異世界で生きる |
十四話
ジト目の尋問からようやく解放された次の日。俺はそのやるせない気持ちを発散するために即行でギルド試験をクリアした。朝一番にギルドに出向き、試験官のおっさんを引っ掴んで指定の場所に到着。たまたまなのか集団で移動していたのか、対象が全員確認できたため斧による正面突破で叩き潰した。もうぐっちょんぐっちょんになるくらい叩き潰していたら、試験官のおっさんが顔を青くして合格と言ってきたので笑顔で礼を言った。やつあたりですが、何か?
そうして無事すっきりしてギルドランクも上げられた俺は報酬を受け取った後にホクホク顔で帰宅し、風呂に入ってさっぱりと血を流した。風呂上りに魔導具の冷蔵庫からキンキンに冷えた牛乳を飲んで一息ついていると、ふと感じた。
(やっぱりこの屋敷、俺一人じゃなぁ……)
必要最低限の維持ならなんとか一人でも出来ないことはないが、それでも結構な時間を取られるし、日々の埃とか生活汚れは毎日ちゃんと掃除しなければ意味がない。状態保持の術式はあくまでその物自体の現時点での状態を保持するに過ぎない。錆とかカビとかを防ぐだけ。だから埃とか外部からの汚れには効かないのだ。だが俺は他にもやりたいこともあるし、毎日これだけでかい屋敷を一人でなんとかするのは面倒くさい。スキルはあるけど、飯を作るのも正直だるいし。
なら家政婦でも雇えば……とも思ったものの、これだけ魔導具があると雇い人では色々と漏れてしまいかねない。黒騎士達がいるにしてもその雇い人として来られてしまって、認識を変えてしまうとどうにも出来なくなる。よって家政婦を雇うのはダメ。とくれば残るのは……
「奴隷を買うしかないか」
奴隷ならば最悪こちらの用意した魔導具で洗脳出来ないこともない。それに基本的に家にいるようにさせるつもりのため、なにかしら今後やってくにしろ情報漏洩の可能性が一応低くなる。衣食住はきっちり与えるし、休暇もある程度ローテーションで組ませる。少ないけど小遣い程度は賃金制も加える。たとえ奴隷でもこれくらいはしっかりしとかないと向こうのやる気にもかかわるからな。そこらへんにいる貴族共はズタボロの奴隷をよく引き連れているが、あれで自分の品位が下がっているのがわからないのだろうか……うちのはそうはしたくない。
奴隷法は確かに存在するけど基本的なところさえ守っていればあとはうやむやらしい。主人の勝手がわりかしまかり通るのだ。だから自分を買い戻す、ということがそもそも出来ないという奴隷も少なくはない。基本的に無理やり連れてこられたというのはいないはず、とは楽観的な考えだ。そういう人もいるし、犯罪者もいるし、敗戦国の貴族様なんてのもいるらしい。まぁどちらにせよ買うのは俺自身だし、出身よりも能力と性格で判断するさ。もちろんある程度は見た目も判断材料にいれるけども。
「ようこそいらっしゃいました」
屋敷を出て奴隷商人の多くいる区画に足を運び、入る前の受付に入った。身分証はいらなくても入場料は取られるみたい。入り口で聞いてここに入ったが、どうやら今は俺一人のようだ。ちらりと見ると路上で売られているのもいれば、きちんとした建物の中にいるのもいる。なんていうか、ペットショップみたいな感じといえばわかりやすいだろうか。ガラス戸や檻に入れられた奴隷が見やすいように路上に向けてある。もちろんその商品に触るのはご法度で、罰金もしくはそのお仲間に入れられるとか。ここでは中の注意説明がされるようだ。
「さて、大体の説明は以上です。今日は奴隷をお探しですかな?」
「あぁ、屋敷の家事全般を出来る者を何人か買いたいと思ってな」
「なるほどなるほど。確かにあの大きさのお屋敷は、御一人での管理は中々出来るものではありませんからな。使用人をお求めになるのも頷けます」
うんうんと一人で頷く痩せた人間の男に目が鋭くなる。確かにある程度派手に動いてはいたが、顔自体はそう割れていないはず。フードで顔を隠したやつなんてここら辺じゃ何人もいるし、俺の恰好も他の派手な貴族とかに比べればそう目立つものでもない。それを機敏に感じ取ったのか、男は笑みを崩さずに頭を下げた。
「あぁ、失敬。あなたのお噂はよく存じておりますので、つい。ご気分を害されたのならお詫びします」
「……なぜ俺を?」
「かの斧神討伐の猛者にして英雄ファーガスのお墨付き。王族より受け賜った屋敷の全改修を一夜にして成し遂げ、謎の方法で盗賊ギルド上位の盗賊を討伐。そして今日、難無く推薦でギルドランクを上げられた……我ら商人は目、耳、鼻が利かなくなった者から消えてゆきますからな」
「なるほど」
相も変わらずニコニコしているこの男に警戒心が跳ね上がるも、逆にこれは買い口を見つけたと思っていいのだろう。派手に動いていたとはいえ数日しかいない俺の情報をこれだけ集めているんだ。しかも斧神に関してはまだギルドマスターと宮廷にしか話は言ってないはず。まぁ、良い意味でも悪い意味でも目を付けられたと思うべきか。
「それで……いえ、あなたはどうやら遠回しの言い方はお嫌いなようだ。率直に申し上げましょう。こればっかりは運でしたが、あなたが先日見ていた奴隷の列はうちの商品達です。そのときからしっかりと目をつけさせていただきました。しかも実はこの小部屋に入れるのは基本VIPのみ。そしてあなたは奴隷を欲していて、私共ウィントリウム商会は奴隷も売っている」
「そちらで買えと、そういうことか?」
「必ず、お気に召す商品がございますよ」
俺の威圧に対して顔が青くなってはいるものの、笑顔を絶やさずこちらを見ている。肝が据わっているというか、なんというか。まぁいい。どうせ中に入って見て回るのも面倒だし、ここで一気に用意してもらっても構わないだろう。長い付き合いになりそうな予感もするし。
「わかった。気に入った物があればそちらで買おう。連れて行ってくれ」
「はい!ありがとうございます!いやぁ、流石に格の違う人の威圧は肝が冷えましたよ……あぁ、申し遅れました。私、ウィントリウム商会の会頭のロイド・ウィントリウムにございます。以後、お見知りおきを。長い付き合いになりそうな気がいたしますからな」
「俺はカイト・サザナミ。知ってると思うが、一応な。こちらこそよろしく頼む」
出たところに置いてあった馬車に乗り込み、この奴隷市場の説明を受けながら進んでいく。というか、まさかの会頭直々とは思いもしなかった。曰く、こういう強者に対してだと下っ端は威圧感とかで役に立たなくなるんだとか。しかし斧神を倒せるほどの者を相手に出来る部下はいないし、任せる気もなく自分で出張ってきたんだと。
「最近の若者は胆力が無くて困ります。あなたのような人材がもっといれば、我々ももう少し気楽に働けるのですがねぇ」
と、愚痴っていた。馬車の中から色々な露天やガラス張りの施設を見たが、良い所と悪い所の差がはっきりしている。ロイド曰く、露天は状態が悪いものが多いが、たまに掘り出し物も出ることがあるのでそこはちょくちょく確認している。施設の方は基本安定的な能力の奴隷が集まるから、数を集めたいときに最適……などなど。奴隷市場にもいろいろあるんだそうだ。
「さ、ここでございます。ウィントリウム商会へようこそ」
着いた先は他の建物よりも少し大きいガラス張りの建物だ。ここから見える分にも多くの奴隷が見え、ほぼ全員が俯いている。無理もない。服は普通だが、手錠足枷がつけられて動物のように展示されているのだから。だからといってこいつらを買うとか助ける気は起きないけども。
「さて、どうされますかな?私共の方でご希望の奴隷を用意させていただくか、ご自分で中を見て回られるか……」
「自分で見て回るよ。大体の場所とかを説明してくれればいい。あと、この間の奴隷はまだいるか?」
「えぇ……少しは売れていますが、まだほとんど残っておりますよ。そちらから行かれますかな?」
「あぁ」
中に入り、鉄格子の道を進んでいく。中には何人かの客と商人も見え、ロイドを見て頭を下げている。やっぱり会頭は偉いんだなぁ、としみじみ思いつつ進んでいくとどこか見覚えのある顔ぶれがちらほらと見えた。
「さぁ、ここのブロックがこの間入荷した奴隷でございます。ご希望の家事の出来る者もおりますし、戦闘用奴隷や愛玩用奴隷も何点か取り揃えております。もちろん、これは能力区分でございますからサザナミ様がどのように使われるかは自由です」
「ふむ……」
鉄格子の中を覗いていくと、ここは全体的に女性が多かった。と言ってもいろんな種族がいるため見分けづらいのもいるけど、そこは魔法で調べ上げた。このライブラもどきの魔法は相手のプライバシーもへったくれもなく全てを調べ上げる。経歴や得意な事苦手な事などなど……もちろんロイドには許可を取っている。
見ていった中には元メイドや執事がいたのでロイドに言って仕分けておく。聞けば最近あった紛争で流れてきたのを手に入れたんだとかなんとか。最後まで主人に仕えていたそうなので仕事のスキルと忠誠心は一応大丈夫とのこと。忠誠心に関しては自分で何とかしていかないといけないが、本職の者が手に入るのはありがたい。少なくとも仕事はしてくれるだろう。
「ご希望の奴隷でここにある分はこれくらいですかな。あとはどうされますか?」
「そうだな……」
家事担当を18人、そこそこの数がいた中で良い具合の者はすでに分けている。屋敷は広いし、休暇も挟むから数は多い方がいい。足りなければまた足せばいいことだからな。
必要な分はそろったし、どうしようかと悩んでいると、そういえばあの目の合った気がした女の子がいないことに気が付いた。あの目はやけに印象に残っているから無性に気になる……あ、ロリコンじゃないぞ?
「そういえば中に黒髪で赤い目をした少女がいなかったか?」
「え……っと、アレでございますか。確かにございますが、少々問題がございまして」
「問題?」
「えぇ、まぁ……直接見ていただければお分かりになるかと」
何故か異様に汗をかきはじめたロイドの後をついていき、道の突き当りの牢獄のような扉の前についた。やけに厳重にロックがかかっていて、魔力吸収の魔導具がいくつも置かれている。木の扉で顔の前にある窓のような小さな戸を開けると、中には少し衰弱して横たわっている赤黒いワンピースを着た少女の姿が見えた。黒の長い髪で顔が見えないが、その隙間からこちらに気づいた赤い目にはロイドに向けて言いようのないほどの暗い感情が見て取れた。
「くく、よっぽど嫌われているみたいだな、ロイド?」
「え、えぇ。商売上恨みを受けることは慣れていますが、こいつは随一ですよ。数々の奴隷商人の手に渡り続け、そのどれもが悪夢や幻覚に苛まれ、彼女を手放しました。そうして私の所に来たわけですが……あ、もちろん処女ですよ?商品に手を出して価値を下げる馬鹿はいませんから」
「悪夢や幻覚?」
「はい。これは彼女の特有の能力らしく、膨大な魔力を用いて任意の相手に強烈なまでの悪夢・幻覚を魅せます。それは現実にまで作用し、対象を死に追いやるのです。かく言う私もここまで痩せるほど危なかったので、こうして監禁しているわけです。痩せる程度で済んでいるだけ幸いなのかもしれませんが……とにかく、魔力が無ければ、10歳の少女と変わりませんからね。他にも召喚魔法を得意としているようで、過去の奴隷商人たちはその力に数多くの手勢を失ったとか」
「ほぅ……」
思わず口元がにやけるのを止められない。戦闘用の奴隷も一応いるかなって思っていたから、これだけ強力な後方支援が得られるのは買いだろう。それに、彼女の目は……俺に似ている。印象に残っていた原因はこれだろうか。
「買うぞ。さっきの家事担当の者とこの子だ」
「え……本当に買われるので?先ほども申し上げた通り、本当に危険で「くどい」……わかりました。しかしうちに一切の責が及ばないようにいくつか書類にサインしていただきます」
「あぁ、それくらいなら安いもんだ」
そして顔合わせを済ませた後に家事担当の奴隷を馬車に入れ、待たせておくようにした。その際に奴隷たち用の衣服や仕事着も揃えさせている。奴隷にこんな上等な服を買うなんて、とか言われたが俺はそんなこと知らんと言って書類にサインをした。
基本女性には簡素な黒メイド服が普通の従者スタイルだそうなので、種族ごとに違いはあれどそれを購入。男性にもオークや獣人もいるので少し採寸に手間取っているようだ。このオーク、実はかなり高い技術を持っている。今まで種族的なことや見た目で買い手がつかず、たらいまわしにされていたようだけど、見逃したやつらは運が悪いな。
オークという種族は緑色の肌に尖った耳、鋭い下あごの牙と……まぁお世辞にも良い顔とは言い難い種族だ。それに長年他種族に冷遇されてきた歴史もあるとかで、他種族には少し厳しい部分もある。しかし一度認められれば、敬意をもって相手にされる。というのも、オーク自体が強固な肉体を持ち、多くが戦士として暮らしているんだが、まず平々凡々な人間じゃ勝てないからだ。とても堅実で律儀な性格をしており、従者としては申し分ない。しかし言った通り戦士が多いのでこうして執事をやっているのは本当に珍しい。俺は特に気にしないから、従者筆頭として頑張ってもらいたい。朝の目覚めの一発で見たい顔ではないけども。
「では、これで契約完了です。代金は金貨45枚銀貨18枚になります。一気に購入していただいたので、端数はサービスです。それと、奴隷用の首輪に入れるマークはありますでしょうか?これはサザナミ様の所有物ということを明らかにするためのものなので、家紋でも何でも構わないのですが」
「そうだな……このバックルのマークを入れてくれ。家紋みたいなもんだ」
「かしこまりました。では、少々お待ちを」
そう言って消える前にロイドに鍵をもらい、彼女の扉を開ける。すでに魔力吸収は切っているため、微々たるものだが彼女の魔力は回復しているのがわかった。特異な才能故だろうか、こうまで回復が早いのは異例――俺が言えることではないけど――だ。ゆっくり近づいていくと、彼女はその血の気の無い顔を上げて俺を見た。
途端に歪み始める俺の視界。辺りが赤く見えたかと思えば様々な異形がうごめきだした。そのどれもが形容しがたいほど俺に嫌悪感を抱かせる。俺が嫌いな物がわかっているかのようだ。しかもあの龍也や他の女共の姿も見える。それらがゆっくりと俺に近づいてくる。俺は体を――
「っ!?動かないか……」
まるで金縛りにあったように体が一切動かなかった。指一本、筋肉の一つも動かせない。目と臓器のみが動き、やつらが口々に俺の心を抉るような思い出や言葉を告げてくる。そうして体にまとわりつかれそうに――
「まぁ、俺には効かないけども」
「!!」
――なるまえに一気に拘束を引きちぎる。魔力を体全体に巡らせ、ガントレットの補助作用も使って異形共をあのクソ共もろとも次々に殺していく。アサシンブレードで胸を貫き、ガントレットで頭を吹き飛ばす。そうして最後の龍也は頭をわし掴みにし、上に向かって力を込めていく。
「たとえ幻覚だとしても、貴様は楽に死なせるつもりはない」
『がっ、あっ、あ゛あ゛ぁぁぁぁぁっ!!」
ずりゅずりゅぶちぶちと音を立てながら引き抜かれていく龍也の首。辺り一面血だらけになり、返り血もひどいが、俺は止まらず引き抜いていく。じたばた暴れてくるのを無理やり押さえつけていると、頸動脈辺りがちぎれたところで痙攣し始めた。そのままずるずる引き抜いていくと、脊髄ごと取れる。というか引っかかったので引きちぎった。顔は相変わらず苦悶の表情を浮かべていて不快感が凄かったので握り潰す。
ふぅ、すっきり。
「で、ここまで出来るんだからある程度回復してるんだろうが……」
「ひっ……」
まだ残っている死体と残骸をそこらに投げ捨て、彼女に近づく。するとまだ体が動かないのだろうか、ずりずりと這いながら逃げられる。まぁ、真正面から能力を破られるのは初めてなんだろう。普通のやつなら発狂して死んでるからな。それにあの殺し方した後だし、自分も殺されると思っているのかもしれねい。正直龍也が出てきたからってやりすぎた。
今までは隙をついて、とか遠隔催眠とかでなんとか捕獲していたようだし、近くで見ると暴行の跡も少し見える。ロイドめ、商品価値を下げることはしないと言っていただろうに。金返せ。
「大丈夫、大丈夫。俺はお前に酷いことはしないさ」
「嫌ぁ……いやぁぁぁぁあ!!」
「ぬぉっ!?」
叫ぶと同時に叩きつけられる衝撃波のような魔力の塊。俺じゃなければ吹き飛ばされて死んでいるほどの威力だ。おそらく恐怖で暴走しているのか、俺の呼びかけにも一切聞く気配がない。何事かと飛んできたロイドも俺の防いだ分の余波だけで飛ばされた。建物も軋みだし、本格的にやばくなってくる。
「ロイド!お前達は下がっていろ!死にたくなければな!」
「は、はいぃぃぃ!!」
ロイド達を下がらせ、俺は一歩ずつ前へ進んでいく。そのたびに威力が上がってくるが、自分の魔力で中和して進んでいく。もっと早く行けないことはないけども、一気に近づいてまた暴走されたらたまらない。声をかけて俺は敵じゃないと何度も伝えていく。少しでも頭にその言葉を残らせることが出来れば御の字だ。
そうして壁に罅が入り始めたあたりでようやくたどり着いた。俺は彼女を抱きしめ、手枷足枷を外しながら持っている癒しや安らぎの能力をフル動員させる。これで体の痣と魔力枯渇はなくなるはずだ。そして俺の発する声にも説得スキルを使い、同時にFallout3のPerksであるChild At Heartも発動。俺はこれまでにないほどの説得力を発揮している状態だ。どんなやつでも説得出来る自信がある。
「俺はお前を傷つけたりはしないよ。ほら、大丈夫だ」
「……本当?痛いこと、しないの?」
「あぁ、もちろんだ。それにこれからはそんなこと誰にもさせやしない。俺はお前を買った。だからもう怖い思いはしなくていいんだ。今日から俺達は家族だ」
「……」
ゆっくりと、頭をなでながら目を見つめて話していく。見つめ返してくれている彼女に、おそらく俺の声はスキルのおかげでかなり優しく聞こえているはずだ。うん、彼女に優しくしてあげたい気持ちは本当だけど、打算的な所が多いんだ。心が痛いぜ。
「……お兄ちゃんの目、アルマにそっくりね。信じていた人に裏切られた憎しみの溢れた目。でも、アルマと違ってとっても優しい目」
「ははっ、ありがとう。でもアルマ、自分を卑下してはいけない。お前の目はとても綺麗だ。髪もこんなさらさらだしな。でもちょっと汚れているから、ここから出たら一緒にお風呂に入ろうか。洋服も新調しないとな。だから、今は寝ておきなさい。疲れたろう?」
「うん……おやすみ、お兄ちゃん」
「あぁ、おやすみ」
腕の中で目を閉じて眠りだしたアルマを抱きかかえる。能力のおかげで衰弱していた体もいくらか回復しているようだ。俺はそれを確認し、外でへたり込んでいるロイドを睨みつけた。
さて、楽しいお仕置きの時間です。
はい、アルマです。だいぶ前にプレイしたフィアー。怖かったけどアルマに愛着のでた人は作者だけじゃないはず……あれ?いない?
まあとにかく、今回は王道として奴隷を手に入れました。執事長オークを筆頭に人外が多いです。もちろん人間もいます。
説明 | ||
何かと不幸な人生をイケメンハーレムの友人のせいで送ってきた主人公、漣海人。しかも最後はその友人によって殺され、それを哀れんだ神達は力を与えて異世界へと飛ばしてくれた!!とにかく作者の好きなものを入れて書く小説です。技とか物とかそういう何でも出てくるような物やチートが苦手な方はご注意を。 | ||
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