東方迅竜録
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戦争

 

 

それは俺が前にいた世界でもあったことだ

 

何かを求めて戦い、殺し合う

 

前世ではその戦いが日常茶飯事だった

俺もその戦いに参加していた

 

何度も誰かを殺した

 

国に帰ると英雄とか最強とかそんな感じで言われたりしたが

結果やっていることは人殺しと変わりない

 

話がそれたな

 

だが

どんな時代になっても戦争はあるってことを俺は今知った

それがたとえ奪う物が違えどだ

 

 

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 「八坂神奈子?」

 

そうあれは俺が人間になれるようになって一ヶ月後ぐらいだった

 

 「うん、そうだよ」

 

八坂神奈子

彼女はどうやら神様でほかの地域では色々な神様に戦いをふっかけて信仰を手に入れているそうなのだ。ちなみに信仰とはその神様が生きるために必要なものらしいのだ。

ちなみに俺はどうかは、わからない。(だって、チートキャラっぽいもん)

 

 「それで?」

 「うん。近々こっちに来るらしいんだ」

 

 「で、どうするの?」

 

 「さすがに何もせず信仰を渡せないからね!」

 

そして諏訪子は縁側に上り手を腰に当て

威張るように言う

 

 「戦争だよ!」

 

 「さいですか」

 

 

 

 

 

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どうやら本気で戦争をするらしい

 

いや、俺らだけで聞いたところの大軍勢を抑えるなんて無理ですから

って、言ったらどうやら俺らだけじゃないそうだ。ほかの神様を呼ぶらしい。そしてなぜかをそれを諏訪子が取り締まっているのだ。そう今知ったのだが諏訪子はかなり高位の神様だったのだ!!いや、こんなチビッ子がかなり強い神様とか信じられない

 

 「それでどうするんだ?」

 

 「うん、まず敵の戦略を知りたいんだけど」

 

 「なら私が一言」

 

そしてどっかの神様が立ち上がった

その神様は言った、かなりの大部分が八坂神奈子に取られていると。

そしてその部分から手下の神様を考えると

 

 「これぐらいですね」

 

そいつがはじき出した数は異常だった

その場にいたやつ全員が驚いた

 

 「無理だな」

 

俺はこの場にいるやつ全員の気持ちを代弁した

 

 「いや、なんとかなるはずだ!こちらには洩矢諏訪子様がいるのだぞ!」

 

 「それでも無理だ。諏訪子が強くてもこれほどまでに数の差がついていると無理がある」

 

反論してきた奴は悔しそうに唇を噛み締め座り込む

 

 「だがそれはもし相手がその軍勢をもっていたらの話だ」

 

俺はそのまま歩き前の方へと出る

そのまま和紙に簡易な地図を書く

そして相手の駐屯地と思われる場所に丸をつける

 

 「ここから俺らがいる場所まで来るには何日かかる?」

 

 「え〜と。約十四日ぐらいです」

 

地図を見る

多分このまま相手は直進してこちらに向かってくるだろう

しかも二週間の余裕があるならば……

 

 「偵察に行こう」

 

いきなりに発言に周りが驚く

 

 「あの………偵察とは?」

 

 

 

 

 

 

 「―――――は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

先程の人たちは偵察の意味がわからなかったらしい

いや、それ以前にその行動自体が存在していなかったのだ

どうやら真正面から当たって砕けるつもりだったらしい(ってか、それしかない)

古い戦い方だ

 

ちなみに偵察には賛成が圧倒的に多かった

どうやら皆本気で勝ちに行きたいらしい。この気持ちはいいことだ。戦力だけではなく気持ちまで負けてしまってはダメだ。

ちなみにこの偵察は俺が行うことになった。と言うか、((経験者|・・・))が俺しかいないのだ。他にも役に立ちたいとか言い出した優しい人もいたのだが連れて行くとただの足でまといになるだろう。ってことで俺単独で行うことになった。

 

この偵察行動は三回に分けて行われることになった

一回目は敵の大まかな戦力、行動や進路や陣形だ。どうやらその八坂神奈子は脳筋ではないらしい。優れた策士でもあるらしい。

二回目は敵の軍勢の詳細だ。例えばこの指揮官はどんな人物だとか、能力だとかそのようなことだ。これはとある妖怪を連れて行くつもりだ。どうやら相手の考えを読めるそうだ。

三回目は今までの情報を元にして。何をもっと知る必要があるものを調べることだ

 

ちなみに一回目の偵察の決行日は三日後だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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三日後

 

 

 

俺は草履の紐を固く縛り軽く準備運動をする

 

 「迅さん。これを」

 

小さな河童が前に出てきて、

そう言って俺に包を渡してきた

 

 「ん?これは」

 

包をあけるとそこには黒い羽織ものや服があった

 

 「これは我々河童がこの三日間をかけて作った特性の羽織です。これを来ているだけである程度の妖力などの気や気配を遮断できます。役に立つと思います」

 

これは

良いな。まったく((前|・))のときと一緒じゃないか

 

 「ありがとう。使わせてもらうよ」

 

俺はそれを受け取る

 

 「あとこれを渡しておくよ」

 

そして諏訪子からは刀を貰う

 

 「これは……」

 

見ただけでその剣がすごい事がわかる(怪しい御札だらけ)

いや、数々の武器を見ていると武器のすごさがわかるのだが、まさにそれだ

 

 「この刀はね、昔は活躍した剣なんだけどね、危険すぎて封印したの。でももう暴走しないと思うから唯の剣だよ。あと武器はあった方が心強いでしょ?」

 

 「ああ、ありがとう」

 

これは本当にありがたい

でも諏訪子これは今でも唯の剣じゃないよ

これは化物だ。でも俺みたいな同種の化物にはお似合いだな

 

 「それともう一つ渡す物があるよ」

 

まだあるのか

荷物がありすぎると大変なのだが

 

 「大丈夫、軽いものだから」

 

そう言い見送りの群衆をかき分けて出てきたのは華香だった

肩で息をしている。またこの子も何か持っている。まぁ、小さいな

落ち着いた後彼女は俺の顔を見て小包を差し出してきた

俺は素直に受け取り中身を見る

 

中には綺麗な黒色の鞘の短刀が入っていた

 

 「わ、私の巫女の力を込めて打った刀です。諏訪子様が渡された刀よりかわ頼りないと思いますが使ってください。せめてお守りがわりに……」

 

 「ありがとう」

 

手を頭の上に置きなでてやる

 

 「それじゃあ行ってくるよ」

 

俺は色々な神様や人や獣に見送られて行く

よし久々に感覚を取り戻しながら行きますか

 

 

 

 

 

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ここで思う方がいるかもしれない

 

敵の駐屯地までの距離は長いのだ

当然そこに行くまでの時間は相当かかる

 

普通の人や神様だったら無理ではないだろう

だが大きなタイムロスがある

 

そこで俺だ

いや正確的には俺の能力だ

 

この世界には能力とかそんな感じでどっかのアニメや漫画みたいな物があるらしい。ちなみに諏訪子も持っている。坤を創造する程度の能力だそうだ、なんだか難しそうだ

 

そして俺の能力だ

俺の能力は速度を操る程度の能力だ

(まったくもって程度じゃないな)

これで俺は歩行速度や、走行速度、飛行速度を格段に上げるのだ

もちろんほかの速度も上げることができる

 

ちなみに道中までは飛び飛行速度を上げてある程度敵の駐屯地まで近づく

その後地上に降りて走行速度を上げ走る

 

俺は羽織ものを羽ばたかせながら走る

そして足でブレーキをかけ止まる

 

どうやら敵の駐屯地はこの下だそうだ

丁度今俺が立っている場所から見下ろせる感じになっている

草履をもう一回しばり羽織ものをちゃんと着る

こうみるとただの黒い和服に黒い俺の羽がついているだけだな

あ、最初はただの羽織ものだったから味っけがないと思って、自分の真っ黒の羽を付けたのだ

 

 「よし行くか」

 

ひとまずその場から飛び降りる

 

 

俺が考えている偵察の三つのルールがある

 

其の一、敵に見つからない

其の一、交戦をなるべく避ける

其の一、やむを得ない場合は騒がれる前に抹殺

 

まぁ、至極当たり前のことだ

 

駐屯地の中に入るとテントだらけである

だが時間が時間なのでほとんど灯りが消えている

これは絶好の機会だ

でも油断大敵、俺は地面の影が動くのを見て咄嗟にテントの影に隠れる

 

やはり兵士だ

装備はどうやらただの一般の下級の兵士っぽい

革の鎧と槍を持っている

 

やばい

位置的にバレる。

俺は左手を鞘に当て右手を柄におく

そして構える、来るなら来い

 

だがおかしいこの距離だ

気づかないはずがない

そしてとうとう俺の目の前に到達した

だが俺の存在に気づかずそのまま通り過ぎていった

 

まさか、この羽衣のおかげか?

 

ってかそれしかないな

河童よ、お前ステルス迷彩並みにすごいだろコレ

 

 「何考えてんだ、進もう」

 

 

 

 

 

 

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とりあえず目指すは奥の方にある普通のテントより少し派手なテントだ

 

そして俺は今そのテントの目の前にいる

中は真っ暗だ。灯は消えている

ってことは中には誰もいないか、寝ているかどちらかだ

 

ゆっくりと入口の布を上げて中を見る

俺の目では暗くても一応ある程度見えるようになっている

ゆっくりとテントの中に入っていく、短刀だけ抜いておく

 

やはり中には誰もいないようだ

 

テント広いな

これはかなり司令官とかのレベルのテントじゃないのか?

 

どうやら当たりのようだ

奥に大きな木の板の上に紙などが散らばっている

それを舐めるように見ていく

どうやら計画書や陣形の説明書や企画書のようだ

 

これが目的のものだな

 

俺はこれをまとめて空だったカバンの様なものに詰める

これはなんだ?報告書か?わからん、入れておくか

こっちは侵攻の予定図か。これは必要だ

こんな感じで適当に必要だと思ったものは入れていく

 

こんなもんでいいか

そう思ったときだった。足音が聞こえてきたのだ

しかもこちらのテントに向かって

 

ヤバイ!

そう思った、どこに隠れる?

いや、向かい撃つか?相手の実力もわかってないのにやるのは馬鹿だ

くそ、どうする!?

ふとひらめく、そうか

俺はその場で大きく飛びテントの天井の硬い枠組みにつかまり登る

 

それを終えたと同時に人が入ってきた

俺はそれを上から見ている感じになる

どうやら女性のようだ、一応覚えておこう。この部屋に入ってきたということはこの部屋を使っている程位が高いと言うところだ。

紫色の髪………赤色の服………そしてにじみ出るカリスマ(キリット

ふざけている場合ではないな

 

 「…………」

 

ずっと彼女は書類が散らばった机を見ている

やばいバレる!

 

俺は軽い身のこなしで彼女の背後に飛び降り

こちらに気づく前に急所を叩き気絶させる

案の定体はバタッと倒れるところだったが音が出ないように受け止める

そしてゆっくりとベッドっぽい所に持っていき寝かせる

 

 「よし、これでオッケーだ」

 

俺はすぐ来た道を走って戻り

尾行がないことも一応確認しておく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 「迅!」

 

 「迅さん!!」

 

 「お?」

 

俺はあの後即効で神社に向かってダッシュして帰ってきたのだが

どうやら皆待ってくれていたそうだ

 

 「一晩で帰って来られてよかったよ」

 

 「いや、能力を使ったらこんなもんだよ」

 

みなさんの手厚い歓迎を受け

他の神様にもみくちゃにされる

 

 「って、おいあの軍師ちゃんはどこだ?」

 

 「せめて名前で読んでください」

 

すまんな

今更名前なんですかって聞けないんだよ

 

 「これが計画書とかその他モロモロだ」

 

カバンごと渡す

中身を確認しながら言う

 

 「これは、いいですね。完璧です!!これである程度敵の事をしれますよ!!」

 

 「よし、頼んだぞ」

 

これで

第一回目の偵察が終わった

 

 

次は四日後だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
東方の世界に転生したらナルガクルガになっていた!?第四話
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