【アカ→カイ】閉ざした鳥籠 |
説明 | ||
「お願い」 悲しげな声でその小鳥が囁く 「お願い、アカ。ここから出して」 必死に願うその言葉は失笑しか呼ばない。 誰が出してやるものか。 扉を開けたら、その鳥はすぐに飛んでいってしまうから。『あいつ』の所に。 すん、と小さくなく声が聞こえる。それでも扉は開けない。 「アカは、僕の事嫌いになったの?だからこんな事するの?」 愛しているよ。もう一人の『オレ』。 だから、許せなかった。 ずっと傍にいるはずの『半身』を奪われた憎しみ。 「なぁ、カイト?そんなに『あいつ』が好きか?オレよりも?」 「……アカ?」 答えは聞かない。 一度恋をしたら止まらない。止められない。 それは、自分が一番良くわかっているから。 だから。 「アカ、お願い……出して」 自分にはもう、こうするしかなかったのだ。 診断メーカーで『片方が籠に閉じ込められているアカカイの絵を描きます』と言うのが出てきて、妄想した結果。 ずっと一緒だと思ってたカイトがいつのまにか他の人に取られていて、でも渡したくなくて。 だからカイトの意志を無視するとわかっていて閉じこめたアカイトの話。 カイトがどれだけその人の事を好きか言っているけれど、でも簡単に渡せるほど物分かりが良いわけでもないし、優しくもない。 そして大事なカイトをいつのまにか取られてしまった、という自分の落ち度にも物凄い腹が立っているんです。 産まれた頃から一緒で、カイトも自分の事が一番に好きだと信じて疑わなかった。 けれどカイトの好きは家族への好きで、恋人への好きとは違う。 それに気付かなかった訳じゃないし、その『好き』を『愛してる』に変えられると思ってた。そうなるように努力もしてた。 だからこそ、その想いが届かずに他の人に持って行かれてしまった現実が酷く辛い。 カイトが恋人を想って泣くたびに胸は痛むけれど、でも傍にいて欲しくて閉じこめる。 大事なカイトを泣かせているのが自分だと言う事に憤りは感じるけれど、でも離れる辛さにはまだ耐えられない。 うちのアカイトは理性だけが大人で、感情は子供。 だから頭ではわかっていても感情がついて行かなくて、その狭間で苦しむタイプです。 ちなみにカイトの相手は限定してませんが、脳内ではテッドでした(笑) 絶対に敵わない相手に横恋慕するのが今一番の萌なのです。 ……ごめんアカイト。 |
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