにゃぁ?”といった感じで、また鳴いてくれました。
((癒|いや))されます。
落ち込んでばかり居てもしょうがないので、ボクは明るい未来を思い描く事にします。
そんな訳で、まずは基本方針から決めていく事にしました。
張魯に行かれる前に漢中郡南鄭の太守になり、改革して拠点とする。
(まだ内定していないはずだし、交通の要所・肥沃の土地だから重要です)
厳顔と彼女の所に居る黄忠を招き、副官になってもらう。
(黄忠さんが、何故か益州に居るのでよすねぇ)
劉備には関わらない。
(身を寄せる諸侯が((悉|ことごと))く破滅しています。冗談じゃありません)
諸葛亮や((?統|ほうとう))を((招聘|しょうへい))する。
(荊州の司馬((徽|き))の私塾にいるのでしょうか? それとも私塾ごと移転してもらうか?)
益州や他の州に居る在野の良将を招聘する。
(書状を送付したり、ボク自身が他州を旅しながら招聘すれば、色々な出会いもあるに違いありません。きっと、たぶん、そうであって欲しい)
富国強兵を主軸方針とし、臨機応変に万事をこなす。
(まぁ、こんなものでしょうかねぇ……今のところは)
一通り基本方針を((眺|なが))めた後、ボクは計画を実行する((為|ため))に女官を呼び、益州牧にしてボクの父・((劉焉|りゅうえん))に面会を求める事とします。
そうして((謁見|えっけん))の間に通された後、ボクは自分を漢中に派遣してもらう事の利点を、淡々と説いていきました。
((曰|いわ))く、漢中は益州の玄関口。血族に任した方が安心である。
曰く、漢中は交通の要所。ゆえに((睨|にら))みを利かす為、猛将である厳顔を派遣すべし。
などなど。
ボクは((尤|もっと))もらしい正論を父・劉焉に説き、何とか漢中太守就任の内示をもぎ取ります。
近日中に張魯を漢中太守へと就任させる心積りだったらしく、危ないところでした。
拠点の目途が立った次は人材の確保。という訳で、ボクは厳顔を捜す事とします。
しかし、厳顔は中々見当たりません。仕方がないので、ボクは“情報”を送受信して居所を探してみました。
そうしたところ、“城下の酒場”と感じられる。
なので、ボクは厳顔の行きつけの酒場を何件か捜してみる事にしました。
厳顔がどこにいるのかと探しながら、彼女の行きつけの酒場を何件か見回ってみると、やっとお目当ての人物にめぐり合う事が出来ました。
城下のある酒場に居たお目当ての人物であるところの厳顔に、ボクは仕事もせず酒を飲んでいるのかと((呆|あき))れながら、彼女の真名を呼びかけていく事にします。
「((桔梗|ききょう))!」
「……なんじゃ、((騒々|そうぞう))しい。酒が((不味|まず))く……うん? ((若|わか))ではないか」
「昼間からお酒ばかり飲んで、仕事は良いのかい?」
「なぁに。休憩中じゃよ、休憩中。息抜きを((挟|はさ))めばこそ、仕事の能率も上がるというものよ」
悪びれもせず酒を((旨|うま))そうに飲む厳顔に、ボクは白い目を向けながら要件を話していく事にします。
「……まあ良いです。とにかく、近日中に出立するから準備をして下さい」
「準備? なんの準備ですかの?」
「ボクはこの((度|たび))、漢中郡南鄭の太守に任命されたんだ。君はその副官」
「ほほぉう……。あの万年やる気の無かった男の((娘|こ))が、太守ですと?」
見た目が綺麗な美少女な上、女性の着物を好んで着ている男のボクを、周りの人達はからかい半分、親しみ半分に、いつの間にか“男の((娘|こ))”と呼ぶようになりました。
厳顔はボクをからかう材料に、その事を持ち出して来たみたいです。
(自分に似合うと思う着物を、たんに着ているだけなんですけどねぇ)
ボクはそう思い、周りの人達に理解されていない事を疑問に感じるのでありました。
そんなボクを、厳顔は面白い者を見るような目つきで観察しているようであります。
「ふふふっ……、まあ良い。深くは追求せぬ事にしましょうぞ」
厳顔はそう((呟|つぶや))きながら、自分の思考を自己完結させたみたいでした。
そんな厳顔の態度にボクはちょっと何かを言いたい気分になりましたが、それよりも大事な事がある事を思い出して、それを告げていく事にしました。
「それでね、桔梗。桔梗のところに居る黄((漢升|かんしょう))さんの説得を一緒にして欲しいんだ」
「((紫苑|しおん))? 紫苑も漢中に連れて行くと?」
「そうさ。でも、黄漢升さんとは桔梗の家で会った事はあるけど、それほど親しいという訳でもないからね。だから、説得を一緒にして欲しいんだ。ね? 頼むよ」
「ふむ……。そうですなぁ……。もう少し((咽|のど))の((潤|うるお))いでも増せば、説得もし安いと思うのですがのぅ」
ボクの頼みごとを聞いた厳顔は、これ((幸|さいわ))いとばかりに酒代をたかってきました。
そんな厳顔の態度に、ボクは((諦|あきら))めの思いを抱きます。
「はあ〜……。分かった、分かりましたよ。ここの飲み代はボクが払っとく」
「ふふふっ。それは、かたじけない。ありがたく((頂戴|ちょうだい))致しますぞ。しかし悪いですなぁ、((催促|さいそく))したみたいで」
厳顔は酒代が浮いた事を嬉しがり、それを悪びれもせずに告げてきました。
(……したみたいじゃ無くて、催促そのものじゃないか)
ボクは浮かれている厳顔を横目で見ながら、言葉ではなく心の中で反論しました。
「なんぞ、言いたい事でもあるのですかな? ん?(ギロッ)」
ボクの顔に不満の思いが表れていたらしく、それを見((咎|とが))めた厳顔が((睨|にら))みつけてきました。
雲行きが怪しくなって来たのを感じたボクは、この辺で切り上げようと思います。
「いっ、嫌やだなぁ。そんな事、ある訳ないじゃないかぁ〜。とにかく、今夜にでも桔梗の家に行くからさ。説得の手伝いを頼むよ? ね?」(汗)
「まっ。それもこれも、今夜にでも若が持って来て下さる酒次第。と言ったところですかな?」
「そっ――?!」
「ふふふっ……。楽しみにしていますぞ?(ニヤリッ)」
さっさと切り上げようとしたボクに、ちゃっかり報復してきた厳顔。
さすがは歴戦の武人です。追撃の好機は、決して逃さないという事でしょう。
厳顔から語られる無情な言葉に絶句してしまい、ボクは空いた口が((塞|ふさ))がりませんでした。
その夜の黄忠さんの説得は、結果的には成功を収める事となりました。
でも、『類は友を呼ぶ』って云うけれど本当でした。酒好きの友達は、ヤッパリ酒好きです。
((土産|みやげ))の酒代がボクの給料三月分って、とこぞの婚約指輪かぁってぇの!
世の中のお父さん?
嫁さんもらって、((元手|もとで))は取れましたか?
これからボク、のんべぇ相手に領地経営をやって行けるのでしょうか。
とても不安になってきました。
世の中のお父さん?
((永|なが))い目で見れば幸せですよね?
そうですよね?
そうだと言って下さいぃぃー!(魂の叫び)
(グスンッ)
説明 | ||
無難な人生を望み、万年やる気の無かったオリ主(オリキャラ)が、ひょんな事から一念発起。 皆の力を借りて、皆と一緒に幸せに成って行く。 でも、どうなるのか分からない。 涙あり、笑いあり、感動あり?の、そんな基本ほのぼの系な物語です。 『書きたい時に、書きたいモノを、書きたいように書く』が心情の不定期更新作品ですが、この作品で楽しんで貰えたのなら嬉しく思います。 *この作品は、BaseSon 真・恋姫†無双の二次創作です。 |
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