ONE PIECE ?黒髪少年の描く世界? 第三十一話 助け
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さてどうしたことか。俺は決して方向音痴ではない。決して。

でも今それを疑いたくなるのだ。

 

ご親切にトイレの方向が書いてあるプレートが所々あるにも関わらず

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故俺はタオルを濡らしにトイレに行けないんだ!!

 

 

時はおよそ10分前にさかのぼる。

みんなよりも早く起きた俺はみんなのタオルを代えてやろうと思ってタオルを回収し、部屋を出、水道を探しているのだ。

 

そして迷った☆

 

俺はゾロじゃないはずだ、俺はヤマトだ!

 

「君は確かビビ様の…」

チャカが前から声をかける。

おお!助かった!俺は宮殿探検をしていたということにしよう。それがいい。

 

「チャカ!…さんだっけ。ちょっとみんなのタオルを代えるついでに探検しようと思って…」

「チャカでかまわない。ということは水道に行きたいんだな。こっちだ」

ナイスチャカ!こう、『迷っていた事に気がついたけどそこを指摘せずにさりげなく正しい場所に導く』っていうね!大人の見本だねー。

うんうんとうなずきながらチャカについていくと水道に着いたようだ。庭のような所だ。

「ここでよくビビ様やコーザが遊んでいたものだ」

懐かしげにつぶやく。

「そういえば傷は大丈夫なのか?ひどいヤケドだとビビ様が|仰っていた(おしゃっていた)が」

「んん!こんくらいなんてことねーよ」

タオルを絞りながら言う。

「案内してくれてありがとな。俺はみんなにまたこのタオルをやらないと」

そう言い背を向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪い。部屋ってどこだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後結局チャカに部屋まで案内してもらった。世話になってばかりである。みんなはまだ起きていないようだったのでまたタオルを額に乗せていく。

 

「ん…」

ナミがゆっくりとまぶたを開ける。

「起こしたか」

さすがナミ。起きんの早いなー。なんらかの底力が働いているのだろうか。

ナミが首を横に振る。

「よかった。腹減ってないか」

「少しすいてるかも」

「そうか。何かもらってくる」

そう言いお盆をテーブルに置きにいく。

「ねえ、今って」

「あれから1日後だ」

チャカに聞いたのだが俺らはよほど疲れていたのかみんな一日は寝ているらしい。

ドアを開けて出て行こうとすると

 

「あ!私も行く!宮殿って思いがけない所にお宝があるもんでしょ!?靴靴……っっつ!」

ナミが起き上がって靴を履こうと床に足をつく。やはりミス・ダブルフィンガーにやられた傷は癒えきっていなうようだ。

「貪欲は悪い事じゃねーけどこういう時くらい休めー。後で治ったら付き合ってやっから」

振り返らずに手をひらひらふりながら出て行く所を見るとヤマトはナミが動けない事は知っていたようだ。実際砲撃騒ぎのときも痛かったが気力で立っていたようなものだ。

 

「????!!後で散々嫌になるほど振り回してやるんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぅう!寒っ。誰かなんか企んでんのか?…で、厨房どこ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはりチャカに拾ってもらい無事厨房で食料を調達して部屋に戻る。そろそろみんな起きる頃だろうと思ったから量は多めだ。みんなルフィと一緒にいて免疫がついてきたのか回復力が異常だからな。

 ドアを開けると予想通りルフィ以外みんな起きていた。なんでこんな一斉に起きたのだろうと疑問に思ったがそれは次の瞬間理解した。

 

ルフィのいびきである。

普段はいびきなんてかかない方だが戦いの後だ。いびきくらいかく。だがその音量が問題だ。人のいびきとは思えない。百歩譲ってゾウのいびきだ。

 

ルフィの口をタオルで押さえ、みんなは食事をとる。一応ケガ人ばかりなので優しい食事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてルフィが起きたのはその次の次の日。

説明
にじファンからの転載です。

ちょい短めです。
ヤマトは方向音痴かもしれないという話。
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