リリカルなのは×デビルサバイバー |
グラスに入れられたそれを、苦い表情をしながらプレシアは飲んでいた。
その顔色は決して良くはない。いや、プレシアにとって顔色が良い日は、あるとは言えないのだから、いつもどおりの事といえば、それまでなのだろう。だが、それを含めても、彼女の体調は平時よりも悪い。
「体調が悪そうですね。プレシア様」
「お前か……」
海上での戦いから帰還した男が姿を見せた。
仮面をつけている事から、表情を完全に読み取ることは難しいが、そのヘラヘラしている口元は決して愉快なものとは言えない。
「よろしいのですか? 人形の使い魔を地上に落としてしまっても」
先ほどあった出来事をどうやって知ったのか。全てを分かった様に言う男にイライラしながら、プレシアは答えた。
「構わないわ。偽りの人形と、それに付き従う偽りの使い魔がどうなろうと」
「そうですか」
「それで、彼は連れてきてくれたのかしら?」
「えぇ、もちろん。まぁ…私の張った結界を破ろうと、彼と彼の仲魔が、暴れているようですが」
大きな振動が、ここ――時の庭園で起きる。この振動こそが、男の暴れているという証言の証拠となっている。
「凄まじいわね…」
「これで本気じゃないそうですよ? 古代ベルカの悪魔使いは、彼より強かったそうですから」
「そう……」
プレシアは立ち上がる。立ち上がるも、足元がおぼつかない様子で、ふらつき、倒れそうになる。
「っ! 大丈夫ですか!」
倒れそうになったプレシアを、男が必死に受け止める。その受け止めた時の衝撃で、男がつけていた仮面が地面に落ちてしまう。
「ぐっ…!」
男は右手で自分の顔を抑え、左手でプレシアを支えた。しかし、一瞬ではあるが、プレシアは男の素顔を見た。
「(…そう、だったの)」
その素顔を見て、プレシアはなんとなくではあるが悟った。
男が誰で。
男が何を目的としているのかを。
「そう、だからお前は……」
「そういうことです。できるならこのまま、私の手のひらの上で、踊っていただけると嬉しいですね」
男はプレシアをきちんと立たせると、仮面を取り付けた。
「手のひらの上、ね。まぁいいわ、私は私の望みを叶えるだけよ…」
プレシアは立っているのも大変なようだが、その強靭なまでの、想い…いや、願いにより身体を突き動かす。
「私には…悪魔の力があるのだから」
* * *
時空航空艦アースラ、その船内にて主要人物が集まっていた。
その原因は唯一つ、消失したカイトの行方と、プレシア(仮)の目的についてだ。
その中でなのはは、プレシアの名…いや、苗字に反応した。
「プレシア・テスタロッサさん? テスタロッサ?」
「あぁそうだ」
その苗字を持つ人間がもうひとりいる。
なのはと幾度と無く戦った、金髪の少女フェイト。
「一つだけ言うなら、本当にフェイトとプレシアが親子なのかは僕らにはまだ分かっていない」
クロノはあえて、アリシアの事を黙っていた。
何故フェイトが"アリシア"ではなく、"フェイト"と名乗っているのか、それが分かっていなかったからだ。まぁ…正体がバレないように、と言われればそれまでだが、それにしては、テスタロッサと名乗っているのが、気にかかる。
ならばあえて、テスタロッサと名乗っているのか? 自身達の罪をテスタロッサになすりつけるつもりで…? と、推測するときりがない。
「でも! フェイトちゃんは、お母さんの為に頑張ってるって言ってたんだよ?」
「それでもだ。彼女が誰かのために、頑張っているのは認めるよ。でもそれが本当に、お母さんなのかは分からない」
「母さんと言い換えてるだけかもしれないしね」と、クロノは付け足すように言う。
そのクロノの言葉に、なのはは黙りこむ。しかし、クロノの言葉をなのはは信じることができなかった。
なぜなら――なのはは、クロノ以上にフェイトを信じていたから。
「どちらにせよ、今の私達ではプレシアが何を望んでいるのかわからないよね。だったら、今できることを全力でやるしかないんじゃない?」
前向きとも言える、エイミィの言葉にその場に居るものは頷くことで同意した。
「大丈夫じゃないかしら?」
今まで黙っていたリンディが、突然口を開く。
「古代ベルカの英雄……悪魔使い。その力と同じ力を持つ者が、黙っているとは思えないもの」
なのはを除く者達が同時に頷く。
事情を知らぬ、なのはだけが困惑の中、唯立ち尽くすのだった。
* * *
「炎の乱舞っ!」
カイトの手から、全てを燃やし尽くすほどの火力を持った火炎がいくつも飛び交う。
その一撃一撃は確かに、カイトの眼前に存在する結界を傷つけ、その効力を衰えさせる――が、それ以上に結界の修復速度が速い。
結界、そう…カイトの四方は結界が張られ、その場から脱出することはできない。
結界に効果がないのは、カイトの魔法だけではない、カイトが今召喚できうる悪魔、その中で最もレベルの高いセイリュウでさえ、結界を破壊する事は無理なのだ。
「炎も、氷も、衝撃も、雷も、万能も無駄だとは…」
最も効果があったのは、セイリュウの物理攻撃なのだが、問題はそこである。魔法特化されているカイトに、セイリュウ以上の攻撃力を出すことは事実上不可能であり、更にはセイリュウ以上の物理攻撃力を持つ悪魔を、今のカイトでは召喚できない。
「打つ手無し、といったところであるな」
「言うな、情けなく思えてくるだろ……」
今更ながら、神の言葉通りにリミッターなんてつけるんじゃなかった……と、カイトは後悔しつつ。
「セイリュウ、一旦戻って休んでいてくれ。どうやらこの結界、勝手に身体を浮かしてくれるみたいだし」
その言葉を裏付けるように、カイトのヘッドホンが宙に浮いている。
「承知、なにかあればすぐに呼ぶがいい」
「すまない、送還」
COMPを操作し、セイリュウを魔界に送還する。
かなり長い間召喚していたこともあり、セイリュウにも休息が必要であり、カイトもまた休息が必要だった。
セイリュウの送還を済ませた後、目の前で漂っているヘッドホンに手を伸ばし、自身の頭に取り付ける。
つけた瞬間、ドアが開く音が聞こえた。
視線を扉の方に向けると、長髪で黒髪の…どこか顔色の悪い女性がカイトの方へと向かって歩いてくる。
そして、カイトはその女性をアースラで見ている。
「……プレシア・テスタロッサか」
「初めまして、悪魔使い」
その女性は紛れもなく、アースラでクロノが見せた写真の女性だったからだ。
部屋に響く音は、女性の足音だ。
結界のせいで、カイトから近づく事ができないのだから、当然と言えば当然なのだが。
そして、その女性の斜め上に浮かんでいる数字を見て、カイトは眉をひそめる。
「それにしてもこの結界、よくできてるわね。耐久性が一切落ちていない……」
「…? お前が結界を張ったんじゃないのか」
「違うわ、張ったのはあの男よ」
あの男、そう言うからには当然、カイトが知っている男であり、更に言えばこの建物の中に居る者を指すはずだ。そんな男、カイトには一人しか思い当たらなかった。
「…仮面の男か」
レベルが落ちているとはいえ。
カイトが未だ未覚醒の魔王(予定)とはいえ。
悪魔としては、中の中ぐらいの実力のセイリュウとはいえ。
そんな規格外とも言える者達の攻撃で、傷ひとつつける事ができない結界を張る男。その驚異とも言える男に少々考えを改めてから、プレシアを見据える。
そして、カイトが口を開く前に、プレシアが言った。
「一つだけ質問よ、貴方は……いえ、悪魔の力は人を生き返らせる事が出来るのかしら?」
そのプレシアの言葉に、カイトは少々驚きつつも、一度は願ったことのあるその願いを……思い出すのだった。
* * *
誰だって一度くらいは、絶対に叶えたいと思うことや、起きてほしいな。と思うことはあるとおもう。それが、宝くじが当たってお金持ちになりたい! とか、自身の夢を叶える、現実にする! だとか、様々だと思われる。そして、誰だって一度は願うことになるだろう、一つの願い、それが大事な人の蘇生だ。
プレシアの口から語られるのは、一つの小さな…いや、プレシアにとっては大きな事故だ。
「私は昔、とある研究所で新エネルギーの研究をしていたわ」
「新エネルギー?」
「エネルギーとは言っても、私達の世界……ミッドチルダにおいては、魔力エネルギーのことなのだけれど」
「そこら辺はどうでもいいわ」と、プレシアは付け足してから、過去を振り返るように……虚空を見る。
「娘が小さい頃に、夫とは別れたわ。でもそんな事はどうだって良かった。あの子さえ居てくれれば、それで……」
「フェイト……いや違うな。アリシア、アリシア・テスタロッサか」
「えぇ、そうよ。人形などではない…アリシア、それが私の本当の子供」
まるで夢見る少女の様にプレシアは言う。
いや、事実夢を見ているのだろう、娘とともに生きる。そんな都合の良い夢を。
「ハッ! 大層な夢だな」
「夢じゃないわ、目標よ。そしてそれは、もう叶えることが出来る位置にある」
プレシアの視線はCOMPに移されていた。
「先程も言ったでしょう? 悪魔の力なら、人を生き返らせる可能性がある。駄目でも、管理局にその力を向ける事で他のジュエルシードを集める事もできる。完璧でしょう?」
ちなみにカイトは途中からプレシアの話を聞いていない。その思考は、人の蘇生に向けられていた。
カイトは過去に一度願い、そして失敗している。
だからこそ、カイトは真実を告げる。かつての自分とも言える、目の前の女性に対して。
「無理だな。その願いは叶えられないんだよ」
「…だから言ったでしょう? 悪魔の力ではなくても……」
「それを含めて、無理だと言ってるんだ」
特殊な条件下でもなければ、人は一度死んだら生き返らない、どんなことがあってもだ。
更に言えば、アリシアという少女が死んだのは、十年近く前の事だと資料に記してあった。それはつまり、カロンに連れられ川を渡り、輪廻の輪にその魂は流れ、既に転生している可能性が高い。
そうかつて、カイトの魂の欠片である、ア・ベルがそうであったように。
その事を、プレシアに対して言う。
「……嘘よ」
「嘘じゃない」
「……出鱈目よ」
「出鱈目じゃない」
現実を否定するように言うプレシアを、カイトが否定し続ける。
そんなやり取りを、数十分続けただろうか? そろそろカイトも飽きてきた時、プレシアが膝から崩れ落ちる。
「お、おい?」
それだけショックだったのか? と、カイトが思っていると、プレシアは咳をし始め、その口から地を吐き出し始めた。
「おい、アンタっ! あぁっ、くそ!」
頭を抱えて、少し迷ってから、カイトはプレシアへと近づく。とはいえ、結界が邪魔している上に、プレシアは少々離れた場所にいる。これでは、回復することができない。
「お前! ちょっと近づけ!」
「ゴホッゴホッ!! ……ゴホッ!」
カイトの言葉にプレシアが従ったのは、何故だったのっだろうか? 理由はともかくとして、プレシアはカイトに近づき、なんとか回復スキルの有効範囲内に収まる。
「常世の祈りを……」
常世の祈りは、状態異常、傷、体力を回復させる回復魔法の中では最上位に位置する回復スキルだ。本来このスキルを使えば、先ほど述べたとおり、すぐさま効果を発言させ、対象を癒す。
しかし、プレシアに対してはあまり効果がない。
その事に疑問を抱いたが、一つ思いあたることがあった。
「あんたまさか……病気か? それも末期の」
「えぇ、そうよ……。だからこそ急いだ。だからこそ、手を伸ばしたのよ、悪魔の力に……」
口を抑え、俯いていた顔をカイトに向ける。その顔色はやはり悪く、青ざめていた。
その様子を見てカイトは、常世の祈りから、さらに回復能力の高い、サマリカームに切り替える。
すると顔色が少しではあるが、よくなっていくのが分かる。
「なぁ、あんた。なんでフェイトと一緒に静かに暮らそうと思わなかった?」
ちょっとした疑問をプレシアにぶつける。すると、睨みつけるように、プレシアはカイトを見た。
「人形と……偽物と一緒に暮らせと?」
「……少なくともそうしていれば、ここまで病気がひどくなることはなかったんじゃないのか?」
我慢出来ないっ! そういうかのように、プレシアはその手から雷を放った。しかし、結界に阻まれるので、意味のない結果に終わった。
「あの子はアリシアじゃない、アリシアではないあの子と暮らすなんて…我慢出来ないっ!」
そう言うと、プレシアはまたもや、血を含んだ咳をし始める。
その様子を見て、カイトもまた一度ため息をついてから、サマリカームを唱え続ける。
「やれやれ……そんなに、アリシアって子は性格悪かったのかね?」
「なんですって…?」
再び怒気を含んだ声で、眼で、カイトを見る。
「だってそうだろ? 少女をパシリに使って、更には労ること無く、唯の労働力として見る。そんな奴の娘なんて、似たような正確になるに決まってんだろ」
「蛙の子はカエルだ」と、カイトは付け加える。
「違うっ! あの子はそんな子じゃないっ!」
プレシアはカイトの言葉を否定するように、その弱々しい見た目とは裏腹に、力強い声で宣言する。
だがそんなプレシアを見ながら、カイトはプレシアを否定する。
「違わない。アリシアという子が本当にいい子なら……アンタだって、その子の意思を汲み取り、少なくともフェイトに優しくするだろ? 本当に優しい奴は、自分を犠牲にしてでも、周りのやつを救おうとする。でも、今のアンタのしてる行動は真逆だ」
「それでもよ…っ。それでも…もう一度あの子の笑顔が見たい、そう思うのは罪なの…?」
先程までとはうって変わり、プレシアの声は震えている。表情は、俯いているからカイトにも分からなかった。
そして、何処と無く……縋りつくようなその言葉をカイトは。
「知るか」
と、バッサリ言い切った。
「もう一度あの子の笑顔が見たい。そうやって考えるのは、誰だって同じだろうし、もちろん俺だってそうだよ。大切な人が死ねば、そう思う。でも、それでも……」
かつて、"母"を死なせてしまった時、自暴自棄になっていたカイトを救った、一人の女性と、一人の男性の言葉。
「生者に出来るのは、その死者に胸を張って生きること……それだけだよ」
「あんたにはそれができているか?」と付け足し、自嘲。
今の俺がそんな事を言える立場なのか? と。
そして、もう一言。
「もしくはあれだ。死者の想いを叶えること…かな?」
「死者の、想い……」
プレシアは静かに立ち上がる。
「お、おい?」
立ち上がるものの、プレシアの顔色は決していいとは言えず、言えないはずなのだが、どこか先ほどまでの憂いを帯びた表情とは違う。
「貴方の言うとおりかもしれないわね……。確かにアリシアは、誰かを犠牲にして生き返っても、喜ぶような子じゃない。むしろ、自分から助けに行くような子だった」
「……」
そして、カイトに背を見せる。
「例を言うわ、悪魔使い。私の願いは叶わぬものの、新たな願いは見えた」
「……その願い、聞かせてもらっても?」
「えぇ、勿論――むしろ、貴方の力が必要なのだから」
振り返る。その、決して良いとはいえない顔色でありながら、真っ直ぐな瞳と、何かを振り切ったようなその表情。
そのプレシアに疑問を持ちながら、カイトは問いかける。
「俺に、何をしろと?」
「簡単よ――」
そして、ほほ笑み。
「私を――――」
殺しなさい。
* * *
プレシアは一人通路を歩く。これから起こるであろう、戦いのための布石を打つために。
自らが選びとる…自身のエンディングに向けて。
「よろしいのですか?」
そんなプレシアに話しかけるのは、仮面の男。
プレシアは振り返ること無く、唯、足を止める。
「今からでも遅くはない、戦を止め、どこか静かな場所に行けば、貴方の願いは叶うはずですよ?」
甘言。
その言葉は、今のプレシアにとって、望ましいとも言える未来への言葉だ。
そうであったとしても、今の願いの為、プレシアは否定する。
「私は私の役割を果たすわ。いいえ……もしかすれば、この意思さえも、貴方の手のひらの上なのかしらね?」
首を横に振り、男は否定する。
「貴方の意思は、貴方のものです。それ以上でも、それ以下でもなく」
「そう……」
そこまで話した所で、プレシアは再び歩き始める。
数少ない、己の命を燃やす為に。
* * *
あのプレシアとの会話から数刻。時の庭園を揺らすほどの振動が、辺りで起きている。
これが、プレシアの計画通りならば、最後の時が、近づいているということなのだろう。
COMPを握りしめ、カイトは時が来るのを待っている。もはや、迷っている時間なんて無い。死者の願いを叶えることが出来るのが、生者のみならば、生者の願いを叶えることができるのもまた、生者のみなのだ。
私を殺しなさい。
そう言ったプレシアの事を思い出し、想う。
果たして、これでいいのか? と。
もっと他に手があるのでは……そう思うが、思いつくことはない。
悲観するように、俯いていると、カイトの耳に足跡が聞こえてくる。その足跡に反応し、カイトは顔を上げる。
そこには、白い服を纏った、ツインテールの少女と、その少女を守るように、隣に寄り添っている一人の少年が立っていた。
「カイトくん! ユーノくん、どうにか出来る?」
「うんっ、待ってて」
結界をコントロールしている、機械のコンソールを操作し、ユーノは結界を解除する。
結界が解除され、カイトは地に足をつける。
それでも、俯いたままのカイトを見て、なのはは問いかけた。
「…どうしたの? 何処か、痛いの?」
「……え?」
「だって、泣きそうな顔してるもん」
そう言われ、初めて自分が泣きそうであることに気づく。
そして同時に、今の自分を支配している感情に気づいた。気づいたが、同時に決心も着いた。
「いや、なんでもない。行こう……今回の事件、その全てに決着をつけるために」
COMPからセイリュウを召喚し、その背に乗る。
呆然としているなのは達を見て、カイトは早く行くぞ。と、催促する。
「あ、うん」
「なら早くしてくれ、俺はこの中の構造をよく知らないんだ」
なのはとユーノを先頭に、カイト達は先へ進んでいく。その通り道、かなりボロボロになっていることから、かなりの激戦の末、ここにたどり着いた事が分かる。
数分の時を移動に費やし、とある大扉に近づいた時、その扉から巨大な魔力と、雷が飛び出してきた。
その魔力と、雷には見覚えがあった。
「この先に、プレシア・テスタロッサが居るはずだよ」
ユーノはそう言った。
「あぁ、分かっているとも」
セイリュウを送還し、歩く。
その足取りは、最初は重く、されど…次第に軽くなっていく。
――さぁ、行こう。ただ一人の女性が望む、そんな結末へと。
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