英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 288 |
〜グロリアス・甲板〜
「喰らえっ!」
戦闘開始早々、猟兵の一人が突進して来たが
(フン!)
「グアッ!?」
サエラブがクラフト――炎狐強襲で迎え撃ち、猟兵を吹っ飛ばした!
「死ねっ!」
(させないわ!)
他の猟兵達は銃弾を放ったが、パズモは簡易結界を展開して防ぎ
「たぁっ!!」
「よいしょっ!」
「「グアッ!?」
そしてニルはクラフト――連接剣伸長を、テトリは矢を放ってダメージを与え
(猛りの風よ!我が呼びかけに答えよ!大竜巻!!)
「なっ……うわあああああ〜………ガッ!?」
パズモが放った魔術によって空へと舞いあがらせられ、地面に叩き付けられた!
「くっ……虫もどきが!」
仲間がやられたのを見た猟兵はジャンプして、パズモに大剣を振り下ろしたが
「させませんわ!」
「チッ!」
ニルが連接剣を振るって、弾き飛ばした!弾き飛ばされた猟兵は舌打ちをして空中で受け身をとって着地したが
(フン!)
「ギャアッ!?」
サエラブの鋭い爪に切り裂かれ、悲鳴を上げ
「行きます!アトラスハンマー!!」
「グワッ!?」
さらにテトリのアーツが命中し
(誰が虫よ!……轟雷!!ラグナブラスト!!)
「グギャアアアアアアアッ!?」
怒りの表情のパズモが放った魔術とアーツによって発生した2種類の異なる雷を同時に喰らい、断末魔を上げて地面に倒れた!そしてパズモ達はさらに襲ってくる猟兵達の対処をした!
「うおぉぉぉぉ!」
一方ギルバートはエステルに銃弾を放ったが
「甘いっての!」
エステルは回避し、オーブメントを駆動させた後、棒を振るった!
「ヤッ!」
「ひいっ!?」
エステルのクラフト――捻糸棍をギルバートは悲鳴を上げながら回避した。しかし
「行くわよ――3段突き!!」
「あーりゃ!?いりゃ!?いたっ!?」
エステルが続けて放った棒による突きを連続で3回放つクラフト――3段突きを喰らい、ギルバートは悲鳴を上げた!
「ハァァァァァァ………!」
そしてエステルはクラフト――真・剛震撃を放とうとしたが
「ま、まま待ってくれ!すまなかった!このとおりだ!頼む!仲直りをしようじゃないか!」
ギルバートがいきなりその場で何度も土下座をした!
「へ………?」
ギルバートの行為を見たエステルはクラフトを放つのを中断した
「さぁ、握手をしよう!」
そしてギルバートは頭を上げて、立った後、エステルに近づき、そして!
「ひっかかったなぁ…………バカめ!お前なんてこうだ!お前さえいなければ!チクショウ!僕はエリートなんだぞ!コノ!コノォ!クソォ!どうだ!ざまぁみろ!バーカ!」
ギルバートは負け惜しみの言葉をいいながら、エステルをポカポカ叩いた!
「や、やる気がそがれる真似を………」
一方エステルは脱力をした後、棒を構えた!
「ま、待て、話せば分かる!」
エステルの様子を見たギルバートは焦ったが
「問答無用!!」
「ニャー―――――――ッ!?」
エステルが振るった棒に吹っ飛ばされた!そしてさらにエステルのオーブメントの駆動が終わり、アーツが放たれた!
「死の叫びを聞きなさい!デス・スクリーム!!」
「ぎゃふん!?恨み、晴らさでおくべきか…」
「グアアアアアアアッ!?」
エステルが放った時属性アーツの中でも最高の威力を持ち、さらに一撃で敵を戦闘不能にする可能性もあるアーツ――デス・スクリームを喰らったギルバートは地面に倒れ、またパズモ達が戦っていた猟兵達にも命中して、猟兵達も悲鳴を上げた後、地面に倒れた!
「バ、バカな……。これだけの人数を相手に……数はこっちが勝っているのに………!」
「ふふ〜んだ!あたし達の力、思い知った!?」
(フン。我等がいる限り、数の優劣など無意味!雑魚の貴様らがいくら集まろうと無駄な事だ。)
起き上がり、跪いているギルバートは信じられない表情で呟き、エステルは得意げに答え、サエラブは不敵な笑みを浮かべた。
「さすが”剣聖”の娘……。少々見くびっていたようだ。」
「それに奴に従っている奴らも予想以上に強い。」
「……どうやらリミッターを解除する必要がありそうだな。」
一方倒れていた猟兵達は一斉に立ち上がった!
(なっ…………!)
「ぴえっ!?倒したはずなのに、どうして………!」
立ち上がった猟兵達を見たパズモは驚き、テトリは驚いた後、信じられない表情をした。
「はは、驚いたかい?我々は”結社”の技術力で身体能力を強化されていてね。常人より遥かにタフなのだよ。」
一方ギルバートも得意げに笑いながら立ち上がった!
「………なるほど。今までの敵とは一味違うみたいですわね…………」
(チッ!面倒な………!)
「くっ……………(こうなったら、カファルーとクーちゃんも呼ぼうかしら………)」
ギルバートの話を聞きニルは警戒し、サエラブは舌打ちをし、エステルが棒を構えなおし、心の中でカファルー達を召喚するかどうかを考えていたその時!
「……間に合ったか!」
エステルの背後から1人の猟兵がやってきた。
(フン、新手か………………?………………!!何!?何故貴様がここに………!)
「へ?」
新手の猟兵を見たサエラブは鼻を鳴らした後、何かの違和感を感じて新手の猟兵を睨み、何かに気付いて驚き、サエラブの念話を聞いたエステルは首を傾げた。
「苦戦しているようだな。俺も助太刀させてもらうぞ。」
「はは、その必要はないさ。しぶとい小娘だが屈服するのは時間の問題だ。君はそこで眺めていたまえ。」
猟兵の言葉にギルバートは得意げに笑って答えたが
「……あなたに言ったんじゃないよ。」
「へ……」
猟兵の言葉にギルバートは呆けた。そして猟兵は双剣を構えた!
「え!?そ、双剣!?しかもあの双剣は………!ま、まさか………!」
「なんで貴方がここにいるの!?」
(ヨシュア………なの!?」
猟兵の武器を見たテトリとニルは驚き、パズモは信じられない表情をした。一方味方と思っていた猟兵の行動に慌てた猟兵達は武器を構えたが
「……遅い。はぁぁぁぁ………!せやっ!」
双剣を持った猟兵は何人もの猟兵に分身し、一瞬の動作で猟兵達を攻撃した後、一人に戻り、そして!
「秘技・幻影奇襲(ファントムレイド)!!」
猟兵が放った超高速度で放たれる技がいくつもの残像を結ぶ隠密技にしてSクラフト――幻影奇襲(ファントムレイド)によって猟兵達は地面に倒れ、気絶した!そして双剣を持った猟兵はギルバートの前に現れた!
「な、な、なんだああっ!?」
「…………え………………」
猟兵の行動にギルバートは焦りながら後退し、一方エステルは信じられない表情で猟兵を見た。
「な、なんだよお前!?どういうつもりなんだ!?」
「悪いけどあなた……向いてないと思うよ。」
「ぶぎゃ!」
焦っているギルバートを猟兵は思い切り殴り、ギルバートを気絶させた……………!
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第288話 | ||
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