第6話 テスト、それは命をかける戦い 後編
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前回のあらすじぃ〜。

不幸な青年、御剣桂馬はなんやかんやで執事試験を受けることになった。

 

 

 

 

 

「ってあらすじ早すぎですよ!!せめてPCで見る人には三行に見えるようにしないと。

小説のイメージ悪いですよ!」

 

大丈夫だって。ハヤテのごとく読んでる人達大体わかるから。

 

「それにしては無理矢理のような……」

 

「オ〜い、なにオレ無視シて話進めテルンだ!」

 

わ〜わ〜といっているのは、白い服を特徴とした服を着ている金髪の男。

 

「というかあいつの話口調どうにかならんのか?」

 

「多分無理じゃないかと」

 

ナギの読者も同感と思う質問に、マリアは困った顔で答えた。

 

「というか彼は誰なんでしょう?」

 

「よくぞ聞いてくれた綾崎ハヤテ!」

 

「いや、まだ疑問の段階で質問はしてませんが……」

 

「彼こそは、自称フランス貴族で自称!究極の執事である、ロート・リークである!!」

 

「なんか、名前にかなり適当さを感じるんですが……」

 

いい加減な名前にもほどがある。

 

「いや、あなたがつけたんですよ?」

 

「というか自称つけすぎだろ……どんなナルシストだ」

 

「でもかなりこの作品には特徴のあるキャラですよ」

 

「とにかく!!」

 

ハヤテとナギの話しをさえぎるようにクラウスが大きく声を出す。

 

「御剣桂馬、君にはこのロートと執事勝負をしてもらう」

 

「あの、すみません、執事勝負とはなんでしょうか?」

 

「まあ、簡単に言えば執事の仕事をして競いあっていくものだ」

 

「なるほど……」

 

「つまりハヤテの時の試験とあんま変わらないってことだろ?」

 

「その通りです、お嬢様」

 

「つまり僕の時のようにロボットが……」

 

ハヤテの頭に浮かぶのはあのときの介護ロボ『エイト』との戦い。

 

(っていうかロボットと戦闘って……)

 

疑問に思いながらも、この空気ではつっこむことも出来ない桂馬だった。

 

「とにかく早速はじめる、両者とも用意はいいですかな?」

 

「ふン!オレはいつでもダイ丈夫だぜ!!」

 

ロートは自分を指しながらその大きくてうっとしい声で叫んだ。

 

「うっとシいは余計ダ!」

 

一方の桂馬は、

 

「僕はいつでも大丈夫ですよ!!」

 

「桂馬!なにはともあれ絶対に負けるなよ!」

 

「わかりましたナギお嬢様」

 

お嬢様に応援されながらいきこんでいた。

 

「さてそれでは……試験開始!!」

 

こうして、御剣桂馬vsロート・リークの執事試験が始まった。

 

 

―――第一試験、料理作り―――

 

「執事たるもの、常に主の満足する料理を作れるように心がけることが大事だ。

というわけで、二人には料理を作っていただく。ちなみに指定はない。

でははじめ!!」

 

「ふン、とっておきのフランスリョウリをミセテやるぜ!!覚悟シヤがれ!」

 

「えぇ、僕も負けるつもりはありませんよ!」

 

そうお互いに言って、二人はお互いにキッチンに入り、料理を始める。

 

「フランス料理か……最近食べてないから楽しみだな」

 

「そうですね、お嬢様。僕、フランス料理は見たことはあっても食べたことないから、なんだか楽しみですよ」

 

(桂馬君の命運がかかっている試験なのに、こんなのほほんと話していていいのでしょうか?)

 

いつもの苦笑いのマリアをよそに時間は進み、そして両者の料理は完成した。

 

 

 

「さてそれでは最初はロートからいきましょう」

 

「はははッ、コレは勝ちをモラッタぜ!」

 

かなり勝ち誇った顔でテーブルに料理を置いた。

 

「なぁ、ハヤテ……」

 

「なんですか、お嬢様……」

 

「なんだかものすごく変な臭いしないか?」

 

「はい、すごく。例えるならたまに畑とか通ると変なにおいがするあの独特なにおいですね」

 

(独特すぎてわからないのでは?)

 

作者はかなりわかる。

 

「じゃア、行クぜ!!とりゃ!!」

 

ロートは気合をいれて皿にかぶっている蓋を取った。

 

「「「「……」」」」

 

「ふふン、ドウダ!オレの最高ケッサクは!」

 

四人が目の前にしているのはなんだかもうこの世のものとは思えない、表現しにくいものだった。

 

「……あのロートさん」

 

「なんダ、貧ボウそうな顔した執事」

 

「貧乏そうなはまあこの際いいですけど、これなんのフランス料理ですか?少なくともこんなある意味ノーベル賞並みの物体は見たことないんですが」

 

「なンだ、オ前知らないノカ。コレはラタトゥイユだ!」

 

「イヤイヤイヤ!!こんなこの世でもっともおぞましいラタトゥイユ見たことないですよ!」

 

「それには私も同感だ!!」

 

ちなみにラタトゥイユとはフランス南部プロヴァンス地方、ニースの野菜煮込み料理である。

もっと知りたい人はググッてみよう!ちなみにレ○ーのおいしいレストランでも出できたぞ!

 

「どこガおぞましいと言うのだ!!どこからドウ見てもラタトゥイユだロウ!!」

 

「お前の目はどうかしているのか!?」

 

「まあ、ナギも人のことは言えませんが」

 

「私はこんなんよりもましだ!」

 

「さて……審査員たちは試食もしていないようですが、果たして結果は!!」

 

クラウスに言われると三人はそれぞれ持っていたボードにペンで書き始める。

しかしすぐに書き終わったようで全員ボードを上げた。

 

ナギ、−1点。

マリア、1点。

ハヤテ、0点。

 

 

「……という結果になりました!続いては御剣けい」

 

「チョっとまテい!!」

 

次にいこうとした瞬間そうはさせるかとロートは大声で叫んだ。

 

「なんだ、自称フランス貴族。早く次に行きたいんだが」

 

めんどくさそうにそれにナギが答えた。

 

「次に行くマエにイロイロとおかシいとこロがアルだろ!!」

 

「どこにあるというのだ」

 

「まずお前にイロイロとイイたいわ!ナんだヨ、−1点って!」

 

「マイナスはマイナスだ。それ以外の何者でもないだろ?」

 

「ソウいウ話をしてるンジャねぇよ!

おい、クラウス!いいノカよ、マイナスって」

 

「……まあいいんでしょう。私はマイナスが駄目だとは言ってませんからな」

 

「……そんナ〜」

 

「さて、ようやく次にいける。

……それでは御剣桂馬!どうぞ!!」

 

キッチン入口についているのれんをどけて桂馬が皿を持ってきた。

 

「というか、いつからのれんなんてついていたんでしょう?」

 

「なんカ俺が出テきた時ヨリかっこよくね?」

 

「う〜ん、いいにおいだ……このにおいはまさか!?」

 

「ってなんかぼくたち無視されてますよ!?」

 

「ッていうか俺初登場でこのアツかい!?チョッとひどくね!?」

 

「桂馬、お前……」

 

ふたに手を置く桂馬。

 

「そうです……この作品はチャーハンです!!」

 

蓋を取ると、キラリと中身がきらめく、そして湯気がでている、なんか見ているだけで食いたくなる。ちなみによく昼とかで紹介されてるグルメ特集でよく出るあれ的な感じで、

 

「作者説明長すぎですよ!?確かにそうですけど!確かにそんな感じに見えますけど!?」

 

「おぉ〜、うまそうだ〜、早速食べてもいいか?」

 

「いいですよ。皆さんのために作ったものですから。自信はないですけど」

 

「これデ自信がナイのか」

 

「じゃあ早速……パクッ」

 

ナギが食べたのに続くようにしてロートも含む全員が食べていく。

そして、その後に全員が口にしたのは、

 

「「「「「……うまい!!」」」」」

 

だった。

 

「っていうかうますぎだろ。そこら辺の高級レストランででるやつよりもうまい……」

 

「僕もこんなうまいチャーハンは生まれて初めてです……」

 

「桂馬君、どうやってこんなおいしいチャーハンを?」

 

それぞれが感想を言っているさなか、マリアが少し興味本意で桂馬に質問した。

 

「えっと……特に何もしてませんよ」

 

「ウそつケ。完璧にナンカしたロ」

 

ロートが疑うようにして桂馬をジロッと見つめる。

 

「そんなこと言われましても……。ただ少し肉を節約するためにここは市販の魚肉ソーセージを使ったり、醤油に少し七味とうがらしを混ぜたりして少し辛みを強くしたりしただけですから……」

 

(色々としてるじゃないですか……)

 

(なんていうか、桂馬君らしい料理の作り方ですね)

 

伊達に毎日死ぬ思いをしていたわけではない。

 

「とにかくかなりうまいことはわかった。というか完璧に味が私好みだ」

 

「そうですか?なんなら今度も作りましょうか?」

 

「うむ、そうしてくれると私も助かる」

 

「なんとお嬢様のお墨付きをもらいました!あのよっぽどでないと褒めてくれないお嬢様が言いました!」

 

「おい、クラウス。次変なこと言ったらそのご自慢のひげがどうなるか知らんぞ?」

 

「うぅ……。さ、さて審査員の皆さん。得点をボードに」

 

先ほどと同じようにペンを持ち出し書いていく。

 

「どうやら終わったようですね……それでは結果をどうぞ!!」

 

ナギ、53万点。

ハヤテ、10点。

マリア、10点。

 

「……という結果になりました。というわけで第一試験勝者は御剣桂馬となりました。

さて次の試験へと」

 

「ダからチョとマテい!!」

 

「なんだよ、まだ問題か?」

 

「問題オオありだよ!だからなンだよ53万って!完全にフリー○の戦闘力ジャン!!」

 

「ああ、いいじゃないか。あの(・・)フリー○様と同じ戦闘力で」

 

「いやイや、そうイう問題ジャなくネ!?しかもそれ戦闘力のでのハナシだろうが!しかもあのってところ強調してルンじゃねェ!!」

 

「あのお嬢様、いくらなんでも少しやりすぎなのでは?」

 

「いや、そんなことはない。こんな明らかにギルバートと同じ位出番が少ないチョイ役に慈悲など必要もないだろ」

 

「いや、まだチョイ役と決まったわけでは……」

 

「といウかそんナコトよく本人ノ前でイエルよな」

 

改めて三千院ナギという子を知ったハヤテとロートであった。

 

「まァいい。要はこの勝負ニ勝てば、チョイ役にナラナクてスムんだからなァ!!」

 

(……この人……出来る!!)

 

本能的に悟ったのか桂馬の背中が少しビクッとした。

それからさまざまな試験を二人はくぐりぬけた。

 

 

 

―――第二試験、釣り勝負―――

 

「あのこれって執事に関係あるんですか?」

 

「当然だ」

 

「イヤぜってェいらねェだろ」

 

「ならばマリアを見てみろ」

 

「「え?」」

 

「はぁ!!」

 

二人が見るとマリアがヘラを釣っている姿が写った。

 

「メイドだって釣りをするのだ。執事が持っていては当然のこと」

 

「そうえばマリアさん釣りのときは性格変わりましたね」

 

「釣りするマリアは相変わらずすごいな……」

 

「言ったでしょ、釣りはヘラに始まり、ヘラに終わると」

 

((……言ってないと思うんですけど))

 

結果、マリアさんが圧倒的すぎたため二人辞退。

 

―――第三試合、ゲーム大会―――

 

「おらオラ、くらエ!ゴムゴ○の銃!!」

 

「なんのっ!こっちは螺旋○ですよ!!」

 

「なんだか聞いたことある技だな」

 

「今まさにジャン○で活躍している人達ですね」

 

「というかなんだこのゲームは?」

 

「これはD○ででたジャン○オールスターズだ。知らないのか?」

 

「あ〜、あれですか、懐かしいですね……」

 

「私はあれだな、銀○の神○を使ってたな……」

 

「なんでですか?」

 

「なんでって……可愛いから」

 

((あ〜、なるほど……))

 

「あ、負けてしまいました」

 

「よっシャあ!!これで同点!!」

 

(((……なんだか地味だな〜)))

 

まあこんな感じで二人は試験を進め、最後の試験にすすんだ。

 

 

 

 

 

―――最終試験、???―――

 

「結局同点ですか……」

 

「くソっ!!同点かヨ」

 

「っていうかもう最終試験かよ。作者飛ばしすぎだろ」

 

「まあお嬢様、仕方がないですよ。誰にだってめんどくさくなったらショートカットしたい気持ちはあるんですから」

 

「結局めんどくさくなっただけかよ」

 

結局そうです。

 

「よく二人ともここまで来ましたね……」

 

「クラウスさん……」

 

「クラウス」

 

「さすがにここまで私もやるとは思ってもいませんでしたよ。

しかしこれで最後です」

 

「一体最後はどんな試合をするんだ?外に来ているからきっと外でしか出来ないものなのかな?」

 

(外でしか出来ないものってなんだろう?)

 

うんうんうなっているハヤテを置いていくかのようにクラウスは話を進めていく。

 

「執事には、いかなる時でも主を危険から守ることが大事だ。要は強さだ。というわけで君達には決闘をしてもらう!」

 

「「!?」」

 

その瞬間、風が吹いた。

 

「なに、簡単なことだ。相手をノックアウトさせたほうが勝ちだ。

ちなみに武器の使用はありだ。好きに使っていい」

 

(結局こういう展開になるんですね〜)

 

(こうでもしないと盛り上がりに欠けるからだろ?)

 

「二人ともこそこそとメタな発言をしていないで、試合をみたらどうですか?もう始まりますよ?」

 

マリアの言葉の通り、二人はすでにそれぞれに持つ武器を構えていた。

ちなみにロートはサーベル。つまりレイピアだ。

そして桂馬は、木刀だった。

 

(なんで桂馬さんは木刀を?普通だったらここはサーベルのほうが……)

 

ハヤテには桂馬の真意がわからなかった。

 

「まさカお前ガココまでやるヤツダトは思ってイナかっタぜ。ここまデ俺に対抗してきたヤツは

オマエが初めテだ」

 

「僕もです。ロートさんは意外にも結構やるタイプでした」

 

「ふッ、そレほどでも」

 

ご自慢の長い金髪を右手でひらっと払うロート。

 

「しかシ、コレで最後ダ。

お前ハ俺ニ負ける。何故ならっ……」

 

言いかけながらロートは腰を低くする。

 

「……」

 

「それでは始め!!」

 

「俺は天才ダカラだ!!」

 

クラウスの合図とともに、その大きな掛け声とともに突っ込んでくるロート。

 

「は、速い!!」

 

二人が戦っているところから少しはなれたところからハヤテは言った。隣にいるナギとマリアも驚いている様子だった。

 

「……」

 

しかしそれを少し体をずらし軽がると桂馬はよける。

 

「へっ、やっぱシこんクライじゃア駄目か!!」

 

言いながらロートは素早く回転し、横薙ぎにサーベルを払う。

 

「……」

 

桂馬はそれが来るのがわかっていたように少し後ろにステップを踏むかのように下がる。

しかしロートはサーベルを突くようにして迫る。

 

「どうシタ!!お前の力はコンナものか!!」

 

「……」

 

迫りながら叫ぶロート。しかしそれには一切の反応もしない桂馬。

 

(……なんだ?なんか違和感が……)

 

そんな桂馬を見て違和感を覚えたハヤテ。マリア、ナギは気付いていないようだ。

 

(……とにかく試合を見ておこう……)

 

ハヤテは考え事をやめて観戦することにした。

 

「おイおイ、どうシタ!?まさカ俺に恐レをなしたカ!」

 

「確かに少し怖い顔してますけど……」

 

「なんデ顔なんダよ!?今の話ニ顔のキーワードナイだロ!!」

 

「そうですね、すみません……」

 

「ったク、なんダカ気分がそがれるゼ。さっさト終わらセて執事になりてェのにヨ」

 

「……わかりました。早く決めましょう。僕もよけるのはそろそろ疲れました……」

 

「なニ?」

 

そう言ってロートの突きを大きく後ろに下がりながら、避ける。

 

「なンだヨ。必殺ワザでもヤロウってノカ?」

 

「いえ、そんな必殺技なんて……大それたものは持っていません……多分」

 

「多分カよ……でも早く終わらせるノハいいテだゼ。俺モそろソろ終わラせたかった」

 

腰を低くし、サーベルを右手に持ち、右手を上に構えるロート。

その目は完全に桂馬を捉えていた。その例えるならそれは獲物を狙う鷹の目。

 

「はははっ、利害一致ってことですかね……」

 

一方の桂馬も腰を低くし、木刀を腰に合わせる。そして柄を右手に持ち、左手は刃にかぶせるようにする。俗に言う、抜刀する構えだ。

こちらもロートをじっと見ている。

 

「な、なんか本当に少年誌っぽいバトルになってきたな……」

 

「えぇ……」

 

ナギとマリアがそれぞれ口にする。実は内心二人ともドキドキしている。まあこんな試合誰でも見せられたら誰だってわくわくするであろう。

 

(ロートさん凄い気迫だ……。なんだか本当にチョイ役だけのやられキャラだと思ったけど……。

でも桂馬さんもそれをもろともしていない冷静さだ……)

 

一方のハヤテは二人のことを観察しながら見つめている。

 

「「……」」

 

二人の間に沈黙が下りる。そして一瞬の風が吹くと同時に、

 

「「っ!!」」

 

二人は駆け出していた。

 

(ロートさんの方が若干速い!!)

 

それは明らかにわかる差だった。ロートの方が桂馬よりも速かった。

 

(どうヤラ俺ノ勝ちだナ!!速サじゃ圧倒的に俺ノほうが上だ!!)

 

この時、ロートは確信していた。自分にある絶対的な勝利を。

 

しかし、それは一瞬で変わることになる。何故なら、

 

(な、なんだ!?アイツ急に!?)

 

桂馬がいきなり速さを変えたからだ。

 

(どうやったらいきなり速くできるんだ!?)

 

ハヤテは自分でもびっくりくらいに驚いていた。

 

「おぉ!なんだか凄いなマリア!」

 

「そ、そうですね……」

 

ナギは子供みたいに目をキラキラと輝かせ、マリアは少し苦笑いになっていた。

 

「くソっ!!」

 

いきなり速くしたためロートは動揺してしまった。

 

「行きますよ!!」

 

「っチくそ!!」

 

そのまま近づいた桂馬は木刀を抜きそして、

 

「はっ!!」

 

ロートに振った。そして見事にそれはロートに当たった。

勝負がついた瞬間だった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くソっ!まサカこの俺が負けルとは……」

 

悪態をつきながらロートは頭をさする。どうやら打ち込まれたところが相当痛かったらしい。

 

「す、すみません……勢いで強くしてしまって」

 

「……もうイイヨ別ニ。それに怪我したノだって俺ノせいだ」

 

体を起こしまがらロートは桂馬に向かって言う。

 

「久しブリに張り合いノアル奴だっタ。楽しかったヨ」

 

「そ、そうですか……」

 

「……また戦えるといいな!!」

 

ロートは手を出してきた。俗にいう握手を望んでいる。

 

「……はい!」

 

桂馬も手をだしそれに答えた。いつの時代もこういうことは大事である。

握手が終わったあと桂馬は何か疑問に思ったのか、ロートにある質問をした。

 

「あのさっきのセリフなんですが……」

 

「ン?どうシタ?」

 

「さっきちゃんと日本語で話していませんでしたか?」

 

「!?い、イヤ、ま、まさか……そんなことありえねェヨ」

 

「でも明らかに」

 

「お、お前の幻聴ダヨ!俺はフランス人ダカラ!外国人って日本語覚えルの難しいカラ!

だカラ絶対に幻聴!」

 

「そう、ですか?だったらそういうことにしますけど……」

 

「ソウだ。ソれでいい。それジャ!俺は負けたカラ潔く帰るコトにするヨ。

次は絶対負けネェかラな!」

 

そう言ってロートは風の如く去っていった。

 

「あっ……行っちゃいました……」

 

「まったく、せっかくフランスまで送り返そうと思って飛行機用意したのに……とんだ無駄だったな」

 

文句を言いながら桂馬の隣にやってきた桂馬。

 

「でもちゃんと用意していたんですね?」

 

「ま、まあそれはあんなチョイ役の奴でも、一応頑張ったのだ。

三千院家としてそれなりのことはしないとな///」

 

そのときに桂馬の目に写っていたナギは、赤くなっていてなんだか可愛らしかった。

 

「はははっ、そうですね」

 

「な、何故笑うのだ!///」

 

「いえ、お嬢様がとても素敵だなと思ってつい……」

 

「なんだか納得いかない理由だな……。まあいい。

……御剣桂馬よ。改めて問うぞ?お前はこの私、三千院ナギの執事になるか?」

 

「……はい!これからもよろしくお願いしますね、お嬢様!」

 

「うむ、これからもよろしくな!桂馬!」

 

そうして二人は同時に微笑んだ。

 

(お爺ちゃん……僕もうちょっとだけ頑張ってみます!)

 

 

 

「マリアさんよかったですね」

 

「え、なんで私に?」

 

少し遠くのところで二人の様子を見ていたハヤテとマリア。

 

 

「だって桂馬さんを見ているときなんだか心配そうな顔していたので……」

 

(さすがハヤテ君、そういうなんだか変なところで鋭いですわね)

 

「ま、まあそうですわね。だって桂馬君が負けたりしたら彼、大変なことをしでかすのではないかと……」

 

「そこは、僕も否定できませんね」

 

「それに……ナギの悲しい顔も見たくありませんでしたから」

 

(……この人は本当にお嬢様のこと大事なんだな〜)

 

改めて執事としても人間としても感心したハヤテであった。

 

(……本当によかったです。これからもナギをよろしくお願いしますね、桂馬君)

 

マリアはほっとした表情をだしながらこちらに歩いてくる桂馬とナギを見つめていた。

 

 

 

 

「あれ、私……忘れられてない?」

 

「がう〜(俺なんて出番すらねぇ……)」

説明
お久しぶりです。最近テスト(その他色々)で忙しくて投稿できませんでした。
そして結局なのはは見に行けてない始末。8月中には絶対に行きたいです。
しかし最近自分の作品に自信持てなくなってきたり。

ではではどうぞ〜。
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