ハイスクールD×D〜暗黒の神器〜
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「第三話」

 

 

 

 

 

こっちの世界での新居は、主人公の家の隣だった・・・。その事実に本日最大級の頭痛に襲われた俺は米神を指で揉みながら隣で苦笑いしている華琳と共に家に上がった

廊下を抜けた先にリビングがあり、かなりの広さの間取りで尚且つ家具等も全て揃えられていたので「買わなくて済むからサタンには感謝だな・・・」と、頭の中で彼に礼を言い

抱いていた黒猫をふかふかのソファーに寝かせた後、目の前のテーブルを見るとテーブルの上に手紙と銀行の通帳、キャッシュカード、クレジットカード(ブラックカード)そしてリングとネックレスが置いてあったので

とりあえずサタンからだろうと思い手紙を読む事にした。

 

「んー・・・何々・・・?」

 

 「この手紙を読んでるって事は無事に家に着いた様だなボウズ。とりあえず生活雑貨や家具はこちらで用意しておいたから問題はないはずだ・・・欲しい物があればその都度買えば良い。其の分の経費も一緒に置いてある通帳の中に入れてあるから好きなだけ使え・・・カードは限度額無制限のブラックカードだしな・・・。駒王学園の制服は用意してあるが、普段ボウズ達が着る服は俺の趣味で買う訳にいかんからな・・・それは後で買いに行けよ?それと一緒に置いてある装飾品はお前の力をある程度抑えるモノだ・・・目立ちたくなければ出来るだけ身につけておけ・・・だが、ある程度だからな・・・一定レベル以上の者にはボウズの力は読み切れないって感じで勘づかれるから気をつけろよ?まぁ・・・そんな所だ・・・。とりあえず・・・暇だったら近くを買い物がてら散策するなりしておいた方がいいぞ。」

 

 ・・・手紙にはそう書いてあった・・・。そしておもむろに置いてあった通帳を手に取り開けた後・・・閉じといた・・・

 

 「この世界の経済が混乱するわ!!!」

 

 手に持った通帳を床に叩きつけながら俺はそう叫んだ。明らかに桁がおかしかった・・・ゼロが大量に並んでたからな・・・

 

 「どうかしたの紫苑?」

 

 キッチン周りや風呂場等を見ていた華琳が俺の叫び声を聞いて戻ってきて、俺の足元にあった通帳を見つけて拾って開いてみて納得していた

 

 「これは・・・さすがに・・・ねぇ・・・。でもまぁ、ないよりあった方が良い訳だし・・・いいんじゃないかしら?さっき冷蔵庫の中見たけど、食材がないしこの分だと普段私達が着る服もないのでしょう?

街を散策がてら買い物に行くわよ紫苑。食事は私に任せなさいな、腕によりをかけて作ってあげるわ。」

 

 通帳を見た後若干汗を出していたが、すぐ思考を切り替えた華琳は散策と買い物を提案してきた・・・何て言うかさすが華琳様・・・

 

 「そうだな・・・まぁ隣の兵藤家にも引越しの挨拶に行かない訳にもいかないしな・・・。それじゃ、買い物にでも行くか華琳」

 

 「ええ、荷物持ちお願いね紫苑?」

 

 そう言い黒い笑みを浮かべたながら俺の反応を見る華琳

 

 「ん、分かった好きなだけ買えばいいさ。華琳と買い物に行ける方が嬉しいしな。それぐらい安いもんだよ。」

 

 「なっ・・・!?もうっ!!先に出てるからさっさと来なさいよ!!」

 

 自分の思った反応の斜め上を行った俺の言葉に赤面してしまった華琳は、早足で玄関に向かって行ってしまった。

 

 「まったく・・・まだまだ甘いな華琳は・・・さて、俺も行くとしますかね・・・。あぁ、君には留守番を任すからね」

 

 やれやれと肩を竦めながら未だにソファーで寝ている黒猫に留守番を任せると声をかけてひと撫でし、外で待っている華琳を追いかけて俺もリビングを出た。先に出ていた華琳は俺が玄関を開け出てきても一人ブツブツと呟いていたので「お待たせ華琳、遅くなってもまずいしさぁ行こうか。」と、華琳の頭に手を置き撫でながらそう言うと俺の顔をぼーっと見た後ハッと気づいたついた様に

 

 「え、えぇそうね!暗くなる前に終わらせてしまいましょう!」

 

慌てた様に答えた後先にずんずんと歩いて行ってしまったが、その時「ズルイわよ・・・」と赤くなりながら小さく呟いていた

 

 

 

 

 

 

〜商店街にて〜

 

 

 相変わらず道行く人に見世物の様に見られているが・・・華琳も全く気にする素振りを見せないので俺も気にしない事にした・・・。とりあえず必要物資とかを買わないといけないのだが、俺には今一分からないのでこういう時は女の子に任せるに限る

 

 「さて華琳?まずどうする?」

 

 俺がそう聞くと、華琳は顎に手を当てて少し考えた後

 

 「そうね・・・まずは嵩張る物から買っていきましょうか。服とかは後で送ってもらえば良い訳だし・・・その辺から攻めるわよ?食材系は最後ね。」

 

 そう言った華琳は手当たり次第服屋に入って、色んな服を買い漁って行ったのだが・・・どう見ても華琳のサイズじゃない服も混じっているので「これは華琳のサイズには合わないんじゃないのか?」と、気になった俺は聞いてみたのだが・・・

 

 「ふふっ・・・何れ分かるわよ。その時まで楽しみにしておきなさい?んー・・・そうねぇ・・・服と下着はこの程度で十分かしら私の分も買ったし今日から着る分には問題ないわね・・・後は追々って事にしましょうか・・・。それで紫苑は気に入った服はあったの?」

 

 「ん?あぁ、華琳に付いて行った服屋で適当に見繕って買っといたよ。俺の方も大体こんな程度だから問題ないな。」

 

 今の俺の姿がアレだから「まぁ何でも着れるだろう・・・」と、華琳が入った服屋の中でついでに当たり障りのないカジュアルな服装を何着か買っておいた俺はそう答えた

 

 「そう、今は時間もないしとりあえずだから仕方ないけれど・・・今度行く時はゆっくり行きたいものね。」

 

 苦笑いしながらそう言った華琳に、俺も同じ様に苦笑いしながら

 

 「ははは・・・まぁ、落ち着いたら二人でまた来ればいいさ時間はたっぷりある訳だしね?」

 

 そう答えたのだが・・・

 

 「そううまくいくかしらねぇ?まぁ、言質は取らせてもらったから良しとしましょう。」

 

 クスクス笑いながら意味深な事を言っていたので「どういう事だ」と、考えていると

 

 「ほら紫苑、食材買って帰るわよ。お隣にも挨拶に出向くんでしょう?遅くなると失礼になるし早めに行くわよ。」

 

 そう言う華琳に思考を中断されたので、大人しく従う事にした・・・

 

 「か、華琳さん・・・?こんなに買うの・・・か?」

 

 デパートの食品売り場にて、カートを持って後ろから付いて行きながら手当たり次第放り込んで行く華琳にぽかーんとしながらそう聞いた俺に

 

 「何を当然な事を言っているのかしら?必要な物は全て買うわよ?」

 

 さも当然のように、振り返り腰に手を当てた華琳は更にカートに食品や調味料類を放り込んで行く

 

 「いや・・・華琳は倹約家だと思っていたからな・・・この状態はあまり想像してなかったんだよ・・・。」

 

 「締める所は締める、でも必要な物は惜しまない。それが大事よ?」

 

 そう優雅に微笑みながらも、放り込むのをやめない。

 

 「左用で・・・まぁ、任せるよ・・・あ、これは買っといてこれがないと俺は生きていけない。」

 

 「えぇ、任されたわ。って・・・煙草何て吸うの?体に悪いんだから控えなさいよ?っと、これとこれと・・・これで最後ね・・・さ、お隣への挨拶の品も買ったし会計して帰るわよ。荷物持ちお願いね?」

 

 ここでそれを言ってくるか・・・さすが有言実行ですね・・・煙草は俺の動力源です異論は認めない。

 

 「当然じゃない。それとも紫苑はか弱い女の子にこんな大荷物持たせる訳なのかしら?」

 

 「いや、そんな事はさせられないよ。ま、この程度なら持てるだろうよ・・・。」

 

 一気に疲れた俺は溜息をつきながら、会計をしにレジに向かって行った・・・レジのおばちゃんが物凄く吃驚した顔をして俺達を見ていたのをよく覚えている。

 

 ちなみに会計は6桁行ってた・・・カードで払ったけど・・・ブラックカード出した時におばちゃんが腰を抜かしそうになっていたのは余談。

 

 

 

 山の様な大荷物を抱えて、家にたどり着いた俺達(主に俺)はとりあえず荷物を冷蔵庫に入れたり収納したりした後一服した後問題の「兵藤家」に挨拶に行く事にした。

 

 

 

 「さて紫苑お隣に挨拶に行くわよ。」

 

 「はぁ・・・うだうだ言ってても仕方ないし行くか・・・。」

 

 吸っていた煙草を消して重い腰を上げた俺は、華琳を伴ってお隣に向かった・・・

 チャイムを鳴らし暫く待っていると、家の中から「はーい」と声が聞こえ中から壮年の女性が出てきて俺達を見て

 

 「ど、どちら様でしょうか・・・?」

 

 若干固まりながらも、何とかそう絞り出していた。それを見た華琳は苦笑いを浮かべながらも

 

 「はい、本日隣に引っ越して来ましたのでご挨拶に伺わせて頂きました。私は如月華琳と申します、隣の彼は如月紫苑です。彼とは親戚同士でして、明日よりこの地にある学園に通う為に二人で越してきたんです。色々とご迷惑をお掛けしますが、宜しくお願い致します。ほら紫苑も」

 

 人あたりの良い笑顔を向けながら挨拶をする華琳をぼーっと見ていたら、華琳に脇腹をつつかれたので俺も挨拶をする事にした。

 

 「如月紫苑です。何分遠い場所から越して来ましたのでまだこの地に慣れておりませんのでご迷惑をお掛けすると思いますが、彼女共々宜しくお願いします。それと、これはつまらない物ですがどうぞ。」

 

 そう当たり障りのない挨拶をした所で、俺が引越しの挨拶の品を渡すと漸く再起動した兵藤母が

 

 「まぁまぁ若いのにしっかりしてるのね家の息子にも見習わせたいわ〜!困ったことがあったら何時でも家に来ていいのよ〜。あ、そうそう学園って事は駒王学園かしら?もしそうだったら家の子も同じ所だから・・・云々」

 

 再起動と同時にマシンガントークが炸裂した

 

 「え、えぇ明日より駒王学園に二人共編入になります。」

 

 あまりのマシンガントーク振りに若干引きながら俺が答えると、兵藤母はパァ〜ッと顔を輝かせて

 

 「そうなの!ちょっと待っててね!イッセー!!降りてきなさい!!!」

 

 そのままの勢いでハイスクールDxDの主人公である兵藤一誠を大声で呼び始めた。

 

 「何だよお袋うっせーな・・・俺は今いそがs・・・」

 

 二階から降りてきた彼は兵藤母に文句を言いかけて華琳を見てフリーズした。それを見た華琳は黒い笑顔を一瞬浮かべ

 

 「ご機嫌よう。今日から隣に引っ越してきた如月華琳と申します。明日から駒王学園に編入になったので仲良くしてね?」

 

 と、飛び切りの笑顔で兵藤一誠に挨拶していた・・・どう見ても裏があります本当に(ry

 

 「こ、こ、こちらこそ宜しくお願いします!!!」

 

 華琳に笑顔を向けられた兵藤一誠は物凄くどもっていたが、溜息を付いてる俺を見つけた様で

 

 「そ、それで隣の方はお兄さんかどなたかですか?」

 

 隣に居る俺を兄と勘違いして居る様でそう聞いていたが・・・それは華琳の罠だよ兵藤一誠・・・上げてから落としに来てるんだよ・・・

 

 「私と彼は同い年よ?彼と一緒に学園に通う事になってお隣に引っ越してきたから今日挨拶に伺ったの彼共々宜しくお願いするわね?」

 

 笑顔そのまま、兵藤一誠にトドメを刺しに行った。それを聞いた一誠は血の涙を流さんばかりの勢いで俺を睨みつける・・・華琳・・・彼は純粋何だからやめてやれ・・・。

 

 「まぁ、そういう事だ・・・明日からになるがもし同じクラスになったら宜しくな・・・。」

 

 華琳の悪ノリに疲れきった俺は溜息を付きながら相変わらず俺を睨んでる一誠にそう言った後、とりあえずこの空間から逃げ出したいので

 

 「今日はまだ荷解きも終わってないので、失礼します。分からない事があったら相談させて頂く事もあるかもしれませんが、その時は宜しくお願いします。華琳家に戻るよ・・・。」

 

 「あらそうなの?それなら仕方ないわね〜。何時でもいらっしゃい歓迎するからね〜」

 

 「はい、それでは失礼します。」

 

 相変わらずニコニコして居る兵藤母にそう伝え華琳の手を掴んで踵を返して家に向かった。そして家に入る前に

 

 「華琳・・・あんまり彼を虐めてやるな・・・。」

 

 「あら、そんなつもりは全くないわよ?ただ仲良くしましょうって言っただけよ?」

 

 ニヤニヤと笑う彼女にわかっててやってる奴が良く言うよ・・・と独りごちて玄関を開けようとした時・・・何かの気配を感じたので後ろを振り返ると空間が割れて

 

 「見つけた・・・」その声と共にゴスロリ衣装に身を包んだ少女が降りてきた

説明
漸く3話目です・・・orz
熱中症で入院したり仕事が忙しくて執筆が遅くなって申し訳ありませんでした!
とりあえず、無理しない程度に更新していきますので宜しくお願いします
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コメント
続き楽しみにしていますね(V56565656)
最新待ってます(秀介)
続きが気になります 更新楽しみに待ってます(匿名希望)
ちょっと話数が少ないのでなんともいえませんが、続き期待してます。(上から目線っぽくてすいません)(ぱくちんマン)
すごく面白いです。華琳との恋の行方も気になります あと従者として夏侯姉妹(春蘭、秋蘭)も出してほしいです。(ユア)
まってました!!今回もとても楽しいです。次もゆっくりでいいですので待っています。(神帝)
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ハイスクールD×D BASTARD!! ハーレム 最強系 

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