恋姫無双 釣りが好きな因果の中心 2 |
2話:動き出す因果の中心
一刀がこの世界に来て数ヶ月の月日が流れ、一刀は空腹のあまり倒れ意識を失ったところを助けられた親子(母と娘)の所で恩を返しながらこの世界のことを学んでいた。そんなある日…いつも通り朝早くの鍛錬を終え、朝食用の魚を釣りに出かけようとしたとき、お世話になっている母親の娘が
一刀「…釣に連れて行ってほしい…だれを」
少女「うんとね、私とお母さん後、近所のお友達………駄目?」
一刀「ダメというわけじゃないが…兄はどうした?」
母「兄も行きますけど…それに、貴方となら少し遠出しても問題ないだろうと」
ここに運ばれた当初は服装やらなんやらが怪しすぎて警戒(兄に)されていたものだが、この数ヶ月いろいろありその警戒も解かれたようだ。確かにこの2ヶ月黄巾党と呼ばれる賊の出現で、このあたりもかなり危険なのだが、一刀の強さを知っている周囲の人々は、『北郷殿がついて行くのであれば大丈夫だろう』となり、女子供が出かける際は男の手が足りない時に限り必ず駆り出される
一刀「…それなら構わないけど………なんで釣り?」
娘「だって、一刀お兄ちゃんと一緒に釣りしたかったんだもん」
母「そういうことらしいです。ちなみに、近所の子供も同じようで………あっ、私はその、なんとなく今日は釣りを経験してみたいと思いまして………///」
娘は楽しそうに、母親はなぜか照れながら理由を伝える
一刀「…わかったよ。それじゃ、近所の子供たちの準備が出来たらいくか」
娘「は〜い」
それから、母親と娘、近所の子供そして、母親の兄を引き連れて一刀は釣りに出かける。それから数時間後、一刀たちは釣りを楽しみ釣った魚を食べた後、村に帰る途中異変に気が付いた一刀は
一刀「おい、これを貸しておくから(ポイ)、彼女たちを守ってくれ。俺は、一足先に村に帰る………“真10”」ヒュン!!
兄「…いったいなんなんだよ一刀のやつ…自分で作った武器(刀)を俺に貸すなんて…まさか村に何かあったのか」
母「とにかく私たちも急いで戻りましょうか…」
子供「ねぇ、何かあったの。どうして、一刀お兄ちゃん先に帰っちゃったの?」
兄「………急に厠に行きたくなったんだろう」
兄の言い訳に母親は顔を赤らめ、子供たちはしょうがないなぁといった感じで納得した。兄と母親は周囲を警戒しながら村に帰って行った
一方一刀は、急ぎ村に帰るが一足遅かったのかと感じた。そこで見たのは、死人はいないようだが、重症のけがを負った村の男が一か所に集められる形で縛られていた。一刀はすぐさま、そこに向かう
一刀「…村長いったい何があったんだ」
村長「…うむ、お主たちが釣りに行って1時間ほどしたあたりか。いきなり黄色い布を巻いた集団がこの村にやってきたのじゃ」
村人「そしたらいきなり村の母娘だけを探し出して向こうに連れて行ったんだ。抵抗した俺たちはこの様さ」
村人の一人が村の中心を指差しながら傷口を抑える。一刀は考えながら
一刀「何が目的なのかはそいつらに問い詰めるか………とにかく、母娘を助けてくるか…悪いけど、治療はあとでいいか」
村人「………構わない。妻と娘を助けてくれ」
一刀「わかったよ」
一刀は急ぎ村の中央に向かう。それからしばらくして、一刀と釣りに行っていた娘と母親とその兄、近所の子供たちが帰ってくる。子供たちは村の状況を見ると、何が起きたのかわからず呆然としていた。
一刀は、村の中央に到着すると何やらおかしなことになっていた。そこで見たのは拘束された状態でリーダー格らしき人物が、何やら紙を見ながらひとりひとりの顔を覗き込んでは落胆の表情をしていた。一刀はとりあえず彼女たちを助ける為に行動に移す。
黄巾A「…おい、本当にこの村にいるのか。何回も確認したが、見当たらないぞ」
黄巾B「確かにあの男はこのあたりの村にいるといったぞ…」
黄巾C「…こうなったら、村を焼き払って次の村に行くぞ……そして、彼女たちの歌を聞くんだ…」
一刀「残念ながら、あんた達には明日を見る権利はないよ。………さて、貴方達はここから離れたほうがいい。これか先はちょっと子供に見せられないものでね」
その時、どこか乾いた音がしたかと思うと、黄巾党の一人が血を流して倒れた。周囲が驚いている中、一刀は一瞬のうちに捕まっている母娘を解放し、この場から離れるように言う
黄巾A「…おい、いつからそこにいる。それにこいつになにをしやがった…それになんだその手に持っているのは」
一刀「答える義務はない……貴様らには聞きたいことがある。正直に答えろ」
黄巾B「誰が答えるか!!それに馬鹿かこの人数相手にたった一人で挑もうなんて」
一刀「…藍(らん)ノ鎖:玄武」
黄巾C「…おい何の妖術だよ…それになんだよこれは」
一刀は藍色の鎧を身に纏うと同時に黄巾の周囲を黒い鎖が取り囲む。それを見ていた黄巾党は何が何だかわからないまま呆気にとられていると、突然一刀の鎧が羽を生やした紅い鎧なると鎖が分解され羽のようなものが現れる。手に持った紅い銃を黄巾のほうに向けながら
一刀「…連携…紅(くれない)ノ銃:朱雀。安心しろ、情報を得るために一人だけ今は始末しないから」
黄巾A「おい、どんな妖術か知らないが、こんなもので俺たちがやられるとでも」
一刀「…身をもって知れ…」
一刀が引き金を引いた瞬間、銃と周囲を展開していた羽から氣弾が発射され激しい光に包まれた。
一方、一刀の手によって解放された母娘は、夫や村人の所に戻ると、今までのことを話す。そして、村長らしき人が、先ほど釣りから帰ってきた者たちと話し合っている
村長「…やはり、あの男がお前さんらを探しているようじゃな…」
兄「村長、申し訳ない。…それにしても、あの男!!妹を追い出しておきながら、いまさら何の用があって…」
母・娘「「………………」」
村人(男)A「それで、そいつらは今どうしているんだ」
村人(女)A「それなら、一刀が私たちを解放した後、残って相手をしているけど………えっ、なに」
助けられて村人がそういった瞬間、一刀がいる方向から激しい音と光が立ち上る。それから
10分ほどした後、いつも通りの姿をした一刀が現れ事の顛末を説明する
母「…要するに、私の家の財産がほしくて私たちを探しているということですか…いまさら、私たちを連れ戻したところで、家の財産はあの男のものでしょう!!」
兄「おまけに妹まで追い出して………いったいなんで今更」
一刀「あぁ、それは…」
10分ほど前…
白い閃光がやむとそこには先ほどと同じ紅い鎧を身に纏った一刀と、リーダー格らしき黄巾の男が一人残っているだけであった。残りは食い荒らされたような形で息絶えていた
一刀「さて白ノ剣(ブン!!…チャキ!!)、どうして、この母娘を探しているのか話してもらおうか」
黄巾A「…だ、だれが貴様のような妖術使いに話すか」
一刀「なら、話せるようにしてやる…」ザンッ!!
一刀の鎧と武器が紅い鎧、紅い銃から黒いコートと白い剣に変わる。その後、残っている男の右腕を切断する
黄巾A「!!……誰が…「…次は左」ぎゃぁぁぁぁぁ!! …わ、わかった。話す話すよ」
一刀「…ふぅ、始めから話してくれれば腕を失う必要はなかったんだ。で、なぜ探しているんだ…」
黄巾A「あぁ、数日前俺たちの所にそこに書かれている母娘の旦那という男が現れて、連れて来れば好きなだけ金をやると………なんでも、その母娘の親が、『姿を消して数か月、もし娘と孫が生きているのなら儂のすべてを娘と孫に譲る…まったく、出ていった婆さんのいうことがようやくわかるとわ…そして、もし娘と孫が帰ってきたのならお前にはここから出ていってもらう』…だから、俺たちにその母娘を探させて、自分で始末したいらしい。…なぁ全て話したんだ助けてくれ」
一刀「…わかったよ。(ということは、俺はその男から逃げている最中に拾われたといったところか)…とっととここから消えろ」
黄巾A「あぁ」
そして今…
それまで黙って聞いていた母親は
母「…私は、父の所に戻ろうかと思います」
兄・娘「おい(お母さん)」
村長「…逃げるのは、もやめるのかい」
母「はい、父も分かってくれているようですし、それに、一刀さんもいますから」
一刀「そこで、どうして俺の名前が上がるんだ?」
母「あら、守ってくれるんでしょう」
その言葉に、一刀は空腹で倒れていたところを助けられたこの母娘を守ると約束したことを思い出し、渋々ながらも了承する。また、その兄も父親にひところ言いたいらしく、妻と一緒に久々に家に帰ることにした。
旧外史管理局、現一刀シアターシアター
頭の固い老人を始末した左慈、于吉、貂蝉、卑弥呼は映画風に一刀が創る外史を見ていた
左慈「ふん、相変わらず甘いな。あんな連中は始末したほうがいいに決まっている」
于吉「左慈…そういいながら嬉しそうですよ…あぁ、その気持ちを少しでも私に向けてくれませんかねぇ…私はいつでも大歓迎ですよ」
貂蝉「あら、于吉ちゃんたら左慈ちゃんへのアプローチは忘れないのね…私もご主人様…どっちもだけど、アプローチしに行こうかしら」
卑弥呼「こら、貂蝉。お主、抜け駆けは無しじゃぞ。わしだってダーリンの所に今すぐに行きたいわ」
左慈「貴様ら、見守るんじゃないのか…ふん、やはりどこに行っても女たらしの甘ちゃんには変わりないか…が、悪くないな……………見ている分には」
ケンカを始める2人を尻目に左慈は于吉の声を無視しつつ再び映像に目を向けると、ちょうど一刀が助けられた母娘に言い寄られたじたじになっている姿をみてつぶやく。
そうこうしているうちに、母娘とその兄が自分の父に会う為生まれた家に向かう映像を見ながら貂蝉と卑弥呼は自分の出番を密かに待っていた
説明 | ||
様々な外史を巡り、元の世界を元に作られた外史で平和に暮らしていたが、左慈と貂蝉から今の自分の状況とこの世界の真の役割を聞き、世界を閉ざさない為物語を本人の意思とは関係なく作り続ける話…だと思う | ||
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