IS学園にもう一人男を追加した 〜 71話
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投稿者SIDE

 

 

[北西]

シャルロット

「・・・街の人達は避難したみたいだね」

 

セシリア

「本当なんですの? この学園に接近する物体があるなんて・・・」

 

ダリル

「じゃなきゃ、生徒全員が配備させる訳ないだろ」

 

シャルロット

「それにしても、織斑先生が不在なんてどうしたんだろう?」

 

ダリル

「さぁな? 弟君も知らなそうだったし・・・」

 

 

 

[東]

フォルテ

「あ〜、やっと説教から解放されたッス・・・やっぱり、戦闘の方が気楽でいいッスよね?」

 

「え? あ、はい・・・」

 

フォルテ

「そんな緊張しなくていいッスよ」

 

(そんな事、言われても・・・)

 

 

 

[南]

一夏

「・・・」

 

「どうした、一夏?」

 

一夏

「いや、何でも・・・」

 

「?」

 

一夏

(さっきから、いくら呼びかけてもコウが反応しない。一体、何が・・・?)

 

真耶

『全員、聞こえていますか? 10分後にアンノウンと接触します。解析の結果、それが自律型ミサイルだと判明しました。その数2000機以上』

 

「2000、機・・・」

 

真耶

『威力はどれほどか分かりませんが、被害を出さないためにも全力をあげてください。自衛隊も駆けつけてくれます。いいですか!? ・なた達は・・だ子供・す。決し・無・・[ブツッ!]・・・』

 

「通信が・・・」

 

一夏

「来たぞ!」

 

地平線の彼方から青黒い飛来物が何十機も飛んでくる姿を視界で捉える。

 

一夏

「まずは第一波、か・・・」

 

 

 

 

 

 

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楯無SIDE

 

 

楯無

「ぐふっ・・・」

 

スコール

「はぁ、はぁ・・・しぶとい人」

 

楯無

「わ、悪かった、わね・・・やっぱり、こんなところで、死にたくないの・・・」

 

スコール

「あなたからそんな言葉が聞けるなんて意外・・・だけど、そうよね。死にたくないもんね・・・私だって」

 

楯無

「?」

 

スコール

「でもね。私が一番傍に居てほしかった人がいない世界なんて・・・私を守ってほしかった人が居ない世界なんて、嫌! だから、私はどんな手を使ってでも壊す! 私の大切な人を殺した世界を!」」

 

楯無

「・・・まるで、子供ね」

 

スコール

「何ですって?」

 

楯無

「結局、テロリストって自分勝手なんだよね。本当子供みたい」

 

スコール

「・・・っ!」

 

楯無

「ごふっ・・・!」

 

スコール

「子供で結構。自分勝手で結構・・・だけど、幸せなあなたに言われたくない!!」

 

そうね。私は幸せ・・・。一夏君や箒ちゃん達を弄るのは楽しいし、簪ちゃんとも仲直り出来たし、たぶん一番充実した時間だと思う。だけどね・・・

 

楯無

「その輪に"彼"がいないなんて、我慢出来ないのっ!!」

 

スコール

「っ!?」

 

蒼光りした閃光がスコールを吹き飛ばす。

 

スコール

「セカンド、シフト・・・」

 

ビリビリと私を取り巻く蒼い電流。その閃光が薄赤い明かりで照らされていた室内を月明るく満たされる。月明かりは絶え間なく発光している中、『ミステリアス・レイディ』の新たな姿が露になる。

『蒼流旋』の槍が扇状の背部ユニットに七本突き刺さっており、腰には2本の蛇腹剣『ラスティー・ネイル』の刃が巻きついている。

 

楯無

「感情に任せて戦うのは隠密として失格だけど・・・壊させてもらうわよ、あなたの思い」

 

そう言った私の右目を覆っていた装甲眼が"赤く"光った。

 

 

 

 

 

 

 

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本音SIDE

 

 

W

「かえ、せ・・・!」

 

低空飛行で森を飛び続ける私の背から、水のカッターが襲い掛かる。

 

本音

「わわっ!」

 

何で、私が『白鬣犬(ハイエナ)』を扱って逃げているのか。さっきから呼びかけているハナちゃんは何故、反応がないのか。私はどうして機械目の子に追われて・・・

 

W

「あめ・・・かえ、せ」

 

私の手に持っている飴が原因だった。でも・・・

 

本音

「い〜や〜だぁ〜!!」

 

お腹がペコペコの私にとって、この飴は貴重なもの。それに、あの子に失礼だけど、不気味なんだもん・・・片目、機械だし・・・

そう言っている間にも、襲い掛かっていくる機械目の子に肩を押し付けられて、今にも飴を奪い取ろうとしている。

 

本音

「だめだってぇ!!」

 

W

「駄目、じゃ・・・ない!」

 

本音

「だめなの〜!」

 

私が叫ぶと、無意識に背部ユニットから鎖が飛び出した。

 

W

「っ!?」

 

その鎖は私と相手の間に入って、私の身を守ってくれるように取り巻き始める。それでも、相手は諦めようとせずに突っ込んできたため、手にISブレードを展開。獅苑君との特訓でとても馴染んでいる感覚がある。

 

W

「っ!」

 

本音

「かっとばせぇ、かっとばせぇ、かっとばー、せぇっ!!」

 

タイミングを合わせて振るった一撃。だけど、逆に相手によってはタイミングを合わせやすい攻撃でもある。

 

W

「っ・・・」

 

ひらりと横に飛び、私の後ろに回る相手のIS・・・だけど、その足元に

 

[ガシャンッ!]

 

W

「・・・ぇ?」

 

トラバサミが両足を拘束して振りかぶりすぎたISブレードが相手のこめかみ辺りを殴る。殴られた相手はトラバサミの拘束を解くほど空遠くへ飛ばされ、浜辺に落下し海の方まで滑っていった。

 

本音

「ふぅ・・・・・・ん? あれ? あれぇ?」

 

さっきまで持っていた飴玉の袋がない・・・

 

W

[パクッ・・・コロコロ]

 

本音

「あぁーーーっ!!!」

 

食べてた・・・食べられた・・・食べたかった・・・お腹空いた・・・空いた、空いた空いた空いたっ!!

 

本音

「ぅぅぅぅぅうううううっ! 『ウロボロス・[モデル]ドラゴン』!」

 

[ドドドドドドドドッ!!! バンッ!!]

 

W

「っ!?」

 

地鳴りとともに、砂浜から飛び出す鎖で構成された龍。その龍の口が相手を噛み付いて空に舞う。

 

本音

「『ドライブ・スパナ』!」

 

龍に噛み付かれた相手を追って、名の通り"薄金色"スパナを身動き出来ない相手に噛み付いている鎖の隙間に突き刺して、地面に降り立つ。龍はそのまま海に飛び込んで、私はスパナの形をしたリモコンのボタンを押す。その瞬間、『ドライブ。スパナ』に内蔵された爆弾が発動してボーンと海に水柱が立った。

 

本音

「食べ物の恨みは怖いんよぉ、もう〜!」

 

 

 

 

 

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千冬SIDE

 

 

千冬

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

私の視界に私が吐いた息切れの白い息が映る。凍った室内。凍らせられた右腕。粉々に砕かれた『雪片"秋霜(しゅうそう)"』。そして・・・

 

獅苑?

『・・・』

 

淀んだ金色の瞳。

 

千冬

(エネルギー切れで『暮桜』はもう限界。第三形態を"保てる"時間ももうない・・・)

「万事休すか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白い少女

『行かなきゃ!』

 

一夏

「えっ!?」

 

今・・・あの時に会った女の子の声が・・・

 

「一夏! 今は目の前の事に集中しろ!」

 

箒は2本の刀を振るい、自律型ミサイルのAICの展開範囲に気をつけながら斬りまくる。

 

「くそっ! AICとは厄介な・・・」

 

一夏

「箒・・・悪いけど、ここは頼む!」

 

「お、おい! どこに行く!?」

 

一夏

「行かないといけないんだ!」

 

「一夏ぁ!!」

 

箒には悪いけど、俺には行かなきゃいけない・・・いや、行かずにはいられない。何かある。何か不吉な事が・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「2人だけでも抑えるのが大変なのに、こんな時にどこに行く気だ、アイツは!?」

 

「なら、手助けしましょうか?」

 

「え・・・?」

 

箒が声がした上空を向いた瞬間、銀色の光がミサイルのAICを貫いて破壊していく。

 

「あ、あなたは、林間学校の時の・・・」

 

ナターシャ

「はーい、ナターシャ。ファイルスよ。以後、御見知りおきを」

 

上空に居たのは、永久凍結されていたはずの『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』を纏ったナターシャだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-5ページ-

投稿者SIDE

 

 

そして、また別の戦いが始まろうとしていた・・・

 

 

 

マドカ

「・・・来るか。織斑一夏」

 

まずは貴様から消してやる・・・

 

 

 

R

「う〜ん、ここには誰も来ないのかぁ・・・暇だな〜」

 

ラウラ

「まるで、掃除をサボる時に言う台詞だな。リリヤ准尉・・・」

 

R

「え・・・?」

 

 

 

B

「・・・誰も来ねぇ」

説明
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インフィニット・ストラトス 朝霧獅苑 のほほんさん 

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