ウォー・ドック隊救出作戦
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ウォー・ドック隊救出作戦

『フリゲート艦オルフェウスCIC』

この戦争の裏の事を他の乗組員に伝えてから早5日たった。結局のところどの艦からも降りる奴はいなかった。さすがにアンダーセンもこれには驚いていた。この5日間はベルカはウォー・ドック隊を策略にはめる動きはしておらず俺たちは今はカーウィン島付近を哨戒している。だが、この哨戒にもある目的があった。その目的とはグランダーI.G.社。ベルカの本部が極秘にユークトバニアに武器、兵器を

輸出している可能性があるため、このカーウィン島付近を哨戒している。

「艦長、周辺に異常はありません。しかし、本当にここを通っているのか?」

「多分な。極秘に輸出するならこの海路が一番だからな。だが、ここまで発見できないということは空路を使ってるかもしれないな」

すでにカーウィン島付近に到着してから約一ヵ月が過ぎているがいまだ発見できずにいた。

「空路か。だとすると厄介だな。我々には手も足も・・・」

突然ホークスが会話をやめレーダーを見つめた

「どうした、ホークス?」

「レーダーに反応あり。位置は本艦隊の前方。数は1!IFF反応なし。国籍不明艦です!」

あわてて艦前方を映しているモニターを見るとそこにはうっすらと輸送船の姿が見えた。

「おそらくグランダーI.G.社の極秘輸送船だな。だが、なぜいままでレーダーに反応しなかったんだ」

「わからん。最初見た時はレーダーの故障かと思ったよ。突然レーダーに現れたからな」

この艦はフリゲート艦であるが、レーダーはかなり高性能であり、最新鋭のステルス機F-22ラプターもうっすらであるがレーダーに反応する。また、レーダー範囲も広く、目視可能な距離に入る前にレーダーに写る。そんなレーダーがここまで接近を許すはずがない。

「とりあえずレーダーの件は後回しだ。今は目の前にいる輸送船だ。絶対に逃がすなよ!」

ようやく見つけたベルカの手掛かりを逃すわけにはいかない。

「ホークス、ケストレルは気付いているか」

「気付いている。今ケストレルから入電があった。読み上げるぞ『全艦へ、前方にいる輸送船を包囲し停船させたのちシーコブリン隊が臨検を行なう』だそうだ」

「わかった。スミス、機関最大、本艦を輸送船の左舷に」

「了解」

本艦と僚艦はスピードを上げ、輸送船へと接近する。輸送船はこちらに気付きスピードを上げ逃げようとするがこちらのほうがスピードが速く、みるみると距離が縮まり本艦と僚艦が輸送船の左舷へ、他に隻の僚艦は輸送船の右舷へ、ケストレルは輸送船の後方に付いた。

『前方の国籍不明艦に告ぐ。こちらはオーシア国防海軍だ。ただちに停船しなさい。停船しなければ発砲する。繰り返す。停船しなければ発砲する!』

ケストレルの呼びかけで輸送船はあっさりと停船した。それに合わせて本艦と3隻の僚艦とケストレルも停船する。停船した輸送船をCIC室のモニター越しでよく見るとグランダ・I.G社のロゴがついていた。

「グランダ・I.G社。当たりだな。ホワイト、主砲をいつでもうつ準備しとけ、万が一に備える」

「了解、ガレ艦長主砲を輸送船に向けることによって、抵抗すればすぐに撃つことができると輸送船に伝えることができる。そうしている中、シーコブリン隊を乗せたヘリが輸送船の上空に到達した。

≪こちら、シーコブリン1、これより輸送船へ乗り込む≫

ヘリからロープが降ろされそのロープを伝ってシーコブリン隊の兵士が次々と輸送船へと乗り込む。

≪輸送船の乗り込みに成功した。攻撃はなし。これより臨検を開始する≫

輸送船へと乗り込んだシーコブリン隊は輸送船の内部に乗り込んでいく。

「さて何が出るのか」

「少なくても兵器は出てくるな」

この輸送船にはおそらくユークに輸出する兵器が積み積み込まれているだろう。しかし、なぜこの輸送船はレーダーに反応しなかったのか。そして、なぜ突然にレーダーに反応したのか、いまだ疑問であった。そうなことを考えているうちにシーコブリン隊が輸送船の内部に侵入してから10分過ぎた。

≪こちらシーコブリン1、ブリッツに着いた。乗組員の抵抗はなし。現在、船長の話を聞いている。あとこの輸送船にベルカが開発したと思われる新型のECMを発見した。なおこのEGMはなんらかの故障で機能が停止している≫

なるほど、新型のECMのせいでレーダーに反応しなかったのか。だとするとここに来て約一ヵ月間、我々が知らない間に輸送船は通っていただろう。今見つけた輸送船はECMが故障したおかげで 見つけ出したもの、もしECMが故障をおこしていなければ我々は永遠に輸送船を発見できずにいただろう。

「新型のECMか、あいかわらずのようだなベルカのECM技術力は」

ベルカ戦争の初めなぜオーシア、ウスティオ、サピンなどの各国が苦戦したのか。理由は二つある。一つは伝統あるベルカ空軍の対策が不十分だったため。もう一つはECMである。ベルカ戦争時。当時、ECM技術力はベルカがトップクラスであり、連合軍はベルカのECMで苦しめられていた。

≪こちらシーコブリン7、格納庫前に到着した。これより格納庫こに入る≫

どうやら、シーコブリン隊が格納庫前に到着していた。そして、扉が開ける音がし、それに続いて走る音が聞こえる。

≪なっ!≫

先程のシーコブリン7の驚く声が聞こえた。

≪こちらケストレルCIC。何があったシーコブリン7!≫

≪戦闘機がある!≫

≪機体はわかるか≫

≪わかります、F-35ライトニングが4機、さらに旧エルジア軍が開発したX-02ワイバーン3機、それに見たことない戦闘機が1機!≫

その報告を聞いて俺は驚いた。F-35ライトニングならまだわかる。だが、X-02ワイバーンは旧エルジア軍が開発した機体であり、現在X-02ワイバーンはの設計図などのデータはISAFにより厳重管理されている。だが、そんな機体が輸送船にあったことはグランダ・I.G社はX-02ワイバーンの設計図を手に入れ、生産していることになる。さらに新型戦闘機を開発したことはグランダ―・I.G社、いや、ベルカの技術力はかなりあることになる。また、X-02ワイバーンの設計図を手に入れたスパ人員もかなりあることになる

「へたに動いたらこちらに消されるのは間違いないな」

俺は改めてベルカの用意周到さに危険を感じた

「艦長ケストレルから入電。読み上げます『本艦隊が発見したグランダ―・I.G社が生産したと思われる戦闘機は総司令部に渡さず本艦隊が運用する』だそうです」

「ガレ艦長、これってどういう意味ですか」

「ホワイト、この前言ったろう。ベルカは、軍上層部とくそアップルルースがベルカにつながっている。だとするとこの輸送船を総司令部にわたせばわかるだろう。だったら、こちらの戦力として使わせてもらうわけだ」

「な、なるほど」

そう、いまの軍上層部とアップルルースはベルカの駒になっている。無論、総司令部も。そんな所に輸送船のことを報告すれば自滅行為。だったらこちらで運用するほうがメリットがある。それに、F-35ライトニング、X-02ワイバーンはF-14トムキャットより高性能である

「あとはウォー・ドック隊とハーリング隊ちょ・・・あ、じゃなかった。ハーリング大統領の救出作戦だな」

 

3日後

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『ケストレルブリーフィングルーム』

輸送船を確保してから3日後。とうとうウォー・ドック隊がベルカ策略にハマったという一報を受け、俺たちはケストレルブリーフィングルームに集まった。

「朝早く呼び出してすまない。だが、事態は一刻をあらそう。先程言った通りウォー・ドック隊がベルカの策略にはまってしまった。どうやらクルイーク要塞の陥落で策略を実行したようだ」

クルイーク要塞。それは、ユークトバニア首都、シーニグラードを守る最後の要塞であり、難攻不落と言われている。事実、オーシア軍は2回も攻略を失敗していた。だが、昨日の第三次クルイーク要塞攻略作戦にウォー・ドック隊が参加、その結果クルイーク要塞は僅か半日も経たずに陥落した。その直後、アンドロメダがベルカ語の暗号通信を傍受しすぐさま暗号の解読を開始し、なおかつオーシア軍の通信を調べた結果、ベルカがウォー・ドック隊に第二の策略を実行したことがわかった。

「ウォー・ドック隊は現在スパイ容疑をかけられサンド島基地から演習機を奪い逃走した。現在はセレス海のある島へと飛んでいる。すでに空軍はウォー・ドック隊の撃墜を許可している。このままでは撃墜されるのも時間の問題だ。我々は直ちにウォー・ドック隊の救出を決行する」

モニター画面にセレス海のある島の空域がでる。

「救出作戦の内容を言う。現在のウォー・ドック隊の進路だとこの空域をを通ることがわかった。我々はこの空域でウォー・ドック隊を救出する。まずはスノー大尉がウォー・ドック隊と接触し、ウォー・ドック隊を偽装撃墜する。その後はシーコブリン隊でウォー・ドック隊を救出する。スノー大尉」

「はっ!」

「ウォー・ドック隊の接触後は発行信号でコンタクトをとってくれ」

「了解です。アンダーセン艦長」

「うむ。では、救出作戦を開始する。各自、自分の持ち場に戻りたまえ」

「「「「「「了解!」」」」」

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『フリゲート艦オルフェウスCIC』

CICにいる全員がレーダーを見ているレーダーには一つの光点が写っている。その光点はスノー機である。スノー機の先には4つの光点が写っている。脱出したウォー・ドック隊である

≪こちらソーズマン、まもなくウォー・ドック隊と接触する≫

「いよいよだな艦長」

「ああ、ホークス」

いよいよウォー・ドック隊の救出作戦が始まろうとしていた。もしもこの救出が失敗すればベルカはこちらを消しに来るだろう。CICは静まりかえっていた。そしてその時が来た。スノー機の光点がウォー・ドック隊の4つの光点の後ろに回り込む。しばらく経ってからスノー機の光点からミサイルを表す光点が現れて、その光点はウォー・ドック隊の一つの光点に向かって行き、ウォー・ドック隊の光点とミサイルの光点が重なった瞬間、ウォー・ドック隊の一つの光点とミサイルの光点はレーダーから消えた。その後もレーダーからまた一つまた一つの光点が消えて、最後のウォー・ドック隊の光点がレーダーから消えて、残ったのはスノー機の光点だけてある。そして、スノー機の光点はウォー・ドック隊の光点が消えた所から去った。数分後、ウォー・ドック隊の光点が消えた所に一つの光点が近づいてくる光点がある。シーコブリン隊のヘリである。シーコブリン隊はウォー・ドック隊の光点が消えた所に止まり、しばらくして、再びシーコブリン隊の光点が動きだし、ケストレルへと帰還するため、ケストレルに向かう。

≪こちらシーコブリン1、ウォー・ドック隊の救出をした。繰り返す、ウォー・ドック隊は救出した!≫

「「「「「やったぞーーーー!」」」」」

ウォー・ドック隊の救出した通信が入ったらCICは喜びの歓声に包まれた。

 

この日から俺たちの反撃が始まる。

説明
第5話
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フリゲート艦 エースコンバット5 エースコンバット 

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