超次元ゲイム ネプテューヌmk2 〜Blue Wind〜(~memory~) |
一方、こちらはネプギアチーム。
ソニックが離脱した後、三人はラステイションで街の人々から情報を掻き集め『ゲイムキャラ』の行方を追っていた。
しかし、『ゲイムキャラ』を知る者は誰一人居ない。
そのため、状況は何も変わらない。
「『ゲイムキャラ』の事を知っている人居ませんね……」
ネプギアは呟くように言う。
「まぁ、街で普通に暮らす一般人には知らなくても良い存在だから知られてなくても無理はないわね。」
「でもどうするですか?一足先に下っ端さんに見つかったらまた壊されてしまいますですぅ……」
一同は街中を歩きながら話し合っていた。
ギュンッ!
そんな一同の目前に青い影が突如舞い降りる。
「「「わッ!?」」」
三人は足を止める。
「Hey guys!!」
正体はソニックだった。
「ソニック!」
ネプギアがその名を呼ぶ。
「アンタ何処行ってたのよ?」
続いてアイエフが尋ねる。
「まぁちょっとな!それで、『ゲイムキャラ』の情報の方はどうなんだ?」
「それが……街の人達はあまり知らないみたいで……」
ソニックの問いにネプギアが答える。
「街の人達が知らないなら教祖に聞いてみたらどうなんだ?教祖なら知ってるだろ?」
「あ、そういえばまだラステイションの教祖さんにまだ会ってないね。」
「教祖………ねぇ。」
アイエフが首を振りながら呟く。
「あいちゃん、どうかしたですか?」
「ラステイションの教祖って実はあんま良い評判を聞かないのよね。出来れば避けたかったんだけどまぁこのままじゃ状況は変わらないし仕方ないわね………」
「そ、そんなに評判が悪いんですか?」
「ええ。まぁ仕方ないわ。教会に行きましょう。」
一同は歩きだした。
街から少し離れた場所―――と言うより、人目のつかない小さな森の様な場所にある教会に着くとネプギア達は大きな扉を開ける。
「失礼します。」
中に入るとネプギアは挨拶する。
一同が中に入ると、教会の奥にあるパソコンなどが乗っかっている横幅の大きい机に銀髪の少女が座っていた。
「ようこそ、ラステイションの教会へ。僕がこの国の教祖、神宮寺ケイだ。」
待っていたと言わんばかりにケイは自己紹介をする。
黒いビジネススーツを身に纏い、銀フチの赤いピン。その髪型や外見から見て一瞬男の子に見間違えてしまいそうだった。
「あ、こんにちは。」
ネプギアはぺこりとおじぎをする。
「そんなに畏まらなくても結構だよ。プラネテューヌのネプギアさん、アイエフさん、コンパさん。そしてソニックさん。」
「お?オレ達のことを知ってるのか?ヒュ〜、オレ達も随分と有名になったねぇ♪」
「だから、アンタは少しは言葉を慎みなさいって!」
「構わないよアイエフさん。情報収集はビジネスの基本だからね。あなた方のこの国に来てからの動向は一通り抑えさせてもらってるよ。」
「ということは、私達がこの国の『ゲイムキャラ』さんを探していることも知ってるですか?」
「うん、勿論だよ。君達はそれを聞きに来たんだろう?」
「はい。教えてもらえないでしょうか?」
「さて、今この時、僕の持つ情報はどれ程の価値があるのかな?」
「価値……ですか?」
キョトンとしたネプギアが言う。
「その価値に見合うだけの物を貰わなければ、ビジネスは成立しない。」
「よーするに……何かオレ達の持っている物の何かをよこせってことか?」
ソニックはぶっきらぼうに言うと腕を組んだ。
「いや、あなた方にはひとつ労働力を提供していただきたいと思っている。」
「具体的には?」
アイエフが尋ねる。
「実は今、ラステイションではやるべき事が二つある。ある物の開発………そして、今日何者かによって壊された電波塔の修理。」
(((ギクゥゥゥゥゥッ!!!!!)))
ソニック以外の三人の額に冷汗が浮かぶ。
そしてネプギアとアイエフが小声で話し出す。
(あ、アイエフさん、それって……)
(ええ……ソニックが壊したものに違いないわね……)
「どうかしたのかい?」
「い、いえ!何でもないです!」
ネプギアが若干焦った様子で返答する。
どうやらケイはソニックが電波塔を壊したことまでは知らないらしい。
「それで、それらに必要な材料を持ってきて欲しい。聞いたことはあると思うかな?『宝玉』と『血晶』と『天殻』と呼ばれるものなんだけど……」
「なッ!?三つとも超レア物素材じゃない!」
アイエフは思わず叫ぶ。
「そ、そんなに希少なものなんですか?」
「希少価値が高すぎてまず市場では出回らない代物だし、どこで採れるかも分かったもんじゃないわ……いくらなんでも条件がキツすぎるわ!作者だってモ●ハンは6年位やってるけど未だに一度もお目にかかれてないのよ!?」
「リアルな話はやめいッ!!」
アイエフの言葉にソニックが突っ込む。
「そう思うなら、この話はなかったことにしよう。僕が情報の価値を見誤ったというだけだ。」
「ぐ………!!」
アイエフは悔しそうに歯を食い縛る。
「分かりました、探してきます!」
「そうだな、そいつを持ってくれば『ゲイムキャラ』について教えてもらえるんだろ?ちゃっちゃと行って探してこようぜ!」
「勿論。ビジネス上嘘は絶対につかない。約束しよう。」
そう言うとケイは突如顔を顰める。
「それともう一つ、三年前……そして最近ギョウカイ墓場で起こったことを教えて欲しい。」
「What?どうしてそんなことまで知っているんだ?」
「この程度はあくまで憶測でね。目の前にネプギアさんが居るんだから。それで、ノワールは無事なのかい?何故あなただけがこの場に?」
ノワール―――ラステイションの女神の名であった。
三年前、ネプギアと共に戦った仲間の一人でもある。
「―――ノワールさんならお姉ちゃんと一緒に……」
バッ!
突如アイエフがケイの前に立ちはだかる。
「おーっと!ビジネスの話はギブ&テイクじゃないかしら?先にこっちだけの情報を貰おうなんてマナー違反じゃないかしら?」
「確かに……そいつはちょっとズルイ気がするねぇ。」
「おっと……これは失礼、では先に素材の調達をお願いしよう。その後お互い情報を交換する。これでどうだい?」
「All right!じゃ、行ってくるぜ!」
「失礼します。」
パタン!
教会の扉が閉まる。
その刹那、ケイは小さく溜息をつく。
「……どうやら、苦笑の順番を間違えたようだ。それにしても、ソニックさん……か。『彼』にそっくりだ……。」
そして、窓越しに空を見上げる。
「無事でいてくれてるよね………ノワール。」
(注:作者は一ヶ月間ケイと下っ端が男の子だと勘違いしてました←マジレス)
ぶちぶちぶちッ!!
教会を出るや否やアイエフの額に複数の血管が浮かび上がる。
どうやらケイの対応が相当腹に立ったらしい。
「ほんっとに腹が立ったわね。最後に言ってやったけど。」
「かーっこよかったぜ?アイエフ!」
ソニックが口の端を吊り上げ親指を立てる。
「ていうかソニック!アンタが余計なことするから原作より一つ多く集めることになったじゃない!」
さらに多くの血管を浮かばせアイエフがソニックを怒鳴る。
「sorry〜。」
ソニックは肩をすくめぶっきらぼうに答える。
「それで……『宝玉』と『血晶』と『天殻』ですよね。アイエフさん、手掛かりはありますか?」
「あったら苦労しないわね。どっかのモンスターが落とすとは聞いたわ。」
「まぁ……そりゃモン●ンパロだしな」
「何か言った?」
「なんでもない。だったら片っ端からモンスターを狩るしかないか?」
「……それしか方法がないわね。」
「な、なんだか気が遠くなりそうだなぁ……」
ネプギアは苦笑する。
「なーに言ってんだ。モンスターを狩りまくるパーティの始まりなんだぜ?もっと明るく行こうぜ!Buddy?」
「うぅ……ちょっと嫌なパーティですぅ……」
「……時々アンタのその性格が羨ましいわ。」
一同は歩きだした。
歩き続けて一時間程経っただろうか―――
一同が辿り着いたのは『ゾーンオブエンドレス』。
そこは一言では言い表せられないような幻想的な空間だった。
まるで、コンピューターの中に迷い込んでしまったかのようにバーチャルな空間が広がっている。
中央に存在する巨大なタワーから放たれたまるで流星のようなエメラルドグリーン色の光が周りを縦横無尽に飛び交い、至るところにぶつかっては跳ね返り………まるで情報を運んでくるコンピューターのシステムを連想させる。
しかし、一方でこのような幻想的な場所でもやはり人が立ち入りするようで大きな通路も出来ていた。
通路は少し大きめで、トラックが通ってもまだ幅に余裕がある程だ。
通路とは言っても、特に壁や手すりがあるわけではなく広場といったほうが言いかもしれない。
そして、ここにもモンスターは徘徊している。
それも今まで草原などで散々出くわしたスライヌや象さん達のように生ぬるいモンスターではなく、モンスター狩りが盛んなラステイションの狩り専門部隊でも気を抜くとやられてしまいそうなモンスターが徘徊しているらしい。
一行はそこに目を付けたのだ。
「わぁ、綺麗だなぁ……♪」
広場に足を踏み入れたネプギアは思わず感嘆の声をあげる。
先程向かった海もプラネテューヌで訪れた森も美しかったが、ここはただ美しいだけではなく幻想的であった。
「Yes!ゲイムギョウ界はso Beautifulな場所が多いな!」
ソニックもいつもの様に乾いた口笛を吹く。
「確かにすごく綺麗ですぅ。こんな所で一度ピクニックしてみたいですぅ。」
コンパも周りをキョロキョロ見回し呟く。
「ほーら、遊びに来たんじゃないのよ?子供じゃないんだからはしゃぐんじゃないの。」
まるで母親のように三人をまとめようとアイエフが言う。
「えへへ、ごめんなさい。」
ネプギアが少し照れくさそうに謝る。
「?ど、どうしたのネプギア?」
そんなネプギアの様子が気になったらしくアイエフが尋ねる。
「あ、いえ……なんだかアイエフさんお母さんみたいだなぁ……って。」
「実はホントの親子だったりしてな!」
少し照れくさそうに言ったネプギアをソニックが茶化す。
「………まぁ、ねぷ子と一緒に冒険してたときもそんなポジションだったからね。」
―――懐かしいわ……
アイエフが何かを思い出すように遠い目になる。
ねぷ子―――ネプテューヌつまりネプギアの姉のことである。
「え?お、お姉ちゃんの時……ですか?」
「確かにあの時のあいちゃんはお母さんみたいだったですぅ。」
ふふふ、とコンパが優しく微笑む。
「色んな所を冒険しては美味しそうなものを見つける度に『あいちゃんあれ買おうよー!』とか『ちょっとここら辺で遊んでいこうよー!』とか……その度に私が止めてたけどね。」
(お、お姉ちゃん……!)
「あ……姉がご迷惑をおかけしてすみません!」
聞いてたらなんだか申し訳なくなり、ネプギアがぺこりと頭を下げる。
「いいのよ。私もそんなねぷ子と旅をするのは嫌いじゃなかったし。」
「え……?」
ネプギアがそっと顔を上げる。
アイエフはなんだか優しい顔をしていた。
「あいちゃん、ねぷねぷと旅してる時はいつも嬉しそうな表情してたですぅ。」
「まぁ、たまにうるさい時もあるけどね。」
「へぇ……ネプギアの姉ってそんなに面白い奴なのか?」
話を聞いてて興味が湧いたらしくソニックが尋ねる。
「うん!お姉ちゃんは普段はちょっと子供っぽいけど……いざって時にはとても頼り甲斐がある私の自慢のお姉ちゃんなんだ!」
自分の姉の事を語るネプギアがいつも以上にキラキラして見えたのは気のせいだろうか?
「ほぅ……お前は相当自分の姉貴が好きなんだな。」
「うん!お姉ちゃんはずっと大好きだよ!」
「へへッ、そうか。じゃあそんな姉を助けるためにも早く素材を探さないとな。」
「うん、そうだね。じゃあ、行こう!」
ネプギアがそう言うと二人は奥へ歩んでいった。
「―――……ねぇコンパ、ソニックってなんだかねぷ子に似てる気がしない?」
そんな二人の背を眺めながらアイエフがそっとコンパに耳打ちする。
「ふぇ?どうしてですか?ねぷねぷはハリネズミさんじゃないですよ?」
「いや、見た目じゃなくて……私もハッキリとした根拠はないんだけど、何となく似てる気がするのよね。マイペースな所とか、常にテンション高いところとか………」
―――そして、もう一つ。
「―――どんなに大変なことでもどうにかしてくれそうなところとか。」
「……あ、確かに似てるかもですぅ。」
アイエフとコンパも歩き出す。
再びアイエフが微笑を浮かべる。
「………そんなソニックと一緒にいるネプギアも、なんだかねぷ子と一緒にいる時のように見えるわ。」
「ふふふ、確かにそうかもしれないですぅ。」
そんな会話をしながら、二人も歩き続けた。
―――何故だか、心が温まった気がした。
説明 | ||
ソニックはいつものようにエッグマンの計画を阻止しようとしていた。だがそれはエッグマンの罠だったのだ。カオスエメラルドの力で別世界へと飛ばされてしまったソニック。そこはゲイムギョウ界と呼ばれた異世界だった。そしてその世界でネプギアと言う名の少女に出会い―――……ネプギアは姉を助け出すことは出来るのか?ソニックは元の世界へ帰れるのか?これは、ネプテューヌmk2にソニックが居たら――のもしもの物語である。―――― |
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コメント | ||
>おぜう様 コンパ「コメントありがとうございますですぅ。」ソニック「Hey、お前もか!やっぱり最初は思うよな!」アイエフ「普通は間違えないわよ……」ネプギア「そ……それってもしかしてお姉ちゃんのこと……!?(カァァ……///」次回もよろしく頼むぜッ!(こた) フロム「下っ端…リンダっつったか。あいつはともかく教祖様は思った。」がすと「あるある。」ネロ(あるある)フロム「ムラサキって確かジェットコースター乗るために女神化するような奴じゃあ」ネロ「ノワねーさんをDisるのはやめろ」がすと「ノワールもなんですの……?」(リアルではおぜうタイプ@復帰) >ツバキ様 コンパ「コメントありがとうございますですぅ」アイエフ「ちょッ!?そんなことって……!!(ガーンッ!!」ソニック「作者はそれらを手に入れるために一ヶ月以上費やしたのにな……」ネプギア「み、みんな!そろそろやめてあげようよ!作者さんが涙目だよ?」ソニック「あ、sorry。まぁ、次回もよろしく頼むぜ!」(こた) …そういえば友人の家で友人(兄)の3Dを借りてモンハンした時、何故か逆鱗やら宝玉やら仙骨が出たっけなぁ… フウ「それで友人に妬ましげな目で見られたよね」 知らないよ、私は普通にプレイしてただけだ! フウ「…物欲が働いてなかったから出たのかな」 アリス「小説の感想なんでしょうかこれは」(風音ツバキ) |
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