とある異能力違い |
《なんでわざわざ俺に》
夏休みの昼下がり、完治した腕でテレビのチャンネルを変えながら元はただただぐだぐしていた。
午前中は上条と病院に行き、上条は退院で元は腕のギブスをはずしに行った。
アイスでも食べようと冷蔵庫へ向かうが、肝心のアイスが切れていたのでスーパーに補充に行った帰りにいやなものを発見してしまった。
「で俺に何の用だ魔術師さんよ」
ここまでのいきさつを思い出しながら目の前に正座をしている魔術師、ノエルに尋ねる。
「実はあることについての依頼に来ました」
「パス」
「ちょっと待ってください、早すぎますよ。せめて内容くらい聞いてくださいよ!」
ノエルは正座の状態から一気に立ち上がり涙目でこちらへ向かってこようとするが
足がしびれていたのかよろけてそのままこちらにダイブ。
「キャーーーア」
普通にいけばここで元がノエルを受け止めてギャル下ー的展開になるのだが、色恋沙汰もそんなことも何それおいしいの状態。
前かがみに倒れてきたノエルの頭をわしずかみにして倒れるのを止めた。
プラーーン
「人をバスケットボールをみたいに掴まないでください」
「人に向かって突っ込んできておいて・・(怒)」
掴んだ指に力を徐々に入れていく。
「痛いです痛いです〜謝りますから、指!指がくいこんでます!」
「最初から言えよ、あと落ち着け話は聞いてやるから」
手を離し自分は椅子に座りなおす。
ノエルは顔の輪郭をさする、まだ若干涙目である。
「なぜ俺に依頼をしようと思った、共闘はしたが俺とお前たちは基本的に敵対しているはずだ」
「そうですがあなたたちにも手伝っていただきたいのです、いいえ手伝いなさい」
ノエルが先ほどと違い、強気に言う
「あなたたち?上条もか、つまり従わないとインデックス回収すんぞ的な」
「そのとうりです、改めて今回の依頼はとある少女を助け出すことです。
三沢塾というのをご存じでしょうか」
「あの進学塾か、かなり大きいビルまるまる一つ使っている」
横のポケットから写真を一枚取り出す。
少女がスーツの男たちに囲まれている写真だ。スーツの男たちは少女を囲み、警護をしている。
一人の少女に警護をしているのも可笑しいが、もっと可笑しいのが少女の服装である。
巫女服を着ていて首には十字架のネックレスという格好である。
「姫神秋紗と言います。彼女はある能力を持っているのです」
「能力者ということか?魔術師がわざわざ化学側の人間に何の用事だ」
「吸血鬼というものをご存知でしょうか」
「いきなりどうした?吸血鬼なんて空想の人物、ましてやどちらかというとそちら側のものだろ
まさか・・この子が吸血鬼だっていうのか」
「あながちj間違ってもいません、この娘は『吸血殺し』〔ディープブラット〕を持つ人間。
簡単に言うと唯一吸血鬼を殺すことができる能力者です」
「へーんで」
元はあまり興味ないといった顔である。
ノエルはあっちからすると何を馬鹿なことを一掃される話をしているのに、一切の関心がない顔で受け答えされては苦笑いをするしかない。
「驚かないのが不思議って顔だな」
「まあ、嘘だとかいろいろリアクションを待ってましたから」
「上条ならな。ちなみに上条のほうにも行ったんだろ、どんなだった」
ニヤニヤしながらノエルに尋ねる。
ノエルは視線をはずして気まずそうに答える。
「あちらの方はステイルが行ったんですが、彼はあなたたちのことをまだ敵視していますのでちゃんと説明をしているだろうか心配です・・・」
「めんどくさいからパスできないんだろ」
「理解が早くてたすかります」
姫神の写真をしまい、新しく一枚の写真を取り出す。
証明写真のような写真で白いスーツに緑の髪オールバック。
「これが今回敵となる錬金術師アレオウルス=ウィザード、元ローマ聖教の魔術師です」
「錬金術師と来たか」
軽くうなずいて立ち上がる。
「夕方ころにもう一度来ます。他に質問があったらその時に」
最後にそう言い残して帰って行った、階段でこけた音がした気がしたが気にしない。
「夕方まで時間つぶすか」
そう言ってテレビをつけてワイドショーを見始めた。
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ほんと宿題が多いんだよ数学さんよ〜(怒) 前みたいに長文書ける時間がないんだ 意見感想をお待しております |
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