SAO〜黒を冠する戦士たち〜 第四十六技 背負うもの、想い繋がる
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第四十六技 背負うもの、想い繋がる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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キリトSide

 

俺は自分の命を奪おうとした男が、自分の大切な人の手によって殺されるかもしれない場面にいる。

 

だが俺は見惚れている。

 

俺の大切な人が、アスナが人を殺すかもしれないというのに彼女の美しさに魅入ってしまっている。

 

それと同時に彼女はいくら人殺しが相手でも、殺さないと思っている部分もある。

 

そして、その時は訪れた…。

 

 

 

クラディールの必死の命乞いで手を止めたアスナ。

 

だが、俺の中には二つの思いが渦巻いている。

 

―――なにかが起きる前に奴を殺せ、アスナ。

 

―――やめろ、アスナ。君が手を汚す必要は無い。

 

この二つの感情がぶつかり合っている。そして、俺の本心は後者だ…。

 

その役目を背負うのは((俺だけ|・・・))、((俺達だけ|・・・・))でいいと考える。

 

彼女の手が血で汚れる必要なんてないのだから。そしてアスナは…、

 

「………もう二度と…、わたし達にはかかわらないで…」

 

そう言って剣を下した。

 

俺はホッとした。彼女が誰かを殺す事がなくてよかった。

 

だが俺はそれを見逃さなかった。

 

クラディールは、奴は側にある大剣をとった。

 

「あめぇんだよーーーーー!!!」

 

「キャアッ!」

 

アスナは自身がもつ細剣を奴に弾き飛ばされてしまった。

 

俺は体の不快感や疲労を無視して、毒が抜けきらぬうちに二本の愛剣を掴み駆け出した。

 

「死ねやぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

奴が大剣を振り下ろしきる前にアスナと奴の間に入り込んだ。

 

自らの力の限りを剣に込めて、一気に振り抜いた。

 

―――バキャンッ!

 

―――ザシュッ!

 

「ガハッ!?!?」

 

『エリュシデータ』は大剣を砕き、『ダークリパルサー』は奴の体を貫いた。

 

クラディールのHPバーが一気に減り、0になった。

 

奴は俺の耳元でアスナにも聞こえるようにこう言った。

 

「人殺し野郎が………」

 

それに対して俺は表情を変えずに、アスナには聞こえない声で奴に言った。

 

「……我、狩りし者を狩る者、『((狩人の剣士|セイバー))』((也|なり))」

 

俺の言った事に奴は表情を絶望のものへと変えてから、もう一度俺に言った。

 

「おまえは…人殺し以上に………殺人鬼だ………」

 

そう言い残して奴は消滅していった。

 

「………そんなことは百も承知だ」

 

俺は力が抜けるのを感じて座り込んだ。

 

 

 

「キリトくん!」

 

アスナが座り込んだ俺に抱きついてきた。

 

「すまない、心配かけたな………アスナ?」

 

アスナの体は震えていた。俺の体に縋りつくようにして。

 

「ごめん、ね……、わたしの…せいだね………」

 

アスナは声を震わせて言った。

 

そんなことはない。君の、アスナのせいではない。

 

「わた、し…、もう…キリ、ト…くんには……あわない…」

 

「アスナ…」

 

アスナは責めているのだ。

 

自分の厄介ごとに俺を巻き込んだと、そう考えて。

 

「ほんとに…、ごめ…っんむ!?」

 

俺はそれ以上アスナに言葉を発せられないようにする為、彼女の唇を自分の唇で塞いだ。

 

「ん……んむ…」

 

「んむ、ん…はん……んちゅ…/////////」

 

唇を合わせるだけのものだが、それでも少し強引に重ね続ける。

 

「…ん、はっ…、キ、キリト、く…ん/////////」

 

アスナは目をトロンとさせて俺を上目づかいで見上げてくる。

 

「アスナ…。俺の命は君のものだ……ずっと傍にいて、君を守る…」

 

俺はそういってアスナを強く抱きしめる。

 

絶対に離さないという想いを込めて。

 

「わたしも……、わたしの命も…キリトくんのものだよ……」

 

アスナも俺を強く抱きしめ返してくれた。

 

彼女のありったけの想いが伝わってくる。

 

「アスナ……」

 

「(コクッ)」

 

俺達はもう一度、唇を重ね合った。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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後書きです。

 

キリトがクラディールに言った言葉がよく分からないという方々もいると思います。

 

それについては後の話しで分かると思いますので待っていてください。

 

ただキャラ設定でネタがバレていますので分かる人が多いですねw

 

簡単に言えば『狩りし者=PK』で『狩りし者を狩る者=PKK』という事です。

 

『((狩人の剣士|セイバー))』はコードネームみたいなものです。

 

ネーミングに関しては作者がヘボいと思ってください。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第四十六話です。
今回は前回の話しのキリト視点から始まります。
キリトがクラディールに言った言葉とは・・・。

どうぞ・・・。
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コメント
アサシン様へ キリトはこうでなければ!(本郷 刃)
キリトすごくかっこいい!(アサシン)
鎖紅十字様へ そこに関しては秘密ということで・・・・・・まぁ後の話しで分かると思いますよ(ニヤリ)(本郷 刃)
キリトが「狩人の剣士」?なら黒衣衆の同じギルドにかかわってるってこと?・・・もしかしてギルマスだったりする?「嘆きの狩人」の副ギルマスは黒衣衆にいたけどギルマスはいなかったから(鎖紅十字)
紅焔様へ ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきますね。(本郷 刃)
クロス様へ このキリトはかなり大人な性格ですからw次回もお楽しみに!(本郷 刃)
本郷様へ キリト大胆ですね!次回も期待します。(クロス)
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