砂のライヲン を10倍楽しく読む設定資料 |
【登場人物・ガイノイド編】
★れい50(伊武れい50・鷲見れい・er50)
今から10年前に建造された試作愛玩用ガイノイド。
身長150センチ、概ね12歳から15歳の女の子をイメージして設計されてている。
黒目黒髪のどこにでもいそうな女の子で、人間の女の子と区別が付かない造り込み。
背中の中ほどまでの長い髪を三つ編みにしていることが多い。
愛玩用ガイノイドを量産化するに当たっての必要なデータを収集するのが建造目的。
交通事故や病気などで妹や姉を失った姉妹のいる家庭に「デモ」として貸し出されて、人間とのふれあいを経験して、妹や姉、家族に必要なものは何かのデータを取集。
全部で8件の家庭を1年ごとに回り、集めたデータやアンケートを元に量産型のれい501(プロジェクトネーム。実際は変更されている)が建造された。
人間との出会いと別れ、死別などを経験し、現在最も経験豊かなガイノイドとして育っている。
★フォーゲル(ザントゥロウェーヴェ4番機)
伊武れいシリーズと同じ時期に、極秘裏に建造された戦闘用ガイノイドの4番機。なお、全部で10体は全く同じデザインとなる。
統合幕僚監部情報本部に所属し、機械化部隊のデータ収集を行っている。
身長159cm。ボブ程度の長さのアッシュグレーの髪を持つ。
健康的な日焼けをした肌色の筐体。
10年間に渡ってデータを集めているが、データ収集以外の適切な運用方法が見つからず、現在は予算だけかかるお荷物部隊となっている。
建造時から他の筐体とは違った、「鍵穴」を持つ。
★アイン・ツヴァイ・ドライ(ザントゥロウェーヴェ1番機・2番機・3番機)
ザントゥロウェーヴェ部隊の隊長、副隊長、一般兵のトップ3体。基本的には筐体同士で並列化が行われており、優劣はないが、隊長という差別を人間から受けることによって、自分だけの個性、優位性を理解しつつある筐体。
ずば抜けた戦闘能力を持ち、両手には金属をも超音波振動で切断できる「プログレッシブナイフ」を内臓。
火器の扱いに長け、それらを利用した複合的な格闘技術は人間をはるかに凌駕する。
また、彼女たち専用の強化外骨格のパイロットも果たす。装着時には、出力はほぼ変わらないものの、圧倒的なセンサー感度、歩兵程度の攻撃であればしのげる装甲となり、強力な機械化歩兵となる。
★エクリプス(509-1エクリプス)
れい50が収集したデータで建造された最新型ガイノイドが、れい501、その筐体をベースに、オーナーの嗜好が反映された、カスタムメイドの筐体が509シリーズ。3体いるうちの1番機。
背中の中ほどまであるプラチナブロンド、瑠璃色の瞳、色白の肌、やや高めの年齢設定は、すべて発注元の嗜好が反映された。
納品時のトラブルから、心に深い傷を負い、人間不振に陥ってしまう。現在の技術では治る見込みのない故障のため、ラボに留め置きとなる。
とても知的でおとなしく、見るものを圧倒する美しさ。
最も美しく響く声、優雅な動きが計算され尽くされた、現在の技術で建造できる限界の究極芸術筐体。
★伊武れい70(いぶれいななまる なな)
50と同時期に建造されたガイノイド。概ね26歳の女性の設定。身長170センチ。統合幕僚監部情報本部所属。
ボーイッシュでスレンダーな女の子をイメージして設計されており、特殊部隊隊員たちをも凌ぐ、格闘戦技術や重火器の扱いができる。
さらさらと流れるショートカット。
伊武れいシリーズの限界まで筋力が増強されており、リミッターを解除すれ成人男性10人程度の力が出る。
量産を前提にした筐体ではなく、性能の限界を調べるために設計、生産された筐体。
★伊武れい60(いぶれいろくまる ろくちゃん)
同じ時期に建造された、事務職向けガイノイド。シリーズで最も美しい女性の体を持ち、その抜群なスタイルで見るものを圧倒する。
大きな胸、くびれた腰、安定感のあるヒップ、背中の中ほどまである長い黒髪、穏やかな顔。秘書や受付など、人間に嫌悪感を与えないように設計された、綺麗なお姉さんタイプ。
製造段階のトラブルで、運動機能に障害があるが、日常生活では問題ないレベル。ただ、時々転んだり、物を落としたりと、ガイノイドにあるまじき醜態を見せることがある。
【未登場人物・ガイノイド編】
★伊武れい55(いぶれいごうごう)
身長155センチ。看護用ガイノイド。人間に威圧感を与えず、親しみを持って接してもらうための大きさ、容姿。看護婦としての用途をメインとして設計されているが、概ね16歳から26歳の年齢設定のため、高校生くらいから成人女性までの適応範囲を持つ。人間の介護の他に、他のガイノイドの陽電子頭脳の防壁を解除してメンテナンスすることが出来る、ガイノイドの看護婦の役目も果たす。最も身近に人間の死とふれあい、そのストレスから、視力が落ちると言う現象が発生。赤いメタルフレームの眼鏡をかけている。
★伊武れい65(いぶれいろくごう)
身長165センチ、ひとまわり小さい70。カスタムメイドされた70の廉価版量産型の先行試験タイプ。警視庁のSP担当に配属されて、2年間の研修の後、陸幕に配属される。今後、651として、量産される予定。もっとも汎用性が高い筐体。
★501シリーズ 1体約12億円
全部で10体。れい50の集めたデータを元に建造されている。アンケート結果が反映され、可愛らしい女の子であると同時に、凹凸の無い男の子のような中性的な雰囲気を併せ持つ。性格はバラバラで、全員、名前が有る。
★509シリーズ 1体約15億円
501をベースに、オーナーの嗜好を盛り込んだカスタムメイドの筐体。
509-1 エクリプス(上記)
509-2 スコル ◎グリーンアイ、ブロンドの筐体。某国大使館に納品。グラマラスなボディをもつ、上品な筐体。
509-3 ハティ ◎レッドアイ、プラチナブロンドの筐体。大手商社の社長に納品される。スレンダーボディが特徴の痩せた美しい少女。河内弁を使いこなす。
【登場人物・人間編】
★佐藤しおり
24歳。独身。身長157センチ。高校で1年、大学、大学院で2年飛び級をして、23歳でラボに就職した天才。本人に「天才」の自覚はなく、ただ単に運と記憶力だ良かっただけだと思っている。ばりばりの文化系帰宅部のため、先輩後輩の関係が経験不足。所属する技術工房生体パーツ部の体育会系上司の水面真里亞といい関係がなかなか築けず悩んでいる。
追い詰められると、号泣することがあり、泣き虫佐藤と呼ばれている。
★水鳥健(みどりけん)
27歳。独身。身長178センチ。会社員。しおりと婚約している彼氏。世間で言うところの、草食系男子。彼に対してしおりは常に物足りなさを感じている。優しい彼だが、しおりは引っ張っていってもらいたい。
★水面真里亞(みなもまりあ)
36歳、独身。身長171。特徴あるメガネと、ゆるいカールの髪の毛の、ラボの博士。ガイノイドたちの整体パーツの設計、メンテナンスを担当。
とても優秀な技術者で、仕事に対しては感情を排除した、理論的で血も涙もないような振る舞いを見せることがある。
意外と体育会系で、学生時代から続けている競泳を今でも続け、逆三角形の上半身の綺麗な体型を維持している。
口数が少なく、何をしても様になるために得をしている、と同期から羨ましがられているが、実は自分の趣味や専門以外のことはさっぱりの、かなりの世間知らず。無駄にしゃべらないので、そのことを知る物は少ない。
★宗像仁(むなかたじん)
42歳、統合幕僚監部情報本部の一佐。ガイノイド部隊の編成時から関わる古参の幹部。いろいろなトラブルに巻き込まれ、10年間出世していない。
★釼持りさ
32歳、身長155cm。統合幕僚監部情報本部三佐。特殊能力研究部隊出身で、現在は様々な雑務をこなす。
サイコキネシストで、戦車数台を軽く弾き飛ばす能力を持つ。
自分の周辺に位相差を持つ空間を展開することができ、その位相差面を通過しようとするありとあらゆる物体は原子レベルに分解される、無敵のバリアを展開することができる。
10年以上に渡ってその能力を研究してきたが、結局正体がつかめなかったので、研究対象から一般職に。
現在、PKOに派遣中の同期、相原優子は、テレポーター。
【テクノロジー】
★陽電子頭脳(ポジトロニックブレイン)
全てのガイノイドに共通して積まれている電子頭脳。毎日の経験をデータ化して積み重ねて行っても、2万年はデータがいっぱいになることはない。
いったん陽電子が動き出せば、ごく少量の電力で動き、その処理速度は計測不能。
ロボット三原則と呼ばれる三原則をベースにプログラミングされている。
その三原則とは・・・
第1条 人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第2条 人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第1条に反する場合は、この限りでない。
第3条 前掲第1条および第2条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
しかし、この三原則が邪魔になる戦闘用ガイノイドに関しては、三原則を省いた、陽電子頭脳が実装されているが、複雑高度なプログラミングで、現在のラボの能力を持ってしても安定運用することができない。
陽電子頭脳には消去機能がなく、入力された情報を全て保持する。なお、その量が増えても速度低下を招かない。
【ガイノイド】
女性型のロボットのこと。
★伊武れいタイプ
胸から上はハード、そこからしたは生体パーツでできている、ハイブリッドタイプと呼ばれるガイノイド。
必要な電力は体内の「バイオセル」と呼ばれる、糖から発電する発電機で賄う。なお、この発電時には、熱と二酸化炭素が排出される。
糖類をブドウ糖にする生体パーツ、酸素とブドウ糖、電気刺激で収縮する合成タンパクの人工筋肉に必要な物を運ぶために、体内をパーフルオロケミカルと呼ばれる白い液体が流れている。このため筐体が破損すると、白い人工血液が流れ出す。人間の血液と違って、自分で止まる能力はないので、破損時は要所要所の弁を動作させて流出を止める。
この血液を流すための人工心臓は、無拍動型。
この血液は甘い香りがし、ちょうど綿菓子を作っている場所のような香りがする。
筋肉を動作させた時の熱と二酸化炭素はこのパーフルオロケミカルに吸収され、胸部にある熱ガス交換機から呼吸を通じて排出される。呼吸をするガイノイドである。
★ザントゥロェーヴェシステム
全てをハードウエアで賄ったメンテナンスフリーの筐体。カーボンナノチューブアクチュエーターと呼ばれる、無機物の黒い人工筋肉で動作。その出力は、有機物タイプの人工筋肉を圧倒する。
充電池はリチウムポリマー電池で、可塑性のため、骨格の中や、様々な隙間に詰め込まれている。満充電で、通常作戦行動であれば48時間、フルパワーで、24時間の行動が可能。
専用の充電台が無いときでも、家庭用コンセントから直接充電できる汎用性を持つ。
強化外骨格を装備する前提で筐体が設計されているため、小さく細い筐体。
【組織】
★Eve Biotech Laboratory(いぶ ばいおてっく らぼらとりー)
ガイノイドの生産や研究、メンテナンスを行う半官半民の組織。市ヶ谷の自衛隊の敷地内にある、機密性の高い職場。本店はドイツ。母体はマスタープランという企業結社。
★統合幕僚監部情報本部
陸海空の自衛隊の統合的な調整やデータの収集、情報処理を行う。先鋭的な戦術やノウハウの研究開発も行っており、その一端が、ガイノイド部隊や、特殊能力部隊である。作中では、宗像一佐、劔持りさ三佐、相原優子三佐が所属している。備品として、伊武れい70、伊武れい60が活動中。
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C82参加作品「砂のライヲン」を読む時に、知っているともっと楽しめるであろう設定資料をまとめてみました。 | ||
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