妹が俺離れしてくれない―面倒な妹の日常に巻き込まされてる俺の日常― |
「おはよう、良介、なのは」
「うい、おはよーさん」
「おはよー・・・」
ねみーよ畜生。
これもすべて愚妹のせいである。
「おはよう。
2人共なんだか眠そうね?」
「眠いなんてもんじゃないって母さん。
またこいつ俺のベッドに入り込んでたんだぜ?
勘弁して欲しいんだけど・・・」
「でもなのはの胸揉んでたよね!
良介お兄ちゃんったらもう・・・エッチ!」
いやいや、違うから。
揉みたくて揉んでた訳じゃないから。
「あらあら、良介ったら朝から大胆ね?
いい加減なのはと結婚しちゃいなさいよ」
「誰がこんな愚妹と結婚するかと。
いくら太っててブサイクな俺でも嫌なんですけど」
「あっ、良介お兄ちゃんひどい!
今のは私も傷ついたよ!?」
悪かったって。
でもさ、そもそも兄弟って結婚できなくね?
「愛さえあればそんなもの・・・!」
「いや良くないから。
全然良くないから」
「2人共、仲がいいのはいいことだが、学校はいいのかい?」
時計を見る。8時。
「あっ」
「オワタ。
時既にお寿司だろこれ」
バスの時間まで2分とかないわー。
「なのは!」
「相変わらずバニングスさんの挨拶の中に俺の名前が無い件」
いくら俺が太ってても、妹に体格的インパクトでは劣ってない・・・と思いたい。
「あはは・・・おはよう、良介君。
なのはちゃんもおはよう」
「あ、うん、おはよう」
「おはよう〜」
そして繰り広げられるガールズトーク。
俺じゃついてけんので、諦めて前の席に座って窓の外を眺める。
「あ、国語の教科書忘れたの。
良介お兄ちゃん、国語の時間教科書見せて!」
またか。なんて奴だ。。
そうやって丁度隣の席だからってわざと忘れるのヤメレ。周りからの視線で俺のSAN値がヤバくなるだろ。
あとにやけながら言うんじゃありません。
「でも、見せてくれるよね?」
「はいはい」
やはり妹には勝てない。
昼休み。
嫌がってるのを横目になのはに引っ張られた。
「なのはさんなのはさん、自分で歩けるから引っ張らないで。手を離して」
「離したら逃げるからヤダ!」
(´・ω・`)
「ごめーん、遅くなっちゃった!」
「遅いわよ、なのは!」
やはりバニングスさんの一言の中に俺の名前が入ってない件。
絶対この人俺の事嫌ってるだろ、常識的に考えて・・・。
「嫌ってはないと思うよ?
ね、アリサちゃん?」
「アリサちゃん、良介お兄ちゃんのこと嫌いなの!?」
「えっ、いや、あんた、なのはより影薄いから・・・」
体格面の問題かと思ってたんだが、全く違うようで。
しかし、ここまでシカトが酷いと嫌われてるようにしか思えないんだよな。
「いい、アリサちゃん?
良介お兄ちゃんはね(ry」
お前はもう黙っててくれ。
なんかすげえ「メンドクセー」って言いそうな顔だから。
「聞いてる!?」
「あ、ああ、うん、聞いてるわよ、聞いてる・・・・・・・・・ハァ」
「ほっといていいの?」
「俺じゃ止められんので」
「将来かぁー・・・。
アリサちゃんとすずかちゃんはもう結構決まってるんだよね?」
「うちはお父さんもお母さんも会社経営だし、いっぱい勉強して、ちゃんとあとを継がなきゃ・・・ぐらいだけど?」
「私は機械系が好きだから、工学系で専門職がいいなと思ってるけど」
「そっかぁ、2人ともすごいよねぇ・・・」
「でも、なのははこいつと喫茶翠屋の2代目じゃないの?」
やめてくれませんかねバニングスさん。
そういうの聞くと寒気する。
てかこいつと結婚する奴は大変な希ガス。
「それに関しては大丈夫だよ良介お兄ちゃん!
なのはは良介お兄ちゃんとしか結婚する気ないから!
良介お兄ちゃんとやるっていうのならそれも将来のヴィジョンの1つではあるんだけど、やりたいことはなにかあるような気がするんだけど、まだそれがなんなのかはっきりしないんだ。
私、特技も取り柄も特にないから・・・」
誰か今の会話のどこに大丈夫な要素があったか教えてくれ。
もう訳ワカメ。そう思ったときに飛んできたレモンが俺の顔に当たるとかもうね。
「松田!誰を撃っている!」
「自分からそういうこと言うんじゃないの!」
「そうだよ!
なのはちゃんにしかできないこと、きっとあるよ?」
聞いてよ。
「大体あんた、理数の成績はこの私よりいいじゃないの!
それで「取り柄がない」とはどの口で言うわけ!?」
「だってなのは、文系苦手だし、体育も苦手だしー!」
「言い訳乙」と言いそうになったのを無理やり押し込めて。
「2人ともダメだよ!ねえ、ねえってば!
良介君も手伝って!」
ざんねん! わたしのぼうけんはここでおわってしまった!
説明 | ||
学校で張り付くなこのアホ。 学校で愚妹に振り回される俺の話。 |
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