ぬこの魔法生活 第20話
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 ◆ 第20話 摸擬戦 ◆

 

 

 どうも、先日のセラスさんの検査でまたフラグが立ったような気がするみぃです。

 そんなぬこは今、ご主人やユーノとジュエルシードの封印をしにやって来ていますよっと。

 

 まぁ、ぬこはご主人の盾的なことしかしないわけですが……ユーノが有能すぎて出番がない件について。

 こんなにサポートうまいなら最初からもっと働けよと思わなくもない。

 

 「ジュエルシードシリアル\、封印!」

 

 はい、終了ー。やっぱりぬこ働いてないね! NEETぬこ復活!

 

 (お疲れでしたー)

 「うん、みぃ君もね!」

 

 いや、申し訳ない。何もしてません。

 ぬこって必要なくね? 最近割りとよく思います。

 

 「ほらっ、みぃ君。ぼーっとしてないで帰るよー」

 (はーい、今行きますよっと)

 

 そろそろぬこに覚醒フラグとか立たないかしら、とか考えながらアースラへ帰還するぬこでした。

 

 

 

 で、ジュエルシードの封印の報告をしようとブリッジに来たんですが

 ものすごくニタニタしながらこっちを見てるクロノのウザさが半端ないです。

 

 (なんですか? その気持ち悪い顔……)

 「いや、別に? 僕の前であれだけの啖呵を切った奴がまったく役に立ってないからね。ちょっと笑ってしまったんだ、他意はないよ」

 (役に立ってないのはどこぞの黒いのも同じですけどね)

 「あはは、そうだねー」

 「エイミィっ!」

 

 なんか最初の件以来、やたらぬこに突っかかって来るクロノなのであった。

 ちっちぇなぁ。器とか諸々。

 

 (で、結局アースラの切り札(笑)さんは何が言いたいので?)

 「……どの程度戦力になるかも分からない奴を戦闘には連れて行けない。

 というわけで君には模擬戦をしてもらう」

 (パス1)

 「却下だっ!」

 

 というわけで、模擬戦をすることになったよ!

 

 

 

 ◆

 

 

 

 何でぬこはこんなとこにいるんだろう?

 目の前にはクロノ。ご主人や、他の人たちはこっちをモニターしています。

 なんか賭けとか始まってんですけど。お前ら働け。

 

 「さて、ようやくあのときの雪辱が晴らせるよ」

 (なんか超張り切ってんですけどー)

 

 さっき、こっそりリンディさんに聞いたところ、ぬこがクロノ少年の魔法を防いだのを見たエイミィさんが

 「あーあ、うちの切り札君は猫さんに負けちゃうんだぁ」とか何とかからかっていたせいでこんなことになったらしい。

 まぁた、あの人か! 愉快犯すぎるだろ!

 もうやだ、ギブアップとかできないのかしら?

 

 「みぃくーん! がんばってーー!!」

 (うおぉーーーッ!! 漲ってきたぜええええ!!)

 

 はんっ、ご主人の応援をもらって負けるわけにはいかないな!

 

 (地べたに這い蹲る準備はいいかよ)

 「吠えるなよ、弱く見えるぞ」

 (言ってろ、ヒューマン)

 

 なんかぬこのテンションがおかしい件について。

 でも、ご主人の応援で奮起しない奴がいるだろうか、いやいない!

 これが最高にハイ! って奴だぁ! 負ける気がしないよ!

 

 

 

 

 

 

 ・

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 ・

 ・

 

 とまぁ、こんな風に考えていた時期がぬこにもありました……

 

 ぬこはバリアを張って篭城状態であります。

 なんというか、一時のテンションに身を任せるもんじゃないね。

 対するクロノはなんか嬉々として魔法を放ってくる。ぬこのテンション下がりっぱなしである。

 

 「どうした! そんなものか!」

 (あー、うん、そうね。ぬこはこんなもんじゃないかなぁ)

 

 というか、ぬこはそもそも攻撃魔法なるものをユーノから全然習ってないんだな、コレが。

 まぁ、今のところクロノもぬこのバリア破れてないから千日手なんだけどね。

 とはいえ、魔力量的に向こうの方が有利なんで徐々に辛くなってきてはいる。

 

 「くそっ、堅いな。だが、コレならどうだ!」

 

 そう叫びながらバリアに一点集中で攻撃し始める。

 

 (無駄無駄ぁ〜)

 

 重ねているバリアの枚数を増やすぬこ。

 ふはは、その程度お見通しなんだな、コレが。

 

 「ふっ、それはどうか、な!」

 (むぁ? っと、危ない危ない)

 「ちっ、避けられたか、だがバリアは破ったぞ!」

 

 消費魔力的な問題で前方にしかバリアは重ねてないため、後ろから遠隔操作の魔法で破ったらしい。

 むぅ、やっぱ改良が必要かねぇ、このバリア。ご主人みたく、全方位で防げるようなものも必要かも。

 ランニングコストが割に合わないけど。

 

 さて、どうしましょうかねぇ。どうやらこのバリアの欠点も見破られたみたいだし?

 はぁ、攻撃魔法がないのにどうやって戦えっていうんだよ……やめてもいいかしら?

 ため息しか出てこないぬこに、ご主人からの声援が届く。

 

 「みぃくーん! がんばれーー!」

 

 ……そうだね、負けるにしてもこんなワンサイドゲームじゃあ、ご主人に顔向けできないよね!

 ぶっつけ本番でうまく使えるか分からんが、分の悪いかけは嫌いじゃないッ!

 

 (さって、そろそろ終わりにしましょうか?)

 「ふん、いいだろう。かかってこい!」

 (では、遠慮なく! 本邦初公開! 秘儀 ぬこビーム極大! ただしビームは口から出る)

 (何ぃっ?! だが、そんな直線的な攻撃で当てられると思うな!)

 

 あんぐりと口を開けてまして―――ぶっ放す! 

 しかし、回避しながらこっちへ向かって来るクロノ。

 ぬこ目掛けてS2Uを振りかぶる……だが、しかし。

 

 (残念無念また来週〜)

 「なっ、幻術魔法!」

 (こっちでした!)

 

 デコイに気を撮られた隙に、上からシールドを張ったまま突貫ですぜ!

 これなんて、シールドライガー? でも、ぬこに独創性を求めちゃいかんですよ!

 

 (この距離でぬこを止められるか! 撃ち貫くぜ!)

 「ぐぅ……ッ」

 

 そしてクロノの張ったバリアとぬこのバリアが接触し、周囲が光で包まれていった。

 

 

 ◆

 

 

 ――――知らない天j(ry

 

 はて、あれからどうなったんでしょう。

 バリア同士が接触した後の記憶がないのですが……?

 

 「おや、目が覚めたのかい?」

 (む? セラスさんか。何がどうなったのですか?)

 「ああ、覚えてないのか。

 君の最後の体当たりは結局防がれて、執務官殿が追撃する前に君は魔力が尽きて倒れた、という訳だ」

 (……そうですか、負けちゃいましたか…)

 「まぁ、気にすることはない。

 うちの切り札君相手に初心者の君があそこまで持ったんだ。胸を張ってもいいと思うよ?」

 (……)

 「それにね、余りなのは君を心配させるものではないよ? ずっと心配そうにそばにいたんだぞ?」

 (ん? おぉ、疲れて寝ちゃったわけですか……)

 

 ぬこの横には腕を枕にして寝ているご主人が。

 おおぅ、ちょっと目元に涙の跡が……うぅ、泣かせてしまったなぁ……

 

 「…んぅ……ふぁ…」

 

 どうやら目が覚めたようですね。

 

 「そのようだ。では、私は席を外すことにしよう」

 

 ごゆっくりーと言って出て行くセラスさん。

 セラスさんたまに空気読めるよね。

 

 「あ……私、寝ちゃってたんだ……」

 (おはようです、ご主人)

 「うん、おはよーって、みぃ君!? 大丈夫っ? 痛いところないっ?!」

 (あぁ、うん。大丈夫ですよー)

 「もうっ、もうっ、心配したんだからねっ!」

  (ごめんなさい。ご主人にいいとこ見せたかったんです……)

 

 そのままスーパーお説教タイムに突入したご主人であった。ちょっ、セラスさんカムバーック!

 

 「いい? ちゃーんと反省すること!」

 (ふぁい……)

 

 反省、超反省。

 ご主人怖いです。でも、無茶ばっかりしてって言うけどご主人も大概だと思うのはぬこだけじゃないと思うのです。 

 それを言うと説教が延長戦に入るんで黙ってますが。

 

 「さて、次はクロノ君の番なの。みぃ君はちゃんと休んでるんだよ?」

 

 どうやらそのままクロノのお説教に行ったようだ。

 クロノはご愁傷様である。一分間の黙祷!

 

 

 

 

 

 

 ・

 ・

 ・

 ・

 

 

 で、セラスさんの許可が下りてご主人たちのところに戻ったんだけど……何ぞコレ?

 

 「あら、お帰りなさい」

 (ただいま戻りました。で、コレはどういう状況なのですか?)

 「見ての通りなんだと思うけどねー」

 「そうね、見ての通りお説教されてるわ」

 

 目の前ではクロノが正座でご主人にお説教されている。正直ざまぁw

 

 「あはは、5つも年下の女の子に叱られるなんて、貴重な体験だねクロノ君!」

 「好きでやられてるわけじゃないっ!」

 「クロノくんっ! 聞いてるの!」

 「あ、はい、すいません」

 

 今明らかに、ご主人>>>越えられない壁>>>クロノという公式が成り立ったな。

 それよりも……

 

 (えっ、クロノって14歳?)

 「そうだよーやっぱり見えないよねー」

 「そこうるさいっ!」

 

 全然見えねぇ……ご主人とタメぐらいかと思ってたよ。

 一部のお姉さま方に需要がありそうだな。ちょっと性格が悪いけど。

 

 「そこがいいんじゃないかなー」

 (そうなのかー、心底どうでもいけど)

 「それより、さっきの模擬戦での結果を発表するけどいい?」

 (こんな状況でやろうとするエイミィさん、パネェ)

 「それほどでもないよー」

 (照れないでよ)

 

 というわけで、カオスな状況のまま結果が伝えられる。

 結果からいうと、ぬこは魔導師のランクでいうとCランク相当らしい。

 実際、使い魔とかにランクなんてあってないようなものらしいですけど、一般的な魔導師に当て嵌めたらしい。

 

 まぁ、攻撃手段がほとんどないんじゃしょうがないです。

 ただ、防御魔法だけに限ればA+はあるらしい。AAA+のクロノの魔法がある程度防げたから、だそうだ。

 いまいち、評価が分からんです。

 

 「まぁ、そういう訳で戦闘に参加するには十分だよ」

 (そうですか。まぁ、ぬこは基本ご主人への攻撃を防ぐくらいですかね)

 「そうだねーなのはちゃんやユーノ君とで組めばいい感じになるんじゃないかな?」

 

 攻撃のご主人、守りのぬこ、補助のユーノですか。

 ま、なんにせよぬこはご主人を守るだけなんだけどね。

 でも、今回のことでやっぱぬこの魔法には穴があるのがよく分かったからねぇ、後でユーノと相談だな!

 

 

 

 

 ふはは、ぬこが最強の盾と呼ばれる日も近いな!(多分来ることはない)

 

 

 

 ◆ あとがき ◆

 

 読了感謝です。

 という訳で、たまにはぬこも戦ってみますの巻。

 ちなみにぬこのランクとか適当です。

 実際のところ、評価基準とかどうなってんですかね、ランクって。

 

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コメント
>コスメントさん ありがとうございます。ぬこの半分はギャグでできておりますw(pluet)
ぬこのギャグが大好きです。(コスメント)
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ぬこ 憑依 なのは ほのぼの ネタ 原作知識なし 

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