IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者?
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episode33 あいつのどこが良いんだ

 

 

 

そしてその夜・・・・

 

 

 

 

 

生徒全員宴会場で夕食をとっていた。

 

 

 

 

 

「うまい!IS学園は羽振りがいいぜ!」

 

「そうだな」

 

一夏と隼人も刺身をおいしそうに食べていた。

 

「でも、本当に凄いよね。昼も刺身で、夜も刺身だからね」

 

「あぁ。こんなに刺身を食べたのは初めてだよ」

 

と、隼人はわさびを少しとって刺身につけて醤油につけて口に運ぶ。

 

「うまい。さすが本わさだ。細かいところまで豪華だぜ」

 

「本わさ?」

 

と、シャルロットが首をかしげて聞いてきた。

 

「シャルロットは知らないか。本物のわさびをすったやつを本わさって言うんだよ」

 

「え?じゃぁ定食に付いているのって・・・」

 

「あぁあれは練りわさだ。本わさに似せて作ったやつだ。まぁ最近は本わさと練りわさを混ぜて使う店が多いんだがな」

 

「へぇ・・はむ」

 

ん!?今シャルロットわさびの山食べなかったか!?

 

 

 

「っ〜〜〜〜〜〜!!!」

 

そして案の定シャルロットは顔を赤くして、鼻を押さえた。

 

「な、何やってんだシャルロット!?・・・大丈夫か?」

 

「・・・う、うん・・・らいひょうふ・・・・で、でも・・・ふ、風味があっておいひいよ・・」

 

と、シャルロットは笑顔を見せようとするが、涙目になっているのでいまいち決まっていなかった。

 

 

「何やっているんだよ。今時の罰ゲームでもこんなの無いぞ」

 

と、隼人は自分のコップを渡して、シャルロットはお茶を一気に飲み干した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・食った食った・・」

 

 

そうして夕食を終えて、隼人は旅館内を歩いていた。

 

 

 

 

 

「・・・ん?」

 

そして旅館内を歩いていると、とある一室である物を見つけた。

 

 

 

「・・・卓球台か」

 

そこには一台の卓球台があり、隼人は台に近づくと表面に触れる。

 

「懐かしいな・・・・」

 

 

 

「そうだな」

 

すると、千冬が入ってきた。

 

「織斑先生もそう思いますか」

 

「あぁ。何せお前とは――――」

 

と、千冬はラケットを二つ取ると、その内一つを隼人に向けて投げ、隼人はそれをキャッチした。

 

「以前の決着が残っているからな」

 

「そうでしたね。・・では、やりますか?」

 

「当然だ」

 

そして千冬はピン球を手にして、身構えた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・いやぁ・・やっぱ温泉は気持ちえぇな」

 

と、女湯よりエリーナが出てきた。

 

「・・・エリーナはそうだろうね・・・」

 

と、何やらのぼせたように顔を真っ赤にしてティアが出てきた。

 

「・・本当に胸揉むのやめてよ・・・。そのせいでのぼせちゃったよ」

 

「えぇやんえぇやん。減るものじゃないし」

 

「それ何回言ったと思っているの・・・?心なしか胸がでかくなった気がする・・・」

 

「別に良いやん。揉み甲斐があるってもんだし」

 

「・・・はぁ」

 

と、ティアは深くため息をつく・・・・

 

 

 

 

 

「早く行こうよ!」

 

「ま、待ってよ!」

 

と、何やら女子生徒たちが急いで走って行っていた。

 

 

「なんや?」

 

エリーナが首を傾げてみていると・・・

 

 

「あの千冬様が神風君と真っ向勝負しているって!」

 

「うそ!?早く行こう!」

 

 

 

「・・僕達も行ってみようよ」

 

「せやな。なんか隼人のと織斑先生が出てきたしな」

 

そうして二人はその後についていった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

そしてエリーナとティアは人だかりができている所に着いた。

 

「な、何が起きているんや?」

 

「と、とりあえず中を見ようよ」

 

そして二人が人だかりをすり抜けて行って中を見ると・・・・

 

 

 

 

「ふんっ!」

 

千冬は素早くラケットを振るってピン球を物凄い勢いで弾いた。

 

「なんの!」

 

隼人はそのピン球よりも早く前に来ると、ラケットを振り上げてピン球を勢いよく擦り上げて弾き返した。

 

「ちっ!」

 

千冬は高速で回転するピン球を擦り上げて跳ね返す。

 

「どりゃぁぁぁ!!」

 

そして隼人はラケットを振るってピン球を勢いよく叩き返した。

 

「甘い!」

 

千冬はバックサイドに来たピン球をバックで叩き返した。

 

「うおりゃぁぁ!!」

 

そして隼人がラケットを振るい、ピン球を強く叩き付けると、ピン球が真っ二つに割れた。

 

「くっ・・・またかよ・・・」

 

「中々決着が付かないな」

 

二人は息を荒げており、汗を大量に流していた。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

その一部始終を見て二人は唖然とする。

 

「・・す、凄い・・・」

 

「・・いや、そんなレベルではないぞ・・これは・・」

 

隣にはシャルロットとラウラがおり、二人も唖然としていた。

 

 

「・・ね、ねぇ・・・ピン球が割れたけど・・・これが初めてじゃないの?」

 

「あ、あぁ・・・。もうこれで五回目だ」

 

「う、うそやろ・・?」

 

「・・それで、未だに決着が付かないんだ・・・。得点板はもう30対30・・・その上の上限なんか無いから、サドンデスになっているんだけど・・・・」

 

「かれこれもう30分以上はこの状態だ」

 

「・・・・・・」

 

 

 

「・・・そういえば・・・千冬姉と隼人って以前にも温泉卓球をしていたよな・・・」

 

「そ、そういえば・・・。その時は決着が付かなかったから・・・・ここで決着をつけようとしているのかな・・・」

 

 

「・・・・・・・」

 

更にその隣には一夏、鈴、箒がおり、それぞれ驚いていた。

 

 

 

 

 

 

「これ以上ピン球を壊すと旅館にも迷惑が掛かることでしょうから、これが本当の最後です」

 

「望むところだ。来い、隼人!」

 

「はい!

 

そして隼人はピン球を勢いよく上に放り投げ、ラケットでピン球の下を物凄い勢いで切ってバックスピンを掛けた。

 

千冬は短く来る逆回転のピン球をラケットで下を払って短く返した。

 

そして隼人はラケットを下で右の方に払い、ピン球を斜めに回転させて右側に軌道を曲げた。

 

 

(そう来たか・・!)

 

千冬はバックサイドに曲がっていくピン球をラケットをバックサイドにやってそのまま強く擦り上げて向こうのコートに返した。

 

そして隼人はそのピン球を勢いよくラケットを振るい、強く叩き返した。

 

「それを待っていた!」

 

そして千冬は飛んでくるピン球を勢いよく叩き、低めに返した。

 

隼人はそのピン球勢いよく擦り上げて返すが、ピン球は少し高めに返された。

 

「しまった!?」

 

「もう遅い!」

 

そして千冬は勢いよくピン球を叩きつけて、隼人から見てバックサイドに返した。

 

「くそっ!」

 

隼人はとっさに飛び出して腕を伸ばしてラケットを突き出すが、ピン球はラケットの端をかすれて、床に落ちた・・・・

 

 

 

 

「・・・参ったなぁ・・・まさかフェイントで引っかかってしまうとは・・・・ちょっとしていない間に鈍ってしまいましたね」

 

「いや、私も鈍っているさ。今回は運によるところがほとんどだった」

 

「・・つまり、運の差で負けた・・と、いうことですね」

 

「そういうことだ」

 

 

 

 

 

「・・・す、すげぇ・・」

 

「そ、そうわね・・」

 

「・・・・・」

 

「・・・さ、さすが教官・・」

 

 

 

 

「では、集まってもらおうか・・・一年の専用機持ち」

 

と、人だかりを抜けた千冬が声を掛けて、一年の専用機持ちが人だかりから出てきた。

 

「一夏。そろそろ男子が浴場を使う時間帯だ。神風、それで汗を流せ」

 

「は、はい」

 

「そうさせてもらいます」

 

そうして隼人と一夏は一旦着替えを取りに行った・・・・

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

 

そして隼人と一夏を除く専用機持ちが千冬の部屋にいた。

 

 

「どうした?いつもの馬鹿騒ぎはどうした」

 

そうしてシャワーを浴びた千冬がシャワールームより出てきた。

 

「・・い、いや・・・さすがにそれは・・・」

 

「織斑先生とこうして話すのはちょっと・・・」

 

「・・まぁいい」

 

そうして千冬は冷蔵庫よりジュースを取り出して、全員に渡していく。

 

「ど、どうも」

 

「ありがとうございます・・・」

 

 

 

 

「・・どうした?冷えているから今から飲め」

 

「・・で、では・・・」

 

「いただきます」

 

そうして全員プルタブやキャップを開けて一口飲んだ・・・・

 

 

 

「よし・・・全員飲んだな」

 

「「「「「「「「え・・?」」」」」」」」

 

全員一瞬何を言っているのか分からなかった・・・・

 

 

 

 

すると千冬は冷蔵庫よりビール缶を取り出すと、プルタブを開けて一口飲んだ。

 

 

 

「「「「「「「「・・・・・・・」」」」」」」」

 

「どうした?私もこういうものは飲むさ。それとも、私は機械のようにオイルを飲むものと思ったか?」

 

「い、いや・・そうじゃなくて・・」

 

「今は教務中なのでは・・?」

 

「ちゃんと口止め料は払ったからな」

 

「「「「「「「「あっ・・・」」」」」」」」

 

と、全員手にしているジュースを見る。

 

 

 

「さて・・本題に入るか・・・。お前達はあいつのどこが良いんだ?」

 

「あ、あいつというと・・?」

 

「隼人のことだ」

 

「・・え、えぇと・・」

 

「それは・・」

 

「・・・・・」

 

 

 

「・・まずは篠ノ之。お前から言ってみろ」

 

「・・わ、私は・・・」

 

箒は少し考えて・・・・

 

 

 

「・・・・師匠・・でしょうか・・。剣道の腕が上達したのも隼人のおかげですから」

 

「そうか・・・。そういえばお前は隼人と初めて戦って負けたな」

 

「うっ・・・」

 

 

「そうなのですか?」

 

と、セシリアが千冬に聞いてきた。

 

「あぁ。その時は早とは始めたばかりのど素人だった・・・。まぁ、あいつの自慢の突発した反射神経で勝てたのだがな。それであいつの頭を叩けたことが無いがな」

 

「そういえば・・・」

 

と、セシリアは今までのことを思い出すが、隼人が千冬から頭を叩かれそうになるがその前に白羽取りで止めている・・そんな光景がほとんどで隼人は頭を叩かれたことが無い

 

 

「次、オルコット。お前はどうなんだ」

 

「・・わたくしは・・・・・もう少しクラスの取り組みに協力的になって欲しいですわね・・・」

 

「そうか。では、そう伝えておこう」

 

「い、いいえ!言わなくていいです!」

 

と、セシリアは慌てて止めた。

 

「冗談だ」

 

「うっ・・・」

 

「次は凰だ・・・。お前はあいつとは仲がいいようだが・・」

 

 

「・・えぇ・・まぁ・・・。この中では一番付き合いが長いですからね・・・」

 

「で、どうなんだ?」

 

 

「・・・それは・・まぁ、優しい・・って、ところですね・・・・たまに厳しいけど」

 

「そうだな。あいつは確かに優しいが・・・毎回同じではない」

 

「そ、そうですよね・・」

 

 

「次はいきなり義兄妹になったデュノア・・・いや、今はデュノア・神風と言った方が良いな」

 

「は、はぁ・・」

 

「お前から見ればどう思っている」

 

「・・それは・・・やっぱり頼れる義兄です・・」

 

「そうか・・。で、きっかけは何だったんだ?」

 

「・・それは・・・色々とあります・・・」

 

「・・まぁ、そうだな・・。次は弟子入りしたボーデヴィッヒ。お前はどう思っている」

 

「わ、私は・・・・とても厳しいのですが・・・でも、優しい師匠と思っています」

 

「ふむ」

 

「・・でも、まるで教官と共にいた時間のように、感じるんです・・・・。だから、きつくも思わないんです」

 

「なるほどな・・・。私に似たものだな・・・あいつも」

 

「・・・・・」

 

 

「・・・次は更識・・・。あいつのおかげで姉と仲直りができたそうだな」

 

「・・・は、はい・・」

 

「お前はあいつをどう思っている」

 

「・・・・・・・」

 

簪は少し考えて・・・・

 

 

 

 

「・・・とても・・・優しいと・・・思います・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・私たちのために・・・努力をしてくれた・・・」

 

「・・・少なからず・・・あいつはお前と似たような境遇だったからじゃないか」

 

「え・・・?」

 

「どういう・・ことですか?」

 

と、鈴が聞いて来た。

 

「お前達は知らないか・・・・。あいつには姉が居るんだ・・・腹違いのな」

 

「え・・・?」

 

「・・隼人に・・・姉が居たんだ・・」

 

と、箒は少し驚いていた。

 

「だが・・・あいつは姉を毛嫌いしているんだ・・・理由は分からんがな」

 

「・・・・・・」

 

箒は少しばかり顔を曇らせる・・・・。自分も同じ境遇であるからだ・・・毛嫌いしているという点では・・・・

 

「あいつの姉とは知り合いでな・・・。よく言われるよ・・・『話しかけても全く話そうとしないし・・・いつも避けられている・・』ってな」

 

「・・・・・・」

 

 

「話がずれたが・・・最後にゼルノグラード・・・ハルトマン・・お前達はどう思っている」

 

「・・僕は・・・・頼りになると思います・・・。怖い面はありますが・・・」

 

「せやな。その点を除けばかなり頼りになるやつやな」

 

 

 

「・・・大体お前達の言う事は分かった・・・」

 

と、千冬はビールを一口飲んだ。

 

 

 

「まぁ、あいつは感情的になりやすく、私でも手に負えないやつだが・・・誰よりも仲間想いなやつだ」

 

「ですね・・・。自分が傷ついても仲間を逃がすことを最優先にする・・・そういうやつですね」

 

と、エリーナが言う。

 

「そうだな・・・。あいつの一番の良い所だ・・・。その点に関しては私も自慢はできる」

 

 

 

 

 

「「「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」」」

 

 

 

「何だその目は?私があいつに惚れているとでも言いたいのか?」

 

「い、いいえ!」

 

「そ、そんなことありませんわ!」

 

「ち、違います!」

 

「そ、そんなことありませんよ!」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・ど、どうだろう・・」

 

「・・・うちは違いますから」

 

 

 

「ふん・・馬鹿者共が。教師が生徒に惚れるものか」

 

と、千冬は言うが、若干声に動揺の色があった。

 

 

 

 

 

(あんなこと言っているが・・・)

 

(あの言い方ですと・・・)

 

(まさかと思うけどねぇ・・・)

 

(・・・もしかして・・・)

 

(・・やっぱり惚れているんだ・・・)

 

(・・・・・・・)

 

(織斑先生・・・隼人に惚れているんだ・・・・)

 

(でも、それはそれで問題な気が・・・)

 

と、それぞれ色んなことを考えていた・・・

 

 

 

 

「・・まぁ、もしあいつと付き合うのであれば、かなり根気が要るだろうな」

 

そしてビールを飲み干した。

 

「精々努力をすることだな・・小娘共」

 

と、千冬は不敵な笑みを浮かべた・・・

 

 

 

 

 

後書き

一応これはフラグ・・・ではないはず・・・・。ちなみにヒロイン勢は楯無、簪、鈴の三人に一応確定をしようと思っています。メインヒロインの可能性があるのは簪か楯無・・かな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

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コメント
楯無希望です(鎖紅十字)
千冬さんもいいと思う‥‥。(ゆっけ)
ここで腹違いの姉、フラグですね(笑) それとヒロインは千冬さんで良いんじゃないかと思います。(零崎煌識)
千冬さんは違うんですか?(A-LAWS0224)
もう千冬さんがヒロインでいいような気がした…。(mokiti1976-2010)
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バンシィ ガンダム インフィニット・ストラトス IS 

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