僕と君とやり直したい出来事と 第七問 
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―Fクラス―

 

 

明久「ただいま〜」

秀吉「おお、お帰りなのじゃ明久。テストの手応えはどんな感じだったかの?」

明久「・・・聞かないでくれないかな」

秀吉「その様子じゃと、あまり解けなかったみたいじゃのう・・・」

 

僕だってできる限りは頑張ったんだよ?

 

明久「・・・はぁ」

 

とりあえず、休むために席―――は清涼祭で来るお客さんが座るので飲茶を作る厨房へと向かう。

 

明久「・・・ん?ねぇ秀吉?」

秀吉「なんじゃ?」

明久「そういえば、ムッツリーニはどうしたの?」

 

さっきからムッツリーニの姿が見えないことに気づく。

 

秀吉「え、っとじゃな」

 

ん?なんか様子がおかしい?

 

秀吉「・・・」チョイチョイ

明久「その指は?」

秀吉「見てみたらわかる・・・」

 

一体どうしたんだろ?

そっと、用意されたテーブルの後ろを見る・・・。

 

ムッツリーニ「・・・」ピクピク

明久「ムッツリーニ!?っ―――!一体何が!!」

 

――まさか!

 

明久「まさか雄二が食べた”アレ”を―――!!」

秀吉「いや・・・それは違うぞい。それは―――」

姫路「あっ、吉井君戻ってきたんですね」

美波「あれ?坂本はどうしたの?」

明久「姫路さんに美波?雄二なら今、霧島さんに追いかけら―――!?」ブシュ

秀吉「大丈夫か明久!?」

 

ちゃ、チャイナドレスだと――!

ムッツリーニ、君はこれにやられたのかい!?

 

明久「だ、大丈夫だよ。なんとか・・・ねっ!?」ブシャァァ

姫路・美波「「吉井君/アキ!?」」

 

いつの間にきみも着替えたんだい秀吉!?

・・・でも。

 

明久「神様・・・ありがとうございました。これで僕も安らかに―――」パタン

秀吉「待つのじゃ明久!?逝ってはならぬぞ!?」

 

・・・。

そういえば、何か秀吉のチャイナドレスって見たことなかったっけ?

 

明久「っしょっと!遊びはここまでにしてと・・・。おーい、ムッツリーニ?起きて起きて」ペシペシ

ムッツリーニ「・・・う」

明久「おはようムッツ『ふっ・・・』―――」

 

・・・何か嫌な予感。

 

明久「ムッツリーニ?」

ムッツリーニ「・・・なんの問題もない。―――あの川を渡ればいいんだろ?」

 

あっ、なんかデジャヴ・・・。

じゃない!悪い予感的中じゃないか!?

 

明久「ムッツリーニィィ!?」

 

どうしよう!今回は出血多量が原因だ―――!

 

明久「―――!!」

 

そうだ!確かムッツリーニは――!

 

明久「秀吉!ムッツリーニのカバンの中に輸血パックがあるはずだから取って!!」

秀吉「しょ、承知した!!」

ムッツリーニ「六万だと?バカを言え。普通渡し賃は六文と相場が決まってる―――」

姫路「大丈夫ですか?」

 

近づかないで!僕まで君達やられちゃうから!?

 

秀吉「明久これを!!」

明久「ありがとう秀よ―――し」ポタポタ

 

堪えるんだ僕・・・。

ここで堪えなきゃムッツリーニと本当に逝ってしまうぞ!

 

ムッツリーニ「・・・だから何度言わす?普通渡し賃は六文だと――はっ!?ここは―――」

明久「よかったぁ〜」

秀吉「大丈夫かのムッツリーニ?」

ムッツリーニ「・・・さっきまで俺は川にいたはず」

明久「その川を渡っちゃったら帰って来れなくなってたよ?」

ムッツリーニ「・・・!?まさかあの川は!?」

 

言うまでもない――が言っておこう。

 

明久「雄二が渡りかけた――あの、三途の川さ」

ムッツリーニ「・・・助かった」ガシッ

明久「無事でなによりだよ」ガシッ

 

お互い握手を交わす―――。

 

明久「・・・よし、雄二以外揃ったところで―――皆、準備はいい?」

全員「「「「「もちろん(じゃ)!」」」」」

明久「皆!今回は本気で清涼祭に取り組むんだ!理由は各自に伝わっているはずだからね!!」

全員(姫路以外)「「「「「おおー!!!」」」」」

姫路「?あの、美波ちゃん?清涼祭で何かあるんですか?」

美波「えっ!?あー・・・そうね」チラッ

 

そういえば、姫路さんには僕達が事情を知ってる事を内緒にしてたんだっけ?

うーん、美波からもヘルプのアイコンタクトがだされてるけど――どうしよう?

 

明久「・・・!姫路さん?」

姫路「なんですか吉井君?」

明久「今回の清涼祭はね?僕達はAクラスと競ってるんだよ」

姫路「えっ!そうだったんですか?」

明久「あははは。そうなんだよ―――」

 

こんな感じでいいかな?

まあ、理由を聞かれたらそれまでと思うけど・・・。

 

姫路「そういうことでしたら、私も頑張りますね―――」

明久「うん。頑張っ『厨房で』姫路はホールで頑張ってね!?」

姫路「?」

 

姫路さんが出す飲茶は危険すぎて人に食べさせられないんだよ・・・。

『ガラッ』・・・ん?

 

雄二「ゼェハァゼェハァ・・・。や、やっと逃げきれたぜ」

明久「あっ、お帰り雄二」

雄二「ったく、翔子め・・・。まあ、いい―――野郎ども!もう少しで客もやって来るだろう!今回はお前らが頼りだ!!ぜってぇ成功させるぞ!!」

全員「「「「「おっしゃー!!」」」」」

 

・・・本当にこのクラスっていいよね。

誰かのためにこうして協力してくれるんだから。

 

Fモブ「今回は姫路さんのためだからな」ヒソヒソ

Fモブ「ああ、もうこれが野郎だったら―――」ヒソヒソ

 

さっきの思ったことはなしにしよう・・・

 

明久「・・・でも」

 

本当にこのクラスって楽しいよね。

 

明久「・・・よしっ!僕も頑張るぞ!!」

雄二「さあ全員定位置に着け!!」

全員「「「「「おう!!」」」」」

 

皆は―――大丈夫!

 

雄二「さて、明久。お前も覚悟はできてるな?」

明久「もちろんだよ雄二」ニカッ

雄二「うっし、Fクラス!清涼祭の始まりだ!!」

全員「「「「「おおー!!!!!」」」」」

 

そして、僕達の姫路さんの転校を賭けた清涼祭の幕が開けた!!

 

 

 

 

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バカとテストと召喚獣・吉井明久・坂本雄二・過去 学園 

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