IS 二性の転生者は天才の義妹 十話 |
どうも、結渡です。
小学校も卒業して、今日から中学生です。
言い忘れてましたが私、二年前にとある人に弟子入りしました。
その人の伝で、もう一人にも教えてもらってるんですが。
片方には刀、片方には剣やナイフを教えてもらってます。
そういえば、師匠たちが、「もう教えることなくなったから、卒業試験やるわ。暇な時でいいから連絡しろ」って言ってたっけ。
卒業か。たった二年で卒業って、早いな。
まあ、あの二人の流派ってフリーダムだからしかたないか。
まあ、師匠の話はまた今度にして、余談は終わり、入学式に行きますか。
さて、制服着て。
カチャ
やっぱり、この中学の制服のスカートは可愛いな〜……ってこら〜。
「お姉ちゃん、何で女子の制服になってんの!?」
僕は怒った仕草をします。
あまり怒ってないけど。
だって、お姉ちゃんの悪戯にいちいち怒ってたら、ストレスで体壊れるわ。
「イヤー、可愛いかなって、似合ってるから大丈ブイ」
「はぁ、まったく。似合ってるのは当たり前だけど、制服どこにやったの?」
僕は呆れ半分といったところで、聞きます。
「ごめんなさい、捨てちゃいました。てへ」
捨てたって、お金の無駄遣いじゃないか。
「じゃあ、僕は何を着ていけばいいのかな?」
「えーと、あ!それ着てけば?」
「はぁ、まったく。そんなことしたら、ただでさえ男とし認識されてないのに、完全に女の子だと思われるでしょ。別に良いけど」
本当、幼児体型に女の子みたいな顔なんだから。下手したら、幼稚園児だと思われる。まあ、買い物行ったら安くしてくるれるから良いけど。
この間商店街に行ったらおばちゃんに、「まあまあ、小学生さんがお買い物なんて、えらいわねぇ」って言われたんだよ。まあ、別に褒められたから良いけど。
「別に良いなら、それでいいよね」
そうだね。
ここでなんだかんだ言っても制服は、帰ってこないし。
今更気にしても、どうにかできるものじゃないし。
というか、まったく同じなのに、篠ノ之結歌って気づかれないから、女子の制服でいこうかな。
「うん。今日はこれで行くけど、制服買っといてよ」
「うん、わかった」
「女子のじゃないからね」
「えっ、わっ、わかってるよ、ば、バカにしてるのかな。あははは」
わかってんのかな、不安だ。
「じゃあ行ってくる……って、大変もうこんな時間」
「(小学校から口調変えるの頑張ってるらしいけど、まったく変わってないなー)」
どうしよう、一夏たちは先行っただろうから大丈夫。
仕方ない、詩音流歩行術でも使うかな。
「お姉ちゃん行ってきます」
「いってらっしゃい〜」
まず、ワープ装置起動。
そして、設定完了。
ポチ
転送完了
さっきまでいた機械的な所から、普通の家に変わる。
「ヤバいな〜、入学式で遅刻とかないよな」
そういいながら家の廊下を走る。
靴はいてドアを開ける。
ガチャ
どうしようあと五分、私の足だと学校までは六分。
師匠には簡単にはバレないだろうし、歩行術の速歩でも使うかな。
あれ使えば四分ぐらいで着くでしょ。
そうと決まれば早速。
私は詩音流初級歩行術、速歩を使って走る。
速歩は独特のステップを使って走る初級技なのだが、案外速く、疲れないので、覚えれば意外と役に立つのだ。
「!?」
「うお!」
どん
角を曲がると、目の前に男の人がいてぶつかってしまう。
いきなりは止まれないのは、速歩の短所だな。
「キャ」
「うわ!」
いった〜。
「大丈夫か?」
「あっ、はい、大丈夫です。私急いでるんで、すいませんでした」
いっそげ〜って、あの人の制服、うちのじゃなかったっけ?
「おい、ちょっと」
何か言ってた気がしたが、今は無視だ。
初日から遅刻したら、夢の生徒会に入れないよ。
入学式はギリギリセーフでした。
今は各自自分達のクラスへ向かってます。
私のクラスは……一夏と一緒だね。
おっと、着いた、さて、指定された席に座りますか。
うーん、一夏とは離れちゃってますね。
「おっ、席はここか。ん?おい、小学生はって、あー、あんたさっきの女の子!」
うるさいなー、それと小学生ではないし、女の子ではないって、さっきの?
「ああ、さっきの。ごめんなさい、さっきは急いでて」
「いいって、あっ、それよりこれ、落としてたぞ」
えっ、あっ、本当だハンカチなかった。
意外と優しい人だな。
「ありがとう」
「おう、ってそんなことより、小学生がなんでこんなところにいるんだ?飛び級なんてないし」
優しいけど失礼な人ですね。
「私はここの生徒で、年はちゃんと十二歳なの、ほら」
そう言って私は、生徒手帳を見せる。
「ほ、ほんとだ」
「ついでに言うけど、私は男なの」
「嘘つけ、生徒手帳には女って書いてあるぞ」
「はぁ、うちの姉の仕業です」
「そ、そうか。苦労してるんだな」
苦労なんてレベルじゃないけどね。
「それにしても、どう見ても男じゃないだろ」
「そう思えないなら、女と思ってても良いですけど」
「おう、一応男って事は覚えとくわ。そういえば、俺は名前言ってなかったな」
あー、忘れてた。
「俺は五反田弾ってんだ、よろしくな」
「よろしくです」
「そんな、かしこまんなくて良いんだぜ。同い年なんだし」
かしこまってたかな?自覚無いんだけど。まあ、してるんだろう。
「それもそうだね。じゃあ、よろしくね、弾君」
「おう、よろしくな。やっぱり、そっちの方が東雲に似合ってて、可愛いぜ」
「ありがと。それと、東雲じゃ言いにくいから、名前で良いよ」
「そうか、じゃあ、結歌て呼ばせてもらうぜ」
は?結歌?
おかしいと思った私は、生徒手帳を見る。
すると、名前が東雲結歌になっており、性別も女になっていた。
「はぁ、中学三年間を女として過ごせと。まったく、あのバカ姉は」
「それって大丈夫なのか?」
「まあ、大丈夫ですよ。一人から誤解を受ける以外は」
「そうか、まあ、ドンマイ」
はぁ、鈴ちゃんになんて言うか、困ります。
ポッパー
『さようなら』
「よう、結渡?俺たち皆同じクラスだぜ」
「本当!やったね」
久しぶりだな〜皆と同じクラス……てか、一回もないじゃん。
「おい、結歌こいつらは?」
ああ、紹介しなきゃ。
「えっと、この男の子は、織斑一夏君で、こっちは、佐藤優斗、こっちの女子は、夜長桃華でこっちは凰鈴音、皆わたしの友達だよ」
「へー、俺は、五反田弾だ、よろしくな」
「おう、よろしく」
「よろしくね」
「よろしく」
「よろしく」
ふう、紹介終了。
「て言うか、結渡は何で女子の制服なの?さらに名前まで変えて。まさか本当は女の子?てか、似合ってるわね」
「ありがと。これは、姉の仕業だよ」
「あの人ならやりそうだな」
「本当、あんたのお姉ちゃんって、どんな人なのよ」
天災です。
あ、弾くんが、話についていけてない。
「あー、結渡の姉さんは、ことあるごとに悪戯してきて、しかも、悪戯のレベルがはんぱないんだ」
「ははは、そりゃー大変だな」
まったくだ。勘弁してほしい。
「で、今回はどんな悪戯?制服替えただけじゃないでしょ?」
「うん。今回は戸籍から生徒手帳まで全部のデータで、私の性別が女に変えられた」
「マジかよ」
「今回は大胆な悪戯だね」
「どう聞いても、悪戯ってレベルじゃないでしょ!」
「そうだぜ、こんなのが悪戯って」
まあ、普通の人からしたらありえないレベルだな。
「じゃあ、どうすんだ?」
「三年間、女として通うしかないでしょ」
「いや、それだめでしょ。あんたは一応男なんだから」
「姉の発明を使う」
「あんたの姉はなんなのよ、まったく」
まったく、厄日だ。
あーあ、水着とかも買い替えなきゃな。
こうして、女として学校に通うことになったのでした。
説明 | ||
東雲結渡くんの、戸籍が改変されました |
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