魔法少女リリカルなのはStrikerS〜軍狼の生きる道〜第五話「狼は考える」 |
「それじゃ、仕事にいってくるわね」
「ああ、いってらっしゃい」
「ルナ君、いってきます」
「おう」
「……」
フェンリーの素っ気無い反応に、クイントはガクッと肩を落として仕事に行った。
「なあ、親父」
「ん?何だ、フェンリー」
「あいつの仕事ってなんなんだ?」
「あいつ?…ああ、クイントか。あいつと俺は時空管理局っていうとこに勤めてるんだ」
「時空管理局?何だそれ?」
ゲンヤは茶をくいっと口にし
「時空管理局ってのは、次元世界の平和、安寧を維持する組織で、そうだな……警察と裁判所が一緒になったようなところ……っていえばわかるか」
「あ〜なんとなく。人間が次元の平和を守る……けっ、どうも信じらんねえー。そういう組織に限って裏があるんだよな、よくある話だぜ」
「ははっ、どうだろうな……俺はあんまりそういう話はきかねぇがな」
「……」
フェンリーは知っている。人間の汚さを、人間の醜さを。だからこそDrバイルに手をかし、彼はラグナロク作戦に加担したのだ。時空管理局という組織も、上っ面は綺麗事を並べて、内では汚い悪事に手を染めているのだろう。彼は頬杖をつく。
「実はな、スバルとギンガは時空管理局に勤めたいって言ってるんだ」
「ほぉ〜あいつらがね……で?親父はあいつらを局員に出来るだけしたくないんだろ?」
「す、するどいな……まあ、そんなところだ」
「なんでかは聞かねえ、親父には親父なりの考えがあるんだろ?」
「まあな……ってか、フェンリー。お前さん何時から俺のこと『親父』って呼ぶようになったんだ?」
「あ?ダメか?」
「いや、ダメじゃねぇさ。むしろ、息子が増えたみたいで、気分が良い」
「何だそりゃ?」
ゲンヤの言葉にフェンリーは苦笑いする。
「(親父…か。俺はどうしちまったんだろうな?昔ならぜってぇありえねえや……やっぱり、人間になっちまったせいか?)」
すると、スバルとギンガがやってくる。
「おはよ!お父さん!」
「おはようございます、お父さん」
「おはよう、スバル、ギンガ」
スバルとギンガはフェンリーの前に行き
「おはよ!ルナ兄♪」
「おはようございます、ルナ兄さん」
「おう」
素っ気無く挨拶する、フェンリー。
「ダメだよ、ルナ兄!朝はちゃんと『おはようございます』って言わなきゃ!」
「……」
スバルはジーっとフェンリーを見る。
「……」
「む〜〜……」
「……わかったよ!おはよう!スバル!ギンガ!」
「うん♪おはよ♪」
「はい♪おはようございます♪」
「振り回されてるな〜フェンリー」
「ほっとけ!親父!」
今日もナカジマ家は平和なのであった。
説明 | ||
時空管理局…それは時空を守る、大組織である。フェンリーは管理局について、考えるのだ。 | ||
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