僕と君とやり直したい出来事と 第八問 
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―Fクラス―

 

 

・・・静まり返った教室。

 

明久「ねえ雄二?」

雄二「・・・ああ」

 

さっきまでは、ウェイトレス目当て?の客がたくさん来てくれていたというのに・・・。

 

秀吉「すっかりお客が減ったのう」

姫路「おかしいですね・・・。今はお昼時のはずなんですが」

 

いきなりお客さんが減るなんておかしすぎるッ!!

 

雄二「これは明らかに、あの常夏コンビの仕業だ」

明久「やっぱりそうだよね」ニコッ

 

そう・・・これは召喚大会の第一試合が終わり教室に帰ってきた時の事である。

 

 

―回想―

 

 

明久『一回戦はなんとか勝てたね』

雄二『ああ、なんとかだがな。・・・まさか、一回戦からBクラス相手とは思わなかった』

明久『でも、驚きだよ。雄二があんなに点数とれてるなんてね』

雄二『・・・あのなぁ、驚いたのはこっちだぞ?なんで勉強していないはずのお前がCクラス並みの点数とれてるんだっつうの』

 

その点は僕も驚いた・・・。

 

明久『あははは―――。運がよかったのかな?』ガラッ

雄二『数学は運だけじゃ無理だろ・・・。まあいい、店の様子も見なきゃなん『お、ここにいいのがあんじゃねぇか』って、おい!?そこのソフトモヒカン!坊主!!そのサンプルは食っちゃ・・・!?』

??・??『『ふむふむ、表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ・・・。甘すぎず辛すぎる味わいがとっても―――ンごぱっ!?』』バタン

 

ヤバい!?

 

明久『ムッツリーニ!!』

ムッツリーニ『・・・』ササッ

明久『310チャージ!』

ムッツリーニ『・・・300、了解!』ピッピッ

 

よしっこれで・・・!!

 

ムッツリーニ『・・・3、2、1』ピッ

 

『パリパリパリパリッ!!』・・・。

 

??・??『『アババババババー!!』』バリバリバリッ

明久『ふぅ・・・』

雄二『手慣れたもんだな・・・』

ムッツリーニ『・・・いつも死線をさまよっているから』

 

さすが姫路さんの胡麻だんごだ・・・。

きっと、このソフトモヒカン&坊主君は一時的走馬灯を見たにちがいない・・・。

 

??『・・・』プスプス

??『・・・はっ!?なんだここの料理は・・・!!』

??『しゃれになんねぇぞコラァ!!』

??『こんな店営業できなくしてやる!!』

 

んな!?

 

明久『勝手に見本のサンプルを食べたのがいけないんじゃないですか!!』

??『ウッセェ!とりあえずここの責任者をだしゴホッ!?』ボカンッ

雄二『私がここの責任者でございますが・・・。なにかご不満でもありましたでしょうか?』

??『あ―・・・。今、俺のダチが殴り飛ばされたんだが・・・』

雄二『それはわたくしの―――パンチから始まる交渉術でございます』

 

パンチから始まるってことは一体次はどんな交渉術が待ち受けてるというんだ!?

 

??『ふざけん―――ゴホォ!?』ドカン

雄二『そして、蹴りで繋げる交渉術でございます』

??『いつつ・・・なっ!?』

雄二『最後にプロレス技で締める交渉術が残っておりますが―――聞くまでもねぇな!!』ガシッ

??『無抵抗なやつにそんな大技をすゴハァァ!?』

雄二『これにて交渉終了だ』

美波『しっかり固めてるわね・・・』

明久『・・・うん』

 

で、確か・・・。

 

??『覚えてろよォ!!』

 

プロレス技で気絶した坊主をソフトモヒカンの人が連れてどこかに消えたんだよね。

そのあと、あの二人の名前を聞いて常村と夏川―――合わせて『常夏コンビ』ってね。

って、そんなことはどうでもいい!!

 

 

―現在―

 

 

明久「どうするの雄二!?このままじゃ――」

雄二「まあ落ち着け明久。今、ムッツリーニが常夏コンビの居場所を探って―――」

??「あっ、バカなお兄ちゃーん!」ゴス

明久「ごほっ!?」

 

鳩尾に頭突き・・・?

 

美波「葉月!?」

 

美波の妹の葉月ちゃんか!

 

明久「久しぶりだね葉月ちゃん」ニコッ

葉月「はい!お久しぶりですバカなお兄ちゃん!」

秀吉「葉月ちゃん?どうしてここへきたのじゃ?」

葉月「葉月もお手伝いしたくてここに来たです!」

 

優しいなぁ・・・でも。

 

明久「ごめんね葉月ちゃん・・・。今、ある理由でお手伝いしてもらうほど忙しくないんだ」

葉月「ある理由ですか?・・・もしかして、あの噂のことですか?」

雄二「!!なんか知ってるのかチビッコ?」

葉月「葉月はチビッコじゃないです!」

雄二「おっと、すまんすまん。で、葉月?その噂っていうのはどこで聞いた?」

葉月「えーっと、確かキレイなお姉さんたちがいっぱいいたところです!」

 

・・・よし。

 

明久「行こう雄二!」

雄二「行くぞ明久!」

 

キレイなお姉さんを見にっ!!

 

秀吉「あやつらの目的が変わっていた気がするんじゃが・・・」

 

 

―Aクラス―

 

 

雄二「・・・」ガクガク

明久「どうしたのさ雄二?」

雄二「ここだけは・・・ここだけは勘弁してくれ!」

明久「まったく、ここまで来ちゃったんだからはいろうよ・・・ね?」グッ

雄二「うっ・・・」ズルズル

 

そんなに霧島さんと近づきたくないのか・・・。

 

??「いらっしゃいませ・・・あら、吉井君じゃない」

明久「やあ、木下さん」

優子「以外なお客さんね」

明久「そんなに以外かな?」

雄二「・・・」キョロキョロ

優子「あの、坂本君は一体何してるのかしら?」

明久「えっとね?それは―――」

霧島「・・・お帰りなさいませご主人様」

雄二「翔子!?」バッ

 

あっ、見つかった。

 

霧島「・・・今夜は帰らせません―――ダーリン♪」

雄二「今帰っていいか・・・」

優子「そっか、こういうことだったのね」

明久「そういうこと。それにしても・・・」

霧島「・・・これが特別メニューでございます」

雄二「な、なんだこれは・・・?」

霧島「・・・当店(わたし)のオススメメニュー。お早めに御選び下さい」

雄二「選べるかッ!」バシッ

 

いつも通りのこの光景・・・面白い、かな?

っていうか、どんなメニューだったのだろうか?

 

明久「・・・そうだ!僕たちはこんな事をしに来たんじゃない!木下さん!!」

優子「どうしたの?」

明久「ここで、Fクラスを悪く言って評判を落としてるお客さん居なかった!?」

優子「・・・あっ、さっきまでいたわよ?Fクラスが―――って、また来た。あの人達よ」

明久「やっぱり―――」

 

あの二人か!!

 

常村「やっぱりここはいいなァ!」

夏川「ああ!あのFクラスとは比べ物にならないな!」

 

常夏コンビめ・・・!

 

明久「来たよ雄二!」

雄二「予想通りだな・・・」

明久「どうする?このまま殴り込むの?」

雄二「待て、今殴りかかったら俺達の評判―――Fクラスの評判が今以上に下がっちまう」

明久「じゃあどうするのさ」

雄二「まあ落ち着け。ちゃんと作戦は考えてある――翔子」

 

ん?ここで霧島さんを呼ぶって何を考えてるんだ?

 

霧島「・・・なに?」

雄二「余ってるメイド服を貸してくれないか?」

 

メイド服?

 

霧島「・・・わかった」プチプチ

明久「・・・!?」ブシャアァァ

雄二「待て翔子!?俺は余ってるメイド服を貸せと言ったんだ!誰もお前の着ているメイド服が欲しいんなんて言ってんじゃねぇ!!」

 

少し見えてるよ?てか刺激が強いんじゃないかな?

ムッツリーニを連れてこなくてよかった・・・。

 

優子「ほら、坂本君?これでいいかしら?」

雄二「ん?おう、サンキュー木下の姉さん」

優子「・・・まさかとは思うけど、着る気じゃないでしょうね?」

雄二「もちろん”俺は”着ないぜ?着るのは―――」

 

あははは・・・まさか。

 

明久「僕なの!?」

雄二「あとは、任せたぜ」

秀吉「それでは、メイクをしに行くぞい」

明久「いつの間に秀吉が!?って、なんでそんなにやる気満々なのさぁ!?」

 

 

―数十分後―

 

 

明久「最悪だ・・・」

秀吉「別にいいではないか。人間誰だって一度はメイド服を着るもんじゃ」

 

・・・それは絶対に嘘だ。

 

霧島「・・・すごく似合ってる」

優子「吉井君って、本当に男の子?」

明久「どうしよう・・・。僕もうお婿にいけない気がする・・・」

 

っ・・・!これも全部、あの常夏コンビのせいだ!

こらしめてやる!!

 

明久「・・・行ってくるよ」

雄二「おう」

 

僕は常夏コンビの元へと歩きだす。

 

常村「ん?なんだ?」

夏川「お、結構可愛いじゃん。なに?俺らになんか―――」

明久「くたばれェ!!!」ガシッ

夏川「ぐふぉ!?」ドゴッ

 

ちっ・・・浅いか。

 

常村「て、テメェはFクラスのごふぉ!?」バキッ

雄二「公衆の面前でハレンチ行為とはいい度胸だな」

常村「俺達はそんな事一切してなかっただろうが!?」

雄二「ウソつくんじゃねぇ!そっちの坊主がウェイトレスの胸を揉みしだいていただろうが!!」

 

とりあえず、ブラをくっつけとこかな?―――瞬間接着剤で。

 

明久(メイド)「きゃー、この人変態ですー!!」

夏川「な、なんだこれは!?とれねぇ!」モニュモニュ

雄二「ほら、揉みしだいているだろ」

常村「かなり違うだろうが!?・・・ちっ、ここじゃ部が悪いか。行くぞ夏川!」ダッ

明久「あっ!逃げたよ雄二!!」

 

早く追いかけなくちゃ!!

 

雄二「・・・ま、こんなもんでいいだろ」

明久「へっ?」

雄二「翔子」

霧島「・・・わかってる。また来たら報告する」

雄二「サンキュー翔子。さて、俺らも帰るぞ」

明久「う、うん・・・。あ、メイド服は明日洗って返すね」

優子「わかったわ。それじゃあね」

 

 

―Fクラス―

 

 

明久「で、追わなかった理由はなんなのさ」

雄二「・・・追ったって逃げられるのが落ちだからな」

明久「なんでわかるのさ?」

雄二「・・・勘だ」

明久「そっか、勘か。あははは―――は?」

 

勘・・・?

 

明久「え〜!?勘って!?」

雄二「まあいいじゃないか。どうせあいつらを引っ捕らえたところで、評判は元には戻らない―――」

明久「でも雄二―――」

雄二「だから、召喚大会であいつらをボコボコにしてやるんだ」

 

えっ?

 

明久「常夏コンビも参加してるの?」

雄二「ああ、だから俺達Fクラスがあのコンビを倒す―――決勝戦でな」

明久「どうして決勝戦なのさ」

雄二「待ってろ、絶対に常夏コンビは決勝まで勝ち残ってくるからな」

 

・・・?

 

雄二「だから、俺達はメインである姫路と島田のペアをベストで戦えるように―――勝たなくちゃいけない。わかったな?」

明久「うん・・・」

雄二「それじゃそろそろ二回戦だ。準備しておけ?Fクラスを優勝させるためにな」

明久「OK雄二!」

 

こうして、僕たちは二回戦へ向けて準備をした。

 

 

 

 

 

 

 

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バカとテストと召喚獣・吉井明久・坂本雄二・過去 学園 

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