ジンSide

はい、どうも〜。前回に引き続きジンで〜す。えっ、キャラが違うって？もう、そんなの知ったこっちゃねーです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・さて、着物を着たツッコミどころ満載なキキがやってきました。

「あれ？キキさん。お買い物ですか？」

「ん？　いんや。前に頼んどいた服を取りに着ただけ」

ちとせがキキに気づき声を掛けたらキキはそう返した。服ってお前・・・、その持ってる荷物も服だろ？どんだけの量頼んでんだよ。と、俺が呆れながら見ていたら

「お前らも大変だな〜」

と、俺たちの方に歩いてきた。

「ああ、長くてかなわん」

「まあ、しょうがないけどな」

リオンと俺はキキに返事をした。

「あははは。しかし、女の買い物ってやつはどこの世界も長いもんなんだな。俺なんてこれ等を回収するのに一時間もかかってないぞ」

「そうなのか。ところで、その大量の荷物はなんなんだ？」

俺が戸惑い気味に聞くと

「あー、前に買い物に来たときに頼んでおいた服とか履物だな。この店で回収する服は最後だけど」

キキは説明してくれた後、店主に話かけて店の奥に入って行ってしまった。

「・・・・・やつの服。アクアヴェイルの物に似ているな」

「ん？あー、そうなんだ」

リオンがキキの服を見て呟いた。そういえば、あの町って和風だったな。懐かしいなぁ、デスティニーとデスティニー２。そんなことより、どうやってリオンを武器屋に連れて行くか考えなければ。うーん

「じゃあ、これとこれ。それにあっちのやつもお願いするわ。ちとせ、他にはもうないわよね？」

「はい、大丈夫です。ルイズさんのおかげで今日はいい買い物が出来ました。ありがとうございます」

「別にお礼を言われることじゃないわよ。私の方こそ服について色々教えてもらったし」

「別にたいした事じゃありませんよ」

俺が悩んでる間にちとせとルイズが買い物を終えたらしく談笑しながら大量の荷物を持ってきた。お前らもどんだけ買ってんだよ。

「さて、この後どうしましょうか？」

「う〜ん。お昼も近いし、ご飯食べに行こうと思うんだけど、ちとせもどう？」

「いいんですか？」

「ええ、もちろん」

やっべ、二人がもうこの後の計画立て始めてる。早めに何とかしないと。しかしどうすれば！？

「んじゃあ、俺たちも同伴していいか？」

と、俺が悩んでいたら後ろからキキが声をかけて来た。何を勝手に話を進めてるんだと思いながら振り向いたら、

「どうした。そんなバカを見るような顔をして？」

Fateのアサシンの格好をしたキキがいた。いや、お前・・・・・なんでアサシン？山門でも守るのか？

「変か？」

「いや、変ではないけど・・・・・ねぇ」

俺が言いごもっていると

「まぁ、気にするな。で、さっきの話しいいか？」

キキがそう言ってお昼のことをルイズに聞いた。

「別にかまわないけど、『たち』って？あなた一人じゃない。他の人たちは？」

「ああ、ちょっと待ってろ」

キキはそう言って店の外に出て、

「こいつらもだ」

再度入ってきたら、後ろにタバサとキュルケを連れて来た。

「なあっ！？　キュルケ！　あんたなんでここにいんのよ！」

「べつにルイズには関係ないじゃない。私はただダーリンに会いに来ただけだしね」

キュルケはそう言いながらリオンに近づく。

「ちょっと！　リオンに近づくんじゃないわよ！」

「うるさいわよルイズ。ねぇダーリン？　ちゃんとしたもの買ってもらった？　ルイズのことだから自分の物ばっかり買い物してたんじゃない？」

「う゛・・・そ、そんな訳無いじゃない。」

キュルケの問いにルイズは目を逸らしながら答えた。おいおい。

「はぁ、まったく。くだらない」

リオンは呆れた表情で大きなため息をついた。俺も同じ気持ちだよ。

　キキSide

「なあ、この後武器屋行こうと思うんだが、リオンもどうだ？」

服屋でのゴタゴタの後、なんやかんだと言いながらも皆で昼食を取りに近くの店に入った。それからそれぞれ昼食を取り、今はデザードを食べている。そんな中、とりあえずリオンを駄目もとで誘ってみた。

「そうだな。剣の手入れ道具が欲しいと思っていたし。付き合わせてもらおう」

「わかった」

意外と簡単に話しに乗ってくれた。さて、他の皆はどうするのか？

「あ、俺もちょっと見にいきたいから行く」

「私も面白そうなので付いて行っていいですか？」

ジンとちとせは付いて来るらしい。

「ダーリンが行くなら私も行く」

「行く」

「ちょっと、勝手に話を進めないでよ！私も行くからね」

はい、キュルケ、タバサ、ルイズも同行と。最終的に皆行くんじゃん。・・・・・・これ、俺が言わなくても武器屋に行ったんじゃないか？むー、なんか無駄なことしたな。そしてデザードも食べ終え、武器屋に移動。

「えっと、確か・・・・・ここらへん・・・・・・・あ、在った。」

剣の形をした看板が下がっているボロい店、いやー、ろくなもんなさそうだなぁ。店の中に入って周りを見るとボロい鎧が幾つか有り、槍や剣もあるにはあるんだが少々錆びてたり、雑にまとめてあったりと、もう武器屋として駄目過ぎるだろって感じだ。

そんな店の奥、パイプをくわえた五十ほどの親父が俺たちを胡散臭げに見ていたが貴族だとわかったのかパイプを口から放し、ドスの利いた声で

「旦那。貴族の旦那。うちはまっとうな商売してまさあ。お上に目をつけられるようなことなんか、これっぽちもありませんや」

と言ってきた。俺としてはこの店のどこがまっとうなのかまったくわからない。

「客よ」

ルイズが腕を組んで店主に言う

「こりゃおったまげた。貴族様が剣を！おったまげた！」

「どうして？」

と店主の戯言をルイズが聞くが、俺はそんなこと無視して店内の武器を物色する。ホント、ろくなもんがない。とりあえず、デルフを見つけようと樽に入っている剣を調べる。反対側ではジンもデルフを探しているのか樽を漁っていた。

ぶっちゃけ俺の住んでた世界に転生者がいたおかげで見分けがついていたが、やっぱりジンもチート転生者だ。アイツとは交友関係を深めておくべきだろうか？・・・・・・まぁいいや、そのうち必要になったら仲良くなるだろう。

さて、他の奴らは・・・・、キュルケとタバサは暇そうにしていた。まあそうだろうな。

ルイズとリオンは、一体どんなやり取りがあったのか分からんが例の駄剣を紹介された。ただし、リオンが店主に駄剣の欠点やらなんやらを言い、店主も青い顔をしながら小さくなっていく。そして、

「だーっはははははは、おい兄ちゃん！オメェーなかなかいい目してんじゃねぇか」

そんな声が俺の漁っていた隣の樽から聞こえた。とりあえず、ソレを樽から出す。

「おお、あんちゃんサンキューな。・・・・お、あんちゃんもなかなかの腕だな！」

と、ソイツはけたたましく話し始めた。流石デルフリンガー、俺の事すぐに理解しやがった。自分の事は忘れてるくせに。

「やいデル公！　オメェは黙っとけ！すいませんお客様」

「うっせー！　俺は今すっげー機嫌良いんだ！　久々にこんな腕の立つ奴らに出会えたんだからよ。少しは話しさせろや」

デルフが喋るが持ってる方としてはガチガチと鍔（？）が動いてとてもウザッたい。

「・・・インテリジェンスソード」

「え、これがあの？」

タバサがそう呟くとキュルケは物珍しそうにデルフを見る。

「そうでさ。意思を持つ魔剣、インテリジェンスソードでさ。いったい、どこの魔術師が始めたんでしょうかね、剣を喋らすなんて・・・・・。とにかく、そいつはやたらと口は悪いわ、客に喧嘩売るわで閉口してまして・・・」

「はっ！　あんな節穴野郎共なんか客でもなんでもねぇよ。そんなことより、兄ちゃん俺を買え。あんちゃんでもいいけどよ。な、いいだろ？」

おお、自分を売り込み始めた。で、リオンは・・・

「断る。お前みたいなうるさい奴は結構だ」

あ、やっぱりね。しかし、俺も要らないんだよなぁ。でも、持ってたほうが役にたつことも有りそうなんだがここはとりあえず

「俺もどっちかって言うと要らないんだよなぁ」

と言っておこう。

「そんなこと言うなよ。俺、役に立つぜ。な、な、いいだろ？頼むよー」

デルフがぎゃあぎゃあと騒ぐが俺は取り合わない。どうせ、なんやかんやで手に入るんだろ？だったら俺が一々何かする必要もないよな。