東方燕狼歌 第一八話 出会い |
やあ、みんな元気か?老人からかぐや姫の護衛を引き受けた悠だ。
まあ今がどんな状況かというと・・・・・
「どうしてこうなった・・・・」
悠の周りには屈強な男や年老いている陰陽師などが座っていた。
その中に悠も座っているのだが周りから見てみると悠のような歳の男は一人もいなかった。
だからなのか、その座ってる中で悠が悪い意味で目立ってしまっていた。
「なぜこのような子供を・・・」
「貧相な格好をしおって・・・」
「こんな奴がかぐや様の護衛なるなんてありえないな。」
「餓鬼はさっさと家に帰れと言うのだ・・・」
はぁ〜、まさかこんなことになるなんて思わなかったな。
まあ、引き受けた俺も悪いんだけどな・・・・まさか面接があるなんて思う訳がないだろ・・・・
あの爺さんも面接があるならあるって言えばいいのに・・・・・
ああ、めんどくさい・・・・・
「それではこれからかぐや様の身辺を警護していただく者を決めたいと思いますので、
呼ばれた方は奥の部屋へどうぞ、そこでかぐや様の身辺を警護するにあたってふさわしいかを翁殿に決めていただきます。ですが、たとえ翁殿がふさわしいと思われてもかぐや様が認めなければその者にはこの屋敷の警備を任せられます。」
「じゃあ、なんだたとえ翁殿に認められてもかぐや姫に認められなければそいつはかぐや姫の警備はできないってのか?」
「ええ、そのとおりでございます。」
「じゃあ、楽勝じゃねえか!」
「ほっほっほ、お主のような粗忽者がかぐや姫に認められるわけがなかろうに。」
「っへ、てめぇのようなしわしわジジイだけには言われたくねえな」
「・・・・お主、死にたいようじゃな・・・」
「っは、てめぇなんざ片手だけでひねり潰してやるよ!」
「お二方、ここでの私闘は禁止されております。これ以上そのような問題行為を起こすようなら、
即刻この屋敷から立ち去りなさい。」
「「・・・・・・」」
「ではお二方の了承も頂けましたのでこれより、かぐや様の警護をするにあたって誰がふさわしいかを決めたいと思いますので、右の方から一人ずつ奥の部屋へどうぞ。」
この屋敷の警護をしている者がそう言うと、右の人から順に奥の部屋に入っていった。
悠の順番は最後になるのでかなり時間が余るのだが、時間を持て余している悠に隣に座っている大男が声をかけてきた。
「おいおい、かぐや姫の警護にてめぇみたいな餓鬼は必要ねぇんだよとっとと家に帰って母親にでも甘えてろ。」
「・・・・・・・」
「おい、怯えて声も出ないのか?どうなんだよさっさと言いな!」
「・・・・・・・はぁ〜」
「ああん?」
悠はこの大男に対して深い溜め息を吐いていた。
その溜め息を聞いて大男は怪訝な顔をしていた。
「五月蝿いですよ、静かにできないんですか?
ああすみません無理そうですね、あなたみたいな熊のような顔をした人に静かにしろって呼吸をするなってことと同じことですね。すみません、無理なことを言ったことを謝らせてください、熊みたいな人?」
悠がそう言うと大男は顔を真っ赤にして悠に怒鳴り散していた。
「っな?!俺の顔が熊みたいだと!!ふざけるな餓鬼が!!ぶち殺してやる!!」
「少しは落ち着いたらどうですか?この場での私闘は禁止されていますよ。」
「うるせぇ!!知ったことかそんなことは!てめぇみてぇな餓鬼はとっとと殺しちまったほうがこの世の中のタメになるん!だから死んどけ!!」
大男が悠に殴りかかろうとするが、悠はその拳を首を少し傾けることにより大男の攻撃を回避した。
大男はそのまま攻撃を続けているが、悠はその攻撃を全て躱していると、騒ぎを聞きつけた屋敷を警備していた人間に連れて行かれた。
「ああ、めんどくさかった。」
「最後の方どうぞ。」
ああ俺の番か・・・・
「キャーーーーーーーーーーーー!!」
悠がかぐや姫の面接をするために奥の部屋に行く途中で女性の悲鳴が聞こえた。
悠はその悲鳴を聞くと同時にその悲鳴の方向に走り出していた。
そしてすぐに悲鳴の聞こえた部屋の襖(ふすま)を蹴り飛ばしたが、その部屋の中には老人が気を失って倒れておりそのすぐ近くでさっき連れて行かれたはずの大男が少女をに飛びかかろうとしていた。悠はそれを見た瞬間に大男の懐に入り込み顎に回し蹴りを叩き込んだ。大男はそのまま吹っ飛び頭から壁にめり込んだ。
「・・・・・やりすぎた。」
悠はそう思うと壁にめり込んだ大男の足をおもむろに掴み引っこ抜きそのまま投げ捨てた。
その騒ぎを聞きつけたほかの警備をしていたものが到着し大男を鎖で拘束し連れていった。
この騒ぎのせいで今回のかぐや姫護衛の面接が中止になり屋敷に呼ばれていたもの全員が帰らされていた。悠も帰ろうとしていたが、さっきまで気絶していた老人に呼び止められた。
「ありがとう、お主のおかげで助かったよ。それで助けた礼がしたいのだがいかがかな?」
「お礼は必要ないですよ。俺が助けたくて助けたんですから。」
「いやいや、さすがにかぐやを助けてくださった方に礼もせずに返すなど失礼極まりない、是非ともお礼をさせてはくれまいか?」
「そんなだからお礼は・・・・・・は?」
え、今なんてったこの人?俺が助けた少女がかぐや姫・・・・・マジで?
じゃあそのかぐや姫を呼び捨てに出来るこの人って・・・まさか?!
「えっと、聞きたいことがあるんですけど?」
「なにかな?」
「あなたは、この屋敷の主の翁さんですか?」
「うむ、そうじゃが・・・まさかお主わしの顔を見たことがないのかの?」
「ええ、まあ・・・・・」
「ふむ?めずらしいがまあいいじゃろ。それで礼を受け取って貰えんかね?」
「・・・・分かりました、そのお礼をありがたく頂戴させてもらいます。」
「そうか、では明日のこの時間にこの屋敷に来てくれ、そこでお主に礼を渡そう。」
「分かりました。ではまたこの時間に・・・・」
悠はそう言うと屋敷を出ていった。
それにしてもさっき助けた爺さんが竹取の翁で女の子の方がかぐや姫か・・・・
まさか竹取物語が本当に実在するなんてな・・・・・待てよ、ということは今の時代は平安ぐらいなのか?・
まあいいか、さて昼飯でも食って寝るところでも探すか・・・・
悠は昼食を食べれるところを探そうとした矢先に橋の上で複数の男が少女を囲んでいた。
「おいちょっと付き合ってくれよ〜」「いいじゃないか少しくらい。」「もう面倒だから強引にでも連れていかね?」「さっさと来いよ。」
ああ、めんどくさい・・・・なんでこう目の前に面倒ごとがあるんだよ・・・・はぁー・・・
悠は少女を囲んでいる集団に近寄るとそのうちの一人を橋から蹴り落とした。
「邪魔・・・」
「なんだこのガキは!」「おいひとり落とされたぞ!」「てめぇ!!」「ぶっ殺してやる!!」
男たちが全員悠に飛びかかっていったが、その全員が橋の上から叩き落とされていた。
悠は男たちを橋から叩き落とした後少女に声をかけた。
「大丈夫かい?」
「うるさい!誰が助けてくれっていった!!」
少女はそう言うと悠に向かって石を投げつけて走り去っていった。当然のように悠は投げられた石を避けると悠は前をみてが少女を探したがは既に少女は走り去っていた。
・・・・まあいいか、俺のお節介だし・・・・
悠はそう思うと昼飯を食うところと宿を探すのを再開した。
ー次の日ー
まあ、来たのいいんだけどやっぱりでかいなこの屋敷・・・・・さっさと俺を貰って都を出るか・・・・
そう思うと悠は屋敷の門の前まで来ると、昨日の老人・・・翁が門の前に立っていた。
「おお、来てくれたか。」
「さすがに約束を反故にするわけにはいきませんから。」
「若いのにいい心がけじゃな。さて礼なんじゃがここではなんだ屋敷の中で渡そう。」
「いえ、別にここでもいいんですが。」
「まあ良いではないか、聞けばお主その歳で旅をしていると聞いての、その旅の話をかぐやに話して欲しいのじゃ。」
「・・・・まあ、それくらいならいいですけど。」
「すまんのぉ、では行くかの?」
翁はそう言うと悠を連れて屋敷の中へ入っていった。
屋敷の廊下をどんどん歩いていくと一番奥に部屋があり、悠はその部屋に見憶えがあった。
「あのこの部屋って・・・・・」
「そうじゃ、お主が儂とかぐやを助けてくれた部屋じゃな。まあこの部屋なんじゃが実際はかぐやの寝室なのじゃ。」
「ああなるほど。」
「ふむ、理解を得られたところで・・・・かぐや入るぞ。」
「どうぞ。」
部屋から返事が聞こえると、翁は部屋の襖を開けた。
そしてその中には昨日助けた少女が座っていた。
「昨日は助けていただき誠にありごとうございました。私がかぐやでございます。」
「はじめまして、悠です。」
これが悠となよ竹のかぐや姫・・・・いや、((蓬来山|・・・))((輝夜|・・))との出会いだった。
ー後書きのようなものー
第2回オリキャラ紹介コーナー!!
作者・悠 「「いえーーーーーーーーーい!!」」
作者 「珍しくテンション高いな・・・・」
悠 「いや、引くなよ・・・・」
作者 「まあ、そんなどうでもいい悠はほっといて、今回紹介するキャラはこの方鬼の総大将の鬼燐さんです!!」
悠 「おいっ!」
作者 「ではどうぞ!」
名前 戦乃(いくさの) 麒麟(きりん)
種族 鬼
能力 相手の能力を無力化する程度の能力
能力説明 自分が触れるとその能力を完全に無効にすることができる
外見 髪は短髪で色は黒。額に一本の角があるが先っぽが欠けている。いつも首にリングを付けていて、目の色は紫だが本気を出すと赤黒く染まるらしく能力も変わるらしい、服装はジーパンにシャツといったラフな格好をしている。(王千とは元喧嘩仲間らしい)
BWH 殺されたくないので一言!! ボンキュボーンですね。
強さ 最強妖怪レベル
悠 「・・・・え、こんなに差があるの?」
作者 「もちろん、鬼の四天王の中でも最強ですから。その鬼の中には鬼子母神って呼んでる奴らもいるらしいが、本人はその呼ばれ方は好きではないらしいぜ。」
悠 「よく俺、この人に鍛えられて死ななかったな・・・」
作者 「悠が若干欝になりかけてるのでここいらで終了します。」
作者・悠 「ではまた次回」
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さあ、悠はなよ竹のかぐや姫に会えるのだろうか! | ||
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