IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode36 弔い合戦
一夏は何とか治療を受けて一難は逃れたが、昏睡状態になっており、箒は精神が不安定な状態になっており、反応はほぼ皆無であった。
そうして一夏と箒を連れ戻した隼人とエリーナは大広間に居た。
「侵入者の撃退にはごくろうだったな」
「・・え、えぇ・・・」
「それで、何か分かったことは無いのか」
「・・特にこれといったものは・・何も・・・」
「そうか・・・」
「・・それより、・・・一夏と箒の身に・・・一体何があったのですか」
「・・・・・・」
千冬は表情を曇らせてしばらく考えて・・・・
「山田先生」
「はい」
そして山田先生はモニターを表示させた。
それは一夏と箒、福音の戦闘の様子であった。
一夏と箒は連携で福音を攻めていた。
このままいけば福音を倒せるはずだった・・・・だが・・・・
「・・っ!?」
すると、雲の中から黒い影が出てきた。
「あれは!?」
そして一夏たちも驚き、黒い影はそのまま一夏たちを襲い掛かっていく。
(・・・デスティニーのバインド・・・だと)
バインドの形状はシンプルな形状であるが、両肩には持ち手のような形状があり、背中には一対の翼があり、紫色に輝く光の翼を放っていた。背中には二つの武器が折り畳まれた状態で装着されており、バインドの特徴である左目だけ紫に不気味に発光していた。
そして箒がバインドに向かっていくが、バインドは背中から対艦刀を取り出すと、一瞬の速さで振るい、ブレードを弾き飛ばした。
その直後にバインドが箒に対艦刀を振り下ろすが、一夏がその間に入り込んで斬撃を防ぐが、そのままバインドは一夏を押し飛ばした。
そしてその直後に背後から福音が翼を広げて光の羽を放ってバインドに襲い掛かるが、バインドは左手の甲よりエネルギーシールドを出して光の羽を防ぐと、対艦刀を振るって福音を切り付けた。
すると、箒が腕の展開装甲を展開してビーム刃で切りかかるが、バインドは対艦刀のビーム刃が出ている反対側の部分で殴りつけると、そのまま対艦刀を箒に向けると、勢いよく突き出した。
しかし一夏が恐らく白式のエネルギーのすべてを使ってウイングスラスターを全開にして飛び出し、箒の前に来るととっさに突き放すが、その直後にバインドの対艦刀が一夏の横腹を貫いた。
箒は驚愕して、とっさに一夏の元に寄ると、一夏はそのまま箒を守るように抱き締める。そしてバインドの後ろから福音が再び翼から光の羽を放つが、バインドは今度は横に飛んでかわして、光の羽は一夏の背中にすべて直撃して爆発を起こし、二人はそのまま海に墜落した・・・・・
「・・・・・」
隼人とエリーナは呆然としていた。
「・・・・黒い影はその後逃走し、福音も逃走した・・・・」
「・・・・・・」
「・・・うちらが戦っている間に・・・こんなことが・・・」
「神風、ハルトマン・・・・お前達は他の専用機持ちと一緒に命令があるまで待機だ」
「・・了解」
「・・分かりました」
そうして二人は大広間を出た・・・・・
「・・・まさか・・・バインドがあの場に現れるとなんてな・・・」
「・・・・・」
その後二人は旅館の廊下を歩きながら話していた。
「・・・・・・」
隼人の表情は暗く、気をとても落としていた。
「・・・隼人・・」
「隼人!」
すると、鈴が隼人を見つけると、近寄ってきた。
「一夏と箒はどうだったの?」
「・・・・・」
「・・・えぇと・・あんまりいい状態やない・・・二人ともな・・・一夏は特に・・・箒もある意味ひどいけどな」
隼人は言いそうに無かったので、エリーナが代わりに説明した。
「そう・・・」
すると、他のおなじみのメンバーも集まってきた。
「みんな・・・・」
「・・・・・・」
そうしてエリーナは残りのみんなに一夏と箒の状態を説明した。
「・・・そこまでひどいとは」
「僕達もモニターで見ていたけど・・・」
「・・・とてもひどい状態なのですね」
「・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・隼人」
と、簪は表情を曇らせている隼人に心配して近寄る。
「・・・・・・・」
「・・・・・」
簪はどう言ってやればいいのか分からなかった・・・・・
「・・・ラウラ」
「は、はい・・・。なんでしょうか?」
「・・・福音の位置・・・・探れるか」
「え・・?あ、はい!やってみます!」
「・・・ならば、頼む・・・・。残りのメンバーは準備をしろ」
「じゅ、準備って・・・まさか・・・・」
「・・・・・・」
「いや、聞くまでもないね・・・」
「・・・・・」
「福音を倒しに行くんでしょ」
「あぁ」
「・・そう言うと思った・・。なら、あたし達は準備をするわよ」
「そうですわね」
「このまま終わるのは、僕も気持がすっきりしないよ」
「あぁ。私もそうだ」
「うちもや」
「そうだね」
「・・・うん」
「・・・・」
「あれ?隼人どこに行くのよ」
と、隼人はどこかに向かっていた。
「・・・二人の元に・・・。言い残しておくことがある・・・・。聞こえるとは思ってないが・・・」
「・・・・・・」
そうして隼人は障子を開けて中に入った。
そこには生命維持装置を付けられて寝ている一夏と、未だに瞳がうつろになっている箒が座り込んでいた。
「・・・・・」
隼人は箒に近寄る。
「・・・箒」
しかし箒は返事をしない・・・
「お前達の身にあった事はモニターで確認した・・・・お前は目の前であんな光景を見たんだよな・・・・そんな状態になってしまうのも・・・無理も無いか」
「・・・・・・」
「・・・だが・・・もしお前に少しでも戦う気力が残っているのであれば・・・戻ってきてくれ」
「・・・・・」
「・・・お前に聞こえているかは分からないが・・・それでも、言い残す」
「・・・・・・」
「・・・そう願っている・・・だから・・・乗り越えて見せろ・・・自らの壁を・・」
そうして隼人は箒の頭を優しく撫でると部屋を出た・・・・・
「・・・・・・・・は・・やと・・・・?」
すると箒の瞳に光が灯された・・・・
「・・ラウラ・・・場所は分かったか」
「はい。ドイツ軍の衛星を使用して、ここから約十キロ地点の空域にて静止していることを確認しました。恐らくスリープモードに入っていると思われます。ステルス機能は付いていまようですが、光学迷彩は持っていないようです」
「そうか・・・。さすがだな」
「ありがとうございます・・・師匠」
「残りは準備を終えているな」
「もちろんじゃない」
「こちらもいいですわ」
「僕もいつでもいいよ」
「うちもさっき終わったで」
「僕もちょっと大掛かりだったけど、何とか終えたよ」
「・・・いつでも・・いける」
「よし・・・じゃぁ――――」
「・・・ま、待って・・・」
「っ!」
隼人は驚いて後ろを向くと、そこには壁伝いで箒がやって来ていた。
「・・わ、私も・・・行かせて・・・くれ」
「箒・・・お前」
隼人はとっさに箒の元に寄ると、箒を支える。
「目を覚ましたのか」
「・・あ、あぁ・・・・さっき・・・だ」
「・・・無理をするな。そんな状態で戦えるわけがないだろ」
「・・分かっている・・・・承知の・・上だ・・」
「・・・・・」
「・・だが、このまま・・・黙っているわけには・・・・いかないんだ」
「なぜ・・・そこまでして」
「・・私は無力だった・・・。あの時・・何もすることができなかった・・・一夏が傷つくところを・・ただ見ているしか・・できなかった・・」
「・・・・・」
「・・・・だ、だから・・・私は・・・もう一度・・・戦いたい・・・。い、一夏の・・ためにも・・・!」
「・・・・箒」
「・・た、頼む」
「・・・・・・」
「・・・分かった・・・。ならば、付いて来い」
「・・は、隼人・・・」
「・・だが、その状態では満足に動けない・・・。それは分かっているな」
「・・分かっている・・」
「・・・なら・・ティア、エリーナ」
「なんや?」
「二人は箒のサポートを・・・。できるな」
「任せて。支援はスタルクリゲールの得意分野だよ」
「隼人がそう言うんなら仕方が無いな。任せな」
「すまないな」
「・・・ありがとう・・隼人」
「礼はいい」
そしてしばらくして夜・・・・
福音は足を抱え込んで宙に浮いていた。
それはまるで胎児のように丸くなって、静かに蹲っていた・・・・・
「APFSDS・・・装填」
と、エリーナは肩に担ぐ大型対艦ランチャーに弾丸を装填すると、トリガーを引いた。
轟音と共に弾丸が音速で放たれて、弾丸が福音に直撃して爆発した。
そして爆煙から福音が出てくると、福音の左の翼の隅がへこんでいた。
「ちょいとずれたか・・・・未調整だから精密までにはいかないな」
と、エリーナは大型対艦ランチャーを収納すると、スナイパーライフルを展開した。
よく見ると両肩のシールドはさっきのものとは異なり、まるでブロック状に繋ぎ合わされた感じになっていた。
「まぁうまくいったと思えば良いか」
そして隼人は全員の前に来る。
バンシィの装備も異なっており、左腕のアームド・アーマーVNは収納されて、両腕には肩に担ぐように『ハイパーバズーカ』を持っており、両足に縦に六つずつのミサイルポッドを装着しており、両腕にアタッチメントにはビームガトリングを二基ずつ計四機を装備していた。
「・・・?」
すると、雨が降り出した。
「雨・・・?」
「さっきまで晴れていたのに・・・」
「・・いいじゃねぇか。嵐の決戦と言った感じだな」
そして次第に雨は強くなっていき、風も少し吹いてきた。
「行くぞ・・みんな!」
そうして隼人たちは福音に向かっていった・・・・・
後書き
最後に出てきたバンシィの装備はフルアーマーじゃないよ?まぁ、どこかで出すけどね・・・。
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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コメント | ||
作者にとってはともかく読者にとってはオリキャラというものは何の思い入れもないぽっと出のキャラであることが多いので、オリキャラがいっぱい出てくると話が薄っぺらく感じてしまう。(匿名希望) むずかしくなってきた(匿名希望) 正直、先に出てきたオリキャラ候補生がいらない気がする。(匿名希望) 世界感が広過ぎて、理解が追いつかなくなってきたwww(jon/doe) |
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