魔法先生と竜と漆黒の狂戦士と 第七話
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 SIde 近衛門

  

 

 儂は今回の学園の防衛を零冶君に協力を申し出た。そして離れた所で彼の仕事ぶりを見ていた。

 

 

「・・・あの歳であそこまでできるとはのぅ。」

 

 

 彼は数十体の鬼共をいとも簡単に、迅速に排除していた。あの歳であそこまでできるのは数えるほどしかおらんじゃろう。

 

 

(学園長!)

 

 

 そこに高畑君から念話が来た。

 

 

「どうしたのじゃ?」

 

 

(大変です!新たに敵の増援が来ました。数がとても多く、私1人では全てを抑えることは不可能です!誰か1人増援に寄越して下さい。それと、他の場所でも同じような事態になっています!)

 

 

 

「なんと!?」

 

 

 儂は急いでガンドルフィーニ君に確認した。そして、何処も同じような事態になっていた。儂はそれぞれの場所に増援を送り、最後に零冶君達の所に増援を送る指示を出そうとして、止めた。

 

 

「・・・ガンドルフィーニ君。増援はこれ以上は無理じゃ。何とか今の場所を早く片付けて刹那君達の所へ行ってくれんかの?」

 

 

(分かりました!)

 

 

 儂は今回の事態を零冶君の力を知るチャンスだと思った。だから増援を送るのをやめ、零冶君がどのような行動するのか見てみたかった。もちろん、撤退しても文句は無い。その時は儂が責任もって事に当たろうと思う。そして、零冶君は迎え討つことに決めたらしい。

 

 

「よくもまぁあれだけの鬼や悪魔を召喚したものじゃのぅ。」

 

 

 零冶君が開けた場所に着くと、鬼や悪魔がワラワラと出てきた。さすがにこれは無理じゃろうと思い、儂が動こうとした時、

 

 

「っ!?な、何じゃ、この殺気は!?」

 

 

 凄まじい殺気が周囲を支配していた。どうやら零冶君から発せられていたようじゃ。零冶君の方を見ると、なんと鬼達の進撃が止まっていた。当然じゃろう・・・儂ですら冷や汗が出る程じゃ。

 

 

「これほどまでの殺気を出すことができるとは・・・・・。」

 

 

 そして零冶君は敵の中に突っ込んだ。

 

 

 ・・・突っ込んだ!?何を考えとるのじゃ!?あんな大軍に単身で挑むなぞ、正気の沙汰じゃ無いぞ!?

 

 

 ドオオォン!!

 

 

「・・・・へ?」

 

 

 ・・・気がついたら鬼達が吹き飛んでいたのじゃ。そして、零冶君の周りから鎖が出てきて周囲の敵を拘束したのじゃった。そして・・・爆発した。

 

 

「な・・・・なんという・・・。」

 

 

 今ので50体は消し飛んだ。そして敵を斬り続けて、ある程度少なくなると零冶君は距離を取ったのじゃ。

 

 

「・・・一体何を・・・・っ!?な、何じゃ!?」

 

 

 零冶君の頭上に巨大な魔方陣が現れた。これ程までに大きい魔方陣はおそらく戦術級の大魔法じゃろう。そして零冶君が手を振り下ろすと

 

 

 ドドドドドドドドドドドッ!!!

 

 

 魔方陣から槍が降り始めたのじゃ。その槍で敵を貫き、打ち砕いていく。・・・その様子はまるで死の雨じゃ。そして攻撃が止むと、そこには何も無かったのじゃ。綺麗さっぱりと殲滅していたんじゃ。

 

 

「・・・・零冶君、君は本当に何者なのじゃ?」

 

 

 儂はただただ驚愕していた。

 

 

 Side out

 

 

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 次の日、俺はタカミチさんと見回りしていた。

 

 

「しかし、昨日はお手柄だったね零冶君。」

 

 

「いえ、俺は別に・・・。」

 

 

「謙遜しなくて良いよ。数百体の敵を零冶君1が人で倒したそうじゃないか?ウチの魔法先生でもそこまで出来る人はそういないよ。」

 

 

 俺はちょっと照れくさかった。

 

 

「そう・・・ですか。ありがとうございます。・・・ん?」

 

 

 俺が例を言うと、なにやら喧噪が聞こえてきた。

 

 

「なんだろうね?言ってみようか、零冶君。」

 

 

「はい、タカミチさん。」

 

 

 俺たちが騒ぎがある方に行くと、明日菜達と聖ウルスラの女子高生が喧嘩していた。

 

 

「やれやれ、またかい?」

 

 

 タカミチさんは肩をすくめて言った。

 

 

「あれは・・・聖ウルスラの女子高生ですね。それと・・・明日菜達と・・・・ネギ?何しているんだあいつ?」

 

 

 何故かネギは女子高生に揉みくちゃにされていた。そして取っ組み合いが始まった。

 

 

「仕方ない、零冶君・・・君のお手並みを拝見しようか?」

 

 

 なんか、押しつけられた気がする・・・。

 

 

「分かりました。」

 

 

 俺は明日菜達の所へ行き、声を掛けた。

 

 

「そこまでだ、お前達。」

 

 

 俺は明日菜と雪広あやかを掴んで後ろにやり、女子高生との間に割って入った。

 

 

「「れ、零冶さん!?」」

 

 

「あなたは・・・黒澤君。」

 

 

 明日菜達が驚いて俺をみる。そして女子高生も驚いていた。俺はリーダー格と思われる女子高生に向かって言った。

 

 

「まったく・・・高校生になって中学生と喧嘩するなよ・・・鳳条?」

 

 

「ゔっ・・・ですが黒澤君「言い訳しない。」・・・うぅ。」

 

 

 コイツは鳳条英子。以前、ウルスラの敷地内を警備している時に困っている所を助けた事で知り合った。それ以来俺の言うことは大抵聞いてくれるようになった。

 

 

「どうせ場所の取り合いでもしてたんだろ?高校生なら中学生に場所を譲るぐらいの器量を見せたらどうだ?それが年上って奴だろ?」

 

 

「・・・・はい。」

 

 

 ちょっと落ち込んだ鳳条だった。他の奴等も暗い顔をしていた。

 

 

「それと、明日菜と雪広。お前達も元気なのは良いが、いい年した淑女が取っ組み合いなんてするもんじゃないぞ?・・・取りあえず、今日の所は俺に免じてコイツ等に譲ってやってくれ、鳳条。明日菜達もそれでいいな?」

 

 

「「「・・・はい。」」」

 

 

 取りあえず落ち着いたようだ。

 

 

「いや〜、中々の手並みだったよ零冶君。」

 

 

 そこに、タカミチさんが拍手しながら言った。

 

 

「た、高畑先生!?」

 

 

 何故か明日菜はもの凄く動揺していた。

 

 

「明日菜君、彼の言う通りだよ。女の子が取っ組み合いなんてするもんじゃいよ?」

 

 

「うぅ、はい・・・。」

 

 

 何か落ち込み方が激しいな?

 

 

「それとネギ君も頑張りなさい。」

 

 

「あ、あの・・・タカミチ、零冶さんありがとう。」

 

 

「ああ、頑張れよ。」

 

 

 俺とタカミチはその場を後にした。

 

 

 その日の午後の授業でまた一悶着あったらしいが、どうやらネギが頑張って収めたらしい。

 

 

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「馬鹿でかい図書館だな・・・。」

 

 

[ええ。よくこんな物を建造しましたね。]

 

 

『う〜ん、神界の図書館程じゃ無いけど、大きいね〜?』

 

 

 俺は今図書館島に来ている。理由は10分前に遡る。

 

 

 

 

 

 

「俺としたことが・・・まさか食材を買い忘れるとは思わなかったよ。」

 

 

[ふふ、零冶は変な所で抜けていますからね。]

 

 

 俺は夜中、晩ご飯の材料を買い忘れていたのでコンビニでおにぎりを買っていた。

 

 

「まぁ、最近うっかりしていることが多くなったなぁ。・・・・・平和ボケだな。」

 

 

[ですが、それは良いことでもありますよ。]

 

 

「・・・だが、それではいざという時に対応出来ないだろ?」

 

 

 平和は良いことだが、それに浸りすぎて危機感が無くなるのは問題だ。

 

 

[それもそうですね・・・あら?零冶、あそこにいるのはネギ先生達ではないですか?]

 

 

 俺が通りを見ると、ネギと明日菜達がどこかへ出かけていた。

 

 

「・・・本当だな。こんな時間に外出か?ふむ・・・校則違反とは良い度胸だな。・・・仕方ない・・・後をついて行くか?ちょっと気になるしな。」

 

 

[ええ、そうですね。]

 

 

『また面白い事になるといいなぁ。』

 

 

 俺はネギ達の後をついて行った。

 

 

 

 

 

 そして現在。

 

 

「それにしても、こんな時間に図書館に行くなんてどうしたんだろうな?明日菜は勉強が苦手じゃなかったか?」

 

 

 あいつは運動神経は抜群だが勉強は・・・・・・ちょっとなぁ。

 

 

『そういえば、ネギ君が2−Aが最下位を脱出しないと教師になれないって言ってなかった?』

 

 

 ああ、そういえばそんなことも言ってたなぁ。お!裏口に宮崎のどかと早乙女ハルナがいるな。

 

 

「・・・まぁ悪気はないみたいだから、注意するだけにしておくか。」

 

 

 ちょっと驚かそうと思い俺は二人の背後に立って、

 

 

「こんなところで何をしているんだ?」

 

 

「「うひゃああああ!!!」」

 

 

 低めの声で言ったら、二人は悲鳴を上げた。 

 

 

「って!!管理人さんじゃん!?」

 

 

「はうぅ〜、ビックリしましたぁ。」

 

 

「まったく、集団で校則違反とは中々良い度胸じゃないか?」

 

 

「ゔっ!?・・・もしかして・・・・見てました?」

 

 

「あうぅ〜。」

 

 

 ハルナは恐る恐る聞いてきて、宮崎はオロオロしていた。

 

 

「ああ。お前達が団体で行く所をバッチリとな。」

 

 

「あちゃ〜。・・・お願いっ、管理人さん!!今回だけは見逃して!!」

 

 

 ハルナは手を合わせてお願いしてきた。

 

 

「・・・・はぁ。まぁ、今回だけだからな?次は無いぞ?」

 

 

「ホントに!?管理人さん、ありがと!!」

 

 

「・・・もう深夜だになるから、二人は寮に戻れよ。残りの奴等は俺が追いかけるからさ。」

 

 

「は〜い。」

 

 

「わ、分かりました。」

 

 

 二人は頷くと、寮に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

「・・・まさか地下があるとはねぇ。」

 

 

 中に入ってネギ達を追いかけて行くと、どんどん地下へと下っていった。

 

 

「一体何処で勉強を・・・うおっ!?」

 

 

 俺が歩いていると何故か矢が飛んできた。

 

 

[これは・・・弓矢ですね。・・・本物の。]

 

 

「あっぶねぇ・・・。ってか、なんで図書館にこんな罠みたいなのがあるんだよ!?」

 

 

 明らかにおかしい。何処の世界に図書館に致死性の罠を掛ける学校があるんだよ!?

 

 

 

「・・・・ってか、この有様は何だ?」

 

 

 よくよく見ると、ネギ達が通ったと思われる道は槍やら落石やら落とし穴(竹槍付き)の罠の残骸が散乱していた。

 

 

[・・・というよりも、一般人だけでこれを切り抜けているのでしょうか?]

 

 

 あのメンバーの中には古菲がいたからなぁ・・・あいつならこの程度の罠は切り抜けられると思うが・・・。

 

 

「・・・急ぐか。」

 

 

[・・・ですね。]

 

 

 俺は急いでネギ達を追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

「クソッ!どこまで行ってやがるんだ、あいつ等は!

 

 

 俺は現在高さ50cmの道を匍匐前進で進んでいる。

 

 

[呆れるぐらいに長いですね。というより、この本の量・・・無限書庫に匹敵しますよ?]

 

 

『中と外では大違いだよねぇ。』

 

 

 ここまで来るのに色々あった・・・。落ちたら確実に死ぬだろう高さを人1人がやっと通れる幅しか無い本棚の上を通ったり、湖の中を渡ったり、断崖絶壁の本棚をロープを使って降りたり・・・・。lここ、本当に図書館なのか?

 

 

「む?やっと出口か。」

 

 

 天井の一部が抜けており、そこから出ると

 

 

「・・・深い穴だな?。」

 

 

『どこまで続いてるのかな?』

 

 

[恐らく、最低数百mはあるでしょうね・・・。]

 

 

 そこには巨大な穴があり、底が見えないほど深かった。

 

 

「・・・ここに来たのは間違いなさそうだな。仕方ない、降りるか・・・。」

 

 

 俺は穴の中へ飛び込んだ。

 

説明
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