IS 二性の転生者は天才の義妹 三話 |
どうも、結歌です。
お姉ちゃんのIS開発を手伝わされ始めて、一年。
そろそろISが完成しそうです。
私が手伝い始めたときには、もうほとんど出来ていたから、私は武装とか間違いの適正とかしか手伝えなかったのだけど。
そして、私と箒ちゃんは小学校に入学しました。
普通は姉妹は同じクラスにならないんですが、あの天才の姉の仕業で同じクラスになりました。
で、今は剣道場でお父さんと箒ちゃんとともに、一人の女性と一人の男の子と対峙しています。
女性はお姉ちゃんの唯一のお友達、織斑千冬(おりむら ちふゆ)さんです。
男の子は同じクラスの織斑一夏(おりむら いちか)君です。
名字でわかると思いますが、二人は姉弟です。
「では、柳韻さん、一夏をよろしくお願いします」
「はい、これからよろしくね、一夏君」
「ほら、一夏。あいさつしろ」
一夏君が千冬さんに強制的に、頭を下げられる。
ちなみに柳韻とは、お父さんの名前だ。
「織斑一夏です。よろしくお願いします」
「ほら、ふたりも」
お父さんに施され、私たちも自己紹介する。
というか、もう知ってると思うんだが。
「篠ノ之箒だ」
「はぁ、箒ちゃんは。もう知ってるかもだけど、篠ノ之結歌です。よろしく、一夏君」
「よろしく」
このあと、お父さんは千冬さんと話し始めたので、私たちは私たちっで話すことにした。
「一夏君は、なんで剣道を始めようと思ったの?」
「千冬姉がやってたから」
なるほど。流石シスコン。
「なあ」
「ん?なに」
「二人は姉妹なんだよな?」
「そうだけど」
本当は違うんだけどね。
「似てないよな」
「うーん、そうかな」
あたりまえだ、血繋がってないんだし。
「お前とあまり似てないだろ」
「えー、そうか?」
「そうだ」
確かに、似てないところもあるな。
「それにしても、篠ノ之の目――あ、結歌の方な。目、きれいだよな」
そう言って、一夏君は私に近寄ってくる。
「ふぇ!?な、なに?」
「いやさ、他の奴はお前のこと、気持ち悪いって言うけどさ、俺はその目、きれいでいいと思うぜ」
「ありがと」
「おう」
一夏君が言ってるのは、私の瞳の色のことでしょう。
私の瞳は生まれつき空色なので、よく気味悪がられます。
そんなことはどうでもいいんだが、家族以外にきれいとか言われるのは、初めてなので、あんがい嬉しいものですね。
「おーい、そろそろ始めるぞ」
お父さんの話が終わったようなので、私たちは話を止め、お父さんのところに行きました。
そして、今日から道場に、男の子が一人増えました。
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