ハイスクールD×D×D 第3章 戦闘校舎のフェニックス 第28話 体育館、爆☆殺です |
第28話 体育館、爆☆殺です
Side龍道 総司
「さて、まずはライザーの『兵士』を撃破(キャプチャー)しないといけないわね
八名全員が『プロモーション』したら厄介……でもないわね
でも面倒くさいことには変わりないわ、まずは『兵士』からよ」
ソファーに腰を下ろしながらリアス先輩は言う
朱乃先輩もお茶の準備をし始める
そして俺はスキマから飴玉を取り出して口の中に含む
「ぶ、部長、結構落ち着いてますね」
おいおい、緊張するほどの相手じゃないぞ
「イッセー、戦いは始まったばかりよ?
もともと、『レーティングゲーム』は短時間で終わるものではないわ
もちろん短期決戦(ブリッツ)の場合もあるけれど、大概は長時間使うわ。実際のチェスと同様ね」
まあ、戦いになったらすぐ終わるとは思うがな
「『レーティングゲーム』は戦場を使い込んでこそ意義がある
大抵の場合、両陣営の本陣は砦か城、または塔になるわね
本陣と本陣の間に森や山、川、湖を挟んで大掛かりな戦闘をするのよ
今回は学園が舞台。裕斗」
「はい」
木場はテーブルの上に地図を広げる
チェスのボードにならって横線と縦線が引かれている
先輩は両陣営の位置に赤丸を付けている
それにしてもこれくらいの広さなら訓練所とかいろいろ作れるな
何を作ろうか?
俺がそんな未来設計図を考えているうちに話しは進んでいた
体育館占拠と森にトラップを仕掛けることに決定したらしい
イッセーがリアス先輩の膝枕と言うイベントを起こしていたがどうでもいいな
とりあえずはトラップを仕掛けた白音と木場が戻ってくるのを俺たちは待った
Sideout
Side兵藤 一誠
「よし!」
旧校舎の玄関で俺は気合を入れていた
さっき部長に膝枕してもらったおかげで英気に満ち溢れているぜ!
なんだか俺にかけた封印を解いたって部長は言っていたけどすげえ力がみ な ぎ っ て きたああああああああ!!って感じだ
絶対に部長を勝たせてみせる!あんな焼き鳥野郎に部長を渡してなるもんか!
そしてそんな俺の隣には次の作戦で俺のパートナーになる子猫ちゃんと総司がいる
「いい、イッセー、子猫、総司。体育館に入ったらバトルは避けられないわ
指示通りに頼むわね。あそこは重要な場所になるわ
総司にはもう一つ頼みがあるんだけどちょっといいかしら?」
部長が総司を呼ぶと何かを伝える
すると総司は「分かりました」と答える
「フランとランカの奴パクろうか?」
フランとランカって誰だ!?そしてパクるって何を!?
俺がそんなことを思っていると部長が再度俺と子猫ちゃんに確認をしたから頷いて答える
「では、僕も参ります」
木場も剣を腰に携えて出向く準備をしていた
木場もあの妖夢っていう人?に鍛えてもらってからは更に気配が鋭くなってる気がする
「裕斗、例の指示通りに動いてちょうだい」
「了解」
「アーシアと私は待機けれどイッセーたちの合図が有ったら、私と共に前へ出るわ
絶対にあなたはやられちゃダメよ。回復サポート要員に倒れられては元も子もないわ」
「は、はい!」
アーシアも緊張しながら元気よく返事をした
だけどアーシアもかなりの戦闘能力があるんだよな
パチュリーって人?に魔法を教えてもらって物凄く上達してたし
「朱乃は相手側の「女王」が出てきたらお願いね」
「はい、部長
魅魔さまからの教えであるパワーのある魔法を何発もお見舞いしてあげますわ!」
少し性格が変わった気がする朱乃さん
なんでも「弾幕はパワーですわ!」と言う事に目覚めたらしい
一体何があったんですか!?
そんなことを考えていると部長が一歩前に出る
「さて、私の可愛い下僕たち。そして最高の助っ人の総司。準備はいいかしら?
もう引き返さないわ。そもそも引き返す必要なんて私たちにはないわね
敵は不死身のフェニックス家の中でも有望視されている才児ライザー・フェニックスよ
さあ!消し飛ばしてあげましょう!」
「「「「「「はい!!」」」」」」
全員で返事をしたと同時に俺たちは駈け出した
後ろからアーシアの俺たちを応援する声も聞こえる
「ライザー・フェニックス、お前たちの魂は根こそぎ狩らせてもらおうか!」
総司がどっかの光子デッキ使いの言いそうなことを言っている
でも、その通りだな!待ってろ焼き鳥野郎!ぶっ倒してやるぜ!
Sideout
Side龍道 総司
俺たちは体育館の裏口から侵入を図った
すると白音が俺とイッセーに声をかける
「……気配が4つします。敵です」
原作より随分と話すようになったことを実感しながらも俺たちは戦闘準備をする
「そこにいるのは分かっているわよ、グレモリーの下僕さんたち!
あなた方がここに入り込むのを監視していたんだから」
そう声が聞こえると俺たちは堂々と壇上に足を進めた
チャイナドレスと双子とイッセーを倒したやつだ
チャイナドレスが『戦車』でそれ以外が『兵士』だ
「ブーステッド・ギア、スタンバイ
相棒、力を貸してくれよ?」
『勿論だ、俺もあの焼き鳥は気に入らないからな』
【Boost!!】
イッセーの声に応えたのは赤龍帝のドライグ
エルシャ師匠の扱きのおかげもあって既に話せる状態だ
「イッセー、お前はあの棍を使ってるやつを頼むぞ
自分を倒したやつなんだからしっかりリベンジしないとな
白音は『戦車』だな。『戦車』同士で戦うべきだろ
俺はとりあえずあの双子を殺る」
「ああ!」「分かりました!」
俺は双子の前に立ち白音は戦車の前に立つ
イッセーも自分を倒したやつの前に立つ
「さあ、まずは切れ味を確かめるとするか!」
俺は紅桜を鞘から抜いて構える
物凄い妖気を放っているが俺からすれば軽いものだ
「「解体しまーす♪」」
双子同時に俺に対して仕掛けてきた
誰だ!?こんな笑顔でそんなことを言うような子に育てる教育をしたのは!
親の顔が見てみたいぜ
「「鋼の逆鱗に〜♪触れたい奴はご自由に〜♪」」
おい待て!それは「機械竜 パワー・ツール」の前口上だ!歌にするな!
俺はふらふらと体を揺らしながらチェーンソーを避ける
「「当たらな〜い!?いい加減解体されてよ!解体されろ!!」」
今度はW化した双子の『兵士』
此奴らも遊戯王好きなのか?どうでもいいけど
「「バラバラバラバラ!私たちのファンサービスをことごとく拒否して!
何で私たちに気持ち良く解体させてくれないの?」」
双子がチェーンソーを床に押し当てながら俺の方に向かってくる
白音は最初の一撃で仙術を使い行動不能にしているし
イッセーの方も棍を軽く避けている
それを見て俺もそろそろ肩を付けようかなと思い刀を構えた
そして近寄ってくる二人の間を瞬動を使い通り抜ける
「これで決まりだ」
「「え?」」
双子が不思議そうな顔をした瞬間
「「キャアアアアアアアアアアアアアア!!」」
チェーンソーは切り刻まれ体中から血を吹き出した
そして倒れると共に
『ライザー・フェニックス様の「兵士」2名、戦闘不能!』
という声が聞こえて双子は消滅した
やっぱりこんなもんかという落胆の思いを抱きながらもイッセーの方を見る
いや、見てしまった
此処で白音のフォローが無かったら俺は後でレミリアにグングニルを食らわされ
ランカにきゅっとしてドカーンされてフランにレーヴァテインで斬られ
黒歌には仙術攻撃を食らわされていたところだった
「食らえ!俺の新必殺技!『洋服崩壊(ドレス・ブレイク)』ッ!」
イッセーが指を鳴らすとともに起きた異変に白音はいち早く気づき俺の眼を塞ぐ
「「イ、イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」
「総司兄さま、見てはいけません」
「分かってる。今の声で大体把握した
とりあえず俺は外に出るから後ろ向くまで塞いでおいてくれ」
「はい」
俺は白音に頼んで目を塞いでもらって後ろを向き脱出した
Sideout
Side兵藤 一誠
「食らえ!俺の新必殺技!『洋服崩壊(ドレス・ブレイク)』ッ!」
俺が指を鳴らすと同時に棍使いの子の服がはじけ飛ぶ
そう、下着すらも粉々だ!少々発育が足りないが素晴らしい裸体だ!
それにしても俺がこんなに強くなっているとは思わなかった
棍使いの子が俺に対して放つ棍による攻撃がゆっくりに見える
まさに「ゆっくりしていってね」とでも言ってるかのようだった
「「イ、イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」
体育館中に悲鳴が響き渡る
しゃがみ込んで大事なところを隠そうとする
俺はそれを見て悪役じみた笑い方をしながら大声で技の説明をした
「アハハハハハ!どうだ、見たか!これが俺の技だ!その名も『洋服破壊(ドレス・ブレイク)』!
俺は修行の休憩時間は常に脳内で女の子の服を消し飛ばすイメージだけを延々と、延々と妄想し続けたんだよ!
魔力の才能を、すべて女の子を裸にするためだけに使った」
そう、俺は無いと言っても過言でない魔力の才能をこの為だけに使い切った
総司は言った「イメージしろ!」と!俺はそのイメージをこの光景を見るがために使った
発動の条件は相手に手を触れること。その際にイメージで高まった魔力を相手へ流し込む
その結果がこれだ、とは言ってもエルシャさんに霊力というものを教えてもらったからそれでもできるけど
「最低!女の敵!ケダモノ!性欲の権化!」
棍使いの子が睨みながら俺を罵ってくる。その言葉、甘んじて受けよう
というかそういうのは俺にとってはご褒美です
「……汚らわしいです」
子猫ちゃんが遠くからそんなことを言ってくるが俺は目覚めたんだ
今の俺にとってはその言葉さえご褒美さ
そんな変態思考に落ちていっている時、耳に着けていた通信機器に音が入る
『イッセー、子猫。聞こえる?私よ』
「はい!俺も子猫ちゃんも無事です!総司はちょっとしたことで体育館の外に出てますが」
『それは結構。総司の方は準備できたの?』
『勿論ですよ。イッセーと白音が外に出次第目標を駆逐する!』
『分かったわ!例の作戦通りにお願いね!』
朱乃先輩の代わりに総司がやるのか!魔力温存って事か
俺は子猫ちゃんと視線で合図を送り合い、頷いた
ダッ!
俺たちは師匠から習った瞬動ってやつで体育館を脱出した
「逃げる気!此処は重要拠点なのに!」と言う驚きの声を無視して俺は脱出する
此処はチェスで言うところの『センター』。とても大切な物らしい
それだからこそ、意味がある!此処を囮にすることに!
俺たちが脱出した瞬間
「きゅっとしてドカーン!」
ドカーン!
体育館は木っ端微塵に爆発して姿を消していた
というか総司の今の声はなんだよ?
『ライザー・フェニックスさまの「兵士」一名、「戦車」一名、戦闘不能』
Sideout
Sideレミリア・スカーレット
『きゅっとしてドカーン!』
映像の中にフランとランカの真似をしながら体育館を爆発させる総司の姿があった
と言ってももうフランは出来ないんだけどね
「「あー!お兄さま、私の真似した!!」」
「違うわ妹様、あれは中で爆発魔法を発動させたからああなったのよ」
パチェが二人に説明してるけど二人とも妹様じゃ分かりにくいわよ
「「あたし/私の事はフラン/ランカでいいよパチュリー!」」
二人ともそう思ったのか同時に同じことを言う
それに対して頷いて答えるパチェ
「それよりも白音には感謝だにゃん
あそこで白音が止めてくれなかったらO☆HA☆NA☆SHIといけないところだったにゃん」
「そうね。グングニルを10発くらいお見舞いしなきゃいけないところだったわね」
「あたしもレーヴァテインで斬らないといけなかったかな」
「私もきゅっとしてドカーンするところだった」
本当に白音には助けられたわね
まあ、死んでも死なないような男だし問題ないでしょうけど
「それにしても流石総司さんですね
私よりも刀を振るスピードが速くなってるんじゃないでしょうか」
「妖夢、それは違うわよ
スピードは速いけど正確さがまだあなたの方が遥かに上よ
あなただったら正確にチェーンソーの根の部分だけを斬るでしょう?
彼はそれをしなかったんじゃなくて出来なかったからあんなふうに斬ったのよ」
亡霊のお姫様が総司にたいしてそんな判断をしているが確かにそのとおりね
総司はああ見えても結構自分の力に頼っているところがある
まだ若いからと言えばしょうがないけど技術は低いわ
だけれども私たち最上位の妖怪や神と戦えて勝てるのは紫と天司から受け継いだ才能のおかげ
本人もそれには気付いているから修行を止めたりはしていない
そして総司が強くなっている原因は総司の中にいる二匹の龍のおかげ
恐らくは総司の指導をしているのもきっと彼らでしょうね
「幽々子の言う事に私も賛成するわ」
母親にも言われてるわね
だけどその通りだからしょうがない
「幽々子?今は私の力で封鎖しているあれの事だけど総司に任せてもいいんじゃないかしら?
戦闘経験を積めると思うわ」
「あー、あれね
強いデュエリストでもある彼に任せるべきだからそれはいいかもしれないわ
あなたもそう思うでしょう?ドラゴネクロ」
『俺は食えれば何でもいい』
本当にこの二人は似ているわね
亡霊のお姫様と「冥界龍 ドラゴネクロ」の精霊であるドラゴネクロ
食いしん坊なところがそっくりね
それよりもあれってなんなの?
「あれってなんの事かしら?私も気になるのだけど教えてくれないかしら?」
「いいわよ。それはね…………よ」
「!?」
『その話は本当なのか?』
レッド・デーモンも紫の言った事実に驚いている
「ええ、本当よ
あなたなら原因の一人にはあったことがあるでしょう
一人と言うのはおかしいかしら決闘竜のレッド・デーモンさん?」
『その通りだな。あれは人なんて生易しいものじゃない
それに加えて、●●●なんてものまでいるならかなり厳しいんじゃないか?』
「大丈夫よ、そこは私が助っ人を呼んでおくわ」
助っ人ね、誰を呼ぶつもりかしら?
生半可なデュエリストじゃあ役に立たないわよ
「大丈夫よ、最高の助っ人を呼ぶからね
その助っ人も彼の力になってくれるはずよ
●●●をかつて一度倒した男よ。だから○○○は絶対に協力するはずだわ」
成程ね。そういうことなの
それならこの世界に2セットのあのカードが揃っている運命も頷けるわ
しかし、気になるわね
フランの時といい亡霊のお嬢さまの事といい運命が見れないなんて
その先の運命は見れるのにそこだけぽかりと穴が開いたように運命を見ることが出来ない
こんなことが何個もあるなんてね
しかもかなり先だけどそれがかなり長い時期に渡っているところがある
この先の運命は二つに分岐している
幻想郷が滅びる未来と続いていく未来
絶対に続いていく未来にこの分岐点の先をさせないといけないわね
そのためには私や総司と言った幻想郷の人物のレベルアップが必要不可欠
Sideout
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