外史を行く喧嘩師 九幕
[全6ページ]
-1ページ-

「マジで暇だ〜誰か喧嘩しようぜ?」

 

「「「「お断りさせて頂きます!」」」」

 

なんだよひでぇな〜。そんなに嫌か?

 

「じゃあ暇だから外出てくるわ。なんかあったら小恋に言え。」

 

そう言って陣を出た。

 

そして、陣からかなり離れた所にある森の中に入り、面白い事を探していた。

 

「なんかおもしれー事ねぇかな〜、ってあれ誰だ?」

 

森の少しひらけた場所で、銀髪の少女が瞑想をしていた。

 

綺麗な娘だな。けどあの身体の傷は、戦いで作ったのか?

そうだとしたらかなりのやり手だな。

 

「ふぅ。よし、始めるか。」

 

そう言った少女は、体を動かし始める。

右ストレートからの左フック。そこから、飛びながらの二段蹴り。

 

中々やるな。それにあの戦闘スタイル、格闘家か。

 

そして少女の体のまわりに、黄色いオーラの様なものが出来てくる。

 

なんだあれは、もしかして・・・

 

「はあああぁぁぁぁっっ!!猛虎襲撃っ!!」

 

そして刹那に振るわれた蹴りから、放たれる攻撃。

その攻撃は目の前にあった岩を粉々にしていた。

 

「・・・・・・・・・スッゲー!!波動拳だ!!」

 

「っ!!何者だ!」

 

と、警戒した様子で構える少女。

 

「ああ、ワリィワリィ。怪しいもんじゃねぇよ。俺はそこに陣張ってる董卓軍の神崎だ。」

 

「董卓軍ですか。神崎と言うと今回の遠征の代表の方ですよね。」

 

「ん、なんで知ってるんだ?」

 

「華琳様、曹操様に聞きました。曹操様の元で将をしてる楽進です。

 いきなりの無礼、お許しください。」

 

楽進か、史実じゃ剛毅果断な武将と聞いていたけど、この子もかなりしっかり者の雰囲気がするな。

 

「いや、気にすんな。黙って近づいてきた俺がわるい。それよりもさっきn・・・」

 

なんだこの嫌な感じ・・・っっ!!

 

「あぶねー楽進!!」

 

茂みの中から一本の矢が飛んできた。

楽進は俺の声に反応し、横に飛ぶも、矢は肩を掠めて行った。

 

「くっっ!何者だっ!」

 

楽進が俺の方に転がってくるとそう叫ぶ。

すると、茂みの中から50人程の人間が。

 

「テメェ等、黄巾党の残党か?」

 

「そうだよ。先日お前らにぶっ壊された黄巾党のな。俺達はもう生きてけねぇ。今日食うもん

 だってねぇんだ。だけどただじゃ死なねぇ。俺達をこんなにしやがった官軍の奴等も道連れに

 してやるんだ。」

 

このクズ野郎が。

 

「楽進、立てるか?」

 

「すみません。どうやら矢に薬が塗ってあった様で・・体がうまく動きません・・」

 

まさか、毒か・・・

 

「へっ。そいつはこの辺で採れる植物の液だ。殺す程の毒はねぇが、ちょっと間体が痺れて

 動けなくなんだよ。」

 

ふぅ〜よかった。毒だったら俺じゃどうしようもないからな。

 

「オメエ等。相手は二人で片方は手負い、やれるぞ。殺っちまえ!」

 

そう言って四人が剣を振るって来る。

 

「テメェ等、覚悟しろよ・・・」

-2ページ-

数分後・・・

(何があったかは想像で)

 

「ひぃぃ〜た、助けてくれ〜」

 

そう言って逃げ出す賊。

全く、根性ねぇな。あいつ等。

 

「楽進、大丈夫か?」

 

「はい。痺れはまだ残っていますが。動けない程では、うっ!」

 

立ち上がろうとしてすぐに倒れそうになる。

 

「っと。まだ無理すんな。ちょっと休もう、俺も流石に疲れた。」

 

「すみません、私が不甲斐ないばかりに。」

 

「気にすんなって。もしあの時俺に矢が当たってたら、楽進は助けてくれたろ?」

 

「それは勿論です!我が拳は華琳様と、私の守るべき人の為!」

 

おお、やっぱし拳か。楽進とは仲良くなれそうだな。

 

「俺もそうだよ。俺のこの拳は月と、俺の守るもんの為に使う。

 今日は守るもんに楽進も加わったな。だからよこういう時は、言うこと違うんじゃねぇか?」

 

「・・・ありがとう御座います//」

 

そうして俺達は出会った。

-3ページ-

次の日・・・

 

<楽進サイド>

 

「今日もここに来て欲しいとの事だったが、何の用なんだろうか?」

 

私は今昨日と同じ場所に来ている。神崎殿にここにまた来て欲しいと言われたからだ。

命の恩人の頼み、断る理由も無いので約束通りに来たのだが。

 

「ワリィ、待たせたな。」

 

「いえ、それで今日はどうされました?」

 

「あのよ。昨日のアレ!なんつったっけ?猛虎・・・襲撃?だっけ。あれどうやるんだ!」

 

猛虎襲撃

氣をためて蹴りと同時に一気に放出し、敵に打撃系の攻撃を与える技。

 

「はい、あれは氣を使う技です。」

 

「やっぱし氣か!スゲー!なあ楽進、俺にも使えるか?」

 

神崎様がですか・・・

 

「氣を扱える者は、産まれ持った才能が必要不可欠です。

 神崎殿にそれがあれば、修行次第で使えるかもしれませんが・・・

 な性があるか確かめてみましょうか?」

 

私がそう言うと、神崎様は嬉しそうな顔をし。

 

「頼むぜ楽進!これで適性あったら夢の波動拳が!」

 

はどうけん?よく解りませんが。

 

「なら、手を貸して下さい。」

 

そう言って手を出すと、優しく握ってくる。

 

「今から私が氣を体の中に練り、神崎殿に伝えます。神崎殿がそれを感じる事が出来れば

 適性が有る、という事です。でわ、いきます。」

 

「おう、来い。」

 

私は目を閉じて、氣をためる。数十秒後、十分な氣を練る事が出来たのを感じる。

そしてそれを神崎殿に伝える。」

 

「・・・・・・・・・・・ん、何か暖い感じがすんな。なんつーか、こう。 

 熱い炎なんだが、優しくて、暖い炎を感じる。」

 

という事は。

 

「神崎殿、それが私の氣です。私の氣は炎を模しています。おめでとう御座います。」

 

「マジでか!な、ならよ。楽進、頼む!俺に氣の使い方を教えてくれ。」

 

私がですか・・・

 

「後ここに一週間滞在します。その間で良ければ。」

 

同じ拳で戦う者。断る理由もありませんし、何よりこんなに必死な神崎殿の頼みを断れません。

 

「よろしく頼むな、楽進。」

 

そして、秘密の特訓が始まった。

-4ページ-

一週間後・・・

 

<神崎サイド>

 

右手首を左手で強く握り、気を右手に集める。

 

「うおーー!!」

 

右手が熱くなり、光が集まり始める。

 

(狼鬼殿。氣を扱うには頭の中にどの様に扱うかを明確にしておく必要があります。

頭の中に貴方の扱う氣を作りあげて下さい。)

 

俺の氣は、これだ!

 

「はああーー!!」

 

そして、集まってきた光が形を作りだしていき、平べったい丸の気の集まりが出来た。

 

「はぁはぁはぁ。出来た・・・出来た!!」

 

出来た!この形、まさに気〇斬!

・・・そうだよ。俺は小さい頃マジで龍の玉七つ集めに行こうとした男だよ。

漢なら一度は憧れるだろうが!

 

「凄いです・・・まさかたった一週間で体外に放出する事が出来るなんて・・・」

 

「行っけぇ!!」

 

そのまま気〇斬を木に向かって投げつける。

そしてその木は斜めに一本線が入り、そのまま崩れる様に倒れていった。

 

「おおおおぉぉぉ!!スゲー!出来た。凪やったぜ!」

 

そう言って凪に抱きつく。凪って言うのは楽進の真名だ。

 

そして俺の事は師匠って凪は呼んでる。

凪に氣の適性があるか試した日に手合わせしたら、結構凪には欠点があった。

多分色々な人と手合わせしたことが無いんだろうか、攻撃が単調で、読みやすかった。

なのでかなり一方的に勝つことが出来た。

 

そこでフェイントなど入れる様に指導した所、なぜか師匠と呼ぶようになった。

 

(師匠は命の恩人ですし。何より拳を使い戦う者、この大陸広しと言えどそうは居ないでしょう。

 ですから、我が真名を受け取っては貰えないでしょうか?)

-5ページ-

「うわあっ!ちょ、し、師匠、分かりましたから!///」

 

「ああ、ワリィ。つい嬉しくなっちまって。」

 

いきなり抱きつかれたら誰だって嫌だよな。

 

「・・ごほんっ//流石です師匠。まさかこんなに早く扱える様になるなんて正直驚きです。」

 

「いや、ここまで丁寧に教えてくれた凪の御陰だよ。

 ありがとな。」

 

笑顔でそう言うと。

 

「いえ、師匠の為なら//それに私の鍛錬もしてくださいましたし。

 御陰で以前より強くなることが出来ました。」

 

「そう言ってくれるとありがたいな。けどまだまだ改良が必要だな。

 氣を練る時間が長すぎてまだまだ実戦じゃ使えないし・・・」

 

もう一個凪の猛虎襲撃の様な氣の塊の奴も使えるんだが、あれは消耗が激しすぎ。

 

「師匠なら直ぐに扱える様になれますよ。これからも氣を練る事を日常的にしていけば。」

 

「本当にありがとうな、凪。」

 

今日で凪ともさよならか・・・

 

「いえ、師匠もお元気で。」

 

「んじゃあ、また会おうぜ。戦場以外ならいいんだけどな。」

 

「そうですね。でわ師匠有難うございました。」

 

そして、俺達はそれぞれ、天水、陳留に帰った。

-6ページ-

 

あとがき

 

嫁一位の凪をどうしても出したくて今回の拠点を書いた荒紅です。

 

今回狼鬼さんが氣を使える様になりました。

凪と会うならこれしかないと思い。

 

狼鬼さんの氣ですが、何回も使えません。

回数制限があります。

その辺の詳しい事は今後明らかになってくるので。

 

ここでオリキャラの紹介を。

 

 

徐栄 

 

真名(小恋)

 

青い髪のロングヘアー

身長は160後半。

胸は大きくも小さくもない。

 

性格は真面目で、どちらかというと面倒な事が嫌いな狼鬼や暗を常に支え続けている苦労人。

 

得意な事は家事全般。基本的に狼鬼の食事は彼女が作っている。

狼鬼曰く「俺が作るより美味いし、面倒じゃん、料理。」

本人は毎日意中の人に美味いと言って貰えるから、良いらしい。

 

苦手な事は本を読む事。

字は読めるのだがずっと字を眺めていると頭が痛くなるらしい。

狼鬼から聞いた絵本に期待している。

 

 

李カク

 

真名(暗)

 

黒髪のショートカット。

身長は160cm程度。

胸は小恋より大きい、スタイルも良い。

口元をマフラーでいつも隠している。 

 

性格は気分屋で、かなり小恋を困らせている。口調も特徴的。

 

得意な事は隠密と手芸。隠密に関してはかなりの腕で、周泰や甘寧の部下の隠密を捕まえられる、

と言えばどれだけか分かると思う。

そして手芸は自分のマフラーも気分によって作り替えたりし、狼鬼の服のほつれなども直している。

 

苦手な事は黙っている事。仕事なら別だが、そうでない時はうざったくない程度に話し続けている。

 

 

こんな感じかな。

 

それではご感想などコメしてもらえるとありがたいです。

んじゃ

説明
今回は狼鬼さんの拠点です。

かなり強くなります。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2496 2251 13
コメント
アルヤ様:かなり万能型の武将になりましたね。それでも、一番は拳ですよ。(荒紅)
デーモン様:董卓√はかなりあるのでオリジナルな感じを出せるか今からかなり心配です・・・ですが頑張って行きます!(荒紅)
イマ様:その辺は狼鬼さんらしさを出しながら書いていきたいと思っています(荒紅)
eitogu様:私もそう思ったんで回数制限設けようと思っていますw(荒紅)
気〇斬はチートすぎるww(eitogu)
権謀術中や戦闘シーンにも興味がありますが、狼鬼さんがどのようにして乙女を落としていくのかが非常に気になりますww 暗、小恋、月、詠、霞、凪はもう落とす寸前ですねb(イマ)
どんどん狼鬼が恋姫仕様のスペックになってきたな・・・戦場で凪とかち合うのも遠くないし、諸侯との戦闘もあるとなると、これからどうなるか楽しみです。(デーモン赤ペン)
拳による近距離攻撃、鎖による中距離攻撃に加えて氣による遠距離攻撃が加わったか。(アルヤ)
タグ
真・恋姫†無双 拠点  狼鬼 喧嘩師 気〇斬 

荒紅さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com