とある異能力違い 2−2
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《事件の予兆》

 

 

〜平日の夕方、裏路地〜

 

「ジャッチメントだ!おとな・し・・く?」

「あれ?先輩、通報うけたのここっすよね?」

 

ジャッチメントの二人組が乗り込んだ廃ビルにはチンピラもとい人一人も居なかった。

 

「誰もいねえな・・・逃げられたかイタズラか」

「ともかく帰りましょう先輩」

「あーあ、無駄足だった」

「なんか買って帰りましょう」

「暑いしアイスだなぁ」

「先輩♪ごちになります♪」

「テメェ一個だけだからな」

「それじゃあさっそ・く・・?ちょっと先輩、あれなんすか?」

 

そして二人はカエルのぬいぐるみを見つけた。

 

「ん?ぬいぐるみか、子どもが落としていったんだろ」

「そうみたいっすね、持っていきましょう。その子も探してるかも」

「そうだな・・・っと新品みたいだな」

 

ブッンと音とともにぬいぐるみの中心に小さな円が出来る。

 

「?なんだこれ」

「先輩!危ない!」

 

ズドーーーーーーーン

 

 

 

〜放課後〜

 

 

 

「ーとまあ、以上が昨日の夕方に起こった事件ですの・・・聞いてますの?お姉様」

 

と白井は美琴に昨日起こった廃ビルでジャッチメントが怪我をした事件の詳細を伝えている中、美琴は自身が蹴った自動販売機から出てきたジュースのラベルを見てため息をついていた。

 

「知ってるわよ、たしか連続爆破事件だっけ?(またこれなの)」

「正確には『連続虚空爆破』〔グラビトン〕事件ですの」

 

白井は美琴が飲んでいた缶をそっと取って説明を続けた。

 

「アルミを基点として、重子力の数ではなく速さを急激に増加させ、いっきに撒き散らす能力、簡単に言うとアルミを爆弾にする能力ですの。

犯人はぬいぐるみの中にスプーンを入れたり、ごみ箱に缶を捨てて、それを使って爆破させると言うことをしていますの。幸いまだ死者は出てないのですが・・・」

 

しかし、犯人の目星も立っていないのが現状だと白井は言った。

 

「それって能力者の犯行でしょ?『書庫』〔バンク〕にアクセスすれば一発じゃないの?」

 

この学園都市では定期的に身体検査(システムスキャン)をして、能力系統、レベルを測りそのすべてを書庫(バンク)に記録するのだ

美琴は書庫を使えば簡単だろうと思っていた

 

「妙なのはそこですの。この虚空爆破を出来るラベルの人物はただ1人、『量子変換』〔シンクロトン〕の釧路帷子だけですの。彼女は事件が起きる前から原因不明の昏睡状態で入院中、アリバイは完璧ですの」

「そうなると前の身体検査から急に力が強くなった者がやったと考えるのが妥当ね」

 

〜第七区メインストリート〜

 

頭に花が咲いたようなカチューシャをした少女が辺りを見回している。

その後ろに不穏な影が・・・

 

「う〜い〜はる♪」

 

待ち合わせをしていた人が来たのだろう。少女が振り返った瞬間。

 

「おっはよーーーーん!」

 

その声とともにカチューシャの少女のスカートがいっきに捲られる。

当然まわりには男子もいるのでバッチリスカートの中が見られている。

 

「ちょっと!佐天さん男子がいる往来でこんな暴挙!セクハラじゃすみませんよ!」

「イヤ〜ゴメンゴメンそれにしても、いつまでもクラスメイトにさんづけとはどういうことだい?親睦を深めるためにはもう一回・・そりゃ!」

「きゃああああああ!」

 

このスカート捲りの少女、頭に花のアクセを付けて黒髪をロングにした佐天涙子(さてん

るいこ)

そしてスカート捲られ少女、花のカチューシャをしたショートカットの初春飾利(ういはるかざり)

この二人は同じ高校、柵川高校でクラスメイトかつ親友なのだ。

まわりの男子は一体どうしたらいいのだろうと、嬉しいような嬉しくないような。

 

「そんじゃ初春のパンツも楽しんだことだし、行きますか」

「うう〜なんでこんな目に」

 

そして二人はある人物と待ち合わせをしている所へ向かった。

 

「美琴さーーーん」

「お?きたみたいですの」

 

待ち合わせ場所にいたのは、初春の先輩である白井黒子(しろい くろこ)と御坂美琴(みさか みこと)であった。

 

「ちょっと初春、急に走らないでよ」

「あれ?そちらは?」

「私は佐天涙子、初春の親友でレベル0の無能力者でーす」

 

佐天はこの学園都市で六割の人口をしめる無能力者(レベル0)なのだ。上条、元、土御門もレベル0だが厳密にはそれぞれ能力を持っている。

初春もレベル1の能力、『定温保存』〔サマールハンドバッグ〕の能力者である。

 

「ではこちらも、私は常盤台中学の白井黒子、ジャッチメントで初春のパートナーですの」

「私は・「そしてこちらがこの学園都市に七人しかいないレベル5の1人、常盤台中学のエース、超電磁砲(レールガン)こと御坂美琴お姉様ですの!」ちょっと黒子、自分でやるからそんぐらい」

 

(ねえねえ初春)

(なんですか?)

(なんで常盤台中のお嬢様があんたと知り合いな訳?)

 

佐天は常盤台中なんかのお嬢様でレベル5がここにいるのが信じられなかった。

 

(ジャッチメントの仕事で色々と)

(ってえーーー!レールガン!?レベル5の」

「佐天さん・・・声が出てますよ」

「そうだけど?」

「憧れるなー私も『幻想御手』〔レベルアッパー〕あればな〜」

「幻想御手?なによそれ」

 

美琴が興味津々の様子で聞いてきた。

 

「私も噂でしか聞いたことが無いんだけど

あたしたちの能力が使っただけで上がるっていう物がネット内で都市伝説化されるんだけどさ」

「ふーん、私もレベル1からレベル5になったけどそんなもんがあるなんてね」

 

(黒子)

(はいお姉様)

(今の話聞いた)

(はい、おそらく事件の犯人はそれを使った可能性がありますわね)

(とりあえず幻想御手を探さないと)

(でもあくまでも噂でしかないのですから頭のすみにでも置いておきましょう)

 

「それじゃあ行きましょうか」

「ああそうだったわね。最初は・・・「セブンスミスト」だっけ?」

「それでは行きましょうかお姉様」

 

その後ろの茂みに怪しい笑みを浮かべた男がいたのに誰も気づかなかった。

 

 

〜セブンスミスト店内〜

 

さまざまな洋服が置いているなか、美琴は運命ともいえる出会いをしていた。

 

「このパジャマか・可愛い〜ねえ、このp」

一緒にいた二人に教えようと振り向くと

「ねえねえ初春、このパジャマのデザイン子どもっぽい。今更こんなの着ないよね」

「そうですね。小さいときはこんなの着ていたけど、今更は〜」

「orz 」

「あれ美琴さん?どうしたんですか?」

「い・いやなんでもない・・・」

 

二人にもちろん悪気はない、ないのだが美琴の心にダメージを与えるのには十分だった。

 

(いいわよ、後で買っておけば、1人で買っておいて部屋着にすれば)

 

その後初春は、ある程度の買いものを終え、ベンチで会計中の他の面々を待っていた。

 

「良いものいっぱい買えて良かった〜」

トントン

「?どうしたのボク?」

人形をもった小さな子が寄ってきた

「あのね、メガネをかけたおにいちゃんが、これをおねえちゃんにわたしてくれるならアメくれるっていったの」

「これを?」

「うん!」

 

初春は気づかなかった、その人形の胸の部分に小さな球ができていることに。

 

その頃の黒子

 

「あー買った買った」

「それじゃあ帰りましょうか」

 

両手一杯の荷物を抱えると白井の携帯が鳴り出した。

 

「なんですの?え!わかりましたわ」

「ちょっと、どうしたの黒子?」

「例の虚空爆破事件の続報ですの

衛星が重子力の超加速を確認したんですの!場所はここにセブンスミスト!とにかく避難を!初春はどこですの?」

「初春なら先にすませて外のベンチにあ、いたいた・・・?あの人形の胸の辺りおかしくない?」

「あれですの!あの人形が爆弾ですの!」

「初春逃げてーーー!」

「え!?」

 

しかしもう人形を球が包み爆発の手前だった。

せめてこの男の子だけでもと、初春は男の子を庇うように抱きつく。

 

「レールガンでふきと!」

 

汗で滑ったのかレールガンを撃とうとした美琴のポケットからコインが落ちてしまった。拾っている時間などない。

 

「初春ーーーーー!」

 

ズドーーーーーーーン

 

誰しも初春が爆発に呑み込まれ怪我をした姿を想像した。

しかし、煙が晴れたあと初春と男の子は爆発したところから後ろに座っていた。

 

「初春!?」

「あれ?確か爆発に呑み込まれたんじゃ?」

「良かった怪我はありますの?」

「はい怪我はありませんし大丈夫です」

「いったいどうやってあの爆発から逃げたの?」

「いえ、自分でもわからないんです。急に右腕が引っ張られたのは覚えてるんですけど・・・」

「そうだ!ボク、これから写真を見せるからそのお人形を渡した人を教えてくれない?」

「グスッいいよ」

 

〜2時間後〜

 

「ヤバイヤバイミスったミスった逃げなきゃ逃げなきゃ」

 

この挙動不審な少年こそ、連続虚空爆破事件の犯人である。

 

「ジャッチメントですの、そう簡単には逃がさないですのよ」

「う・う・き・消えろー!」

 

持っていたスプーンを投げ爆破させようとする。

 

「はぁ〜見えていればこんな攻撃あたりませんわよ」

 

爆破を避け、少年の背後にテレポートし、そのまま押さえつけた。

 

「ふう、これで逮捕ですの」

「黒子〜みつけた?」

「お姉様もう捕まえましたわよ。初春に連絡してくださいませんか」

「分かったわ、けれどまさか本当に幻想御手があるかもしれないわね」

「そうですね、こちらでも調べて見ますわ」

 

 

 

 

 

 

〜今日の元〜

 

なぜ初春が助かったのか!それはこの男が関係していたのだ。

 

「全く、愛穂姉は・・・俺はパシりじゃねえってのに」

 

元は何時ものごとく愛穂にパシられ、酒のツマミを買っていた。

 

「!?」

 

帰り道、やけに騒がしいと音のする方向へ向かうと。

ベンチの所で女の子がうずくまり、隣にある人形が球に呑み込まれどうみても危険そうだった。

当然走っても間に合わない。

そこで元は『人形師の躍り』を使い引っ張ろうとしたが、くっつける場所がない。

一か八かで初春の右手にあった紙袋に付け引っ張った。

結果は成功、しかしこの事を見られると危ないのでさっさと退却する。

 

(それにしてもあの子、頭から花が咲いてたな)

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今回、後半になるにつれておかしくなってきているきが(汗)

 

大丈夫かな〜?

 

説明
今回、主人公がちょっとしかでてきません。あしからず

(茶・ω・)оΟ(相変わらず腰、背中、肩が痛いわー針に行きたい、整骨院でもええわー

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