魔法少女リリカルなのは〜生まれ墜ちるは悪魔の子〜 三十五話
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私、高町なのはは歯痒かった。

 

空の上では皆が戦っていると言うのに私だけがユーノくんの魔法陣に守られている……

 

今までカリフくんからも協力してもらってきたというのに……私は何も……

 

落ちこんでいたとき、私はせめてこの結界だけでも破壊しようとレイジングハートの協力の下でスターライトブレイカーを放とうとチャージする。

 

今にも壊れそうなレイジングハートを信じて私は放とうとした時だった。

 

 

 

 

 

 

 

「なのはぁ!」

 

フェイトちゃんの悲鳴と共に私の胸から手が生えてきたのが分かった。

 

なんでか力も抜ける……

 

「スター……ライト……」

 

それでも……それでもやらなきゃ……

 

私は精一杯の力を振り絞って……

 

「ブレイカーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

魔力を

 

 

 

解き放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっぐぅぅぅぅぅぅぅ!!」

「あ、あぁ……」

 

同じ頃、別の場所では二人の仮面の男が足から血を流して倒れていた。

 

電子レンジと冷蔵庫も歪に歪んで落ちている。

 

パイプを抜いた際に生じる痛みが二人を襲っていた。

 

「こ…この……」

「! 前!!」

「!!」

 

なんとか起き上がるも、すぐにカリフはやかんを掴んで振りかぶってきた。

 

ロッテと呼ばれていた方がまたぶつけられると思って警戒していたのだが、予想は大きく外された。

 

「ほい」

「!?」

 

それは投げてぶつけるというにはあまりに遅く、あまりに優しかった。

 

まるで、小さく、立ち上がったばかりの幼子にボールを投げて渡すような繊細なパス。

 

条件反射により、速い物を避け、遅い物をなんとなく掴んでしまう心理が働いたロッテはそれを受け取ってしまった。

 

同時に中身の液体が溢れ、ロッテの体と腕を濡らした。

 

匂いを嗅ぐと、それは意外な匂いだった。

 

ロッテは引火性の液体だと思っていた分、その液体の独特の刺激臭には虚を突かれた。

 

なぜなら、その匂いは生きているならば絶対に嗅いだこともあるアンモニア臭……尿のそれだった。

 

「きたな」

「!?」

 

匂いに気を取られていたロッテは易々とカリフの懐への侵入を許し……

 

「クソ喰らえっ!!」

 

渾身のパンチを顔面に受けてしまった。

 

言葉も発することもできずに顔面が歪み、仮面に罅が入る。

 

パンチで身を浮かされたロッテは弧を描いて地面に叩きつけられた。

 

「ロッ……!!」

 

片割れが叫ぶが、その間にカリフは奪い返していたやかんを投げつけていた。

 

今度は尋常ではないほどのフォームで投げられたやかんは尋常ではない速度で向かってきていたので、ここは反射的にかわす。

 

かわされたやかんは近くの電柱に当たって大破させた。

 

ありえない轟音と共にやかんは図太い電柱に喰い込んでいた。その光景に戦慄していると、近くで声が聞こえた。

 

「余所見か?」

「!?」

 

声の方向を見た瞬間、腹部に衝撃が走った。

 

「ごはぁ!!」

 

仮面の隙間から吐き出される唾液と苦悶の声。

 

カリフの蹴りをダイレクトに喰らったアリアという男は崩れる。

 

そこでもカリフは威力を絞り、上半身を捻って素早く気弾を放つ。

 

「クレイムハザード!!」

「ぐああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

赤いオーラでできた砲撃はあっというまにアリアを飲み込んだ。

 

ダメージに悲鳴を上げるアリアだが、死んではいない。そうならないように調節したのだから。

 

「うおおおおぉぉぉぉぉ!!」

 

ロッテが後ろからカリフに向かって魔力をありったけ込めたパンチを見舞おうとする。

 

それに対してカリフはロッテのパンチをギリギリまで引き付ける。

 

拳まで一ミリを切ったときにカリフは動いた。

 

ロッテの動きがチャチに思えるほどの超光速の振り返り!!

 

振り返るだけで周囲の空間を湾曲させ、小規模の台風を呼び起こす。

 

そして、そこから繰り出される渾身のアッパーカット!!

 

ゆっくり行えばモーションが大きすぎて易々と避けられてしまうような大振りの超攻撃型アッパー

 

その大振りで得た大きな力を一瞬で溜めてロッテーの顎へ叩きこむ。

 

損傷の酷かった仮面は顎の部分から砕け、素肌が露出

 

上半分は割れずには済んだが、ロッテの仮面の隙間から更に夥しい鮮血が流れ、飛び散った血が綺麗な円を描いた。

 

「がっ!」

 

ロッテの体は超スピードで回転させられ、地面に落ちると不規則なバウンドをしながら転げ回った。

 

「ロッテぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

悲鳴を上げて、焦げた体を震わせながらアリアは無数の魔力弾をカリフに撃ち込む。

 

「喰らええぇぇぇぇぇぇ!!」

 

アリアの懇願に似た叫びとは裏腹にカリフは無表情に片手を添えて手首に血管が浮き出るほど力を入れた。

 

「食儀……スプーン!!」

 

手首のスナップを効かせて小規模な風の渦を作りだして魔力弾を引き寄せる。

 

まるでスプーンでかき回されたミルクの上に浮かぶ砂糖のように魔力弾は一カ所に集められていく。

 

集まって一つの巨大な塊となった魔力弾を今度はスプーンですくいとるように掌に乗せる。

 

掌の上を気でコーティングして魔力弾を破裂させない高度な技術もカリフにとっては呼吸するくらいに簡単だった。

 

「ばかな!? そんなことが……!!」

「……返すぞ」

「!?」

 

自分の攻撃をいとも簡単に、意外な方法で相殺された驚愕もカリフの一手によって焦りと変えられる。

 

手にしていた魔力弾をアリアに投げ返した!

 

「はやっ……!」

 

時速四百キロはあろう速度で飛んでくる弾をアリアは身をかわして避ける。

 

だが、アリアの背後にカリフが瞬間移動で現れて……

 

「はっ!」

 

魔力弾を蹴りで弾いてアリアの背中を狙った。

 

「がはっ!」

 

背中に自分の魔力弾を喰らったアリアはそのままロッテの倒れた場所へと飛ばされていく。

 

「あ……ぁ……」

「が……ごほ……」

 

二人の仮面の男は血に濡れて倒れ込み、必死に体を起こそうとする。

 

そんな二人へカリフは走り、その顔面に渾身の蹴りを入れる。

 

「ごぼ!!」

「がっ!」

 

空に打ち上げられた二人を見上げ、カリフは両手に気を練り込んで連続で撃つ。

 

「ヒャッハーーーー!! 汚物は消毒だああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

マシンガンを彷彿させる気弾の嵐が二人に当たり、爆煙に包まれていく。

 

「URYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

 

半ば狂乱気味に上空に気弾を撃ち続ける。

 

だが、暫くしてカリフは動きを急に止めた。

 

「……」

 

気を放つのを止めて辺りを見回して探るが、さっきの二人の気が感じられない。

 

「……殺さずいたぶるのが悪手だったか……テレポートって奴か?」

 

カリフは攻撃を受けている間に魔法を発動させて瞬間移動したか……いずれにせよ死んではいない。

 

あれだけ痛めつけたのだからしばらくは出て来ないだろう……仮に出てきたとしたら次はもっと優しく“遊べば”いいだけだ。

 

「……さっきまでの高揚感が嘘のようだ……あのクソ共が……!!」

 

気分悪そうに唾を吐きながらさっきまでのほろ酔いが最悪な気分へと変えさせられてしまった。

 

どうも、見た限りだとあの二人はコソコソと嗅ぎ回る“カリフにとって最も苛立つ”存在だと認識させられた。

 

戦ってみて分かったが、あの二人はどっちもオレと本気で殴り合おうとは考えておらず、それどころか逃げ腰だった。

 

自分から仕掛けておいて、その上逃げることを前提に戦っていたのだ……どう考えてもカリフはこの二人に対して憎しみに近い憎悪を感じていた。

 

だからこそ、カリフはやかんを投げるなど不意を突き“返して”、徹底的にいたぶろうとしていた。

 

「……」

 

一気に不機嫌となったカリフは帰ろうと舞空術で飛ぼうとした時だった。

 

「?」

 

カリフのポケットから携帯が鳴り、確認すると、その宛先はフェイトからだった。

 

 

 

 

 

 

 

フェイトから一通のメールが届き、内容は主になのはのことについてだった。

 

とりあえず指定の場所へ行って局員からアースラへと転送してもらっていた。

 

再びあの船の中へと舞台は戻る。

 

廊下を歩いていると、向かい側からフェイトとクロノが会話している。

 

そして、あっちが先に気付いた。

 

「カリフ!!」

「よぉ……フェイ……ト」

「うん! 久しぶりだね!」

 

フェイトは満面の笑みを浮かべて笑いかけてくるも、カリフの顔色が優れず、気分まで悪くなってくる。

 

その様子にクロノは溜息を吐いて近付いてくる。

 

「何をしてるんだきみは……未成年の飲酒はあっちの世界でも違法だろうに」

「だが、オレならば許される」

 

クロノは怒りを通り越して呆れかえっている様子だった。

 

傍でフェイトが苦笑していると、奥からなのは、アルフ、ユーノが近付いてきた。

 

「カリフくん!!」

「あ、あんた!」

「や、久しぶり」

 

それぞれが会釈するが、アルフだけはカリフに詰め寄ってきた。

 

「カリフ!! あんた酒飲んでて来なかったんだって!? それってあんまりじゃないか!?」

「ア、アルフ……仕方ないよ。カリフにも事情があるんだし」

「そういうことだ。それにオレはこういったことについては自分の意志で動く。どんな件でもオレの気分で出るか出ないかは決めさせてもらうからな」

「はぁ!?」

 

とんでもない要求にアルフはおろかフェイトたちでさえも目を見開く。

 

「でも、あんたがいればあんな奴等なんて一瞬で片が付くじゃんか!!」

「時々、フェイトからメールで聞いてたんだが、管理局に入るんだっけ?」

「え、えっと……嘱託扱いだけど……」

「じゃあ尚更オレは手は貸さん。いちいちオレがいなけりゃ生き残れないというなら止めちまえ」

「でも……」

「戦いはそんな甘いものではない。殺すか殺されるか、いかに相手の弱みに付け込むか……そんな世界での甘えは命取りだ」

 

カリフの一言は幼い彼女たちにとって残酷なことだが、クロノだけはその本質を少なからず理解しているから何も言うことも無い。

 

そんな中でフェイトは必要以上に落ち込むが、カリフは何でも無いかのように言う。

 

「まあ、不本意にもお前等がどうしてもやばくなったら介入はしてやる……奴との約束だからな……」

「え?」

 

最後の方は聞こえない様に呟いたのだからフェイトたちには聞こえてはいなかったが、確かにカリフは言った。

 

「それって、やばくなったら助けるってこと?」

「それ以外になにがある?」

 

その一言だけでフェイトとなのはの表情がさっきまでとは違って本当に嬉しそうだった。

 

「「あの!」」

 

カリフに感謝の言葉をかけようとした時、カリフはユーノと既に話しこんでいた。

 

「おい、この後ちょいツラ貸せ」

「えっと……それに対して拒否権は?」

「ない」

「ですよね〜」

 

話を聞いてくれるような状況ではなかったため、二人はガックシと項垂れる。

 

アルフはそんな光景に苦笑してカリフに耳打ちする。

 

「あんたってどこか素直じゃないところがあるよね〜……」

「ふん。素直でなくても正直にいければそれでいい」

「なんだい強がっちゃってててててててててててててててててて…!! ちょっ! 鼻は止めて! ちぎれるちぎれる!!」

 

アルフの鼻に指を突っ込んで引き離すカリフたちをクロノは嘆息しながら言う。

 

「再開の感傷に浸っているところ悪いが、なのは、フェイト、カリフ、君たちに会わせたい人がいる」

「「「?」」」

 

クロノの一言に三人は首を傾げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼します。提督」

 

アルフとユーノと別れて三人とクロノはある一室へと入る。

 

「ああ、よく来たねクロノ」

 

一室のテーブルに一人の老人が腰かけている。

 

なのはとフェイトはその人にお辞儀をするが、カリフだけは死にそうに心ここに非ずと言う感じだった。

 

今更なって酔いがぶり返してきた。

 

「自己紹介が遅れた。私はグレアムだ。どうぞよろしく」

「あ、こちらこそ!」

「初めまして!!」

「……」

 

カリフは何も聞こえてないかのようにうつらうつらと今にも倒れそうだった。

 

顔色もすぐれない。

 

「カリフ、大丈夫?」

「吐く」

「えぇ!?」

 

冗談には聞こえない言葉にフェイトが肩をかしながら驚愕する。

 

グレアムは苦笑しながらも人が良さそうに立ち振る舞う。

 

「クロノ、彼にエチケット袋を」

「はい」

 

クロノがエチケット袋を探しに部屋を出る。

 

「じゃあそこに腰かけて楽にしててもいいよ」

「はい」

「失礼します」

 

柔らかな物言いになのはとフェイトはやや緊張しながらソファーに座り、カリフはうつ伏せになる。

 

「本当に大丈夫? お水取りにこようか?」

「顔真っ青だよ? 平気?」

 

なのはとフェイトは心配そうに背中をさすってあげていると、グレアムは微笑ましそうにフェイトを見て柔らかに話す。

 

「うん。やっぱり聞いた通りの子たちだ。とても優しい子だと聞いたよ」

「ど、どうも……」

「そんなことは……」

 

褒められた二人が照れていると、そこへ袋を持ってきたクロノが戻ってきた。

 

「ほら、全部出したほうがいい」

 

そう言って袋を差し出すと、カリフは袋を奪い去ってそのまま部屋の外へ移動する。

 

その一部始終を見たフェイトたちは意外そうに呆然としていた。あのカリフの死にそうな場面なんて初めて見たのだから。

 

「カリフってお酒だめなんだ……」

「あの歳でお酒を飲んだ報いだ」

「にゃはは……」

 

口々に苦笑してそう言うと、グレアムが笑った。

 

「はっはっはっはっは……あの子くらいになると若気の至りが強いようだね」

「えぇ……それで僕たちがどれだけ苦労しているか……」

「だけど、あの子は純粋で真っすぐ、約束を守る子だと聞いているよ」

「はい。そうです」

 

グレアムの言葉になぜかフェイトが笑って答える。

 

「大切にしなさい。ああいう友達はきっと君たちを助けてくれる」

「「はい!!」」

 

力強く言うフェイトとなのは、そしてクロノだけは頭を抱えた。

 

「それにしても遅いね……カリフくん」

「うん……苦しいのかな?」

 

二人が未だ戻らぬカリフの心配をしていると、部屋のハッチが開いた。

 

「いや、さっき会った二人組のせいだ」

「あ、大丈夫?」

「本当に顔色が悪いな。もう帰そうか?」

「いや、この後もユーノに用があるからここで泊まりたい……それよりも、だ」

 

幾分か調子が戻ったカリフがソファーに倒れるように腰かけると、事の顛末を語った。

 

「ここに来る最中に二人の仮面の男っぽい野郎が絡んできやがった……明らかに魔法も使ってたし」

「なに!? きみの所にも来たのか!?」

 

クロノやフェイト、なのはは驚愕し、グレアムはより一層驚愕に目を見開いていた。

 

「その人たちは騎士って言ってた!?」

「いや、何も言わずにオレの腹に蹴りぶち込みやがった……酔いで油断してた」

「蹴り……!? それでどうしたの!?」

 

そこからカリフは怒りを見せながら語る。

 

「足にパイプで貫いて片方の男の顎を砕いた……とまではいかなかったが、顎は外してやった。ついでに小便をかけてやった。もう片方はオレの砲撃くらわせてあばらを一、二本かはへし折った。その後は徹底的にいたぶったけど死なない程度にやったら気付いたら逃げられてた」

「……そうか……本当に殺しては……」

「ない。まだ生きているようだが……当分は動けないだろうな。とは言っても仮面から飛び散った血の量から見ても決定打とは言えないがな」

 

その言葉に三人は青ざめ、グレアムは同じ様に青ざめながらも汗をかいていた。

 

その様子をカリフだけは見逃していなかった。

 

「うん、オレの言いたいことはそれだけだ。もう行くぞ。もう気持ちも気分も悪い」

「そ、そうか……それならゆっくり休むといい」

 

クロノが未だに冷や汗をかきながらカリフを見届けていると、出口前でカリフが立ち止まる。

 

「そうそう、怪しい二人組がまた出てきたらオレは出るから真っ先に教えろよ」

「それは構わんが……まさか殺すのか?」

 

それは許さんと言わんばかりにクロノが睨むが、カリフは邪悪な笑みで振り返る。

 

「殺すなんて勿体ない……また見つけたら生かさず殺さず……生き地獄を見せてやるだけさ……死なれでもしたら苦痛なんて味わえないだろう?」

 

カリフから滲み出る圧倒的な闘気に部屋の全員が戦慄していると、カリフは再び視線を戻して部屋から出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレアムとの会談も終わり、幾らか気分がよくなったカリフはアースラの中を歩き回っていた。

 

キョロキョロしながら気を探り、曲がり角を曲がった所で目的の人物を見つけた。

 

「探したぞユーノ」

「あれ? カリフ。もう話は終わったの?」

「あぁ、それよりもちょっと話がある」

「? うん、いいけど……」

 

急にカリフから個人的に呼ばれたことに対して曖昧に了承して後に続く。

 

しばらくしてからカリフは誰もいない場所までユーノを先導し、誰もいないのを確認する。

 

「えっと……カリフ……どうしたの?」

「いや、少しお前に頼みたいことがあってな」

「頼み?」

 

そう言ってカリフはいい笑顔でユーノの肩に手を置く。

 

「ユーノ」

「な、なに?」

 

カリフの笑顔に何やら嫌な予感を感じて聞き返す。

 

その後、ユーノは聞いて後悔してしまった。

 

 

 

 

 

「オレと犯罪の片棒をか・つ・げ♪」

「…………え?」

 

この瞬間、ユーノの頭の中が真っ白になっていくのを感じた。

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囚われしスクライア
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魔法少女リリカルなのは 原作キャラ登場 公認犯罪者 ドラゴンボール ジョジョ、バキ、トリコのネタ多数 クロスオーバー オリ主チート&傍若無人 ご都合主義 

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