魔法少女リリカルと恋姫な物語 〜少年の数奇な運命〜 第24話 お話の前準備
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 無事帰宅して、まず父さんと話をしようと思い居間に行った。ちょうど父さんも帰ってきてくつろいでいるところだった。

 

「父さん、ちょっとお話があるんだけど・・・」

「ん、なんだ?」

 

 寝転がっていたんだけど、話があると言ったら父さんは起き上がってこちらに向き直った。

 

「えとね、今日もジュエルシードを探してて一つ見つけたんだ」

「ほう、順調だな」

「うん、それは順調なんだ。問題はその後に起こって・・・」

「暴走でもしたのか?」

「いやそうじゃなくて、管理局の執務官が来たんだ」

「・・・それで?」

 

 うわ〜、なんか怒ってるような雰囲気・・・。でもここで話さないわけにはいかないよね・・・。

 

「えとね・・・こっちがジュエルシードを集めてる理由を聞きたいんだって」

「そうか・・・そのときに話さなかったのか?」

「うん。なんか上から目線でおとなしくついてこいって言われたからつい・・・」

「ふむ・・・それでこちらはなんと言ったんだ?」

「話を聞きたいんだったらそちらが来るのが礼儀なんじゃないのかって・・・」

「なるほど。こちらが悪いことをしたわけでもないのだからな、向こうの言うとおりにする必要もない。それで場所はどうするつもりだ?」

「それなんだけど・・・うちにしようかって・・・」

「あらあら大変。お掃除しとかなくちゃ」

 

 まだ決まったわけじゃないんだけど・・・。母さん、気が早過ぎだって。

 

「まあ待て雪乃。まだうちでやるとは決まっていない。明日にでも来ると言っていたのか?」

「ううん、決まったら連絡するようにって言われたよ」

「そうか。まあ、うちでやる分には問題ないが、それなりのもてなしをしなければいくまい」

「そうねぇ、ちなみに誰が来るの?」

「ええと、執務管の人はクロノ・ハラオウンって言ってた」

「ハラオウン・・・クライドさんの息子か」

「そう・・・ということはリンディさんが来るのね」

 

 およ?どうやらそれぞれ知り合いらしいね。

 

「上司と部下?」

「二人とも私たちの上官だった人たちよ」

「それならちゃんとしておかなければな。確かあの人は甘党だったな?」

「ええ、当日翠屋のケーキでも買ってきておきますね」

「ああ、頼む。神那、明後日にうちに来てくれるよう連絡しておいてくれるか?」

「わかったよ」

 

 うちで話し合いをするのが問題ないとのことなので、その日のうちに僕はクロノ君に連絡を入れておいた。向こうも問題は無いらしく、明後日の夕方くらいにこちらに来るとのことだった。そう母さんに伝えると、

 

「それじゃあ神那、帰りにケーキなりシュークリームなり、おいしそうな物買ってきてくれるかしら?お金は当日の朝渡すから」

「了解、母さん」

 

 とんとん拍子に話が進んでいくなぁ。ま、そのほうが楽でいいけどね〜。あ、明日魔導師組に説明しておかないと。

 

―――その二日後―――

 

 今日は管理局の人たちが来る日だ。学校も終わったので、魔導師であるなのはちゃんと裕樹と一緒に下校することになっている。母さんに言われたとおり甘いものを買いにこれから翠屋に寄ることも忘れてはいない。

 

「それじゃフェイトちゃんたちはもう神那くんの家にいるってこと?」

「そそ。とは言ってもたぶん少し前に来たくらいだと思うよ?」

「遅くなるよりはいいんじゃないか?俺もこのまま行くことにするか」

「こういっちゃなんだけど、アリサたちが今日お稽古でよかったね」

「にゃはは・・・。ま、まあそれもそうだね」

 

 いやほんとアリサたちのお稽古の日が重なっててよかった。そんな話をしていたら、いつの間にか翠屋についていた。

 

「こんにちは桃子さん。早速ですけど、シュークリームと後お勧めのケーキを二つほど」

「こんにちは神那君。お勧めってことは来客用かしら?」

「はい。もう少ししたら来ると思うんで」

「それだったら新作はどうかしら?ちょうど今日から販売なのよ」

「ほんとですか!?だったら・・・というかいくつ余ってます?」

「え〜と・・・5個あるけれど?」

 

 5個か・・・。みんなの分は無理だな〜。仕方ない、自分たちの分はまた今度にするか。

 

「とりあえず二つでいいです。自分たちの分はまた今度買いに来ますから」

「はい、かしこまりました♪シュークリームと新作のケーキを二つですね」

「はい、それでお願いします」

「・・・ところでシュークリームは誰のだ?」

「・・・父さんと母さんの」

「?二人で一つのシュークリームを食べるのか?」

「なんか考えがあるらしいけど、それがなんなのか教えてくれないんだよね」

 

 む〜、ほんとこれでどうするつもりなんだろうか。翠屋で目的の物を買って、僕らは遊ぶという名目の元に、管理局の人たちと話し合うため僕の家に向かった。

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