幽霊のお仕事3
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(どこでも〇アってこんな感じなのかなあ・・・)

俺、葉野ひろしはそんなことを思っていた。

先ほど霊道をぬけ、この向こうには何があるのだろうと少し身構えていたのだが・・・

「空って青いな」

そう、空が青かった。

てっきり俺は赤かったり、いつもどす黒い雲で覆われているのかと思っていたのだが。そして想像していた果てしなき荒野などは存在してなく、変わりに地平線が見えるほどの野原が見えていた。

「はあ?何言ってんの、空は青いに決まってるじゃない・・・ですか」

そうツッコミをいれてくるのは俺の担当の死神、花塚ふみだ。彼女、業務的な口調がなれていないらしく、たまに口調が素に戻るときがある。

「いや俺はてっきり「黒とか赤とかと思いましたか?」・・・そうだよおかしいか」

「いえ、分からなくも無いです。私も初めてここに来るまではそんな風に思ってましたから」

「へえー。ん?そういえば花塚さんっていつごろ死んだの?」

「・・・それは罵られたくて言ってるんですか?それとも実力行使がお望みであれば、旧地獄にでも送ってさしあげてあげましょうかこんちきしょう」

「えっ何で、俺いつ死んでか聞いただけじゃないですか!」

「ああ、また説明し忘れてた・・・ええとですね、こちらでは見た目と年齢がほぼ一致しないんです」

「え、それじゃあ花塚さんてひょっとしてb「だまって話を聞いてください、ていうか聞け」は、はい!」

気づいたら正座していたんだ、そうしたかったわけじゃないんだ、本当なんだ。

「あの向こうに見えます死国の門で色々な選択をするというのは先ほど説明させてもらいましたね」

そういって彼女の視線を追っていくと・・・

「あ、ほんとうだ、なんかそれっぽいのがあるってか遠!!」

そう、遠かった。目算で言うと大体10キロぐらい先だろうか。

「はい、遠いですね、しかしこれでも近くに出たほうです。本当に遠いとあれが見えないところにでますから」

「そ、そうなの」

まあ遠すぎないって思っておこう。

「では説明を再開させてもらいます。それでその選択の中に肉体年齢の選択というものがあります」

「え!体って決められるの!?」

「はい、大体の人は10代~20代を選びます、さらにこちらでは老いというものがありませんのでその選んだ体は規則正しい生活をしていれば保たれるでしょう。しかし、老いは無くとも成長はしますので怠ければダルダルになりますし、鍛えればたくましくなります。なので見た目で判断するのはおよしになったほうがよろしいかと」

「なんか便利だね。でも、老いはしないけど成長するってどういうこと?」

「まあ、それはおいおい。それでは今日中には着きたいので早速行きましょう」

「はいよ」

そういって俺は立ち上がり、さっき教えてもらったように・・・あれ?

「何してるんですか?こちらでは飛べませんよ?馬鹿ですか、それとも罵って欲しいだけの変態なんですか?」

「聞いてねえ!ねえ、他に説明し忘れてることないよね?」

「・・・まあまあまあまあ」

「ちょっとお!?」

「しょうがない!・・ですか、私新人でまだなれてないんだから!・・ですから・・・」

「・・・まあしょうがないか、じゃあ行こうよ」

「うう、やっぱり仕事まちがえたかなあ・・・「あと、」はい?」

「口調は楽にしといて、俺はそっちのほうが聞きやすいから」

「・・ありがとう」

「・・・」

さて、それじゃあ行きますかね。

 

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〜1時間後〜

 

「ちょ、ちょっと待って」

「なに?」

「あれ、どんだけ遠いんです?もう1時間ぐらい歩いたってのに全然近づいてる気がしないんですけど」

「そうですね、後大体11時間ぐらいじゃない?」

「はあ!?」

「あれ、聞いてなかった?今日中に着きたいってさっきいったと思うんだけど」

「」

なるほどね!遠くからスカイツリーを見てる感じかあ、なるほどなるほど。

「じゃあほんとに遠いじゃん!誰だよ10キロぐらいとか言ったやつ!」

「まあまあまあまあ」

「まあまあじゃないよ!・・・はあもういいやさっさと行こう。ほんとに今日中に着かなくなっちゃう」

「そ、そうね」

〜さらに3時間後〜

「ああ〜疲れるぅ〜つかあじい〜」

「体力ないね」

「しょうがないじゃん、一応中学のときは色々運動部色々掛け持ちしたりしてたから体力には自信あったんだけど受験勉強のせいで全然体動かしてなかったんだから」

「無駄に終わったけどね」

「いうなよー、せっかく前向きにいこうとしてるんだからさ。ていうか、花塚さんは疲れないの?」

「訓練されたからね。どんな事があっても新人を死国に連れて行くようにね」

「へえ、そりゃかっこいいや」

「かっこいい、ね」

「?」

「うんん、なんでもない。まあ暑いのはわかるよ、今の季節だと夏だし、旧地獄の灼熱地獄が稼動する時期だから」

「季節があるんだ」

「まあね。一応その国の死国によって環境は変えられてるよ」

「死国って一つじゃないの?」

「そう、死国は7つあってね、北ユーラシア死国、南ユーラシア死国、オーストラリア死国、アフリカ死国、北アメリカ死国、南アメリカ死国、そして今向かってる日本死国。この7つはそれぞれ基本的に行き来する事が出来なくて、ただ閻魔様に許可をもらえた人だけが行き来することができるの」

「そうなんだ。ていうか、やっぱり灼熱地獄とかは施設扱いなんだね」

「まあ、私も本物は見たことは無いんだけどね」

「え、無いの?」

「うん。講習とかで写真を見たことはあるんだけど本物は無いなあ。なんでも罪人をこっちに呼び込まないようにするためとか、向こうは本当に危険だって言われてるから自分から行きたがるひとはいないね」

「ふうん。あれ?そういえばこの熱って上からだけじゃなくって下からも来ている気がするんだけどもしかして旧地獄って・・・」

「そうよ、この下よ」

「下あ!?」

「そう下、言ってなかったっけ?」

「聞き覚えが無いなあ、地獄には旧地獄と現在の地獄があるとは聞いたけど」

「ああごめんごめん、言い方が悪かったわね。確かに地獄は2つあるけど、1つは死国内、もう1つはこの大陸の下にあるわ。たぶん説明がいるようだから言っておくけどこの大陸の下にでっかい空洞があるの、地下何十万キロメートルみたいなところにね。まあ詳しい事を聞きたかったら学校に行きなさい、たっぷりと教えてくれるはずだから」

「ああ、そういえばあるんだっけな学校。仕事するかどうするか考えておきなさいって言われたけどどうしよっかなあ」

「その学校はね、あんたみたいに若いうちに死んじゃった子たちのために作られたのよ。なんか最近は生徒の人数が増えてきたって微妙な感じで姉さんが言っていたわ」

「へえ、花塚さんってお姉さんいるんだ。ん?まって、てことは俺のじいちゃんとかもいるって事!?しかももしかしたら俺と同じぐらいの姿で!?」

「まあいたら、ね」

「どういうこと?」

「生まれ変わっているかもしれないって事よ。あと、もしいてもその人と一緒にいるかは決められるから安心しなさい」

「そっか、よかった」

「苦手なの?」

「いや、というか、俺が生まれたときはもういなかったらしい、だから会ってみたいっていう気持ちもあるけど、会ってどうするっていう感じもあるんだよな」

「ふーん」

「ていうかそうか、花塚さんのお姉さんって教師なんだ」

「うん、結構教えるの上手いから学校に行くとしたら担任になれたらいいね」

「だといいな。まあでも、」

「ん?」

「まずは死国につかなきゃな・・・」

「そうだね・・・」

 

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〜4時間後〜

 

「つ、着いた~」ドサア

「はい、お疲れ様。ほら、寝てないでさっさと受付しないと、一応閉門は10時までだけど、業務は9時までなんだから早くしないと今日中に終わらせられないよ」ガスガス

こ、この女蹴りいれてきやがる。

なんとか立ち上がって少し暗くなりだした空(どうやら季節の循環は日本と同じようだ)を見上げ、振り返り門を見た。

いやあ驚いた

「で、でけえ」

そうでかかった。

門の部分だけでもビル10階ぐらいはあるだろうか、下を見ると人が出入りするためのものなのかでかいほうの五分の一ぐらいのサイズの門がある。

そして壁だ、国を一週だけはある右を見ても左を見ても端が見えず、しまいには暗いせいか少しかすむぐらいにしか上の端を見ることが出来ない。

こりゃこんだけ時間がかかるわけだ。

「それではあちらの扉から入りますので着いてきてください」

あ、口調が戻った。

小さいほうの扉の前に立つと門の右の一部分だけ色が違う所に手を当てると――――

ゴロゴロゴロと、何かが転がる音がし

ガコンと、何かが外れる音がし

ギギギと重い音がして扉が開いた

 

「地獄マジハイテクだろおい」

俺の地獄のイメージが壊れた瞬間だった

「それでは中にお入りください」

そうだ、ほうけている場合じゃない、これからこれからの身の振り方を決めなければならない・・・さあどうしようかね。

俺は自分の若干の胸の高鳴りを感じながら扉の中へと踏み込んだ。

 

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誰かエラーをしないで投稿できるやりかたを教えていただきたいです。

 

と、弱音から入ってしまってすみません。

なんとか投稿できました。

今回は物語の構成を固めようと思いかかせてもらいました。

今回もお読みいただきありがとうございました。

また次回もよろしくお願いします。

それでは。

説明
私はエラーをする運命なのでしょうか・・・
ま、まあ人は転んだだけ強くなれると誰かが言ってました。
さてそんなわけで3話目です!今回もよろしく!
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タグ
幽霊

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