緋弾のアリア〜スキャッグスの名をもつ原作ブレイカー〜 |
飛行機で数時間
「ロシアに到着しました」
ってかここらへん全然知らないんですけど………
「その為の私なんだけどね」
「………あの、どちらさまですか?」
「とりあえず、シャーロックの友達ね」
俺の隣には綺麗な緑色の髪の女性がいる
同じ歳ぐらいだろうか?
カップアイスをおいしそうに食べている
「お名前をきいても?」
「レマ・ヴァシリエヴィチよ。よろしく」
そう言うとカップをゴミ箱に投げ入れる
なんだか偽名っぽいな
「それじゃあ、行くわよ」
「いや、どこに」
ってかいきなり何言ってんの?
この人
ほとんど初対面の人を連れて案内するだなんて
「とりあえず、どっか行きましょう」
「いや、どこに?」
「どっか、甘い物が食べれる場所」
さいですか
「ふむはむ」
「まだ、食べるかお前」
「まだまだ、いけるわよ」
またアイスを食べている
これで七個目だ
「おじさん、次はチョコとラズベリーで」
「あいよ」
そしてカップにアイスを盛り始める
「まだ、食べるのか?」
「ええ、まだまだ行くわよ」
俺らはカフェの外に出してある机の一角に座ってアイスを食べている
なんで俺こんなことしているんだろう………
普通にロシア回って終わろうとしたのに
よりによってヴァシリエヴィチの名前をもっている人に捕まるなんて
イヴァン四世をご存じだろうか?
全名イヴァン・ヴァシリエヴィチ
雷帝の異名を持つツァーリだ
残虐な行為を楽しみながらする事をしていたそうだ
特に相手の血が顔にかかったときに興奮するらしい
雷帝とは中二くさい名前だが名ばかりではないのだ
「次はこれとこれで」
「お前金どうすんの?」
「割り勘ね」
「俺食って無いのに!?」
理不尽だ
「ああ、俺の金が………」
「まだ、あるから大丈夫でしょ?」
いや、まぁ銀行とシャーロックが一部預かってくれているから大丈夫だけど
「それじゃあ、次は私と模擬戦をしない?」
「え?いや何言ってるんですか。いきなり」
「だってブラドを倒したらしいわね。だったら私とも充分に戦えるはずよ」
「いやいや、相手がどんな人か知らず戦うほどおれはバカじゃないっすから」
俺は手をブンブン横に振り拒否する
「ええぇ、ケチ」
なんでそうなるんだ………
「まぁ、いいわ今度イー・ウーに来たときにヤりあいましょう」
ニタァと妖艶な笑みを浮かべる
それだけで背筋が凍る
「わ、わかりました」
俺はすぐ返事する
でないと殺されそうだ
「あとこれあげるわ」
そう言われて手渡されたのは
次の飛行機のチケットだった
「次は、日本よ」
「日本?」
やっときたか
「俺は中国に行ってみたかったんだがな」
「それはやめておいた方がいいわよ」
すぐ却下された
「あそこにあヤバイ人たちがいっぱいいるからね」
「へぇ〜」
それではまた今度にしよう
チケットから目を離し前を向くと
俺の目の前に傘の先っぽが突きつけられていた
「マスタースパーク」
彼女はそう呟いた
俺はその必殺技に聴き覚えがあった
側転をして回避しようとしたが足に掠る。痛みが俺を襲うがそのまま銃を抜き頭に突きつける
「なんのつもりだ」
「さすがね。あれをかわすなんて」
なぜ違う原作の技があるんだ
そう思ったが彼女の顔を改めてみると、その顔にも見覚えがあった
「風見幽香………」
「あら、私の日本での名前を知っていたの」
傘をたたみ杖のように地面に突き刺す
「じゃあ、レマって名前は?」
「あれが本名。でも日本に行くときはそっちの名前で名乗っているわ」
どうりでマスタースパークを撃てるはずだ
俺の前世で東方projectというゲームがある
その中にフラワーマスターこと風見幽香というキャラがいる
今俺の前の前に立っているレマと名乗る人物まったく同じ容姿だ
「ふふ。あれを避けるだなんて。ますます貴方と殺しあいたくなってきたわ」
「やめろ、洒落にならん」
銃を消し落としたチケットを拾いポケットの中に入れる
「でも、また今度ねそれは」
「そうでないと困る」
俺はまだ死にたくありません
「それじゃあ。また潜水艦であいましょう」
「うん、わかった」
あの後しばらくレマ……いや幽香の家に泊まっていたが、事あるごとに俺と戦いがたるので大迷惑だった
「それじゃ、チケットありがとうな」
「いえ、それぐらいどうってことないわ。あなたも元気でね。私と殺しあう前に死んでは駄目よ」
ニコリと笑いながら言う事で無いと思うのですが
俺はそのまま手を振り空港の奥へと進んでいった
「日本か、やっとだな」
キンジと出会えるかな?
できたら会いたいなぁ〜
「ふふ、私もイー・ウーに戻る準備をしないとね」
レマ・ヴァシリエヴィチこと風見幽香は日傘を差し車へと戻った
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第十二話 | ||
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