俺はフツーの高校生 其の壱 |
桜並木の外路地を通り抜けると見えてくる高校。
桜庭高校。創立20年。歴史はそこまで深くない。生徒数は今年入った1年生を合わせ1200人前後。創立20年からか校舎は真新しい。
そんな高校に通うことになった俺、楠木紅葉。
隣には幼馴染の如月かえでが立っている。
かえでとは家が隣同士だからか幼稚園・小学校・中学校、そして高校とずっと一緒だ。
「紅葉、早く入ろうよ!!」
いつも決まってツインテールを結んでいる。髪型は女なのに態度や行動は男勝りだ。
「...ねぇ、今私の悪口考えたでしょ?」
あと、勘が鋭い。
こういうときは無視に限る。返事をすると10倍になって返ってくるからだ。
かえでを置いて無言で校舎に足を踏み入れた。
ガシッ!!
腕をつかまれ上目遣いで
「あっ。ちょっと待って...置いてかないでよっ!」
と言われた。
うわっ・・・かわいいな。
幼馴染の俺でもそう思う。
しかし今すぐに手を離してほしい。なぜかって?骨がきしんでいるからだ。
「か...かえで...手...手を...離してくれ...!」
みしみしみしみし....
ぽかんとした顔でどうして?と顔が聞いてくる。
聞こえないのか!?この音が!!
「とりあえず、離せっ!!」
「はーい」
ぱっと手を離され、袖をめくって見ると手形がきれいについていた。
かえでは驚くほど怪力だ。そのせいかあまり友達がいない。なぜ友達がいないのか、本人はまったく気づいていないようだが。
こんなことをしているうちにあっという間に入学式5分前になっていた。
「あ、紅葉早く行かなきゃ!!」
「そうだな。」
パタパタと体育館に二人は向かった。
〜 続く〜
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説明 | ||
桜庭高校(さくらばこうこう)に入学した、ごく普通の楠木紅葉(くすのきもみじ)と幼馴染の如月かえで(きさらぎかえで)。一年で13クラスもある中で5組と運よく同じクラスになった2人。紅葉は楽しい青春をおくるぞと意気込んでいる中クラスに入ると.... そんな紅葉についてつづりたいと思います | ||
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幼馴染 高校生 | ||
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