東照権現と独眼竜は未来へ行く 第二話 |
突然現れた謎の女性達。
構える家康と政宗だったが女性達の中の一人が声をだした。
「貴様ら、どこから侵入した?」
「Ah?俺達はどっからも侵入してねぇよ。気づいたらここにいただけだ。」
「嘘を吐くな。第一に武器を持っているだろ。」
「そりゃそうだが嘘じゃねぇよ。」
「嘘だ。」
「嘘じゃねぇよ。」
「嘘だ。」
「嘘じゃねぇよ!」
「嘘だ!」
「嘘じゃねぇよ!」
「まあまあ、待て待て独眼竜、それにそこの女も。」
一発触発の雰囲気になり再び武器を構えた政宗と女性の間に割って入った。
「ワシの友が無礼な事をして申し訳ない。だがワシらは本当に気づいたらここにいただけなんだ。信じて欲しい。」
「それを信じろと?」
「ああ、ワシらは嘘はつかん。」
「…………」
女性は暫く家康の目を凝視すると武器を下ろした。
「山田君、会議室は空いているか?」
「織斑先生!?もしかして信じるのですか!?あの黄色い人はともかくあの青い人は完全に悪い人の目ですよ!?」
「信用は出来る。すまないが彼らと少し話し合ってみる。」
「分かりました。」
山田と呼ばれた女性は織斑と呼ばれた女性を除いた女性達を率いて戻って行った。
「家康、俺の目はそんなに怖いのか?」
「最初に会った普通の者ならそう思うだろうな。」
「そうか…………」
そう話していると家康と政宗の前に織斑と呼ばれた女性が降りて来た。
「先程は疑ってすまなかった。」
「No problem.俺も熱くなり過ぎた。」
「勝手で申し訳ないが話がしたい。ついて来てくれ。」
「分かった。」
「OK.」
二人が建物の中に入ってからは驚きの連発だった。
見た事がない物質の床、綺麗に削られた石の壁、玻璃を使った窓などなど、女性は先頭を歩いているから二人の顔が分からないが二人は無言で驚きの表情を浮かべていた。
「ここに入ってくれ。」
女性に先導され二人は部屋の一室に入りその中にある椅子に座った。
「自己紹介がまだだったな。私の名前は織斑千冬。このIS学園の教師をやっている。」
「あい………えす?それはよく分からないがワシの名前は徳川家康。江戸幕府の将軍をやっている。」
「元奥州伊達軍筆頭 伊達政宗だ。今は東北の自治をこいつに任されている。」
二人の自己紹介を聞いた時女性は一瞬ぽかんとした表情になったが直ぐに呆れた感じに溜息を吐いた。
「お前達、偽名を使うならもう少しマシな偽名を考えろ。」
「いやいや、千冬殿!ワシは正真正銘の徳川家康だ!」
「俺だって本物の独眼竜 伊達政宗だ!」
「いや、いくらなんでも戦乱を生き抜いた武将の名前を使うのは…………」
「「だからそれがワシ(俺)だ!!」」
二人の勢いに千冬はまたもや溜息を吐いた。
まあ、確かに現代に徳川家康と伊達政宗を名乗る者がいれば当たり前な反応である。
「では何か証拠があるのか?」
「証拠…………か。」
千冬の質問に家康は一瞬考える素振りを見せると椅子から立ち上がり廊下側の壁へと向かった。
その行動に千冬はおろか長い付き合いの政宗も首を傾げた。
家康は腰を低くして拳を握り後ろへ引く。
拳からは光が放たれ始めた時、閉じていた目が勢いよく開いた。
「ワシの絆の力を見よ!天道突き!!」
正拳突きから黄金の闘気が前方に放たれそれは部屋の壁を破壊するところかその壁に連なる壁を貫通して行き最後には外にまで達した。
「どうだ千冬殿。これがワシの「このcragy野郎ぉぉぉおお!!」
いかにもドヤ顔で千冬に近づく家康に政宗は頭に拳骨を振り下ろした。
「いたっ!?独眼竜、何をする!?」
「どうするも糞もねぇぇええ!!何で信じてもらうために壁を破壊する!?どこにお前らしさがあるんだよ!?」
「いや、ワシは幼少の頃、忠勝にこうして壁を破壊して助けてもらった事があってな。それ以降ワシは城攻めの時はよく壁を破壊して城主に………」
「Shat uーーーーーp!!」
「「ぱられるわーるど?」」
「ああ、そうとしか考えられん。」
只今、家康が壊した壁はIS学園のスタッフ総員で直している中、千冬は家康の規格外の強さにある一つの事に辿り着いた。
ーーーパラレルワールド
それは本当の世界とは全く違う似たような世界。
確かに二人はそれに当てはまる存在である。
「成る程な。あんたにとっちゃ俺達は別世界の過去の人物なのか。」
「実際歴史では伊達政宗は三日月の前立ての兜を付けていたのは確かだが刀を六振り刺していたとは載っていなかった。そして、徳川家康もそんな派手な格好で拳だけで戦場を渡り歩いたとも載っていなかったぞ。それにIS無しで壁を破壊するなんてあり得ない事だからな。」
「千冬殿、そのあいえすとは何なのだ?」
家康の問いに千冬はポケットからネックレスを取り出した。
それは待機状態の量産型IS『打鉄』だ。
「ISとは本来宇宙、空を調査する為に作られた物だ。私達がさっき付けていた鎧みたいな物がそれだ。」
それから千冬はISについて語りだした。
ISの歴史、ISの性能、そして、ISが引き起こす女尊男卑の社会を。
「何と、違う世界だとはいえ未来がそうなっているとは…………」
「Ha!女に使いっ走りにされるようじゃ男失格だな。」
「このままじゃ駄目だ!皆の絆が途切れてしまう!こうなればワシもISに乗って………」
「落ち着け家康。そのISとやらは女しか乗れねぇんだろ?男の俺達が乗れるわけないだろ。」
「そ、そうだったな………」
「一人、例外がいるがまずは二人の衣住食に着いてだが…………ん?すまない少し待ってくれ。」
千冬が携帯を確認して発信者が分かると部屋を出て行った。
それを見届けた家康は待機状態の『打鉄』を見つめていた。
「それにしても素晴らしい技術だな。これがあの鎧になるんだぞ。」
「ああ、あの西海の鬼も涎を垂らして食い付くだろうな。」
「ハハハ、元親ならあり得るな。」
そんな元親の様子を想像したのか笑いながら『打鉄』に手を出す家康。
「おい、触っていいのか?」
「触るぐらいなら大丈夫………ん?」
家康は『打鉄』が何やら光を放っているのに気づく。
「な、何だ?」
「家康、離した方がいいんじゃ………」
その瞬間だった。
打鉄の光はより一層強くなり家康を包みだした。
そして、光が止むとそこには『打鉄』を纏った家康が姿を現す。
「こ、これは…………」
「おいおい、ISは女しか乗れねぇんじゃなかったのか?」
「ワシは女だったのか…………!」
「いや、そこかよ。」
「すまない家族から電話があって…………家康…………?」
「千冬殿!ワシは女だったようだ!」
「大丈夫だ。正真正銘の男だお前は。」
「ちょっと待ってくれ。」
「もしもし。」
『はいは〜い、365日不眠の皆のアイドル、篠ノ之束ちゃんだよ〜♪』
「じゃあな。」
『わーわーわー!!久しぶりにかけてきてそれはないんじゃないのちーちゃん!?』
「どうでもいい。それよりもお前は徳川家康と伊達政宗は知っているか?」
『ちーちゃん、頭打った?』
「今どこにいる?今すぐお前の所へ行って頭を打ってやろう。」
『嘘です嘘です!それでそれがどうしたの?」
「もしパラレルワールドから来た徳川家康と伊達政宗が今ここにいてしかもISを使えるとしたらお前はどうする?」
『え…………ちーちゃん、嘘ついてないよね?』
「私は嘘をついたことはないぞ。」
『今すぐそっちに行きます!!』
「ああ、分かった。…………さてと、二人にはIS学園に入学してもらうとするか。」
「ワシは女なのか…………忠勝、何で隠していた…………」
「だからお前は男だって言ってるだろ!?」
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続きです! 千冬さんと束さんのキャラ、これであってるかな? |
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コメント | ||
soutiroさん>日本が平和になったので平和ボケして天然になっている、と言う事にしてますので結構おバカな所があります。(鉄の字) 徳川は残念の子?(soutiro) |
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