ストライクウィッチーズの世界へ〜(とある傭兵と戦闘機)最終話 |
RMの機体から放たれた燃料気化誘導弾は、明らかに直撃していた
大型の空母でも普通は一撃で轟沈する代物だが
「何でだよ・・・」
私の目の前にある空母、もといネウロイはほとんど無傷の状態で残っていた
ミーナ「フィリアさん、アレの解析が終わったわ」
ミーナ中佐がこっちに来た
「結果は?」
美緒「あれはウォーロックと融合した赤城だ」
ミーナ「ウォーロックに取り込まれた結果、ウォーロックを核として赤城がネウロイ化
さらに再生能力が数段強化されてるみたい」
何だそのチートは
「それじゃあどうすればいいんですか?」
ミーナ「内部から直接ウォーロックを攻撃するしかないみたいなの」
え?、あの中に突入しろと?
芳佳「私が行きます!!」
その役目に名乗りを上げたのは芳佳だった
リーネ「私も行きます!!」
ペリーヌ「内部なら私も分かります」
これで突入部隊は三人という事になった
ミーナ「分かりました、各隊員に通達します」
ミーナ中佐が他のメンバーに指示を出す
ミーナ「宮藤さん達突入隊の道を作ってください!!」
一同「了解!!」
散開して空母に攻撃を仕掛ける・・・だが
トゥルーデ「っ!?なんて再生速度だ!!」
魔法弾を撃ったところは白く砕けるのだが
それはほんの数秒で元どうりになってしまう
エーリカ「シュトゥルム!!」
ハルトマンさんが艦の対空機銃を抉るが、それもほんの数十秒で再生する
ラリー「食らいやがれッ!!」
ラリーが機銃を撃つが、魔法弾ではない為再生がすぐに追いつく
「何か無いのか!!」
頭をフル回転させて打開策を考える
自分のライフルは威力不足で、リーネの装甲ライフルは内部での戦闘用に温存させなくてはならず
サーニャのロケット弾は残弾数を考えて火力負けする
戦闘機のミサイルに魔法力でも付加できればなぁ・・・
「・・・待てよ?、もし普通弾に魔法力を付加する事が出来るなら」
私のライフルの威力強化も魔法力付加によるものである
ならば同じ事がミサイルに出来るハズ
強化できる特性が同じものだとすれば
あの戦略兵器で大きな隙を作る事が出来るはず
「TL!!」
TL「何だ」
「戦略ミサイルを使える?」
それにはTLのホーネットに装備してある戦略兵装が一番いい
TL「使えるけど司令のアンロックが必要だ!!」
「分かった、司令!!」
司令「話は聞いていた、MK5の安全装置を解除 以後のコントロールは搭乗者に任せる いいな?」
話がわかる司令で良かった
「オーケー。それじゃあTL、私がいいと言ったら撃って」
そのままTLの機体の下にさげてある黒いミサイルに触れる
TL「了解・・・って何やってんだアンタ!!」
そう、このまま発射されれば間違いなくバックブラストを浴びる事になるのだが
「いいから・・・魔法力を集中・・・」
そのまま魔法力をありったけミサイルに流し込む
「うっ・・・」
若干のめまいがするがそれも気にせずに流し込む
ミサイルが魔法力を十分に溜め込んだ所で私はミサイルから手を放し
「今だ!!」
TLに合図を送る
TL「了解、MK5 FOX3!!」
離れると同時にミサイルがハードポイントから切り離される
バシュゥゥゥゥッ
ロケットエンジン点火
ミサイルは白い煙をひいて空母に向かい
「全機、空母から離れて!!」
MK5着弾まで三十秒ほど
普通のミサイルより遅いが、レシプロ機よりははるかに速い
一同「了解!!」
返事と共に全員空母から離れていく
司令「MK5、弾着まで5・4・3・2・1・・・インパクトッ」
今度は空母の右舷へミサイルが直撃し
ズドォォォォン
その周囲が赤い爆風で覆われて船体を隠す
芳佳「凄い・・・」
フレアブレス、まさしくそれはその名にふさわしい威力をもってこの場にいる者に恐怖を植えつける
そして煙が消えてその中にはやはり空母の姿
だがその空母の船体は大きく抉られており、魔法力付加のお陰で再生を阻害してるみたいだ
「今だ!!芳佳!!」
すかさずその隙をついて指示を出す
芳佳「はいっ!!」
芳佳達突入隊がその抉られた部分から進入していく
「あとは頼んだよ・・・芳佳」
私の意識はそこで途切れた
ミーナ視点
あれから宮藤さん達が突入してコアを破壊
ネウロイ化した赤城は完全に消滅した
その後ガリア上空のネウロイの巣の消滅を確認した
「ガリア上空のネウロイの巣の完全消滅を確認」
だが私はふと、空が静かになった事に気がついた
周りを見回してみるが、どこにも彼女達の姿がない
坂本「・・・静かだな」
美緒も気がついた時には彼女達がいなくなっていたと言う
芳佳「あれ?フィリアちゃん達は?」
坂本「・・・消えたよ」
芳佳「え?なんでですか!?」
坂本「もともとアイツ等はこっちの世界の人間じゃないからな・・・帰ったんだろう」
「そうね・・・でも」
彼女達のお陰でネウロイは倒せた
記録には残らないだろうけども、彼女達は私達の大切な仲間だ
「任務完了、ストライクウィッチーズ 全機帰還します!!」
ガリア上空の巣は消え去った。これで私達は正式に解散する事になるだろう・・・だけど
いつかまた会える
そんな感じがする
「またいつか、会いましょう・・・円卓の鬼神」
私は果てしなく蒼く広がる空につぶやく
フィリア視点
それから目を覚ませば私はイーグルのコックピットに乗ったままヴァレー基地の滑走路にいた
周りを見回しても、そこは私達が元々いた場所という事がわかる
「そうか・・・あれは夢だったんだな・・・」
そう思ってコックピットから出てから空を見上げる
ガシャッ
足元で何かが落ちた
「ん?・・・これは・・・」
それはボルトアクション式の銃で、付けてある銃剣は溶けて半分になっていた
そうか・・・あれは夢じゃないんだな・・・
「みんな・・・元気にしてるかな?」
ヘルメットを脱いで空を見上げる
「でもまた会える・・・そんな気がするんだよな」
この基地は年中雪が降り積もっているのだが、今は雪が降っておらず
空は呆れるほど蒼く透き通っていた
だが一週間後
円卓の鬼神は再び行方不明になった
そして舞台は三十年後の世界へと移行する
再び世界の英雄は空を翔る
三十年後、元の世界はISという兵器の搭乗で揺れ動いていた
説明 | ||
アニメ第一期で締めくくり だが彼女の戦いは終わらない |
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ストライクウィッチーズ 戦闘機 傭兵 | ||
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