魔法少女リリカル的ななにか 七話 小学生は容赦ないんです! |
Side 神楽 悠斗
「・・・・・・ここが俺の家か」
アースラから無事に地球へ戻った俺は今自分の家らしき場所で立ち尽くしている
もしここに家族がいたらどう対応すればいいのか、まさか前世の家族がいるわけでもあるまい
かといって俺はここの家族の知識がない。いたら詰む。おいハゲ、この世界難易度高いぞ
しかしいつまでもここに突っ立っている訳にもいかない意を決して扉に手をかける
「お邪魔しまーす・・・」
ありえない程小声で家に入る・・・が、生活音がしない
時刻は夕方の六時を回っており、少し早いかもしれないが夕食の準備やテレビの音が聞こえてきても不思議ではない
これはもしや・・・・・・
「やっぱ誰もいないってオチですか・・・」
リビングにも、風呂場にも、トイレにも、どの場所にも人はいない
「一軒家に一人暮らしとか孤独が胸を締め付けるんですが・・・」
一人暮らし自体前もしていたので別に苦ではないのだが、いかんせん広すぎる
「まぁ慣れるしかないのが現実ですよ・・・、そんなことより飯だ!」
死んだ時から今まで腹の中に入ったのはミックスグミ二つ、そんなもので成長期の男子の腹が膨れるわけないだろ!
ダメ元で冷蔵庫を除くが・・・覗かなければよかったと後悔
飲み物しかねぇよ!いやむしろなんで飲み物だけあるんだよ!どうせなら食材も入れといてくれよハゲ!
仕方ない、買い出しに行こうか・・・・・・この世界、お金一緒だよね?銀行からお金下ろせるよね?
財布の中身には福澤さんが二人に樋口さんが一人、野口さんが三人小銭大量
小学生の財布の中身じゃないよなこれ
まぁいい、モノは試しだ。買い出し部隊出撃を開始する!
と、意気込んで来たものの
「らっしゃーせー」
今日はなんかわざわざ作る気がしない、そんな気分でやって来ましたハイソン
え?ハイソン知らない?ほらあの看板が青くて牛乳瓶みたいなシンボルがあるあのお店ですよ
カゴを片手にカップラーメンと睨めっこする小学生がこちら
いや、最近のカップラーメン侮れませんね。すっごい美味しそう
「激辛ハバネロ麺にするか、どっぷり濃厚漢のスタミナエキスとんこつ味にするか・・・」
普通の小学生のチョイスではないのはご愛嬌
悩みに悩み抜いた結果今日は激辛ハバネロ麺にした
飲み物に1Lの紙パック入のコーヒー牛乳を買い帰路につく・・・・・・お金使えて本当によかった!ポイントカードも一緒だったのもびっくりしたが
家までの道中に鼻腔をくすぐる甘い匂いが漂ってきた
匂いに誘われるようにやってきたのは一軒の喫茶店
紅茶の美味しそうな喫茶店である
んー、どっかで見た外見だがこの匂いには逆らえない何かがある。今日は疲れたし甘いものが欲しいところ、悩む必要はない、懐には大事な相棒(財布)がいる。いざゆかん楽園へ
wktkしながら俺は喫茶店に入る、しかしよく注意しておけばよかったと後悔することになる
そこにはこう書いてあった『翠屋』と
「「いらっしゃいませー」」
若い男女の声に出迎えられて、入店する
もうそれだけで俺のテンションゲージ振り切れそう
ショーケースには・・・・・・もう遅い時間ですもんね、そりゃ売り切れのプレートばっかりでも驚きませんよ?・・・・・・ガッデムッ!
残っているのは、シンプルイズザベストな苺のショートケーキにモンブラン、それとシュークリームか
「ぐぬぬ・・・・・・、全部食べたいがさすがにこの体では量が多い気がする・・・。となると食べられるのは精々二つがいいところだろう、一つ諦めなきゃならんとかまじ苦渋の決断」
そしてコーヒーの匂いがなんとも言えない、こんな時間じゃなければコーヒー頼んでくつろいで行くところだったぞ
「・・・・・・すまないモンブラン、今日は諦めてくれ。すいませーん、ショートケーキとシュークリームを一つずつく・・・だ・・・さ・・・」
注文をすべく上を見るとそこには柔和なイケメンスマイルが似合う『高町 士郎』さんがいた
アィエエ!?ナンデ!?ここ翠屋!?いつの間にか俺死地に赴いてたの!?
「ショートケーキにシュークリームね、ちょっと待ってもらえるかな。僕はお買い物かい?えらいねー」
俺の気持ちを知るわけでもなく士郎さんはニコニコとケーキを箱に詰めていてくれる、それなのに俺の背中にナイアガラの滝が誕生しそうなのはなんでだろう。すごく嫌な予感がする
「それじゃあ二つで500円になります」
急がねば、ここで奴に見つかれば俺の命は無いも同然
財布から500円玉を掴み取り士郎さんに渡す
よし、ミッション終了まであと少しだ!頑張れ俺!
「お母さん、なのはもお手伝いするね♪」
「あらあら、ありがとうねなのは」
現実は非情である。待て、まだだ、まだ終わらんよ!見つかっていなければどうということはない!!
「でもなのは、もう少し静かにしましょうね。まだお客様が残ってるから」
「あう、ごめんなさいなの・・・。それじゃなのはも挨拶してくる!」
おいやめろ早まるな、お前はこっちに来てはいけない
「はいそれじゃあこちら商品になります、落とさないように気をつけてね」
急げ、急ぐんだ俺。士郎さんからケーキを受け取り――「あ、悠斗君!?」俺の手首が掴まれた
違うです士郎さん!人違いです!
「・・・・・・君はなのはと・・・どういった関係なのかな・・・?」
士郎さんの後ろに阿修羅が見える
「悠斗君どうしてうちに?」
なのはが段々近づいてくる、やめろ、それ以上近づくな。お前が近づいてくるたびに俺の手首がミシミシ音をたてているんだ
「・・・悠斗君と言ったかな?少し僕とO☆HA☆NA☆SIしようか・・・」
シニタクナーイ、シニタクナーイ!
こうなったら最後の手段だ!桃子さん助けてくれ!
「あらあら、なのはもお年頃なのね・・・こんないい子を見つけるなんて♪」
ベキィ
手首がぁああああああああ
やめて!火に油を注ぐのは危険です!なのは助けて!
「も・・・もう!お母さんったら!そんなこと言わないでよ・・・///」
アィエエ!?ナンデ!?フラグナンデ!?いつの間にそんな状態になってたの!?
グシャ
僕の王の手がぁあああああああああ
「士郎さん・・・・・・ギブギブ・・・・・・」
ガチ泣きしそうでござる・・・
なんとか手を離してもらったがプランプランしてるよ・・・俺のマイハンド・・・
「いやぁーすまないね、少し力を入れすぎてしまったよ。ハハッ」
笑い事じゃないんです、まぁ治せるからいいですけど・・・
『ヒール』
ポツリと周りには聞こえないほどの声量で呟く
右手に光が集まり・・・弾けた
するとなんということでしょう、あんなに見るも無残にうっ血して変色していた手が元通り
その代わりにただでさえ少なかった魔力がさらにやばくなりました
グ〜と俺のお腹から情けない音が聞こえた
「あらあら、お腹空いてるのね。そうだ、よかったらうちでご飯食べていかない?」
おいやめろ
「ハハッ、それはイイね!僕も少し悠斗くんに聞きたいことがアッタンダ・・・」
士郎さんの目に光がないでござる
「い・・・いえ、そんな見ず知らずの食卓に私のような目に入れたら痛いと定評のある生物を混ぜると・・・・・・それにもうカップラーメンありますし!」
ガシッ
・・・・・・やめて離して!どうせひどいことするつもりでしょう!?エ口同人みたいに!!
なのはに手を掴まれてしまった。こんな状況じゃなければ「やわらかーい!!」とか叫んで空に浮くレベルで喜ぶかもしれん。こんな状況じゃなければだ。
女の子を無理やり振り払うのはさすがに心が痛い。あと手が痛い、物理的に痛い
なのは、お前もか。ミシミシ鳴ってるから!治したばっかりなのにまたひどいことになるから!
「悠斗君、カップラーメンだけじゃ体に悪いよ?だから・・・その・・・ね?」
上目遣いでこちらを見るな、断りにくいじゃないか
逃げ場がない、諦めるしかないようです
「それじゃあ・・・・・・お邪魔します・・・・・・」
ヤッターっと喜んでいるなのはと対照的に俺のストレスはマッハでやばかった
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なのは「台詞が少なかったことについて簡潔に述べよ」 SLBはやめて!作者の技量不足なんです!会話とか苦手なんです! 感想、支援お待ちしておりま。これが天文のやる気エネルギーに変わります |
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