妹が俺離れしてくれない―面倒な妹の日常に巻き込まされてる俺の日常―
[全4ページ]
-1ページ-

「おはよう、良介、なのは」

 

「うい、おはよーさん」

 

「おはよー・・・」

 

ねみーよ畜生。

これもすべて愚妹のせいである。

 

「おはよう。

2人共なんだか眠そうね?」

 

「眠いなんてもんじゃないって母さん。

またこいつ俺のベッドに入り込んでたんだぜ?

勘弁して欲しいんだけど・・・」

 

「でもなのはの胸揉んでたよね!

良介お兄ちゃんったらもう・・・エッチ!」

 

いやいや、違うから。

揉みたくて揉んでた訳じゃないから。

 

「あらあら、良介ったら朝から大胆ね?

いい加減なのはと結婚しちゃいなさいよ」

 

「誰がこんな愚妹と結婚するかと。

いくら太っててブサイクな俺でも嫌なんですけど」

 

「あっ、良介お兄ちゃんひどい!

今のは私も傷ついたよ!?」

 

悪かったって。

でもさ、そもそも兄弟って結婚できなくね?

 

「愛さえあればそんなもの・・・!」

 

「いや良くないから。

全然良くないから」

 

「2人共、仲がいいのはいいことだが、学校はいいのかい?」

 

時計を見る。8時。

 

「あっ」

 

「オワタ。

時既にお寿司だろこれ」

 

バスの時間まで2分とかないわー。

 

-2ページ-

 

 

「なのは!」

 

「相変わらずバニングスさんの挨拶の中に俺の名前が無い件」

 

いくら俺が太ってても、妹に体格的インパクトでは劣ってない・・・と思いたい。

 

「あはは・・・おはよう、良介君。

なのはちゃんもおはよう」

 

「あ、うん、おはよう」

 

「おはよう〜」

 

そして繰り広げられるガールズトーク。

俺じゃついてけんので、諦めて前の席に座って窓の外を眺める。

 

「あ、国語の教科書忘れたの。

良介お兄ちゃん、国語の時間教科書見せて!」

 

またか。なんて奴だ。。

そうやって丁度隣の席だからってわざと忘れるのヤメレ。周りからの視線で俺のSAN値がヤバくなるだろ。

あとにやけながら言うんじゃありません。

 

「でも、見せてくれるよね?」

 

「はいはい」

 

やはり妹には勝てない。

 

-3ページ-

 

 

昼休み。

嫌がってるのを横目になのはに引っ張られた。

 

「なのはさんなのはさん、自分で歩けるから引っ張らないで。手を離して」

 

「離したら逃げるからヤダ!」

 

(´・ω・`)

 

「ごめーん、遅くなっちゃった!」

 

「遅いわよ、なのは!」

 

やはりバニングスさんの一言の中に俺の名前が入ってない件。

絶対この人俺の事嫌ってるだろ、常識的に考えて・・・。

 

「嫌ってはないと思うよ?

ね、アリサちゃん?」

 

「アリサちゃん、良介お兄ちゃんのこと嫌いなの!?」

 

「えっ、いや、あんた、なのはより影薄いから・・・」

 

体格面の問題かと思ってたんだが、全く違うようで。

しかし、ここまでシカトが酷いと嫌われてるようにしか思えないんだよな。

 

「いい、アリサちゃん?

良介お兄ちゃんはね(ry」

 

お前はもう黙っててくれ。

なんかすげえ「メンドクセー」って言いそうな顔だから。

 

「聞いてる!?」

 

「あ、ああ、うん、聞いてるわよ、聞いてる・・・・・・・・・ハァ」

 

「ほっといていいの?」

 

「俺じゃ止められんので」

 

-4ページ-

 

 

「将来かぁー・・・。

アリサちゃんとすずかちゃんはもう結構決まってるんだよね?」

 

「うちはお父さんもお母さんも会社経営だし、いっぱい勉強して、ちゃんとあとを継がなきゃ・・・ぐらいだけど?」

 

「私は機械系が好きだから、工学系で専門職がいいなと思ってるけど」

 

「そっかぁ、2人ともすごいよねぇ・・・」

 

「でも、なのははこいつと喫茶翠屋の2代目じゃないの?」

 

やめてくれませんかねバニングスさん。

そういうの聞くと寒気する。

てかこいつと結婚する奴は大変な希ガス。

 

「それに関しては大丈夫だよ良介お兄ちゃん!

なのはは良介お兄ちゃんとしか結婚する気ないから!

 

良介お兄ちゃんとやるっていうのならそれも将来のヴィジョンの1つではあるんだけど、やりたいことはなにかあるような気がするんだけど、まだそれがなんなのかはっきりしないんだ。

私、特技も取り柄も特にないから・・・」

 

誰か今の会話のどこに大丈夫な要素があったか教えてくれ。

もう訳ワカメ。そう思ったときに飛んできたレモンが俺の顔に当たるとかもうね。

 

「松田!誰を撃っている!」

 

「自分からそういうこと言うんじゃないの!」

 

「そうだよ!

なのはちゃんにしかできないこと、きっとあるよ?」

 

聞いてよ。

 

「大体あんた、理数の成績はこの私よりいいじゃないの!

それで「取り柄がない」とはどの口で言うわけ!?」

 

「だってなのは、文系苦手だし、体育も苦手だしー!」

 

「言い訳乙」と言いそうになったのを無理やり押し込めて。

 

「2人ともダメだよ!ねえ、ねえってば!

良介君も手伝って!」

 

ざんねん! わたしのぼうけんはここでおわってしまった!

説明
学校で張り付くなこのアホ。
学校で愚妹に振り回される俺の話。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
3155 2825 4
タグ
魔法少女 リリカルなのは 粘着型妹 

なし水さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com